こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2023年冬アニメが中盤戦に差し掛かった所でちょっと振り返ろう

 年明けから秒で一ヶ月が過ぎた感じがする。新年からアホほどたくさんアニメが始まるので、それらを忙しく見て日々楽しく終わっていく。

 で、このとんでもない量を捌くこと一ヶ月半なわけだが、振り返ると楽しいは楽しいけど疲れる。マジで笑えるくらいやべぇ量をやっているな。改めてやべぇ。これにちゃんと付き合っている私のバイタリティもなかなかのもの。

 

 特に日朝の戦いはヤバい。土曜の晩に寝て日曜の朝にレコーダーを見ると、ワンクール分くらい録画したのが出てくる。土曜晩から日曜の太陽が昇るまでの間で12、13本くらいは何かやっているということだ。

 数だけの話をすれば今のアニメの勢いはすごいなぁ。W録画や全録がなかったら、オタクとしてアニメライフを謳歌出来ずに死んでいたことだろう。とりあえず録画できていれば遅れてだって楽しめるからな。技術革新様々だぜ。

 

 日曜朝は、録画した分と朝枠で放送するのをずっと見るだけで潰れる。時間との戦いだな。

 再生環境の進化もありがたく、2倍速かそれよりも上の世界で追っかけている。この状況だから、倍速再生という技術革新が産んだ裏技を使わないと「今」に追いつけない。

 かつてコレほど忙しいオタクシーンがあっただろうか。それこそ今流行りのスローライフ感が欲しいところだぜ。ちなみにスローライフ作品こそ倍速でぶっ飛ばすのにうってつけの枠。等倍速で見るのがきつい。

 好きな事をしているのに、何でこんなに何かに追われるように急いでいるのだろう。最近そんな事も考える。でも振り返れば楽しいのでまぁ良いか。

 

 そんなこんなの内に、今期も半分が終わった。半分が終わって振り返ると、やはり全部見るのはきつい。

 どのクールも基本的に一度手を出した作品は途中切りしない。可愛そうだからね。

 それに内容がクソであったとしても、次の時代へ繋ぐ礎というか、失敗を学んでステップアップ出来る踏み台というか、とにかくなにかしらの意味があって映像作品として世に出たはず。どんな作品にも必ず、これっぽっちくらいにはそれがある。そう信じたい。信じないと視聴した私の努力、胆力が無価値なものとなってしまう。それだけは虚しいので避けたい。

 たくさんやれば、そのたくさん全てを連れてゴール地点である次クールの頭まで駆け抜ける。それが私のやり方。 

 私のアニメライフに終わりはない。アニメ的持久性はバッチリな体になった。

 

 たくさん見る内に感じる課題は、記憶の整理も困難ということ。なにせ数が多く、タイトル、キャラ、内容が被っているものもあるからだ。来年になれば忘れている作品がいくつ出てくるのだろうか。

 最近のアニメはタイトルが長くて覚えにくいし、そのくせ中身は薄口なので、その点からも記憶に残り辛い。どこかで記憶に濃く残る要素をくれよな。

 

 年明けからしばらく経ったところで、遅れて放送の作品も出揃った。逆にスタートしたけどスケジュールの都合で予定外の早期終了を迎えた作品も出て来た。仕上げて放送するまで持って行くのって大変なんだな。

 

 年明けから一月待った先週からアイナナ3rdがスタートした。アイドルなら女子の方が良いとは思いつつも、男子ものならアイナナが一番くらいに好き。このシリーズは好きなので期待出来るぜ。

 

 同期放送の他のアイドルアニメ「UniteUp!」は、一旦延期したが本日から再開した。

 アニメの休止期間には、中の人達の魅力に迫る特番に切り替えていた。こうして中の人も頑張っていると分かると、その後の放送をもっと応援しようって気になる。去年同じ放送状態になっていた「シャインポスト」でも同じ事を思ったし。

 予てからの放送スタイルを取れなくなったとしも、その状況下で別の事をして作品を売ることも出来る。そんな希望を見るイレギュラーな展開の仕方だった。

 このアニメは単純に絵が良いし、素人から成長するアイドルを追いかけて応援するのもなんだか悪くないって感じで普通に楽しく見ている。総理大臣になるとか言ってる面白アイドルもいるので程よく刺激的。

 

 やはり目立つのが異世界もの。それぞれ半分くらい話が終わった所で、ざっと今年の新顔を振り返ろう。

 前期からの固定枠で「悪役令嬢」「農民」の新顔が今度も登場している。

 もう前にも同じヤツやったやん!とツッコみながらも、付き合いの良い私はやはり見るのだ。

 

