こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

昭和のライダーをさっくり振り返り「仮面ライダー THE MOVIE 1972-1988」その1

 夏休み、遂に入りましたね。

 暑い、ムカつく。だがそれとは別に夏には夏だけの良さってのもある。

 数年生きた者なら、夏特有の匂いや色合いに良さを感じることもだろう。地球の自然は季節ごとに色々変わって色々良い。

 暑いのは好きじゃないけど、セミの音とギラつく陽光と川のせせらぎが魅せる大自然のハーモニーには確かな癒やしを感じる。

 

 というわけで、なんだかんだあっても地球と上手くやっている本日の私は、お家で仮面ライダーが見たい。しかも懐かしい古いシリーズ。

 

 各シリーズの映像はもちろん抑えている。VHS、LD、DVD、BDと何にでも栄光を刻んでいるのが昭和シリーズだ。これだから仮面ライダーはどの世代でも見れて良し。ていうかそもそも今の人間は配信で見たりしているからパッケージ化の事なんて気にしないだろう。

 ある物があるのだからゆっくり順番に見ていけば良いのだが、それだとゆっくり過ぎて夏が明けそう。なにせ仮面ライダーの歴史は長い。昭和だけで10人以上いるわけだし、一発目の1号、2号のシリーズなんて約100話もあるから長すぎる。疲れる。

 

 そこで私は、もっとサクッと簡単に歴史をかいつまんで楽しめるものを求めた。

 で、探せばこんなのが出て来た。

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 ジャケが格好良い!

 

 仮面ライダーくらいお茶の間を湧かせた大作なら活動幅を広げて銀幕デビューだってお手の物。というわけで昭和にやっていたシリーズの劇場版作品を詰め込んだヤツの登場である。 

 コレはすごく楽しい。1日で全部見ました。

 

 楽しかったので、収録作品の感想とかその他思いついた事を書き殴って行こう。

 

■DISC1

 

仮面ライダー対ショッカー」(1972年3月公開)

 こいつが銀幕版仮面ライダーの第1作目か。古いなぁ。72年とか誰も生まれてないやん(←そんなことはない)。

 

 当時は死神博士が日本に来襲した頃だった。演じた天本英世は、あの邪悪さとデカさで本日の子供をも泣かしそう。

 彼の指揮の元、ショッカー軍団は重力を操って世界をひっくり返すことを可能とする研究を盗む作戦に出る。

 そんな事を考えちゃったすごい科学者はショッカー野郎に襲われるのである。それを仮面ライダーでなんとかしようっていう規模のデカい話。

 

 本郷猛の時もそうだったけど、ショッカーは基本的に頭脳明晰、スポーツ万能のザックリ言って有能なヤツしか襲わない。バカでなく優秀というだけで危ないのだ。

 私もガキの時分には「自分、賢いし体も丈夫だから改造されちゃうかも」とビビっていたものだ(←客観的に許せる範囲でナルシストです)。

 

 この手のお祭り騒ぎとなると、どこの特撮も定番の流れとしてテレビで死んだ怪人をまとめて再リリースするよな。というわけで復活怪人祭りが楽しい。

 久しぶりに見たけどモグラングってブスだなぁ。

 私に大阪城を初めて見せてくれたドクガンダーは素晴らしいデザイン。あのモコモコ感が愛しい。

 エイキングも普通に格好良いと思う。

 

 再生怪人の中で一際光るのが、日本アルプスに住む人食いサンショウウオのザンジオー(一刻も早く保健所の人間を動かした方が良い)。こいつは新作怪人。

 劇場版といえばコイツのザンジオー君とライダーマニアとのお初場面がここでした。ザンジオーってちょっと可愛いよね。

 

 立花のおっさんの店に死神博士が電話をかけてくるシーンがある。番号、やっぱり割れているのか。ショッカーにも電話あるんか。番号を知りたい。

 

 アホほど再生されて出てくる怪人軍団だが、そこはダブルライダーがすごい勢いで片付けていく。30分しかない作品だから、雑なまでにバッタバタ倒して消していかないといけない。清々しい一掃ぶりを楽しめた。

 

 ショッカーが狙っている大道寺博士ってよく見るとキカイダー光明寺博士やんけ。頭が良い学者はどこの作品に出ても狙われるのね。

 

