こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

楽しいおバカ怪盗団「ついでにとんちんかん」

 最近のことである。私ってば基本的に日時、時刻問わず人と会えばテンションが高いことで「お前アレキメちゃってるのか?」と人から言われることがあります。それも稀の域をやや越えた割合で。

 アレとは何?キメとは何?分かりません。そんなとんちんかんなことを言われてもこちらは混乱するだけです。

 というわけで今日はとんちんかんなアニメにぶっ込んでいくしかないぜ!

 

ついでにとんちんかん DVD-BOX 1

 

ついでにとんちんかん」は、 1987年10月から1988年10月まで放送された全43話のテレビアニメ。

 

 テレビ放送されたのは42話のみで、あと1話は当時未放送だったそうな。それはDVDに入っているから今なら全部見れるぜ。

 1話分が未放送になった理由は、当時の天皇が病気を患ってバラエティ自粛の流れになったからだという。

 まぁ世の流れを見て放送する側も色々考えますわな。この番組はめちゃくちゃしょうもないおバカギャグノリだがら、人が死にかけている傍で流すとなれば確かに不謹慎な感じがしなくもない。だが私は時世を見てエンタメを止めるというのは逃げだと思っているので、あまり感心しない策だとも思っちゃったりすることもあるのです。←内情がとても複雑でござる。

 

 この度やっと見れたぞとんちんかん。タイトル通りマジでとんちんかんな話だった。 

 これを知ったきっかけはファミコンジャンプだな。ここに抜作先生が出ているのだけど、当初ドラゴンボールの悟空とかにしれっと混ざっているコイツ誰やねん?となったのは私だけではないはず。まぁ80年代後半を生き抜いてジャンプを読んでいないものだから、ドラゴンボールくらいしか分かってない状態で遊んだんだけどね。

 いつかあの抜作の出典元を楽しみたいと思っていたので、それが無事見れて良かった。

 

 抜作って語感が良いよな。そんな間 抜作(あいだ ぬけさく)先生のおバカおもろい人生が描かれてアニメの感想を殴り書いていこう。

 

内容

 世間を騒がず謎の怪盗団「とんちんかん」は、いつもしょうもない物を盗んでは警察を困らせていた。

 

 学校教師 間 抜作の正体はとんちんかんのリーダーなのである。彼が担任するクラスの生徒 中 東風、発山 珍平、白井 甘子も実はメンバー。教師、生徒含めたこの4人でミッションに当たるのだ。

 

 抜作が間抜け顔で高らかに笑った時がメンバー集合のサイン。コレを盗むとミッションを決めたからには必ず最後までやり抜く。ありとあらゆるおバカを尽くして有言実行の仕事ぶりを見せるとんちんかんの怪盗ライフをご覧あれ。

 怪盗撲滅に業を煮やす毒鬼警部ら警察組織と対峙しながら、我らがとんちんかんは今日も盗んでおバカをやって元気元気。

 

 ていうおバカ面白い怪盗ギャグアニメっす。

 

感想

 めっちゃしょうもない。だがそれで良い。

 私も純文学はじめ奥深いドラマ性が楽しめるあれこれのコンテンツを見過ぎた。目と精神が肥えた今こそマジでしょうもない物が見れるとなんか新鮮で嬉しくなる。だから今もやっているクソしょうもない異世界クソアニメを好んで見に行くんだな。あえてそこを求めたくなる挑戦の心があります。

 

 しかしこんなアニメだとは思わなかった。その昔には少年ジャンプでこんなおバカなギャグものが連載されていたんだな。今だとこんなのは無いだろうってな代物。

 そして主人公が恐ろしくブスな間抜け面だな。先日読んだジャンプマンガの「世紀末リーダー伝たけし」の主人公 たけしのブサイクさもすごかったが、あっちの濃い面ブスとは異なるうすっぺらいブスなのが抜作だな。ブスの造形にも様々あるから面白い。

 ジャンプマンガなら格好良い主人公が来がちだから、こうも間抜け面のブスが来ると逆にインパクトだな。

 

 抜作先生の必殺技「いきなり尻見せ!」やおまけの「前見せ!」はアホくて今見ると逆に新鮮。言葉通り何の脈絡もなく尻を見せる&ちんちんを見せてくるギャグプレイである。

クレヨンしんちゃん」よりも前にあった尻やちんちん見せまくり作品なのか。そういや昨今はコンプラがどうのこうので例えアニメでも尻見せは良くないとされ、しんちゃんもすっかり尻を隠すようになったとか。人間の質の向上が伴わずともとりあえず口だけは上品であろうとしか結果、そういう作品作りスタイルに変わって行ったのだな。変わりゆく世の流れが学べるってものだ。

 

 毎度毎度ぶっ込まれる抜作先生や天地くんのお下品おバカギャグのノリがすごい。寒いを通り越せばなんだかぬくぬくとしてくる私の心があるじゃないか。

 怪盗、警察それぞれのサイドにいるこの二人がトップおバカギャグ要員でヤバい。めっちゃ間抜け面。

 

