こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2023年のアニメの感想(7月~9月)その13

 マジかよ。さっき明けたと思った9月も今日で終わりかよ。速い。

 

 9月もずっと暑かったなぁ~。毎度9月になると力を入れる竹内まりやの「SEPTEMBER」視聴強化月間もコレでおしまいか。呑気にブログなんかを書いてる丁度今も聴いています。

 同じ竹内まりやソングでも明日からは「毎日がスペシャル」を聴くか。私の人生が丁度そんな感じだし。地球の皆さんも揃ってそこのところを目指していきましょう。

 

 そろそろトリコロールの海辺の服を着ることもなくなる。そんな時期にもしっかり振り返ろうぜ夏アニメ。

 今日もいっぱい振り返ります。クソ暑いのにムカついたけど、それとは別にこの夏は超楽しかった。

 

 

AIの遺電子

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 これはなろう系ばかり見て脳味噌がお花畑の連中にはエグい刺激な小難しい一作。こういうの、とても好きです。

 人間の体にもロボ技術を組み込んで色々イジれるような進んだ未来を描くSF作品。テーマ性は深い。主人公が医師であることから、医療概念やそこから転じるヒューマンドラマも見えて面白い。

 

 科学技術で人間をイジることは可能だが、どこまでイジれば人間としてのボーダーラインを越えるのかという微妙な判断が問われることもある。ロボが人間社会に浸透しすぎることへの是非も問い、場合によっては悪だったり正義だったりな深い読み取りも出来た。こいつは教養がある内容だ。

 

 面白いロボ技術も見える。学校のクラスにロボ人間の生徒を置いて子供同士の揉め事を仲裁する役割を任せるなんてのはちょっと面白いアイデアだった。こういう社会実験はそのうちどこかでやりそう。

 ロボで行うクレーマー案件のスムーズな対応策ってのが学べる回があり、これが面白いけどエグい。わざと部下に無礼な態度を取らせて顧客の前で上司が殴って叱る。それを見たクレーマーは、なんかシュンとなってもうそれ以上文句を言わなくなるという人間心理を利用して一芝居打つすごい事をやってのけていた。相手の心理を見透かした上で効果的な策を打ってくるあたりとても怖いな。ロボが人心を操るってことも近い未来では普通になってきそう。

 

 ギャルゲーのもっと情報量を膨らませて技術も進ませたコンテンツが出てくる。クラスの好きなあの子の容姿や声のデータをバーチャルに落とし込んでデート出来る「ナナ」という万能電脳彼女のVR技術が登場していた。これ、実現したらやばいな。

 男子から見たらいわゆる「おかず」がこれでもかというレベルで可視化されるわけだから、やっぱりやばいなぁ。

 ナナに送るデータとして自分の事が使われたと知ると女子はそりゃ怒るし傷つく。ナナとしてデータを使ったことがバレたことで使われた本人に振られた男子の哀れな末路も見えた。

 このエピソードは面白い。よく思いついたな。ナルシストぶるわけではないが、これがもしも実現したら私の場合使われる側に回る率が高いわけで、そう思うとめちゃ不思議。

 

 近い時間帯にやっている「かのかり」のように、ロボのレンタル恋人を行うサービスも出てくる。これは現代社会でも受容が高そう。ロボ技術向上によって既存の男女関係も結構変わってくる未来予想図も見えて来た。

 

 昨今流行りの女だの男の縛りをフリーにすることも容易に可能な時代になっている。男でもおっぱいを入れて女になれる。

 

 クマのロボットが出てくる回では映画の「A.I.」を思い出した。作者もあの映画を知ってくれていると嬉しい。クマちゃんは可愛い。

 

 雰囲気的にブラックジャック攻殻機動隊の感じがする懐かしさがあった。絵柄にちょっとレトロな感じもあったからかな。それとナースヒロインのリサは可愛かった。

 

 ちょっと小難しく人間の在り方について、ロボと共生する未来について考えさせられる面白い作品だった。変なアニメもいっぱいあった中で、こういうのが一つくらいあっても良い。

 

彼女、お借りします 第3期

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 三度思う。そこまで彼女欲しい?

 というわけで、いないのが寂しいヤツは寄っておいでのレンカノアニメ第3章がこの夏を盛り上げる。この夏はこのアニメのおかげでレンカノ業界も売れ行きが良かったのではなかろうか。

 しかし水原さんの彼氏の権利を一時的に買うだけですごい額だな。後半に和也くんがレンカノ指名して水原とデートに行くシーンがあるのだけど、その時に詳しい明細が出てくる。安いアパートの家賃一月分くらい持って行かれていた。それだけ千鶴姫の隣ポジはお高いってわけだ。

 

 新章始まってさっそく来たぞ5人目の女。和也くんの隣の部屋に越して来た次なる女の八重森みにちゃんは、アバンギャルドな今時ギャルだった。乙女ゲーのイケメンズに恋する二次元ラブ女子だった。今どきぃ~!

