こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

「第71回NHK紅白歌合戦」を振り返ろう!(主に嵐とかミスチルについて)

 放送からだいたい一週間が経ったところで「第71回NHK紅白歌合戦」について振り返ろうと思う。ていうか71回もやってんのかよ。

 

 昨今色々やらかしたことから信用の上げ下げを忙しく行っているNHKだが、なんだかんだで年末にやる紅白は見るしかない。日本人の血がココにチャンネルを合わさせるのだ。という訳で例年通り楽しく視聴した。

 

 今回はそれまでにないコロナ騒ぎという異常時の中での放送となったため、番組をお届けする上でこれまで通りの手法が使えない。71年も続いている番組でも、この異常時での放送はこれまで経験がないだろう。本当にコロナって怖いし、なにより迷惑である。

 

スマートな構成で見やすかった。 

 楽曲、歌手の良し悪しは置いといて、全体のざっくりした感想をいうと、無駄なく音楽を届けていたのではないかと思える。

 これまでは金と時間、そして場所に余裕があったからこそ、完成した蛇の絵に足を付け加える(これを『蛇足』と呼ぶ)という無駄を打って来た感じも目立たなくはない番組構成だったが、今回に限ってはコロナのせいで「遊び」の余裕がなかった。そのためおちゃらけた幕間、無駄に人を呼んでのどんちゃん騒ぎをやろうにも出来ない。また時世が時世なのでやるのも不謹慎である。

「遊び」を封じられて出来ないなら番組の本質である音楽をひたすらやる!という潔い開き直りが見える構成が良かった。なんだろう、良くするためにあれこれ手を打ったこれまでの歴史があるのに、それを一切止めたらそっちの方がむしろ良かったという……考えてみると虚しい気付きでもある。

 これで分かったぜ。余裕があるから人は無駄を打つのだ。ある程度追い詰めてそもそも無駄を打つ隙なく最初から設定すれば、人は限られた時間、ものを最大限に活かす努力に全振りして動く。

 ゲーム業界に大容量のソフトを投入したら余計な機能ばかりぶっ込むが、容量が微量しかないソフトになら本当に必要な情報のみを選択して打ち込む努力を行う。我々オタク的観点からいうと、今回の紅白はこのようなゲームソフト事情に例えることが出来る。

 今回の紅白は、コロナの襲来によって余計な遊びを封じられ、奇しくもそれによって形としてはスマートになって良かった。憎むばかりではなく、天災からだって学べることもあるというもの。いつの時代でも、何に対してでも学び取ろうとする心得は大事である。

 

やっぱりジャニーズ。中でも嵐のラスト舞台は見どころ

 据え置きの司会者にうっちゃん、そして今回は北海道からの刺客である大泉も司会に迎えて番組をお届することになった。初っ端からたくさん喋る大泉に対し、スタッフが早々に「巻き」のカンペを出したのが面白い。ちょっとオープニングが長めだったので、速く一番手のキンプリが見たいというティアラから文句が出たかもしれない。それにしてもキンプリの「I promise」は良い歌だよな。

 

 今回はジャニーズ枠が多め。ジャニーズは好きなので、多くて困ることはない。

 年末にダテこと宮舘涼太がコロナに感染し、他メンバーも隔離処分を受けたことでSnow Manが無念の降板となった。これは悔やまれる。初紅白が望まぬ欠席となったのは、後々記憶に濃く残るだろう。出ると言った者が放送直前でキャンセルを出すというパターンもなかなか見られるものではない。コロナによる異常事態は芸能界にも見られる。せめてもの救いだったのが、本家紅白の予習番組となるさんま紅白の方にSnow Manが出ていたこと。

 悔やんでばかりはいられない。脳天直撃のとんでもない仕上がりとなった3rdシングルがすぐに出て、どうせこれも笑えるくらいヒットするはず。次の紅白にもSnow Manはきっと選ばれる。紅白の舞台でSnow Manを楽しむのは次回に持越しだ。

 

 年内をもって活動終了の嵐のラストステージがここになった。その後のジャニーズカウントダウンにちょっとくらい顔を出してくれると思ったがなかったので、ここがラストとなった。考えてみると、21年になってもまだそこにいたらおかしいので、出るわけなかったのだが……。

