こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

スポ根じゃないけど心に太陽「おおきく振りかぶって 〜夏の大会編〜」

おおきく振りかぶって 〜夏の大会編〜」は2010年に放送した全13話の野球アニメである。更にTV未放送エピソードが1話ある。

 

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 一期ラストで結成一年目の西浦高校が去年の甲子園出場校に辛くも勝利し、二期はその続きから始まる。

 一期でもそうだったが、試合シーンで裏表含めた各回の打席をガンガン早送りで飛ばすことなくきっちり描いている点は作りが丁寧だなと思わせる。

 選手並びに関係者を含めるとキャラがすごく多いのだが、その割りに声優の兼ね役が目立たないという点が目立っていた。

 

 主人公三橋が相変わらず物言いのはっきりしないなよなよした奴なんだけど、一期で慣れてきたのか最初は正直ムカついたけど段々可愛く思えてきた。投球においては捕手の阿部君の采配におんぶに抱っこの激しい依存タイプの投手だったが、試合中の阿部君の怪我などがきっかけで投手としての自我が徐々に目覚め、人としても成長する姿が見られた。三橋のゆっくり着実に成長して行く姿を見ていると我が子のことのように嬉しくなる。

 

 二期から注目しだした人物が西浦高校野球部主将の花井君。丸刈りの良い男である。花井君を演じる谷山紀章さんの精悍な青年がはきはき喋っているような声がまた良い。

 花井君は三塁手田島の怪我から四番バッターを預かることになるが、その重責に悩んで苦しんでの末に人として、また野球マンとして一皮剥ける。花井君の田島への嫉妬や対抗心を上手いこと技術向上の糧に出来るようにと裏で色々と手配をしたモモカンの選手想いな所となにより強者を生み育てるその冴えたる辣腕を振るう様が見事であった。つくづくモモカンの策士ぶりには驚く。あれで二十三歳らしい。

 あと、オープニング動画で甘夏を握力のみで絞ってジュースにしているモモカンが可愛い。そしてモモカンの能力がまた一つ明らかになる。それというのが変化球スクリューを放ることが可能ということであった。普通にスゴイ。

 二期で花井君に妹が二人もいることが明らかになるが、これがとても可愛い。

 一期の時はモモカンと阿部君が好きだったが、二期では花井君もかなり好きな人物となった。

 

 この作品で印象的なのが、試合中の応援の模様や、試合中のベンチでの選手の待機の仕方であった。打者の順が回る間、緊張を飛ばすために脇をくすぐるのを選手同士でやりあってるのが可愛い。私は脇が超弱いので見ているだけで恐ろしい。応援団が客に呼びかけて掛け声決をめているとか、そういうやり取りがあるんだと始めて知った。応援団長のハマちゃんが紙に曲名を書いて演奏部に次の曲を伝えているところとか普通の作品では描かないなと気づいた。

 演奏部の応援曲に爆風スランプやXの曲、コンバットマーチ、アニソンなどがあり、私とは遠い世界であると思っていたスポーツマンの応援曲が意外にもこっち側(私個人の全く勝手な趣味だが)な選曲だったのが何か嬉しい。そういえば、高校の野球大会なんか実際は見たことがない。選手も現代っ子だし、割りとポップな曲が演奏されちゃうんだなとわかった。しかし、演奏曲にアッコちゃんの「すきすきソング」があるなんて意外であった。アッコちゃんやコンバットについては現代っ子は出典元が何か多分知らないであろう。

 他に印象的なことは、メインじゃないはずの選手のママたちの存在感の強さ。結構ギャルギャルしいはしゃぎようが何か可愛い。可愛いものには素直に可愛いと言う素直なおば様方であった。ママ同士の横の繋がりが円滑にして円満。

 

 大会五回戦で西浦高校は負けてしまうが、ラストバッターは阿部君の負傷により戦場に駆り出された十名しかいないチームの唯一の補欠西広君だった。初めて試合で彼にスポットがあたり、それが全ての決着のつく場面で西広君同様に見ているこっちも緊張した。ここで負けて挨拶の時に泣き崩れる選手の姿も見られたが、これにはもらい泣きした。物語を楽しむ上では憑依型でのスタイルで臨む私としてはここには悔しい気持ちになった。

 この五回戦では敵チーム選手が観客席にいる人物からサインを受けていたことが明らかになるが、観客席からサインを出すのは反則行為であると後で説明される。これは知らなかったので一つ賢くなった。

 五回戦ではモモカンのサインが敵ベンチ選手に覚えられ、サインを読まれるということがあった。野球なのにバットやボールを触らないところでもレベルの高い情報合戦、心理合戦がバチバチ行われているのですごいなと思った。

 

 五回戦で負けたところで話は終わりなので次の大会の模様も是非第三期としてテレビ放送して欲しい。

 三橋・阿部バッテリーの噛み合わない会話をする仲でありながらも何とか形になっているあのデコボココンビトーク劇がまた見たい。そしてモモカンの怪しからんおっぱいもね。

 

 

 爽やかな青春ものであった。野球って楽しそうって思えた。