劇場版、OVA版、TV版に海外での実写と様々に展開してきたガイバーの映像化の中でも今回はOVA版ガイバーを楽しんだ。
これも劇場版と同じくVHSとLDでしか発売していない。DVDで出せば良いのにと思う。
OVAは2シリーズ制作され第一期全6話が1989年~1990年にかけて、第二期全6話が1992年に発売された。合計すると各回30分で全12話も作られている。OVAで12話出すくらい人気があったならまたソフト化して欲しい。
というか80年代から原作がスタートして30年立つ作品なのにまだ原作未完なのか。ガイバー長すぎる。
まず、OP曲がカッコイイ。
絵も結構良いな。ガイバーって線が多いデザインだから描くの面倒臭そうと思ってしまった。
劇場版と同様に主人公の深町晶が偶然にもガイバーユニットと接触してガイバーになってしまう一番最初のところから話に入るのだが、劇場版とちょっと設定が違ったりする。原作漫画は読んでいないが、こちらのOVA版の方が原作に近い形で作られているとされている。一番違うのは劇場版ではガイバー2がお姉さんだったのがOVAではオッサンになっていた。登場人物声優も一新していた。ヒロインの瀬川瑞紀役が今は亡き名優水谷優子だったのにはちょっと泣ける。
劇場版の最後でちょっとしか登場しなかった謎のガイバー3の存在が気になっていたが、こちらではガイバー3のことが明らかになっている。ガイバー3の黒くてゴツゴツしたフォルムはカッコイイ。
敵ゾアノイドのカラフルでグロテスクなデザインが良い。特にOVA二期のカブトムシのヤツが良かった。
ガイバーの変身時は、周りの物体を分解するシールドを張るとか脳を損傷しても自己再生するなど驚きの能力が明らかになった。
OVA二期でゾアノイドに改造されてしまった晶の父とガイバー1が闘った時に、脳をぶっ飛ばされたガイバー1は理性を失って自分で気づかぬうちに父を殺していたというキツイ展開が印象的であった。
二期ではすぐれた戦闘力を持ちながらも何故ガイバーユニットが規格外品とされているかが更にはっきりしてくる。昔の特撮でもありがちなヒーローの大きな弱点とは見る方には作品を楽しませるポイントでもある。ガイバーのこの規格外たる欠点もまた作品を面白くする要素だった。
OVA二期のラストではガイバーやゾアノイドのような超人的能力を持ったバケモノの謎の根っこ部分にまで触れる。
遥か昔に宇宙人が地球に寄った時に戦争のために作ったのが人間で、その人間を素体としてガイバーやゾアノイドのような更なる強い戦士を作っていたとかいう衝撃的な物であった。人間がそもそも地球産でないし、ガイバーもゾアノイドも人間も根っこ部分では同じものであった。これは黒い展開。
OVA はここら辺でお話が終わりなので続きは原作でどうなっているのか謎だ。
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