こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

やっぱり超(スーパー)だった「ドラゴンボール超」

 

 「ドラゴンボール超」は2015年7月~2018年3月まで放送した全131話のテレビアニメ。「ギャルのパンティお~くれ」のセリフを日本中の子供達に流行らせた名作アニメの最新シリーズである。

 

 遂に今週日曜日で最終回を迎えた「ドラゴンボール超」。ぶっちゃけたことを言うと、最初らへんは作画がちょっとアレだったり、過去シリーズ程わくわくして見ることなくグダった感もあったが、全て見終わってみるとやっぱり私はドラゴンボールが好きだと改めて思ったのだ。

 というワケで「ドラゴンボール超」に限らずシリーズの枠を越えてドラゴンボールの思い出を、思いつくままにマルッと振り返ろう。

 

ドラゴンボール超 スーパー 26 宇宙サバイバル編 1(第76話〜第78話) [レンタル落ち]

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 後に左端のブウがフリーザ様に変わる。

 

 

 

 ドラゴンボールのテレビ放送したシリーズは無印、Z、GT、超を含め全て視聴して今日まで育って来た。そういう訳で久しぶりの新作の「超」がスタートした時は超嬉しかった。GTの後すぐにでも新作をやってくれよと思っていたが、あれからかなり時間が開いた。「超」で悟空始めZ戦士達と久しい再開を果たした私は、GT放送時には私にも打てると信じていた「かめはめ波」は日本人には打てないのだという残酷な真実を知った子供と呼ぶには物を知りすぎている男に成長していた。ちょっと悲しくもなった。

 

 ドラゴンボールには名シーン、名セリフがたくさんある。私の身近でかつて流行ったドラゴンボールの名セリフはウーロンの「ギャルのパンティお~くれ」と田舎っぺなべしゃりをする悟空が、珍しく横文字を用いたのが印象的なセル篇での「グッバイ、悟飯」のセリフであったと今思い出した。

 

 

 超が始まって嬉しかったのは破壊神ビルス様役で山ちゃん(山寺宏一)が新シリーズからの追加キャストとしてドラゴンボールファミリーに仲間入りしたことだ。天津飯役の鈴置さんはお亡くなりになって配役が交代していたのは悲しかった。

 

 新シリーズでは魔人ブウ討伐後とGTの間の話が描かれていた。この魔人ブウ篇はかなり燃える展開だったんだよな。初登場からずっと詐欺格闘家のイメージが付いて回ったサタンさんが、結果的にはブウから地球を救ったことになるんだよな。

 「Z」のラストで学んだことは、人望っていざって時に大事ということ。

 魔人ブウ篇で悟空の元気玉のパワーを集めるために、べジータが人々に向かって両手を天にかざせと呼びかけるが、どこの誰とも知らないサイヤ人の言うことはただ怪しまれて地球の人々はべジータの呼びかけに応じない。人々が力を貸してくれないことに困った悟空とべジータの危機を救ったのはサタンさんであった。正体がアレでもサタンは人々からの信頼が厚い。サタンの一声で皆が天に手をかざしてくれたあのシーンを見て、一つ学びを得たわけである。べジータに人望はないからな。

 

 このサタンさんはドラゴンボールの中でもかなり好きなキャラ。一応作中の一般大衆からは最強キャラと思われている。本当はZ戦士達で協力して討伐に至った怪物セルについては、Z戦士達的には色々目立つとアレなのでという理由から、最初から目立ちまくりの人物サタンさんが倒したことになっている。そして魔人ブウとお友達になって、こちらでは事実ブウから世界を救っている。

 

 で、ドラゴンボール超での最初のつっこみ所は、かつて地球を消滅させた程に強かったあの魔人ブウが一つも役に立っていないという点。

 破壊神シャンパ率いる最強戦士軍団と悟空はじめ地球から選抜した戦士とでチーム戦を行った時、一応はルールのある大会なので、最低限の良識があるのかを計る筆記テストがあった。戦闘力のあるブウは戦士に選ばれていたが、アホすぎてテストに落ちて参加資格を失った。

 次に力の大会でもブウは強いので選手として選ばれていて、出場メンバー10人が写ったキービジュアルにもなったにも拘わらず、大会直前に最低でも2ヶ月以上は続くという長期の眠りに入ってまた大会には出られなかった。このブウの扱いがおかしい。声優さんが体調悪いとかだったのかな。

