こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

大自然が産んだ超人「ジャングルの王者ターちゃん」

ジャングルの王者ターちゃん」は1993年10月から1994年9月まで放送した全50話のテレビアニメ。

 

 ターちゃんのアニメは見たことがあるはずなのだけど、内容は全然覚えていなかった。パンイチでマッチョのターちゃんの姿とインパクトあるタイトルだけは覚えていた。それから、これも内容を覚えていないが、我が家にターちゃんのスーファミソフトがあった。

 

 懐かしアニメターちゃんを懐かしさのままにイッキ見したら、かなり面白かった。

 

放送開始25周年記念企画 想い出のアニメライブラリー 第79集 ジャングルの王者ターちゃん Blu-ray Vol.1

 

内容 

 おバカで間抜けだけど強くて優しいターちゃんは、日々悪いハンターの魔の手からアフリカのジャングルを守っている。赤子の頃にジャングルに捨てられたターちゃんは、猿のエテ吉に育てられ、ゴリラのゴリさんに武術を習った。元アメリカのスーパーモデルヂェーンを嫁に貰って暮らしている。ヂェーンは基本的に家庭のことは何もせず、ターちゃんが家事、炊事、掃除に洗濯を行っている。

 

 ジャングルを飛び出して人助けのために中国やアメリカの格闘大会に出場したりバンパイアの国の騒動を鎮めに行くなど、ターちゃんの冒険が展開する。

 

感想

 雰囲気がパプワくんぽく、ゆるくてちょっぴりお下品なギャグを常に挟んでくる。シリアス展開の時にでもお約束のギャグは忘れないので安心して見れる。

 ギャグものと思いきや、次々とバトル展開になって行った。バトルが続くので50話あっても飽きずに楽しく見ることが出来た。

 

 ターちゃん、アナベベ、梁師範などの男性キャラは基本スケベで、ヒロインのお色気シーンなどを見れば、下半身がエレクトロしてもっこりする演出もちょいちょ見られた。最近のアニメでああいったもっこり演出を見ることは無くなったなと思った。まぁお下品だものね。

 

 なんと言っても特筆する点は、主人公ターちゃんを演じたのが岸ちゃんこと岸谷五朗だったこと。何でこの配役になったのだろう。一年放送の主役やるとかスゴイ。プロ声優ではないけど、この声がすごく合っていた。これといって違和感なく聴ける。間抜けなターちゃんに似合う良い演技だった。

 岸ちゃんのベストワークス3選といえば、ドラマ「妹よ」で演じた和久井映見のお兄ちゃん役、ドラマ「みにくいアヒルの子」で演じた先生、そしてこのターちゃんだな。岸ちゃん、いい仕事した。ターちゃんを見た後だと、そういえばターちゃんと岸ちゃんって顔が似てるかもしれないとか思う。

 

 1話の段階から主人公に嫁がいるもの何だか珍しいと思った。ターちゃんの嫁のヂェーンは、元スーパーモデルで美しかったのにターちゃんと結婚してから激太りしてブスになっている。そして夫をこき使う恐妻。同じく恐妻キャラとして有名な野原みさえを演じているならはしみきの声がヂェーンにはまっていた。

 クソ嫁と思いきや、なんだかんだで夫想いで、ここぞで頭も切れる結構インテリなところも見せた。ヂェーンは好きなキャラだった。

 

 レギュラーで出てくるのはターちゃんとヂェーン、ターちゃんの弟子のペドロ、中国から半ば強制的にターちゃんの家に連れて来られた梁師範、そしてアフリカ最強の戦士アナベベ。

 

 物語はジャングルからスタートし、中国、アメリカ、バンパイア国、ハワイと、ターちゃん達は忙しく旅をしている。

 

 ジャングルを出て中国やアメリカに行くと、そこで新キャラが追加され、どこに行っても新ヒロインが登場する。据え置きメインヒロインがブスになった後のヂェーンでは画が持たないので、ターちゃんは常に新たな美女と出会うことになる。ここの辺りの設定は、見る側に配慮が出来ていると思った。まるで「ワンピース」みたいに、ターちゃんヒロインには巨乳が多い。そしてレギュラーキャラ、ゲストキャラ含めて声優が良かった。

 

  個人的に一番好きなキャラはアナベベ。こいつはツボだった。

 アフリカ最強の戦士という肩書を持つターちゃんの友人にしてライバルとして登場し、過去にはヂェーンを取り合った仲であることも分かる。しかし、回を追う事にアナベベは、色々あるこういった設定が台無しになるくらいクソキャラになって行く。

 放送開始数話の段階でダイヤを掘り当て、それを売ってアナベベは成金になる。ヂェーンが言うには、金を手にして人生守りに入ったためにアナベベは戦士の誇りを失ったらしい。そんな感じで金を手にした代わりにアナベベは弱体化して行き、後半では完全に雑魚キャラのイメージしかない。

 あとはターちゃんが出場した格闘大会にこっそりと覆面をして出ているが速攻でバレているのが面白かった。変なリングネームで出てくる。

 