「ツンリゼ」という新悪役令嬢の設定がかなりネタっている。ゲームの中にいる悪役令嬢達の世界だけ見ていけばよいものを、その世界を上から見下ろすゲーム実況者カップルがいるという、テンプレに一つ新しい肉付けをした面白設定になっている。

「なにその世界観?」と思えるユニークさがあった。

 出てくる女共がとにかく可愛いので良し。

 内田真礼高橋李依→最新は楠木ともり。この順で悪役令嬢女優の系譜が幅を広げる事となった。しょうもないと思いつつも新しい物はつい見に行ってしまうし、役者各員も好きなので見て損もない。

 

「農民」枠でアニメ的革命を起こして、業界の質の底上げを計るのは無理だろう。今回の農民アニメ「異世界のんびり農家」もダメだな~。

 タイトルからして危ないとは思っていたが、やはり何も面白くない。

 OPでやたら女共が出てくるからどうなる?と思っていたら早々にハーレム状態で絶対にのんびり出来ないやつだった。

 ひねくれ要素無しに素直に見れば「夢」があるで済む。一方で性格の悪い見方をすれば、楽を好んで苦から逃げたい男の怠慢とスケベ心がありありと見える。

 この手のお気軽スローライフものに見えるその点にちょっと引きもするが、人間の素直さとリアル性が出た内容である点は清々しいとも言える。

 私は忖度なしに好感と嫌悪、どちらの感情でも物を見る。てかこんなものに何の忖度がいる?

 

 それから農民の仕事をナメるなと言いたくなる自分がいるが、無粋なので黙っておこう。

 同期放送作品「ヴィンランド・サガ」2期では、もっと濃厚かつシリアスに農民の事情を扱っている。ヴィンランド・サガの後に異世界農民を見たらめっちゃナメてるなぁって思えて笑える。

 

 最近の作風としてスローライフってのは固定で見られるな。もっと現実で、そしてリアタイで頑張れ。

 現実をリアタイで頑張っても報われない人達が、共感から来る癒やしを覚えるコンテンツがココらしい。そんな意見をどこかのサイトで見かけたことがある。

 

 それから追放系、おっさんが異世界に行くのもある。

 そんなに追放に共感するくらい世間様から蔑まれる人達がいるのか。しかもおっさんで。おっさんの冒険なんて華がないだろうに。イケメンでもないし。

 

「解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ」という酷いタイトルのアニメがある。これも前クールにやったビーストテイマーのヤツのジョブを変えただけの世界やんけ。なかなか酷い。

 それから「便利屋斎藤さん」「異世界放浪メシ」もモブめいたおっさんが主役の異世界冒険だったな。

 斎藤さんは鍵屋だからってことで作業服、放浪メシのモブはスーツ姿で異世界をうろついている。絵面として面白い。

 しかし、あのMAPPAが取ってくる仕事にしては、放浪メシは原作が弱い。どこからアニメ原作を引っ張ってくるのかってのにも困る状態なのかな。時期によっては、良い原作が集まらない時代だってあるのだろうけども。

 

 異世界枠は女子が行くヤツの方が安心して見れるかな。

「ろうきん」の主役の子は可愛いので和む。久しぶりの「防振り」も可愛い子ちゃんわんさかで目の保養になる。内容なんてどうでも良いっていうジャンルなら、とりあえず可愛いキャラが見れるのがお得。

 

 慎重にクールの半分まで見てきたが、やはり今期最強にして最低なのは「冰剣の魔術師が世界を統べる」で決定で良いと思う。

 一話を迎える前段階のタイトル、キービジュの時点でもう危ないとは思っていたが、見事的中。これは総べらせておいてはダメなやつ。

 このアニメは色々おかしい。ゆえにクソアニメハンターとしては、大収穫な狩り場となった。

 普通に下位ランク作品だけど、ネタ的には楽しめるギャグ枠なので良し。こういうクソアニメなら歓迎。本当に困るのは、出オチネタ要素もなく、ずっと低空飛行で行くガチでつまらん虚無アニメだからな。

 

 これよりは落ちるが、陰陽師異世界に行くヤツもダメなヤツだと思う。まずタイトル、キービジュからダメなヤツやろって思った。それから陰陽道というテーマを異世界に持っていくのが何かヤバい。

 主人公がモブでなんか気取っているのは笑える。こいつはダメだが、キャラ絵が良いことからヒロインがとても可愛い。そこは救いなアニメ。声優も良い。

 

