今朝ギーツの最新回が放送しているのを見たが、やっぱり昭和ライダーの方が良いな。新しいのが悪いことはない。ただ昔のが優秀過ぎた。古いやつの方がデザインがシンプルで無駄なく格好良い。
放送期間が1年以下のちょっと短いシリーズだったからか、アマゾンとストロンガーは劇場版がないんだよな。
アマゾンならスクリーンで十面鬼を見たかった悔いがある。あの歪なデザインは銀幕に映えるだろう。怪獣寄りの怪人だったし。
ストロンガーだったらデルザー軍団勢揃いの映画を見たかったかも。デルザーは皆デザインが良かった。そこと格好良い全ライダーが並べば圧巻の絵面になっただろう。
という妄想でここのシリーズの劇場版が無かった寂しさを補い、調子良くディスク2の方も振り返って行こう。
DISC2
- 「仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王」(1980年3月公開)
- 「仮面ライダースーパー1」(1981年3月公開)
- 「仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ」(1988年3月公開)
- 「仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館」(1988年7月公開)
「仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王」(1980年3月公開)
やっと時代も80年代に入った。それでもなお私にとってはおとぎ話のごとく遠き知らない世界。
スカイライダーといえば戦闘時には空域を持つ空の戦士であることが有名。今回は空よりもっと上の宇宙規模で話が展開する。
ウルトラマンなら普通に宇宙基地もあるし、怪獣も宇宙から出勤してくる。でも仮面ライダーで宇宙が舞台になるのって珍しかったかも。
宇宙で強力なエネルギー砲の発射実験が行われる。このエネルギーを上手く使えば石油の代わりにもなるらしい。
これが成功し、関係者は宇宙で祝杯を上げる。その中には、割と出たがりの偉大なる作家 石ノ森章太郎先生の姿も。先生はそれなりに偉い立場の実験者らしい。なんか偉そうだった。それと遠目に見るとサモハンぽくも見える。
その石ノ森章太郎ごと宇宙基地はぶっ潰される。先生、ご愁傷様です。
犯人は宇宙を股にかける悪者の銀河王。フザケた名前だ。今回の新敵はこいつ。
間抜けな喋りでそんなに高性能な感じがしないロボっぽい。そんな銀河王が、地球に降りて魔神提督とタッグを組んで悪さをすることになる。にしても魔神提督は顔も声も邪悪だな。銀河王は微妙にドン・ザウサー 感がある。
実験をしていた宇宙基地は潰されたが、ただ一つ地球に生還した命があった。それが犬。ネットで呼ぶ時にはイッヌ。あれってなんでなの?猫もネッコ、鹿はシッカとオタク達が表記しているよな。あの表記の仕方は字面的に間抜けで面白いから好き。
そのイッヌに実験の秘密が託されているので、敵は全力で狙ってくるのだ。
こうなれば地球の全勢力を投入して応戦するしかない。というわけで8人ライダーが勢揃い。これは心強い絵面。
今回もネオショッカーのリサイクル怪人ズが大集合でワイワイと楽しい。
銀河王だけでなく、ジャガーバン、アルマジーグ、サドンダスとオリジナル怪人も多めに追加されている。予算をかけてやがるな。
アルマジーグが戦車に乗ってくるアクションシーンは派手で好きだった。
銀河王の宇宙船も格好良かった。
ショッカーも富士山に基地を持っていたが、続くネオショッカーもやっぱりここに作っていた。
後半はスカイライダーが基地に潜入し、なんだかんだの末に爆発する。基地が爆発する時には、向こう側の魔神提督、銀河王も必死になって逃げているカットが入っている。あそこがちょっと面白い。向こうだって都合よく安全な抜け道があるわけでもないので、死にたくなきゃガチで走って逃げるわな。