 博士は研究の秘密をクマのぬいぐるみに潜ませ、それをプレゼントとして娘に送っていたと判明する。するとザンジオーくんがクマのぬいぐるみを奪取しに動く。

 後半ではザンジオーとダブルライダー、合わせて強い改造人間3人がクマのぬいぐるみの争奪戦を行う。事情を知らずに客観視すれば間抜けな絵面が見れた。

 

仮面ライダー対じごく大使」(1972年7月公開)

 戦闘に忙しくて忘れがちだが、本郷猛も滝も節度ある走り屋である。

 オープニングは2人が出場するバイクレースのスタートから開始。

 悪いショッカー野郎がコースの矢印看板の向きを変えて2人を迷子にさせる。せっかくワンツーフィニッシュ間近状態だったのにこれじゃ棄権やんけ。許せん。

 

 バイク、車ときてヘリも飛ばす景気の良い撮影現場になっている。おまけにお馬さんも投入しての騎馬戦シーンもあり。

 さすが滝、ヘリも飛ばせたのか。後半に滝の乗ったヘリが唐突に破壊光線で粉々にされるのにびっくり。でもさすが特殊訓練を受けた人間だけあってパラシュートで脱出している。良かった。

 

 ショッカー戦闘員からスーツを奪い取った本郷と滝が、仲間のふりをして敵基地に侵入するが、狡猾な地獄大使に見抜かれて毒ガス攻めを受ける。にしても地獄大使、久しぶりに見ても邪悪すぎる。

 閉じ込められてしまったので、天井の脱出口を開こうと滝が天井を押して見ると「誰か上にいる」と言い出す。

 2人の行動を見越したカブトロングが上から体重をかけて脱出口を封鎖していたのだ。コレ、めっちゃムカつくことしてるな。簡単な物理で閉じ込めるカブトロングの厭味ったらしいお邪魔行動にウケた。

 

 今回登場する新怪人はカミキリキッド。そして劇場版常駐のザンジオー君もいる。

 仮面ライダーに負けそうになったゴキブリ男をライダーごと攻撃して死なせるカミキリキッドのやり口は冷酷。

 

 劇場版2作目でもしつこく再生怪人軍団が登場。もちろん仮面ライダーに雑に一掃される。

 

 立花のオヤジってパイプでぷかぷかと一服するのか。最近のじいさん方にも見ないタイプ。

 

 今回は富士山での決戦。大昔のキレイな富士山を見れてちょっと旅行気分。未だにリアルで見たことがない山なんだよな。

 富士山基地から東京タワーに向けて特大レーザーを撃ち込み、タワーを飴のように溶かすというそれはそれでちょっと見たくなる悪巧みは興味深い。それも仮面ライダーが基地を壊滅させたことで事なきを得た。

 本日も溶けていない東京タワーが見れてよかったな。生で見たことないけど。


仮面ライダー V3対デストロン怪人」(1973年7月公開)

 派手に展開する「劇団V3」の四国ツアーでもある。四国かぁ~、たった4つの国しか無いのに、どれも我が未踏の地だな。このまま行くとその地を踏むことなく死にそう。

 

 最初にすごいデカい客船で一行が旅立つシーンがある。これは優雅だ。昭和の昔からもこんなどデカい船があったんだな。船の甲板にはプールが、内部には古めかしいゲーセンもある。ファミコンもまだの当時のゲーセンはどんなだろうと気になる。子供がピンボールで遊んでいたな。なんかいいな~、こうしてレトロに想いを馳せるのってとても良い。

 

 純子さん、やっぱり清楚かつ微妙にエロい。そん彼女の水着シーンがマジでちょっとだけ見れるのも本編の良さ。にしても短いカットだった。もうちょっと長めに回してよ。

 

 今回のデストロンの狙いは、学者先生が発見した謎の鉱石「サタンニウム」の力で世界征服すること。

 サタンニウムには放射能が含まれており、人体を一瞬にして溶かして白骨化させるとんでもない力があると実験で判明している。こんな物が広く商業利用されては全国の火葬場が廃業に追い込まれてしまう。そんな変わった角度からの心配をした視聴者は多分私だけ。

 

