「ふしぎなブロビー プリンセス・ブロブを救え!」は、1990年に発売したゲームボーイ用ソフト。
先日、数奇な運命を辿って私のもとに数本のGBソフトが集合した。集え同士!
その中でも気になった一本がコイツ「ふしぎなブロビー プリンセス・ブロブを救え!」だった。もう出てくる名前全部誰?状態の全く知らんゲーム。
とにかくタイトルとジャケが何か良い。それでプレイ決定。
ジャケを見ればマシュマロのモンスターみたいながヤツが出てくるようだと分かる。それが可愛い!となって手に取った。可愛いが好きなお年頃です。
このマシュマロ野郎が主役のブロビーである。うちの親戚のちびっ子にマシュマロの擬人化と言って過言ではないぷにぷにマシュマロボーイがいる。そいつに似ているからウケる。
ゲームの元の持ち主である我が家のお兄ちゃんに一応意見を聞いておこう。
「ブロビーとの思い出なんかある?」と聞くと、ジャケのブロビーを見て「そういやマシュマロってどのくらい食ってないだろうか……」とマシュマロとのご無沙汰ぶりを教えてくれた。そんなの知らんわい。
内容については特に記憶と思い入れがないので、言えることもないとのことっす。愛のない元主。
じゃあそんなブロビーとは、下の世代の私が遊んでやろう。90年代初期も初期のマシュマロ野郎とご一緒する楽しい青春を令和時代にしゃぶり尽くせ!
あと我が家の人間は皆ブロビーのことをマシュマロ扱いしているけど、ただ不思議な生き物ってだけでちゃんとマシュマロだという説明は書いてません。
ちょっと調べたところ外国産のゲームだとか。それが日本に来て商品化したみたい。海を越えた不思議マシュマロだったのか。しかもこれより前にファミコン版が出ていたという。そっちも知らんかった。あと関係ないけどドラゴンボールのブロリーを思い出す名前。鳥山先生にはありがとう。そしていままでおつかれまさでした。
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ブロビー可愛い!
クソゲーもそうでないゲームも半々くらい出したことで有名なJALECOゲーム。
内容
主人公は人間の少年と謎のマシュマロ野郎のブロビー。このダブル主人公がタッグを組んで迷宮探査を行いお宝をゲッツし、その奥に囚われているプリンセス・ブロブを救出する内容になっている。
プリンセス・ブロブは、ブロビーと同じくマシュマロのメスでお姫様。少年でなくブロビーにとってのヒロインっすね。
何か知らんがダンジョンの一番高い所囚われていて、そこは序盤からも壁の外から確認出来る。誰の手で何がどうなってそこに捕まっているのかは不明。このお姫様を救出すれば全クリとなる。
ブロビーは特定のキャンディを食べることで姿形を変えることが出来る。変幻自在の柔らかマシュマロここにあり。
少年はいくつものキャンディを与えることでブロビーを変身させ、ステージトラップをくぐり抜けて行く。
ジャンルとしては変な生き物を行う謎解きアクション。
ジャケに見るポップさ、面白そうという期待、そしてブロビーの可愛さ、これらに引かれて軽い気持ちで手を出すとびっくり。とてもムズい内容です。やりごたえが無いわけがない良い具合の作りです。
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名作の感じがする良きスタート画面。
感想
少年、ブロビーの二人で協力して旅路を行くシステムはユニーク。過酷な道も相棒がいることで気分的に楽になる。道連れあり旅っていいよね。
特にブロビーの変身能力とそれを駆使しての謎解き要素は頭脳派なアイデアで良い。良いのだが、いきなりムズい。
まずはいきなりココ?な場所から始まる。
スタートしていきなり超狭い部屋に閉じ込められている。狭い所に二人だから閉じ込められた感が一層すごい。
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目の間にドアがあって鍵穴らしきものがある。これを無視することはないはずだから何かすれば開くのだろう。でもこれが分からん。
少年はアップル、コーヒー、プリンなど種類が様々あるキャンディを持っている。これを投げてブロビーに食わすと何かに変身するので全部試してみるがやっぱり分からん。キャンディは無限でなく枚数が決まっているから全部投げてみる。持ち物がゼロになって詰んだじゃねぇか。
「は?何コレ?え?どいうことよ?ちょっとお兄ちゃん!」となってお兄ちゃんを呼びつけるが「知らん」の一言で終わり。
八方塞がりじゃねぇか。と思ったら開いている方角もある。上だけ開いてる。最初は上に飛ぶのだ。
プリンのキャンディを与えればブロビーはトランポリンに変身する。で、トランポリンで跳ね上がって上のエリアに行けば脱出に繋がる次の一手が打てる。