 原作は少年ジャンプ漫画だった。ジャンプ主人公らしく、やはりターちゃんが強い。

 もはや超人的なターチャンの能力も面白かった。銃で打たれても舐めれば治る。怪我した箇所は急速に治癒が進んで毛が生えるなどかなり破茶滅茶なことになっていた。

 強い敵にやられて気絶中に寝小便(しかも滝のような量)をするとパワーアップする通称「おもらしパワーアップ」は他では類を見ない進化の過程だった。

 動物の能力を真似ることが出来るジャングルの王者らしい特殊能力も子供に受けそうな面白いものだった。ゴールデンボールを収めた袋の皮が異常に伸び、それを広げてムササビ飛行するのが一番下品だけど便利な能力だった。

 

 なんだかんだで少年漫画要素が詰まっていた。適度な下ネタやお色気、仲間や森の命を大事にするターちゃんの心の優しさ、悪を挫く心身の強さなどはまさにそうだった。

 ターちゃんがおバカな割には結構感じやすい若者で、たまに良いことも言ったりする。

 アメリカ編でマイケルに言った「男は何度か泣いて本当の男になる」のセリフがやけに胸に刺さった。

 とにかくターちゃんがいいヤツなので好きになる。あの感じで一人称が「私」なのは印象的だった。

 

 そして最終回が綺麗で良い。実は正式に結婚していなくて、ただ同棲していただけのターちゃんとヂェーンが最終回で遂に結婚式を上げる。過去に登場したキャラ達が総出演しての結婚式シーンは平和で良かった。無事大団円を迎えた。

 

 そんなわけで大変面白いアニメだった。

 

 

 私は、おバカでエッチだけど強くて優しいジャングルの王者の存在を忘れない。それからアフリカ最強の戦士アナベベのことも……

 

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大切なことは目には見えない「星の王子さま」

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星の王子さま」はフランスの作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ作の小説。

 

 1943年に出版され、今日でも世界中のあちこちで読まれているロングセラー作品である。聖書の次くらいにたくさん読まれていると言われる有名作品だが、その聖書に私はまったく触れたことがない。

 

 この作品には幼い頃に触れたことがあるのだが、先日見たアニメ映画「君の膵臓をたべたい」のヒロインが読んでいたので、それきっかけでまた読んでみた。

 

「頭の真上に星がある~♪」というアニメの星の王子さまのOP曲歌詞が思い浮かぶぜ。

 

 児童書として扱われているのだろうが、意外にも深いメッセージ性がやんわりと含まれているので、大人が読んでも心に響くものだった。いや、大人なったからこそ響くものがある。

 

 飛行士の青年「ぼく」は、飛行機で砂漠に不時着する。水と食料が尽きそうになる中、辺りは砂漠で人の助けを求められそうにない。そこへ突然に現れたのが星の王子さま。 王子様は自分の星を出て6つの小惑星を訪ね、それから地球に来た。 

 王子さまはこれまで色んな星を冒険したことをぼくに話してくれる。

 王子さまは命の美しさや友との絆など、目には見えない大事なものの存在を語ってくれる。

 王子さまの星に一本だけ咲くバラと喧嘩としたこと、それでもバラが大好きだったこと、自分でお世話したからこそ大事に思えたことなど、幼いながらも情感を込めて語ってくれる。地球で会ったキツネにその感情を習うシーンが心に響いた。王子さまの星のバラは根はいい奴だけど、ツンデレだった。

 

 

 王子さまは純粋で感じやすく、気になることはとことん質問する。自分の星である小惑星B621を飛び出して向かった先の6つの小惑星には、おかしな大人達がいた。どの星も基本的に人が一人住んでいるだけ。

 

「ぼく」が生まれて初めて描いた大蛇ボアの絵の件が面白かった。大人達が「帽子」の絵だと見るボアの絵を、王子さまは一発でボアだと見抜く。これもまた王子さまが純粋な子供の視点を持つゆえのことかと思える。

 

 大人たちは数字ばかりを気にする、格好を気にする、仕事に追われて安らかな心を失ってるといった子供の視点から見た大人の不自然な点を突いている作品だった。子供から見た大人の異質性を描写した点は風刺がかっていた。

 

 この本を読めば、誰でもかつては純粋な子供だった、大きくなるにつれ純粋性は乱れて行きがちだと実感した。

 子供はおバカだとばかり思ってかかってはいけない。この私だってちょっと前までは子供だった。大人になると当然自分が子供だという実感が無くなる。そして自然に自分が子供だった時の感覚と記憶が薄れていく。子供というのはとにかく純粋で正直で感じやすい。だからこそ見える点があり、自分もそれを見ていた。それを忘れてはいけないと思える作品だった。

 

「たいせつなことは、めにはみえない」という言葉が本編に登場する。その通りだと思える。

 

星の王子さま (新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)

 

 

 本にはキュートな挿絵が載っている。これを見て思ったのだが、王子さまが「ピューと吹く!ジャガー」の主人公ジャガーさんに見えてくる。髪型とかファッションがそれっぽい。

 