 四国に上陸したデストロン新怪人はタイホウバッファロー。大砲を背負ったバッファローの怪人である。デストロンの合体怪人のデザインの方向性はとてもスマート。他怪人だとガマボイラーとかもおすすめ。

 このバッファローだが、与えられた大砲のパワーをこれでもかと発揮してバンバン撃ち込んでくる。こいつのせいで四国の大地に穴が開いてしまう。

 大砲をぶちかますシーンでは、火薬もバンバン使って爆発演出に迫力を出している。風見志郎と爆発の距離が近くて怖い。今だとここまでバンバンぶちかませないだろう。

 

 ロケ地として訪れるホテル奥道後では踊り子達によるステージが披露される。これがなんとも情熱的でオモロそう。生で見てみたいかも。

 ホテルを出たら急に金閣寺に移動してV3と怪人達が戦闘を始める。四国なのになんで金閣寺?しかも中に入って戦っている。壊したらどうすんのさ?

 この不思議な金閣寺戦について調べると、その昔にはこの場所にこのようなレプリカがあったとか。レプリカでもあの大きいのを作っているのはすごい。現在は土砂崩れで無くなったという。だから聖地巡礼はもう出来ません。

 

 高知城にもぶっ込んでいく。ここで登場した小僧が少年ライダー隊高知支部の者だと名乗る。四国にも幅を広げていたのか。ライダー隊も今では解散していることだろう。

 

 最終戦では1号、2合のダブルライダーがオーストラリアから帰還し、3人で再生怪人軍団+タイホウバッファローを討伐する。

 本郷、一文字は声でのみの客演で顔出しは無し。変身を解く間もなく忙しくオーストラリアに帰って行った。ヒーローは一般企業の概念で見るとブラックなお仕事形態なのかもしれない。決して楽ではないのだ。

 

 夏休みに四国旅をした気分なれる素敵な映画でした。

 風見志郎はマジでイケメンだと思う。キレイな顔をした復讐の鬼としてオタクの間では有名。

 

「五人ライダー対キングダーク」(1974年7月公開)

 特撮好きとして特筆すべき点は、キカイダーの光子さんを演じていた水の江じゅんがゲスト出演していること。美人だし微妙にエッチなので助かります。

 

 ライダーも5人揃えば戦隊感が出るなぁ。でも戦隊1作目のゴレンジャー放送よりも1年速い作品だぜ。

 ライダーマンタヒチから駆けつけたと言っていた。タヒチカレーってのを食べたことがあるが、あれ意外では何も知らん国だな。あとライダーマンのアタッチメントの腕がシーンごとに逆になっていないか。

 

 Xライダーはやはり格好良い。彼を真似して私も逆上がりや大車輪を体育の時間にやっていた。逆上がりは良いとしても、大車輪は危ないということで教頭から「今後やるな!」と厳重注意を受け、以後一生やったことがありません。まぁ仮面ライダーや体操選手でもない限り、生きる上でまるで必要のない技術です。

 

 今回のゴッドの作戦は東京の水を枯らせる「東京カラカラ作戦」。名前がアレだけど内容は普通に恐ろしい。マジでロクな事を考えん連中だな。

 

 立花のオヤジの店に怪人軍団が凸して来るシーンがある。おやっさんが店内で暴れられると修理費が洒落にならんからお外で頼むとXライダーに言っているのが面白い。おやっさんもいろんな商売をしていて偉い。

 

 新作怪人のコウモリフランケンのデザインが結構良い。

 空中からの砲撃に長ける戦闘スタイルで、接近戦だと簡単に制圧出来た。

 

 最後にXとキングダークが対面する。相変わらずの肘付き鋼鉄巨人スタイルのキングダークは存在感がヤバい。

 テレビシリーズ終盤でキングダークが立ち上がったのを見た当時の子供達の反応が知りたい。当時にネット掲示板があれば皆で盛り上がっていたことだろう。私としても普通にビビらされた事から想い出深いボスである。

 

 ちょっと気になるシーンは、5人ライダーがバイクで並走するところでサイクロン号のスタンドが立ったままになっていること。ちゃんと畳んでいないと危ない。そしてクルーザーの左右のプロペラの片方が回っていない。故障だったのかな。そのまま撮影して流しちゃっている。

 

koshinori.hatenablog.com

 

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