 せりここと芹沢遊が元気に演じている。せりこも気づけば10年戦士か。i☆Risも気づけば10年を越えたものな。名曲の「Make it!」は今でも聴いています。

 で、この5人目の元気な女なんだけど、単なる賑やかしには終わらず、女子目線だからこそ分かる乙女心理を和也くんに助言してくれる。割とお助けキャラになっていたと思う。瑠夏ちゃんを騙して和也くんと水原が二人っきりのお泊りロケが出来るようセットしたのは策士。にしても瑠夏ちゃんが可哀想。

 

 2期の頃から思っていたけど、このダサい男に瑠夏ちゃんレベルが寄ってくるのは本当にファンタジー、ていうか嘘だからな。世の男達は夢見るなよ。

 コレの彼女になりたいなんて女が出てくることが、エビで鯛が釣れた良い例。和也くんはそれをありがたいと思って、水原のことは忘れて瑠夏ちゃんを幸せにしろ。絶対に勝つヤツの声の東山奈央が負けヒロインを演じる数を減らしたい。なんだかんだあっても瑠夏ちゃんとくっつく最終回になったら物議を醸すかもだけど、それで話に落ちをつけたなら作者を高く評価する。

 

 つっても腐っても男子なのが和也くんである。今回はキモかったりダサいばかりではなく具体的な言動で男を上げます。

 水原の悲願だったスクリーンデビューのため、クラファン企画を立ち上げて一生懸命戦います。金が集まるようプロジェクトを盤石にしていく努力のターンもあり。

 クラファンって今の流行りではあるが、それで支援が集まる者は限られている。決して簡単なものではないのだからナメんな。という厳しさも見えて来ました。私もいつかお世話になることがあるかもしれないから少し勉強になった。いや、やっぱり世話になる日は来ないか。

 この展開は現代の世だからこそのものだな。昭和のラブコメだったらこの切り返しは出来ない。

 

 和也くんも水原もおばあちゃん想いな若者なのはとても良い。この私もおばあちゃんの事が好きだし、向こうはこっちが思っている3倍こちらを愛してくれている。やはりばあさんと孫の関係は尊く、愛に包まれるのは大変心地よいのだ。ばあさんが生きている間に自分の晴れ姿を見せることで喜ばせてあげたいという水原の想いは清い。

 これまでをなんとか危機を乗り切ってきた水原のお祖母様も今回ばかりは洒落にならない緊急事態に追い込まれる。そして遂に逝ってしまった。ばあさまが逝ってしまったシーンは悲しい。わずかばかりでも映画を見せてあげられたのは救いだった。

 

 今回は墨ちゃんもちょっと良い出番があったけど、麻美ちゃんが絡んでくるターンが少ない。もっとダークな絡みをして事態を引っ掻き回してくれると面白いのに。悠木碧の怖い芝居が見たい。最終回で木部くんと麻美ちゃんが意外な場所でばったり会っていたけど、あの後どうなるのだろう。

 主役の和也くんもそうだけど、友人の木部くん含めて男子はブスばかりだな。女子を可愛く描くのに全振りなんだな。それで良いけどね。

 

 演出で目立つ内容は、アニメなのに漫画みたく字がたくさん出てくること。セリフでは省略したキャラの想いとかが字になって映っている。

 一緒に見ていた我が家のお兄ちゃんが「なんでこれアニメなのに漫画みたいに字がたくさん出るの?」って言ってた。

 たまたまとある回をちょっと見ただけの人間にも印象が残る字幕の乱発は果たして良いものだろうか。アニメばかりでなくたまには活字も読めってことを言いたいのかもしれませんね~。

 

 3期までやってまだ落ちが来ていない。原作はどうなっているんだろう。続きがアニメにならないとしても落ちだけは教えといてください。

 

 あと彼女との付き合いには面倒なところもあるからレンタルだけで済まそうって考えも現代的で悪くはないけど、一度は本カノも経験してみて悪くないと想います。恋愛は一級娯楽なので、可能ならどっちの彼女も経験してみるともっと面白いと思うよ。

 和也くんみたいにちょっと駄目でキモい男子ズよ、諦めずに恋愛を楽しめ! 以上。

 