 なかなか捕まらないやり手怪盗ではあるものの、行う悪事は非常にしょぼい。

 1話の段階で被害総額が8千いくらと報告があり、最終回でも9千円代に収まっている。とはいっても1円だろうが1万円だろうが泥棒は泥棒なので、盗品のしょぼい、すごい問わず駄目な物は駄目です。

 

 とんちんかんが盗むものは珍品ではあってもお宝ではない。だいたい珍品コレクターの茨木さんがターゲットにされ、彼の家にやって来る率が高い。茨木さんも毎度アホみたいな物ばかり見せびらかすから面白い。

 

 いちばん高い物を頂くと予告状にあれば、高額品でなく家の一番高い場所に置いてあるだけの価値のない物品を持っていく。素晴らしい絵を頂くとあれば「すばらしい絵」という文字が書かれた紙を持って行く。

 こんな感じで完全にダジャレノリのくそしょうもない物品を盗んでいく。

 

 まず茨木さんがバカで、そこに集まってくる怪盗もバカ。そんな茨木さんだが、無駄に良い家に住んでいて可愛いお嫁さんもいるから人生楽しそう。結構好きなおっさんキャラだった。

 

 生徒のメンバーの名前が「とんぷう」「かんこ」「ちんぺい」なので頭文字を集めて「とんちんかん」らしい。じゃあ抜作先生の要素は?と思ったが、間が抜けているってことでどこにも要素がないのが逆に正解ってことで良いのかなと勝手に理解している。

 ツッコミどころだらけのアニメだが、その中でも一番ツッコミたいのは、抜作先生にかかった認識阻害トリック。他の3人は覆面戦士に変装して怪盗活動を行うのに、抜作先生は全く変装せず、学校で働いている格好のまま怪盗団に合流している。モロバレやんけ。

 これが総員分かっているはずなのに、分かっていないフリをしているような感じになっている。天地くんなんかは絶対に抜作と怪盗が同一人物と分かっているはずなのに、もうそこはどうでもいい感じになっているんだ。

 

 この先生も超人的アホで謎。アイテム無しに普通に空を飛んでいるし。

 生徒達3人のメンバーも「この人に多くを望んではいけない」と言っちゃうくらい抜作のことは軽視している。でもリーダーとして言葉を発した場合にはなんだかんだ言う事を聞くんだな。

 ていうかなんでこんなアホなリーダーのもとに常識ある3人が集まってアホな盗みをするのだろう。結成とか活動の目的についての言及は特に無かったな。甘子ちゃんとか真面目なんだからすぐにもメンバーから抜けちゃいそうなものだけどな。

 そういうアホいツッコミどころもスルーして楽しむのが良い。

 

 途中からライバルチームの「あんぽんたん」という怪盗も出てくるし、名無しのゴンベエという本当に名前が無いから都度名前を変えてくるヤツもいたりとキャラもユニークかつおバカで賑やか。とんちんかんに対してあんぽんたんは笑った。

 

 おバカなアニメだけど声優が有名人ばかり。そこはとても良い。皆知っている声だったな。やっぱりバカなノリでもジャンプアニメだから良い声優を呼ぶんだな。

 終盤になって出てくる今日子先生の弟役がやまちゃんこと山寺宏一だったのが印象的。この時だとかなり若手の頃だな。カウボーイビバップに出る10年くらい前からも活躍していたのだな。声が若くて格好良かった。

 それと今日子先生といえば謎に抜作先生推しだったけど、何がどうなってあんなふざけたアホ男に惚れたのだろう。あの天池くんにも懐いてくる同僚女子がいるしで、謎にアホ面男がモテる世界。

 

 こういうのを今やれば子供達にどう受けるのだろうか。かなりキッズ向けな内容ではあった。

 しょうもないギャグがたくさんだったが、一番面白いと笑ったのは「電気」と「伝記」をかけたネタ。

 怪盗用のトラップとして毒鬼警部が現場にケーブルを仕掛けている。ケーブルに触れたら電気を流して感電させる内容のはずだったのだが、触れたらケーブルを伝って本の伝記がするすると降りてくる。ココ、笑った。

 これは意外に考えつかない。一番うんうんと頷いて笑った。こんなしょうもない言葉遊びをよく考えつくなぁ。ここが一番好きでした。

 

 しょうもなさを貫徹したバカいノリが好きでした。ユーモア追求人なのでこういうのもいけます。

 長く忙しい人生のついでってことなら、こういうとんちんかんな話も時にはアリ。リフレッシュ効果の高い良い作品でした。

 

 あと楽曲が秋元康プロデュース軍団で統一なのも印象的。

 いくつかある主題歌は、うしろ髪ひかれ隊生稲晃子おニャン子な方々が担当した。

 第2期OP曲の「ほらね、春が来た」だけは謎に知っていて好きだった。これの歌だったのかと新たに知れました。

 この歌が結構格好良い作りで好き。トラックが相当おしゃれ。これに合わせて作ったOPアニメも好きだった。丁度今が春だし、最近は「ほらね、春が来た」を聴いています。古いけど良い曲だ。こちらの曲もおすすめしまっす!

 

 

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