こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

ニートの人生やり直し「ReLIFE」

 「ReLIFE」は2016年7月から9月まで放送された全13話のテレビアニメ。

 全然知らなかったけど去年には実写映画も公開されたらしい。

 

 テレビアニメの続きである「ReLIFE完結編」というのがOVAで発売されたので、それを見る前にもう一度テレビシリーズを見直すことにした。リアルタイムでも楽しんだこの作品が丁度2年も前ということで時の流れの速さを感じずにはいられない。

 ヒロインの日代さんが可愛かったこと以外は結構忘れていたので新鮮な気持ちで楽しめた。

 

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内容

 27歳の主人公海崎新太はブラック企業だった前職を3ヶ月で辞めて現在はコンビニのバイトをしている。そこに「リライフ研究所」の社員の夜明了が現れ、ニート更正プラグラムである「リライフ検証実験」の参加を進めてくる。就職の望みのない新太は夜明の話にのることにする。社会復帰のために一年間高校生活をやり直すことになり、新太は薬を飲んで高校生の体に戻って高校三年生として登校することになる。実験中の生活費と実験後の就職先を保障される代わりに新太の人生やり直しの高校生活がスタートする。

 

風刺がかったメッセージ性の強い作品

 導入部分では、現代人が思いつきそうなありがちな設定と想ったが、この作品は意外と風刺が効いた深い作品であった。

 新太が定職についていない理由は多くのニートが持つ、ニート自信の人間的問題とは違うものである。むしろ新は観察眼が優れ、周囲に気が配れる行動派な人間として描かれている。

 運悪くブラック企業に勤めることになり、そこで先輩が劣悪な労働環境に耐えられず首を吊って自殺してしまい、そのことから人との関わりが怖くなってしまったというかなりヘビーな設定がなされている。人を貶めて甘い汁を啜ろうとする卑しい大人が描かれ、その反面新太はどこまでも潔白である。しかし、民主主義の怖い所は道徳的なことはとりあえず置いといて、多数派が強くて正しいと思い込みがちなところになる。ブラック企業のブラック加減が当たり前のものとなったら、それに反発して正論を言うものが場の統制を乱す悪者となるわけである。腐敗した会社のあり方に異論を唱えたために新太は社会から爪弾きにされてしまう。こういうことが結構ありそうで怖い。正しい人で本来なら仕事が出来る適正のある人でも環境によってはこういうことになるのかと怖い想いで見ていた。

 現代社会で問題視されているブラック企業、いじめ問題、劣等感から汚れていく人の心などを扱ったメッセージ性の強い作品だと想う。新の高校生活パートは見ていて楽しいが、社会人パートではかなりヘビーだった。現実とフィクションのギャップが印象的な作品だった。心に響いたぜ。

 

高校生の青春ストーリーとしても楽しめる

 楽しいばかりでない人生の暗部もしっかり描きながらも、本作の大部分は新太の楽しい二度目の高校生活を描いている。新太が実はすごい人だと分かるのが高校で見せるコミュ力と相手による対応能力の高さにある。三年生から高校に編入したのにすぐに皆と仲良くなっている。

 ヒロインの一人で後にリライフ実験の被験者と分かる日代さんと新太の絡みはテンポが悪いように良いようで面白い。日代さんが語彙力が高くコミュ力もあるのに、人の感情を読みることが下手すぎてボッチという設定は好きだった。一度は社会人になったはずの人がこんなに人間関係の形成に問題があるのはどうかと想うけど。日代役の茅野愛衣がぼそぼそ喋る演技はいつもと違う感じがして良かった。

 

 とにかく気配り屋で何だかんだで付き合いと面倒見の良い新太は高校のクラスメイトの悩みなどを解決する役回りを演じることになる。新太の行動力の高さを見れば「こいつ絶対仕事できる奴じゃん」と想ってしまう。

 新太が世話を焼いた一人に勝気で頑張りやな少女狩生玲奈がいるが、この子が好きだった。意地っ張りすぎて自分でも「私が男ならこんな女は嫌だ」と想っているのキャラクターで、確かに面倒臭いと想われがちなキャラクターに描かれているが、個人的にはこういう一癖あるキャラが好きであった。

 新太のクラスメイトの大神と狩生がくっ付きそうで進展がないので、新太がかなりアシストして二人をくっ付けることに成功した。二人が付き合うまでの流れが好きだった。大神の告白がすごくシンプルで意外性があった。

 

 うざ可愛い感じの眼鏡少女の小野屋杏も好きだった。演じた上田麗奈の声も好きだった。

 

懐かしいED曲たち

 音楽好きで懐古主義の私からすると、本作で気に入った部分は各話のED曲である。

 ED曲は新太が高校生の時に聴いていた曲をMDで流すという演出がなされ、いずれも一昔前の愛すべきヒット曲たちが使用された。

 作中でも新太の部屋のMDが登場し、新太のクラスメイトにMDが何か通用しないシーンが描かれた。最近の子供たちはもうMDを知らないらしい。

 私はしぶとくいつまでもカセットとCD派だったので、存在を知りながらもMDはほぼ手をつけていない。MDのブームが終わって、MP3プレーヤーが登場してそちらに乗り換えた。

 毎週異なる懐かしい曲が流れるので、そこがお楽しみ要素でもあった。

 

 

 私は人生やり直したいという後悔は一切持っていません。