デキる猫は今日も憂鬱

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 屈託のないデキる人間の私が楽しむデキないヤツが好んで集まりそうなコンテンツ。うむ、個人の事情からするとなかなか洒落っ気のあるコンテンツだ。それとイケてるOLも猫も好きなので普通に楽しい。

 

 今期の「GoHands」の仕事ぶりは大変素晴らしかった。胴上げをプレゼントしたい。私の推しの「MAHO FILM」もあそこの会社を見習えと言いたいところだが、実際に見習ってもらったらそれはそれでつまらなくなって困るから黙っておこう。

 

 今期「GoHands」が発した麗しきヒロインの三重さん、福澤さんの2人には大変楽しませてもらった。で、三重さんには悪いけど、私としては福澤さんの方が好み。

 福澤さん可愛い!可愛いし仕事も出来て武道の心得もあるとか素敵。でも掃除や飯の家事スキルがゴミ。そんなだらしない私生活を送っているャップがあるのもなんだかんだ愛せる。

 福澤さんも三重さんと同じくメガネヒロインなんだよな。メガネをつけるターンもあり。とても可愛い。

 

 福澤さんを演じる石川由依のグダグダとだらしない声の芝居も可愛い。石川由依といえば、年明けから放送した「氷属性男子とクールな同僚女子」でもタイトルにあるクールなOL女子を演じていた。今年に入って二度目のOLヒロインだが、今回のはクールさは無しの可愛い感じだった。

 

 ヒロインが福澤さんで、飼っているデカ猫が諭吉。これは縁起良く一万円札の人の感じを出しているんだな。でもそろそろ一万円札の人も別の人に変わるぞって日本銀行券に詳しい我が家の母が言っていました。そうなのかぁ~。

 

 ユニークな点は、拾って来た子猫が自分よりもデカくなり、まるでトトロみたくなること。そしてだらしない主人に変わって家事をめっちゃやってくれること。諭吉くんがまるでおかんみたい。

 人間の大人よりもデカい猫が二足歩行してスーパーに買い出しにも行く。ファンタジー過ぎてありえないこの猫の存在は、周囲の人物もただ事ではないと認識している。決して諭吉のサイズや進み過ぎな脳発達が普通の世界ではないが、それを知った人間の受け入れがとてもスムーズで、最初は驚いてもなんだかんだ普通に共存出来ている。それはもう優しい世界である。

 

 最近だと恋人がいないのが当たり前、なんなら作る気がない、もっと強めにはっきりといらないという女子の価値観も全然珍しくない。それでも独り身は寂しいし、家事を分担したり、全部請け負ってくれるパートナーがいれば心の安らぎになる。どうあっても人は孤独からの脱却と一人ではない安心感、それと生活の楽だけは追求してしまうのである。

 そこでそれを全部叶える願望の集合体として諭吉を存在させた。これが今時の若いOLの願望のリアルである。そう捉えることが出来ないこともないが、そうだったらちょっとやばいなぁとも思う。まぁ誰と暮らすかは勝手だが、親元を離れて部屋を借りて生活するなら、最低限自分の面倒は見れるようにしておこう。

 

 諭吉と出会った当初の福澤さんの部屋の汚さと来たら整頓好きの私から見たら地獄絵図だった。この子、絶対ずっと結婚出来ないパターンのやつだと思う。それでも蓼食う虫も好き好きなので、なんとかならないこともない。そうして世界は回っている。

 

 途中でイケメンの課長と水族館デートに行くちょっと色っぽい展開もありだったが、チビの姪っ子連れでのことだった。竹達彩奈が演じるロリっ娘の登場はありがたい。あの感じの芝居がハマるあやちも今ではすっかりママさんです。

 

 こちらの作品も三重さんと同じく「GoHands」ってことでカメラ角度で遊んでくる。一話冒頭だったらこちらでも盗撮アングルのカメラワークが見られた。OPの最初のシーンで福澤さんを映す時もちょっと盗撮アングル入っているよな。スタジオに盗撮経験者でもいるのかな。まぁなんだろうが「撮る」ってのは技術職で立派な才能だからな。

 

 前期猫枠「カワイスギクライシス」よりも優秀な猫枠でした。ていうかどの猫よりも福澤さんの方が可愛い。

 デキる私には不要のコンテンツ、なんてこともなく、すっかりしっかり週末の癒やし枠として楽しめました。三重さんもセットで2期もやるなら応援する。

 

 デキる猫にもデキないOLにもいっぱい幸あれ!

 

 

koshinori.hatenablog.com

 

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