こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

洋館で起きる連続殺人事件「謎のマスカレード」

「謎のマスカレード」は1990年に発売されたPCエンジンソフト。

 

謎のマスカレード 【PCエンジン】

 

 パソコンゲーム藤堂龍之介探偵日記というシリーズものの一作をPCエンジン版にアレンジしたもの。こちらでは主人公の名前が藤堂龍之介から円陣龍之介に変更されている。

 

 時代設定は1920年代。

 山神家一族が住む洋館、通称「伝説館」で仮装パーティーが開かれ、そこで館の主は毒入りワインを飲んで死ぬ。

 伝説館の執事に依頼され、円陣探偵は犯人を暴き出すために館に乗り込む。この時には円陣探偵の5人のお供も館のスタッフとして潜入している。プレイヤーキャラの探偵とお供の5人が力を合わせて操作を進める。

 

 内容についてはこんなところで、古典ミステリーものとなっている。乱歩の小説とかが好きな私にとってはなかなか好みのシナリオだった。

 主人公の5人の仲間達は、へいじ、あけち、きんたいち、ころんぼ、クリスティと、どこかで耳にしたことがある作品人物の名前をもじったものとなっている。ちょっとの遊び心がにくい。

 

 昨今はクソ暑い日が続くので、ここらで落ち着いてミステリーでも一本クリアすれば暑さも紛れるのではないかと想ったのだが、手汗でコントローラーが濡れてストレスだった。

  

 物語は5章構成となり、移動マップは館内のみ。各所をまわってコマンドを総当りする推理アドベンチャーだった。操作性については難しいことなどまるでない。

 館の住人に聞き込みをしたり、証拠品を見つけたりして事件解決まで辿り着く。時には産まれたばかりの赤ちゃんにも操作にあたることもある。

 

 館内を歩き回ってのコマンド総当りだが、フラグ立てがちょっと面倒で、コマンドのやり漏らしがあったりするとまた総復習となり、積んだところから先に進むのにストレス。ことによると時間の無駄が多くなる。

 面倒臭い部分も確かにあるのだが、味わい深いゲームでもあった。

 

 登場キャラが結構多く、山神家の人物達の続柄がごっちゃになって分からなくなることがある。コンビニのレシートの裏に一族の関係図を描いたりもした。

 館の主 光太郎の次男坊の光夫がまだ若い大学生の設定なのに顔が爺さんに見えた。

 

 証拠品の一つに借用書があるが、金額が5千円となっている。現在なら5千なんて一日あれば稼げる額だ。でも大昔の話なので、貸し借りに書類をかまさないといけない程この時分の5千円には価値があったのだと分かる。

 

 BGMはレトロなお館感があって良かった。部屋を調べていてアイテムが発見された時、途中で人が入って来た時には「テェ~ン!」と急に大きな音が出てBGMが中断される。夜にアレはびっくりするので止めてもらいたい。

 

 一番ビックリしたのはラストの第5章で館の地下迷宮に潜ること。ここからは移動マップ式アドベンチャーではなく、3Dダンジョンゲームになる。これは以前に遊んだ「ザ・ブラックオニキス」依頼の3Dダンジョン。方向音痴ですぐに迷子になるから3Dダンジョンには確かにワクワクするのだけど、結果苦手なんだよな。そんなに広大なマップではないはずだけど迷子になってこれを抜けるのに時間がかかった。そういえば、同じくアドベンチャーゲームの「ポートピア連続殺人事件」でも急に3Dダンジョンになるところがあったなと思い出す。

 

 殺された光太郎の弟の影次郎は絶対にやってんなと想ってたくさん尋問したのだが、奴だけでなく母親のおたみが黒幕だったと分かるのは意外な展開だった。

 ちょっと怖かったのが、それまでは盲者設定で目が開いていなかったおたみの目がゆっくりと開くシーン。殺人に至るまでには親子の悲しい物語があった。

 

 涼を取るためにちょっと怖いゲームをしようと想ったのだけど、怖くはないし普通に汗をかいた。でも、それなりに楽しめる良作だった。

 

 

謎のマスカレード 【PCエンジン】

謎のマスカレード 【PCエンジン】

 

 

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