こしのり漫遊記

どうも 漫遊の民 こしのりです。

弾丸地獄へようこそ「マーズマトリックス」

「マーズマトリックス」は、2000年11月9日に発売されたドリームキャストソフトである。

 

 

 発売時はまだギリギリで20世紀。

 この時分には、来る新世紀になんとなく暗雲を見て人々が落ち着きを失ったり、狂牛病がどうのこうのですき家の牛丼も危ないなど、諸々の問題が我が国を覆った。とかなんとかいう事を、当時を生き抜いた親から聞いたことがある。

 

 新世紀を迎えて旧世紀にさよならをする。そんな歴史的ターニングポイントに立ったことで、人類の皆さんは楽しみと同時に、やんわりナーバス状態にもなっていたとかいなかったとかいうのだ。

 

 そんな鬱屈とした時代の闇は、爽快シューティングで景気よくぶっ飛ばせ!

 当時、名作シューティング「マーズマトリックス」を遊んだ者達は、その爽快さから屈託なく世紀末を過ごせたのだろう。

 

 で、発売時期を見るだけでもいろいろ想うことがあるこんな古いゲームを、2022年一発目に遊ぶゲームに選んだわけである。

 理由は、先月ゲームショップでたまたまこのソフトを見かけたから。ガラスケースの向こうで、8500円の値札をつけられていた。マジかよ。高いなぁ~。

 今さっき駿河屋で見たら8800円で出ていた。完全にプレミア価格だな。

 

 この爽快シューティングとの出会いは、今から10年ちょっと前くらいだった。当時からも市場に出回る数が多くはない変わった一品だった。それをブックオフで1980円で買ったのだ。

 当時のドリキャスの扱いはまあまあのカスであり、だいたいが100円、200円で出ていた。その中に珍しく袋がしっかりつき、中身はレジの向こうにあるという高額なのが出ていたので、思わず気になって買ってしまったのだ。あの時買っておいて良かった。そんで押入れにしっかりとしまっておいて良かった。

 

 ドリキャスを起動するのが約10年ぶりだ。電源をいれると「ピ~」というあの音がする。これはビジュアルメモリから出ているのか。

 メモリにしっかりデータが残っていて、10年前の2012年に遊んだマーズマトリックスのデータがあるではないか。10年も経ったのか。本体もディスクも10年越しでもちゃんと動くものだな。本体が死んでいたらどうしようかと思ったぜ。

 そういえばドリキャスの本体も中古屋で高くなったな。ちょっと前ならハードオフとかで1000円か、それを切るくらいであったのに、今ではもうちょっとお高くなっている。

 

 久しぶりにドリキャスのコントローラーを握ったけど、コントローラーのケーブルがテレビ側でなく、プレイヤー側から伸びているこの仕様は変だな。今考えればありえないところから線が伸びている。

 

 たまたま店で見かけて懐かしくなったこと、そして正月はレギュラーアニメがお休みで暇になったことがきっかけで、古い爽快シューティングをプレイすることになった。人生においては、何がきっかけで、どこの振り返りが始まるのか分からないものだ。

 

MARS MATRIX

 

 本作はいわゆる弾幕系シューティングというやつで、一面からでもアホみたくあっちこっちから弾丸が撃ち込まれて来る。やべぇな、面白いくらいすぐに死ねる。コンボイのゲームかよ。

 

 ジャケットには、「弾丸地獄」という他で見たことのない新時代の四字熟語が刻まれている。どうしようもなく物騒だが、ちょっとワクワクする字体だぞ。 

 弾丸地獄の名に恥じぬだけの地獄めいた弾幕ゲームだった。正直な売り込みをしてやがる。

 

 四方八方から撃ち込まれる敵弾を見切って避けては反撃する。これの繰り返しこそが基本にして醍醐味。これらを行う能力の優劣に、脳や視力の若さは関係ないのだと思う。私のように五体満足な現役バリバリの戦士でも、初見だとまず殺される。

 というわけで、エスパーでもなければ初見殺しにあうこと必至な困ったゲームだと思う。普通にムズい。でもとっても楽しい。

 

 トライして死んでを何回か繰り返すことでコツを掴むこと、そして防御と反撃を一緒に行える超バリア能力、通称「モスキートシステム」の使い所を心得ることで、なんとか切り抜けることが可能なカロリーと難易度の高めなゲームになっている。

 

 もうやめればいいのにってくらい派手に撃ち込んでくる向こうの攻撃手数と、そこそこに派手な演出が楽しい作品だった。モスキートでドカンと画面中のザコを一掃できる快感は、21世紀に入った今でも通用するものだと思う。

 

 ディスクゲームだが、やることの単純なシューティングなので、読み込み時間にイラつくこともなく、さっさと始めてすぐに死ねる。そして復活もまたすぐだ。ハマってサクサクと遊べてしまう。 

 

 ちょっと遊んですぐに思ったが、PCエンジンスーファミで出た「雷電」または「雷電伝説」っぽいゲームだな。

 自機は広範囲にバルカンを撃ち込める赤い機体、範囲を正面集中型に絞ったレーザを撃ち込める青い機体の2つが選択出来る。この点も雷電だな。

 

 たくさんの敵弾が一度に動くので、それぞれを追うことで目が疲れる。だが、それらを避けるための独特の緊張感が心地良い。これだからシューティングゲームは退屈な人生のお供として手放せないぜ。

 

 敵を倒して金を稼ぐことが出来る。これは死んでもそのまま繰り越して貯めることが出来る。金を集めてショップで買い物することで、こちらもどんどん有利になり、クリアに近づく事が出来る。買い物システムがあるのは「ファンタジーゾーン」みたい。あのゲームは可愛い世界観のシューティングで好きだったな。

 

 久しぶりに遊んだが、これは面白くて良いゲームだ。

 頭数がなかったので出来なかったが、2コンをセットすれば、一度に2機で出撃して有利に戦えるみたい。今度、人生で暇している我がお兄ちゃんでも誘ってやってみよう。

 

 ドリキャスゲームもまだまだ捨てたものではない。むしろ時代が進んだ今こそ拾いたい古の財産がここにある。

 

 新年早々心地良い弾丸地獄にどっぷり浸かれたぜ。

 たまには地獄を見たい、それも楽しく。とか思っているヤツにはお勧めなゲームだ。現在だとかなり高額だから、プレイするにはちょっと難しいかもしれない。だが、買って大きく損もないゲームだと思う。

 

 というわけで、21世紀もレッツ弾丸地獄!

 

 

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