 そこでまさかのフリーザ様がブウの代わりの選手として出ることになる。そこはヤムチャチャオズでも出しとけよと思った。ヤムチャはまたバイトで野球選手に戻っていた。

 

 ブウの不甲斐なさが目立った新シリーズだったが、他のキャラの成長はしっかり見れた。

 まず、ベジータな。

 戦闘オタクの彼だが、ここ一番で良き夫、良き父の役を果たす姿にはぐっとくる。ビルス様がブルマをぶった時には「わいの嫁になにすんじゃい」的なことを言って怒ったのは何か萌えた。ちゃんと愛のある夫なんだよね。ブルマの妊娠中は側にいてあげようとするのはやさしい。

 

 悟飯とピッコロさんの良き師弟関係も良い。かつては人の子である悟飯を立派な魔族にしてやると息巻いていたあのピッコロさんだが、結局は悟飯が大好き。そして悟飯の子供のパンにメロメロ。あのピッコロ大魔王(または魔ジュニア)が丸くなって、意外にも子煩悩な一面を見せた。ピッコロは作中一の役者として知られ、戦闘を有利にする芝居を打つのに定評がある。この能力はセルにコピーされた。

 悟飯もガキの頃は「ピッコロさんだいだいだいだ~いすき」というオリジナルソングを歌いながらハイヤードラゴンと踊っていたが、今では良き親父。「超」では売れっ子アイドルとのスキャンダルをすっぱ抜かれるという危ない事態を何とか切り抜けた。力の大会でこの二人のタッグが見れたのは、親目線で嬉しかった。

 あと、悟空が自分の育ての親であり師匠でもある尊敬する人物「孫悟飯」の名を息子に送ったという件は今想い出しても泣ける。

 

 

 悟空が強いサイヤ人なのに対して、地球の一般人の少年として初期から登場したのが私の大好きなクリリンである。悟空と一緒に修行しても、サイヤ人と地球人の血の違いでどうしても悟空ばかり強くなる。クリリンは作中では等身大に近い、我々読者寄りのキャラとして親近感があった。

 そんなクリリンは髪が生え、妻子を持ち、そして警察官の仕事をしていた。格闘家じゃ飯は食えないからな。それはサタンさんだけ。

 クリリンと言えば思い出すのが、子供の時に悟空と一緒に亀仙人の修行を受けたこと。亀仙人が投げた「亀」と書かれた石を探して拾ってこいという修行をズルして、適当な石にペンで「亀」と書いたのを持ち帰ってバレて怒られたことがあった。昔はズルをする奴だったのに立派になったものだ。 

 

 私はクリリンの嫁の人造人間18号ドラゴンボールキャラベスト5に入る程に好きである。可愛いし、クールなのは良い。かつてはベジータの骨を折っことがあるくらい強い。セル篇で初登場した時は強いし怖いのだが、どこかしらエロスを感じさせる魅力があった。作中の好きな女子キャラでは絶対一位のキャラ。

 18号を演じている声優の伊藤美紀は、「同級生」Fate」「SHUFFLE! 」などで元気なキャラを演じ、芝居の時も声が高いのだが、18号ではそれらとは違う低い声を聞かせるので声優に関しても印象的と言えるキャラであった。

 

 クリリンの優しさで18号が人間として目覚めていくという二人の馴れ初めも良かった。

 ドラゴンボール超を見て、間違いなくクリリンと18号の夫婦愛が育っていると実感した。力の大会では夫婦連携プレイも見せた。

 

 個人的にちょっと涙を誘われたのが、力の大会で見せた亀仙人のガッツ。

 悟空もクリリンヤムチャも天さんもチャオズも皆この人の下で武術を習った。そしてウーロンは居候であった。

 シリーズを通して、ブルマをはじめその他ピチピチギャルにセクハラばかりしているのが亀仙人。そのくせ耐性がないのか、ちょっとのことで興奮が振り切って鼻血を吹く。力の大会には女性も参加するので、老体に鞭を打って行った修行が、女子に興奮して鼻血を吹かないようにするという内容のものであった。プーアルピチピチギャルに変身してもらって我慢できるようにトレーニングしていた。なお、私は本作で初めてギャルという言葉を知った。

 