銀河王は宇宙船に乗って逃げてしまうので、これ以上仮面ライダーでは追撃出来なくなる。最後はどうなるかと思ったら、勢い良く爆発した炎が地上から吹き上がって宇宙船を燃やして銀河王は死んでしまう。
これは日本を象徴する富士の山が悪党の逃亡を許しはしなかった。だから事件解決の最後の一手を決めたのは富士山である。富士山はすごい、格好良い!的にまとめて良い感じで終わった。富士山も生で見たことがないんだよな。
最初に事件のざっくりなあらましに触れたくらいで、後はほとんどアクションと特撮パート。戦ってばかりでお話としては理解が簡単なものだった。これは痛快なバトルものとして楽しめた。仮面ライダーのバイクのみならず、宇宙船、戦車に巨大ミサイルロケットも出てくる派手さに、当時の子供も喜んだであろう。
「仮面ライダースーパー1」(1981年3月公開)
一番最初の「東映」のロゴが出るところで流れる音が寅さんの曲のイントロぽかった。
Vジェットで公道を流しながら始まるOPが良い。コレ用に新しく作ったOPムービーになっている。でも本編では山道とかの凸凹した道が多かったことから、ブルーバーションで走るターンが多い。
これが話として一番面白くて好きだったかな。楽しかったらコレは2回見たわ。
今見れば真っ先に「ゴールデンカムイ」を思い出す設定で、まずはマタギの里がドグマに襲撃を受ける。里の風景を見ていればどこかに杉元やアシリパさんがいそうな感じもしなくない。
このマタギの里には、伝説の空飛ぶ火の車が隠されている。敵はそれを侵略兵器として悪用するために襲ってくるのだ。
大きな龍のデザインをした火の車のデザインが格好良い。5つの宝剣で起動、逆に停止には5つの宝玉がいるというファンタジー小説みたいな設定も子供心にワクワクする。
火の車が飛んで空から攻撃するシーンでは、火薬をドンドン使って爆発を起こしていた。派手な特撮シーンも良し。
今回用に「地獄谷五人衆」と呼ばれる新作怪人を5人も投下しての大規模作戦が展開した。こちらも9人ライダー+弁慶、玄海老師の当時の地球にある全勢力を投入して応戦する。バトル展開はとても楽しい。
地獄谷五人衆のセンターを勤めたサタンホークの変身前姿がマキ上田だった。 別に変身しなくても強いお姉さんだった。ドグマでは初の女怪人だったとか。歴史的1人じゃないか。
マキ上田の持ち曲「インベーダーWALK 」は隠れた秀作だと父が高く評価してる。それからウチの叔父は、潰れた喫茶店からインベーダーゲームの机のヤツを持ち帰ってきてお嫁さんにクソ程文句を言われたという。デカくて邪魔だろうけど、今ならあれもお宝だな。マキ談義はこれで終わり。
五人衆の内の1人 ストロングベアの首を取ったのはなんと玄海老師だった。改造人間を相手に生身で挑んで制圧する。これはシンプルに強い。さすが赤心寺の最強師範。
赤心寺って相変わらずなんちゅう所に建ってんだって凄さがある。これってどこにある寺なんだろうか。
スーパー1といえば拳法アクションが見どころ。敵の五人衆にマタギの里の者も拳法の使い手ときている。随所に拳法アクションが見られて楽しかった。
スーパー1のファイブハンドはやはり戦闘向けシステムとして有能。
冷凍光線は大きな空飛ぶ車の全面だって凍らせるくらい効果範囲が広い。やっぱりスーパー発明すぎるのスーパーライダーだったな。
「仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ」(1988年3月公開)
前作スーパー1から随分間が空いての久しぶりの劇場版仮面ライダー。昭和も末期の頃だな。
南光太郎、または演じた倉田てつを氏はめちゃキレイな顔をしているな。
離れ小島に子供を誘拐して怪人に改造してしまおう。というのが今回のゴルゴムの作戦。迷惑極まりない。