 異世界ものも手を変え品を変えで頑張ってはいるが、やはり最高潮に持っていけるのが出オチ要素だと、ニ話目以降はどうしても元気が落ちるので視聴がきつい。

 次々と新しい出落ちネタを作るこの風潮はユニークで良い。だが、一つの見世物として高い完成度を維持できるものは、指先に引っかかるくらいで一掴みに満たない。

 というめっちゃ偉そうな事を言う私は、物作りにおいてズブの素人なんだけどね。

 

 評論屋めいた視点から物を言えば、昨今はTSや女体化と表現される男が女になる内容の話が目立つ。

 今期だと「お兄ちゃんはおしまい!」「英雄王」「あやかしトライアングル」とかがそう。

 

 おにまいは、お兄ちゃんだったヤツが薬で妹よりもチビな女子になるというもの。

 家の奥に引きこもっているギトギトに脂ぎったお兄ちゃんを美少女に改造して野に放つ。それは本人としても、周囲としても良いことだろう。社会的にハッピー。素敵なアニメである。

 

 英雄王は、去年誕生した悪名高い駄賢者アニメの「ワシかわ」の再来だな。ジイさんが死んだら美少女に転生するという例のヤツ。 

 しかし、オリジナルの駄目ぶりを早々に凌駕し、こちらの方が優秀だとすぐにも分かる事となる。ていうか主人公めっちゃ可愛い。それだけで見る価値がある枠。

 こっちのワシかわはもっと可愛いし、そもそも別物すぎてワシかわを持ち出しての評価が失礼。なのでごめんを言おう。

 

 あやかしトライアングルは、完全に男子が女子になっているやつで、一番シンプルな女子への変身ものとなった。そして延期にもなった。

 面白い点はユリ要素もぶっこんでいること。好きな男子が女子になってもそれはそれでオイシイとか思ってヒロインがどちらの姿でも好意を示してくれる。

 これは当初だと読めない展開が今になって読めて来てしまい、私も困惑している。で、ユリも良いと思った。

 時代はバリアもジェンダーもフリー、そして性的趣向もまた多様化を極めてやはりフリーなのだ。フリーでユニークで程よくエッチな作風で楽しかった。続きを待つ。

 

 こういう作風が生まれる、流行るって事は、現代の男子にはこういう願望があるってことなのか。

 自分の性別が変わるってのも面白そうだとは思うが、やはり生まれた段階で得たそれがアイデンティティであり、揺るがすものではない。あくまで個人としてはそのように思っている。

 性転換も3日までなら良いかなって思うけど、やはり最終的には最初の体で行くのが好ましいよね。まぁ体、性別に激しく文句や願望が無いもので。

 

 ブスな男だったらイケメンに、というのが普通なところだが、最近だと一歩踏み込んで女子でイケてる仕上がりになりたいっていうのもあるのか。そんな事を想像すれば、人間の趣味、願望もさまざまあるのだな~となって面白い。

 

 これだけ異世界だとか、その他とんでも要素で来られると、現実で地味ながら熱くスポーツを行うものが逆に新鮮に見えてくる。

 弓道作品「ツルネ」の新作、柔道作品「もういっぽん!」が良い。

 もういっぽんとか聞けば、おっさんの酒の追加注文ぽいので、ワンチャン居酒屋アニメなのかと思ったが、柔道の方だった。これは猪熊柔の物語以来の柔道萌え青春が楽しめる期待作。今の所だと今期でかなり優秀。

 

 弱ペダ、ヒロアカ6期、東リベ新作も良い。これだけイレギュラーな変なアニメがある中、古来からある少年漫画の熱をしっかり伝える枠があるのはありがたい。

 ネタ要素なしで戦うのが当たり前なのだけど、当たり前が薄れた今日見ると逆にこの手の少年誌から上がってきたアニメが新鮮。こんな感覚になるくらいだから、おかしくも面白い時代になったものだ。

 

 先週から新プリキュアが始まったりと、今期も色々あって楽しい。

 今回のプリキュアも可愛いし格好良いぞ。空を目指すシリーズということで、ライダー好きだとスカイライダーの流れも思い出す。少年も少女も夢を胸に抱くヤツはどこかのタイミングでとりあえず一回空を目指すものだ。そんなわけで、今回の大空のプリキュアにも期待だ。遂に加隈亜衣が出陣する点でも注目したい。彼女は良い女優です。

 

 こんな感じで称賛したりツッコんだりと、とにかくアニメに色々刺激をもらえて良し。23年も頑張れジャパニメーション。日本に夜明けを運ぶコンテンツはお前達しかいない。

 

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