 紅白の裏では嵐のラストライブがあったというので、皆さんそちらにチャンネルを合わせていたのかもしれない。

 間違いなく我が青春のお供となったコンテンツがジャニーズであり、その中でも嵐が担った部分はデカい。私と同じことを思う国民は腐る程いるだろう。そんな彼らのラストとなると色々思わないわけにはいかない。

 まさか嵐がここまで国民に愛される集団に育つとは思わなかった。ここで嵐に対して色々言いたい。

 

 先に無くなったSMAP、名前はあれど音楽活動は終了してしまったTOKIO、これに次いで寂しい出来事が嵐の活動休止だった。先日押し入れを片付けていたらベストアルバム「5×10」の初回盤が出てきた。10周年が昨日のことのようだ。

 嵐の良さは、ゴリゴリのスターオーラが出ていないことにあると思う。そりゃ我々一般人が手を伸ばして手が届く低い場所にある星ではないものの、ぎりぎりな大衆性があると思う。先輩のSMAPだと個々のオーラがもっと強かった。ゆえに近づきがたい感じもややあった。中でもメンバーの草彅くんは、個人の意志でオーラの発生と消失を自在に操れるその道も達人だったという。一般人が一番親しみやすいオーラ感があるのが嵐の良さだった。絶妙な大衆性の維持というのも、逆に難しい達人の術だと思う。これが私が思う嵐の好かれる要素だと思う。ありがとう。

 単純にラストとなるのが寂しかった。もう活動が終わるということで年末には過去曲も色々聞いていた。その中に名曲の「台風ジェネレーション」もあったのだが、この曲の冒頭の二宮くんのセリフこそラストに言って欲しいものだと思った。「また会えるから」を期待して未来を生きよう。ありがとう嵐。嵐が止んだ後の新年には、我が心に虹が見えたぞ。

 

珍しいあいつらが見れた

 今回の紅白の目玉となったのは、もう出場はないと思っていたミスチルが12年ぶりに紅白の舞台に帰ってきたこと。そして紅白どころがテレビで歌うのがないと思っていたあのGReeeeNが登板したこと。ここ二組を呼んだのは大きな功績だ。 

 朝が忙しくなって来たため「天うらら」あたりからゆっくり朝ドラを見ることがなくなった。私が見ていない2020年の朝ドラ作品主題歌は、GReeeeNが担当したとのこと。その主題歌と懐かしの名曲「キセキ」を引っさげて本人が登場。と思ったら、よく見ると諸々が歪。GReeeeNの本人出演はやっぱり無理なので、多分本人ぽい感じで仕上げたVチューバー化した姿での登場だった。変化球過ぎる出で立ちでの登場となり、益々謎が深まる軍団になった気もしなくはない。とりあえず面白い試みだった。

 

 ミスチルにテレビで会えるのは本当にありがたい。年末にはこれとは別にNHKミスチル特番もあった。NHKの良い仕事ぶりも見れる。

 ミスチルなんてもはやネームバリューだけでも売れるのだから、絶対にありえないけど、仮にクソCDを作ったところで一定数は数が出る。今更テレビで売名なんてする必要などなく、実地で、つまりはライブオンリーでやっていれば十分な成功者なのだ。それがわざわざテレビに出てくれるのは、コロナのせいで現地に見に行けない我々ファンに向けてのサービスなのだと思う。なんにせよありがたい。こういうちゃんとした音楽家も出てくると、日本の音楽はまだ死んでいないと思える。私がミスチル信者だから言い過ぎな部分もあるかもしれないが、ミスチルが素晴らしいのは確かだ。

 ミスチルが前回紅白に登場したのは12年前の2008年。場所はもう忘れてしまったが、この年にはどこかの国で五輪が開催され、そのテーマソングだった「GIFT」を熱唱した。たくさんの外国のお友達に囲まれた中でミスチルが楽曲を披露するというグローバルにしてピースフルな一幕になっていたことを思い出す。録画したDVDがどこかにあるので暇な時に探して視聴したいところだ。

 

 

 

 

  そんなこんなで紅白を楽しんだ。2021年の末になってもまだこの調子で謎のウイルスが日本に居座っているのかと考えると嫌になる。次の紅白も無事に開催出来ると良い。

 国も人間も元気でいて欲しいものだ。世界の片隅でこんな歌番組を見ながら思ったことがコレである。

 

 

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