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これは気づかん。トランポリンの変身はすぐに試したのだが、一回乗っただけではちょっと跳ねるだけで効果がまだ分かっていなかった。繰り返しポンポン跳ねているとドンドン距離を伸ばして上に昇って行くのだ。この機能性を分かっていなかったから初手で失敗した。
このトランポリンは一番実用性がある変身であり、出番が多い。とても重宝する能力となった。トランポリンの飛距離がどんどん際限無く伸びるのは面白い。振り返ってみればこればトランポリンゲーだったとも言える。
とまぁ最初の扉をこじあけるまでで20分くらい使った。これは勘が悪くて諦めが速いキッズなら3分で投げている。ここを突破して以降も子供だと詰むだろうムズさだった。
結構理不尽難易度で早々に行き止まりになって分からん。その突破口がまさかドーナツのキャンディで穴を作って下階に降りるとかノーヒントじゃきつい謎だわ。不可視の通路があるのはきつい。
コツが掴めてもムズい箇所がある。下のエリア、上のエリアが共に見えない状態でいきなり挑んでいくことになる。すると下はどんなだろうと降りたらめっちゃ高くて落下死する。逆に上は昇ったすぐそこに敵がいて殺られるなんてこともある。死にゲーの覚えゲーだな。
この訳の分からん迷宮を行く中で理不尽トラップを味わう感覚は、同じくGBで出た「プリンス・オブ・ペルシャ」を思い出すものだった。あっちの方がもっと不気味だったけど。
少年と苦楽を共にする相棒のブロビーだが、この相棒が時にこちらに無意識の牙を突き立てることがある。なにかっていうと、ブロビーが少年を高いところから突き落とすことがあるのだ。この仕様はなんとかしてくれ。
少年とブロビーが位置を変わる時はしっかりとすり抜けがなく、あたり判定があり、少年が崖ギリギリの所に陣取ったら、後からついてきたブロビーの体が当たって少年が前に押される。そして落ちて死ぬのだ。
クリアの鍵となる大事な相棒のブロビーだが、それが困ったことに命を奪う悪魔にも変わる瞬間がある。場所を限定してのことだが、時にこいつはうっかり殺人マシュマロにもなるのだ。ブロビーに押されて崖の下に落とされるパターンも結構あってムカついた。
スペランカーやドンキーコング時代のマリオほどザコ設定ではないものの、主人公はある程度までの高さにしか耐久性がない。それを過ぎて高い所から降りると即死だからこれも回避して進まないといけないのだ。気をつけることが多いゲーム。
最初の方だとブロビーの変身能力もまるで分からない。色んなのを試しに食わせて覚えていくしかない。ここは苦労する。
キャンディと変身能力の組み合わせには、ちょっとダジャレっぽい法則があるんだよな。柿ならカギ、プリンでトランプリンならぬトランポリン、コーラならシュワシュワ泡が出ることからバブルを纏って水の中を潜る能力、そんな具合でなんとなくキャンディの種類と能力に関係性が見えてくる。
色んな変身があるが、中には多分攻略には不要だったのか、使用用途が分からないし全クリまでに出番がこなかったものがある。
色々あるキャンディの中でもコーヒー、ミントは特殊で、ブロビーに直接食わせること以外で効果を発揮する。ブロビーが食わないけど直接効果を発揮するものがあるので、ここに気づかないとクリアは無理。
最初ブロビーがコーヒーを食わないのはなんで?と謎だった。同級生と定食屋で飯を食ったらサービスでコーヒーが出ることがあり、その時お子様舌の同級生は「苦い!」と言って飲めないでいた。あれを思い出してブロビーも苦いのがダメなのかよ~と笑って和んだものだ。和んだところで謎が解決できないため、このゲームには頭を悩まされたぜ。
まぁつっても限界っすね。もうメンドイ。速くクリアしたいとなった私は、先人がきっと謎を暴いてくれているはず、それをYou Tubeに載せてくれているはずと期待して調べた。そしたらやっぱりあった。
というわけで、いくらかはどこぞの誰かがアップした攻略動画を参考にしました。全部自分で解くのはきつかった。それでも捕まったマシュマロ姫を助けてやりたかったのさ。
振り返ってみればホント不思議極まる謎生物の謎だらけ探検だった。不思議なゲームってことに偽り無し。
可愛いキャラデザに陽気で可愛らしい感じのするステージBGMと、一見マイルドだけど中身はキツイ。思った以上に難しいゲームだった。いきなり訳が分からんかったので、最初の扉突破が一番の思い出。
ラストはブロビーとお姫様が仲良くしていてよかったです。可愛い!
久しぶりにマシュマロを食いたくなったな。ちょっと焼くとトロっとして美味しんだよな。今度小遣いで買ってこよう。ブロビーを遊んだらマシュマロだ!
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