 そんなコミカルな修行をしていたのだが、力の大会ではさすが武術の神「武天老師」の名を取っただけのことはある活躍を見せた。一体何年ぶりに打ったんだろうというくらいに久しぶりに亀仙人の「かめはめ波」と「魔封波」を見た。老体に負担がかかる中で大技を放つ亀仙人を見て泣けた。

 ビルス様が失礼なことになかなか人の名前を覚えず、クリリンのことは「ハゲ」、悟飯は悟空の「息子」、亀仙人は「ジジイ」と呼んでいた。しかし、闘いを見て亀仙人の実力を認めたビルス様はクリリンに「あのジジイの名前は何といったか」と聞いて亀仙人を覚えてくれたのだ。頑張るジジイが出るアニメに泣かされることが結構ある。

 

 放送も終盤に差し掛かった時にブルマ役の鶴ひろみさんが亡くなったのは悲しかった。鶴さん死後の回に、闘いで傷ついたベジータにブルマの叱咤激励が聞こえるシーンがあったのだが、あれには泣けた。ちなみに鶴さんの演じた役で私が一番好きなのはアニメ「きまぐれオレンジロード」のヒロイン鮎川まどかである。

 

・やっぱり印象的な最終回について

 10人でチームを組んで広いバトルフィールドでやり合うという天下一武道回とは一味違った面白さの力の大会もなんだかんだでラストバトルを迎えた時、強敵ジレンを相手取るのが主役の悟空なのは最もなことで頷ける。しかし、ここで悟空に協力する珍しいお供が17号とフリーザ様というのが意外すぎた。この2人は「超」ではかなり気になるキャラであった。

 まず、人造人間17号はセル篇以降はどこにいたの?って謎だった。確かブウ篇でちょっとだけ姿が映ったような覚えがあるが、詳しいことはわからなかった。悟空が力の大会メンバーにスカウトしに17号を訪ねると、彼はなんと妻子持ちの身分となり、密猟者から森の平和を守るという森林保護の仕事をしていた。これは有名なところで言う「伊賀電」とだいたい同じ仕事である。意外な設定だわ。

 ラストバトルにブウの代わりで入ったフリーザ様が参戦するのもまた意外。というかフリーザ様と言えば、うっかり自分で出した技を喰らって体が真っ二つになるというガチのピンチの時に消え入りそうな声で「たすけてぇぇぇ」と言って悟空に助けを求めた無様な過去があったのが・・・・・・もうかれこれ30年くらい前のことかな。しかも悟空に助けてもらいながら元気になったら「バカな奴め」的なことを言ってすぐに襲おうとしたシリーズ屈指のクズキャラである。

 というわけでフリーザ様と言えば、クズだし、チビだし、ファザコンだし、クリリン殺すし、あとクズだし・・・・・・てな感じで過去に色々やらかしたキャラなのだ。そんな奴がまたおいしい出番を任されたものだ。

 いつだったか、悟空役の野沢さんが、アフレコ現場でフリーザ役の中尾隆聖の芝居を見ていると本気で腹が立ってきたとインタビューで答えたことがあった。そのくらいに私が見ても腹が立つのがフリーザ様である。というわけで愛されるクズキャラフリーザ様大活躍のドラゴンボール超だった。

 

 悟空とフリーザ様でジレンをリングアウトに追い込んで、まさかまさかの最後までリングに残ったのは17号だった。悟空でもベジータでもなく17号が最後に生き残るという展開は読めなかった。で、優勝者の権利で叶えられる願いごとに17号が何を選んだかと言うと、消された宇宙の人達を皆助けるという実にやさしいものであった。17号なんてセル篇では、車を乗り回してブティックで服を万引きしたこともあったのに変わったものだな。「超」では17号、ベジータあたりがかなりやさしい奴になっていた。

 

 なんだか最終回は綺麗な終わりだった。ただ、大会主催者のゼンちゃんが、もし優勝者が私利私欲のための願いを選んだなら、そいつごと宇宙を消し去る腹だったのは怖かったが。人の試し方がエグイ。17号の願いが「ギャルのパンティお~くれ」でなくて本当に良かった。

 

 やっぱりドラゴンボールは良いっす。アラレちゃんも良いけど、こっちだな。そう言えば「超」でもアラレちゃんコラボ回があったな。あれも嬉しかった。

 

ドラゴンボール超 Blu-ray BOX10

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 というわけで無印の初期シリーズから「超」までの間我々に夢を与えたくれたこの作品にマジ感謝。

 

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