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GBの名作「ドンキーコング」を振り返る。

 先月、任天堂が発売した奇跡の名機ゲームボーイが生誕30週年を迎えた。実にめでたい。もう30歳なのか、信じられない。めっちゃ遊んでいたのに。

 どこかのネット記事でこの情報を知った私は、ゲームボーイのことを色々思い出した。

 ゲームボーイといえば、どこかの国の戦場で被爆してもなお電源が入ったとかいう逸話がある。それだけ頑丈な作りらしい。

 任天堂さんが平成の世に放った商品の中で、このゲームボーイスーパーファミコンはマジで神だった思う。この二機で遊んだ時間が人生のどのくらいを占めるのか分からない。とりあえずとんでもなく長時間なのは確かなこと。

 

 ゲームボーイって楽しかったな~と思い出す中で一番に思い浮かんだソフトが「ドンキーコング

 これは1994年に発売した名作ソフト。80年代前半に巷でブームを呼び起こしたアーケードやファミコンで出たあのドンキーコングの進化版にして最終形態とも言える作品である。

 

 これは私の記憶する限り、父から与えられたゲームボーイソフトの中で最古のもの。といっても、我が家はこれでもかと値が引き下げられるのを待った末に購入した中古ソフトしか有していないので、プレイしたのは94年よりも後のこと。父はどちらかと言えば高給取りだったのだが、教育方針としてガキの娯楽にはなるたけ出費しないことを貫いていた。そんな中古だらけの私の娯楽知識は当然周りから遅れていて、10くらい年上の者と話しが合うことが多かった。

 

 自分語りはここらで止めて、ここからはドンキーコングについて熱く語るぜ。

 

 主人公マリオが対峙する悪いゴリラのドンキーは、いわゆる初代ドンキーのこと。スーファミの「スーパードンキーコング」シリーズや今日でも活躍するスマッシュブラザーズに登場するあのドンキーは、初代の孫にあたる。本作のドンキーは、今日のクランキーコングのことである。

 マリオと彼との最後の戦いが収められたのがこのソフトだ。

 

 進化した作品の肩慣らしとして、ファミコン版「ドンキーコング」のあのステージを最初にプレイすることになる。本番はその後のこと。

 ファミコン版「ドンキーコング」のマリオもまた、「スペランカー」並に高低差に弱く、ちょっとの高さを飛び降りると死んでいた。ゲームボーイ版のドンキーコングでもマリオは高いところから飛び降りたら死ぬけど、ファミコン時代よりは高さに耐えられるようになっている。マリオだって年月分頑丈になっている。

 

 ファミコン版ではドンキーに捕まったレディというヒロインを奪還するのが目的となるが、ゲームボーイ版で救出するヒロインはポリーンになっている。レディがピーチ姫寄りな感じがしたのに対し、ポリーンはバーでカルメンでも踊りそうなイケイケ女に見える。というか、レディはピーチ姫よりも前にいたマリオの女なんだよな。ちなみに私はマリオシリーズヒロインではデイジー姫が好き。

 

 ファミコン版ドンキーを踏襲しながらも、明らかに進化した点はマリオのアクションが多彩なこと。この作品ではマリオが驚異のアクロバットアクションを見せてくれる。バク転もすれば逆立ち歩きまで行う。鉄棒があるステージでは大車輪からの大ジャンプまでやってのける。栄光の架橋、描いとる。操作していてかなり爽快。ファミコン版ではマリオのくせにジャンプ力が無いというストレスがあったが、その点はスッキリ甲斐されている。

 

 面白さはまだまだある。アクションに加えてパズル要素も追加されている。ドンキーはポリーンを連れて扉の中に入り、そこに鍵をかける。マリオは各ステージで鍵を見つけてそれを開ける。鍵を運ぶためにはブロックを使って自分で通路を作ることもしないといけない。特別難しくはないが、ちょっとばかし頭を使う。

 

 今回のドンキーコングはステージ数が多く、ドンキーが色んなところに逃げる逃げる。逃げた先のステージは森、海、空などかなり多彩。

 ステージで拾ったアイテムでスロットやルーレットをして遊べるのもお楽しみ要素。

 

 印象的な演出がマリオの殺られ方。敵にダメージを食らって残機を減すのはマリオ作品では当たり前のこと。このゲームでは様々な死に方があり、死に方事に死亡BGMまで変えている。そのBGMがだいたい間抜けだったり、それでもキャッチーだったりする。死んだ時のBGMを聴くのが好きだった。ミスして死んだ時にも楽しめる演出には、作り手の遊び心が感じられる。グッジョブである。

 

 ドンキーのアシスタントでJr.も出てくる。そういえばドンキーって、一度はマリオが檻に捕らえたけど、それをJr.が助けたんだったよな。

 

 ラストバトルでは巨大化したドンキーコングと対峙するという迫力ある展開がなされた。

 とにかく面白いアクションゲームだった。あれこれ語るのも野暮ってもの。やれば面白い。

 

 すごい古いソフトだけど、まだ持っていて実家の押入れに置いてるから今度引っ張り出して遊んでみようと思う。

 


ドンキーコング GB 01

 

ドンキーコング

ドンキーコング

 

 

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