こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

獣の力を持つ戦士「獣王記」

 今となってはすっかりレトロゲームとなってしまった「獣王記」というゲームを令和時代になってもまだ覚えている人間は一体何人生き残っているのだろうか。

 その昔には遊んでいたが今では墓の下にいる者、しっかり遊んで今もなお生き残っているけどいつまでも覚えているものでもないという脳の判断を受けてすっかり忘れてしまった者、どちらも結構な数がいるだろう。このゲームを遊んだのはかなりチビの時だったが、今でもまあまあ記憶している。

 

獣王記

 

 人は心の余裕があれば、そしてそれが冬場であればなお、なんとなく身の回りの整頓を始めるものである。人類の祖先にも冬眠をしていた者がいたとして、その名残なのか、冬場には色々と敏感に何かの準備をやりがちなのだ。ということを個人の人生経験から勝手に唱えている。

 例に漏れずこの私こそがこの時期になると身の回りの整理整頓を始めてしまう。私はゲーマーである前に、いや同時にか?とりあえず他の肩書にゲームコレクターというものがある。となればお家にはゲームがわんさかあり、コイツの整頓を行うことは務めである。綺麗好きなので並べて置くことにも快感を覚える日々を送っている。この冬にはもっと本格的に整理整頓を行った。

 

 そこで見つけたのがこのゲーム「獣王記」である。ファミコン版、メガドライブ版があり、どちらもやったが今回発見したのはファミコン版である。

 そして色々思い出す。そう言えばこのゲーム、結構やり込んで確かに全クリしたのだが、感想としてパッと出てくるのは「よく分からんかった」というものだった。要所要所でかなり覚えていないことがあったりなかったりする。

 

 一本のゲームを頭から尻までしゃぶり尽くしておいて自分は何をやったのか、どういう目的で何をもってしてクリアとしたのか、その辺の事がはっきりスッキリしないことなんてある?とも思う。

 多くのゲームでは、デモムービーでざっくりとしたゲーム内容、キャラクターの目的、敵の存在などが分かるはず。

 このゲームにも、もしかするとデモムービーがあったのかもしれない。しかし当時はガキならではの「速く遊びたい」オンリーの了見でコントローラーを握っているため、そんなものを確認したことがない。箱も説明書も揃っていたので、ちゃんと見ればちゃんと世界観が掴めるものだったはずだが、そこも同じく「速く遊びたい」の意思の下カットしている。

 

 よく分かんない世界観のゲームではあったが、中身は覚えている。

 内容は横スクロールアクションで、主人公はまあまあマッチョな青年だった。敵を倒すと白い玉みたいなものが出てきて、それを取るとムキムキになる。取る度に体がムキムキマッチョになり、確か三個取るとなんと獣人の戦士に変身出来る。獣人になれば圧倒的にパワーアップする。各ステージで変身できる獣人は異なり、それぞれ能力も異なるので変身の度に新鮮な楽しみがあった。

 

 獣人に変身すると、奥からボロ布をまとったハゲの多分魔道士?的なヤツが出てきて魔法みたいな力を使う。すると背景が真っ黒の世界に飛ばされてボス戦になる。これを撃破するとハゲたジジイのデカい顔だけが出てくる。多分良いやつなのか?主人公を回復させている感じも見られる。この顔だけジジイに会うと主人公の体が最初の人間の姿に戻り、すぐに次のステージがスタートする。そして次のステージも流れは同じ。これを何ステージか繰り返して全クリとなる。

 

 難易度は繰り返してチャレンジすればなんとかなるレベルだった。実際に再度チャレンジすることで何とかなったし。まぁまぁ楽しめたかなって感じで電源をオフにした。

 で、分からないのが、主人公はなんで冒険していて獣人になれる特殊能力があるのか。そして各ステージに出てくるボス戦前のボロ布を着たハゲは?ボスを倒した後に出てくるもっとデカいハゲは?奴らは誰なんだ。こっちのこともあっちのことも分からない。なのでクリアしてもいまいち達成感がない。そんな感じで変なゲームだったという記憶しかない。

 

 現在はインターネットという無限の脳で無限の知識を有するすごいお役立ちコンテンツがあるので、獣王記のことを調べればまるっと全てが分かることだろう。でも、今更時間を作って調べようとも思わない。

 

 とりあえず我が家では楽しく遊んだ思い出のゲームだった。今の状態でもやや欠落している本作に関する記憶が、その内には完全消滅を迎えることもあるだろう。そんなことを思いながらの殴り書きもコレにて終わりにしよう。

 


ファミコン 獣王記

 

 獣王記よ永遠に……

 

 

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