序盤にビルゲニアがひと暴れするけど、味方勢力の怪人まで襲ってのことだったので創世王様に強めにお叱りを受ける。謹慎処分を受けて以後本編には出てこない。謹慎を食らっていつの間にか姿を晦ます点から、あの時の粗暴な同級生を思い出してちょっと懐かしくなった(←誰の話やねん?)。
前半戦でバトルホッパー、ロードセクターの2台バイクを登場させたのは格好良くて最高。どっちのバイクも最高に格好良い。
ロードセクターは殺戮マシンレベルで機能が凄いから、あれで飲酒運転なんかされたらマジでヤバイよな。飲酒ライダーがいない世界で良かった。
幾人かはカメレオン怪人が直々にさらってくる。そしてまた幾人かは、新しい塾の生徒募集と偽ってごっそりまとめてバス1台分さらってくる。敵ながら無駄に頭が切れて小賢しい。
時代も世紀末に入ったということで、世紀末特有の問題を絡めたネタがぶっこまれる。
子供達を騙して集めた塾の詳細が興味深い。来たる21世紀は飢餓の時代だから、何かあったら自分たちで生き残れるようサバイバル術を身に着けようというものだった。
この当時にしっかり聞いたら「ちょっと良いかも」と興味と希望を持って親が子供の背中をプッシュしちゃいそう。ちょっと作り込んだ詐欺の設定が印象的。
ゴルゴムの選定もそこそこに厳しく、さらってきた子供達の内体力テストに合格した者は改造候補に、規定を下回った軟弱者は今いる怪人の餌に回される。悪の組織ってだいたいが実力主義だから怖いっす。私がもしもここにいたら全部合格出来た自信がある。
敵のいる島には船で渡るしかない。光太郎が浜辺をうろついているとそこには謎の釣り人のおっさんが。
あれ?見たことがある懐かしい背中。なんとこのおっさん、またまた石ノ森章太郎先生だった。これの15年くらい前にイソギンジャガーに酷い目に合わされたってのに、懲りずにずっと釣り人を続けていた模様。逞しい。
今回は冴えない釣り人ではなく、なんとも頼もしいことに島まで船を出してくれる。貫禄ある雰囲気からの助言で光太郎を後押ししてくれた。
漫画ばかり描いていないで俳優としても数をこなして来ただけあって、演技の腕も以前より上がっている。親しみの湧くおっさんだったな。
全部で5体出てきたカメレオン怪人のデザインが良い。ゴルゴム怪人といえば程々のリアル感が出すキショさに良さがある。このカメレオンも皮膚のザラつき具合が想像できそうなリアル感ある造形で良かった。こんな見方、感じ方をする私もなかなかの怪人マニア。ヘビとかトカゲはキモいけどカメレオンの事は結構可愛いと思っています。
島には、まるで鬼瓦のような顔をしたゴルゴム神の像がある。これは昔見た時から印象深い。あの顔がチビの頃にはちょっと怖かった。
敵を倒した最後には光太郎が一節歌うアイドルMVみたいな流れになって終わる。時代だなぁ。
「仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館」(1988年7月公開)
もうちょっとで平成が来るって時の上映だな。
今回の舞台は北海道夕張市。作品で見るに、とても良い感じの場所じゃないか。
夕張メロンならこれまでに24個くらい食って来たが、実際に土地を訪れたことはない。ヒンナヒンナ。
基地を作るのなら土地的にこの場所が相応しい。あのシャドームーンにそう認められたのだから、明け渡す、渡さんは別として、夕張シティはその事を誇っても良い。
夕張とはアイヌの古い言葉で泉が湧き出る所を意味するらしい。シャドームーンって博識なんだな。彼がそう言ってたので勉強になりました。
今回の新作怪人はツノザメ怪人。格好良いじゃないか。するどい歯が次々生え変わる超進化仕様なのが良し。
夕張シティで作っている戦闘用ロボットがいかにもなロボロボロしいデザインだったのは印象的。
夕張市長が結構良い味を出していた。街を愛する良い市長だった。どうやらこの市長、モノホンらしい。そういや私も市民をしているのだが、市長って誰なのか知らない。
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