こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

わふーにまた会える!アニメで「クドわふたー」

 あの智代に続いてアフター化された女、それが能美クドリャフカである。

 伝説のゲーム「リトルバスターズ」に登場した伝説のヒロインである彼女に焦点を絞りまくった次なる伝説的作品が「クドわふたー」だった。マジで伝説だらけの上に成り立った伝説的産物だったな。

 智代アフターよろしく、本編に登場する一人のヒロインに特化したスピンオフ作品なのだが、ここにクドが1日の間に何度も言う口癖「わふー」を盛り込んだ「わふたー」がタイトルになっている。「わふたー」は、クドがメインでなければ一生産まれることなき造語だったわけだ。この運命的なタイトルの響きがもう可愛い。

 先日無事放送が終了したKeyの後輩作品「神様になった日」の佐藤ひなは、自らを「童貞を殺すロリ」と自称していた。だが真にそれをやってのける先輩はこのわふーこと能美クドリャフカだと思う。ホント、ロリ好きにとっては全身凶器みたいな女だったからな。

 

 そんな「クドわふたー」のゲーム発売からかれこれ10年くらいが経過した。あの頃から今日までの間にたくさんの命があの世に行き、そして新たにこの世に生まれたことだろう。クドのアニメを見れずに逝ってしまったクド信者も幾人かいたことだろう。それについては残念だが、この10年の間に生まれたヤツは新たな人生の楽しみが増えて良かったなと思える。

 こんな風にファンの人生ロマンを考えてしまうのは、このアニメがクラウドファンディングで生まれものだったからだ。

 2017年からアニメ化プロジェクトが組まれていたというのだが、完成して発表したのは2020年の末までもつれ込んだ。血肉を金に換えて投資した人物が山程いる。その上に成り立った作品だと思うと、すばらしいロマンがあるではないか。作品をしっかり楽しんだ最後に流れるエンドロールでは、「どんだけいたんだよ!」というくらいにサポーターの名がズラリと綴られていた。これには圧巻のものがある。

 ここへ来てまさかの「クドわふたー」アニメが誕生したことには感心し、感動する。10年も前のゲームだし、本編であるリトバスのアニメも終わってから7年、8年くらいになる。そんな時期に誰がわふーのアニメが見れると思った?ってな話だ。

 すごいな。ここまでクドを支持するロリの使徒達がいて、アニメを作る闘志を燃やす職人がいる。リトバスが、またはクドがいかに鍵っ子全部はもちろん、その他のライトユーザーにまで愛されていたのかが分かるというもの。そんなクド好きが生み出した魂の結晶である約50分のアニメを新年一発目に見たのだが、なかなか感動するものがある。

 

 お話の内容はゲームをプレイしたのでだいたい覚えている。ストーリーについてとか演出がどうのこうのとかを言う前に、ほとんどの人間がこれを思っただろう。それというのが、クドはじめその他の愛しいあいつらが動いて喋っていることに感動したということだ。久しぶりにリトバスの皆に会えて感動した。クドと理樹君のメインはもちろん、リトバスの他メンバーも勢揃いでわちゃついていて、その光景にただ感動出来た。こいつらが仲良くバカをやるのを待っている自分がいたことに気づいたのだ。泣ける。

 それから私は堀江由衣のことは一生推しているので、堀江由衣のショタボイスが聴ける貴重な現場であるこの作品のこともしっかり愛している。久しぶりに理樹君を演じる堀江由衣の芝居が神々しい。お耳が心地よかった。

 

 肝心な内容にも触れておこう。

 正人のバカが野球でバカこいて水道管を破裂させたため、男子寮は人が住めたものではなくなる。そんな訳で理樹は一時的に女子寮に身を寄せることになり、そこでクドとドッキドキの同居をスタートさせる。どの角度から見てもムフフでしかない展開のクドアニメだった。「わふー」をたくさん言いたくなる仕様となっていて良かった。

 

 夏の晴天の下でペットボトルロケットを打ち上げるシーンは、作品の象徴とも呼べるものだろう。かなり前にゲームをプレイしたのだが、ざっくり覚えている内容といえば、女子寮でクドとドキドキの同居生活を送ることとペットボトルロケットを打ち上げることだ。それくらい印象的なアイテムがペットボトルロケットだった。

 空気と水の力で大空を目指す競技だが、強肩オンリーで飛ばす正人や健吾がいて、ボトル内の水が減るとムフフな写真が浮かび上がるアイデアロケットを産んだ西園さん、来ヶ谷さんがいる点は、ユーモアが光っていて良かった。

 ペットボトルロケットを打ち上げて青春を噛みしめる作品といえば、本作と「電波女と青春男」くらいだろうな。他のアニメもしみじみと思い出せた。

 

 体はチビでも夢はでっかく宇宙飛行士のクドが持つ将来への悩みや苦しみが反映された内容にもなっている。理樹くんとイチャつくだけで終わる夏の一幕ではないのだ。

 若者の精神の弱い所を反映させたパラレルワールドが展開するエピソードでは、クドにとっての精神の枷ともなる鎖が随所に見られる特殊な演出が目立っていた。目には見えない鎖に繋がれる中でもがいて脱出して次へのステップに進むという若者の成長が見える爽やかな内容が描かれていて良かった。

 

 ここで新たに登場するヒロインとして大人っぽい氷室さん、クドよりもっとチビの椎菜が作品に華を添えた。氷室さんのクールかと思えばエキセントリックな言動は好みだ。

 

 クドとの仲を深める上での重要イベントである体にペイントを行う例の展開も印象的なものだった。クドの国の風習らしく、歯車的な画を体に描くのだ。理樹くんの歯車になりたいというクドの献身的な思いが分かる告白に萌える。二人の青春がとにかく楽しそうで癒やされた。

 

 長い時間を待ってやっと視聴可能になった作品だが、見てみるとマジであっという間だった。こんなものだよな。待っている間は長く、いざ事を行えば感覚としては秒でエンド。人生は我慢と楽しさと儚さの連続である。クラウドファンディングによるクドわふたーの完成から視聴までの物語からこのような気付きを得ることが出来た。

 

 クドがマジで可愛かったのでそれだけで良いものを見たって感じで満足である。

 リトバスヒロインは全部好きだけど、中でも小毬ちゃん、来ヶ谷さん、三枝姉妹あたりの有力な推しがまた見れたことも嬉しかった。

 やはりリトバスは我が青春の良きお供だった。青春を彩ったコンテンツというものは、いつまで経っても色褪せず光っているものだ。このアニメを見てキラキラした人生の時間を感じることが出来た。ありがとうクド、そして山程いたサポーターの方々にも感謝したい。世界はラブで満ちておる。

 

 最後に「わふー!」

 

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