こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

色んな映画が教えてくれた大事なこと

 映画とは、日常の退屈な部分をカットして面白く見せる作品である。かの有名なヒッチコック監督がそんな感じのことを言っていました。現に映画の成り立ちってのはずばりそれだと思います。

 といってもそれは彼に関係する資料や彼自身の口から聴いたわけではない。ヒッチコック作品ではない何か別の映画を見たら登場キャラがそんなことを言っていたのだ。なんの映画かは忘れた。

 それを聴いて「何か良いこと言ってるぅ!」と思った。で、私の心にも刻まれました。

 

 よその映画のキャラにまで響く格言を言ったってことでヒッチコックは偉大なんですね~。ウチの親もヒッチコック映画が好きでよく見せてくれました。教養がありますね。

 そうなのです。映画には教養がたっぷりなんです。本の暇潰しで見たつもりが、そこから生涯役立つ学びを得られたなんて事もきっとある。

 名作から吸収した良い教えを忘れぬ内にここに書いておこう。

 というわけで個人的にためになった映画の事とかを語っていくぜ!

 

「卒業」 

 とにかく面倒の無い清き交際を

 

 

 映画の落ちの花嫁強奪シーンが大変有名です。さらってバスでどこかに行くんだけど、あの後は気まずくなって「なんてことしてもうたんや」って男女共に思うことになりそう。これを見た時には、後できっと面倒だからもう始まってしまった結婚式には乱入すんなという学びを勝手に得ました。

 有名なそこも大事だけど、個人的にもっと記憶に残るのは、主人公の男が恋人の母親に先に手を出していたこと。これもなんだかんだ揉めるトリガーになった。そもそも人んちのお母さんに手を出すな。危ないから。

 というわけでこの映画を見た教訓は、人んちの家族関係が崩れるような乱れたお付き合いはよせってことだな。

 父が見せてくれた一作だが「お前は絶対にダスティン・ホフマンみたいなことをすんなよ」って言われました。当たり前に持つ人の父の意見としては確かにそうだなぁ。

 

 最終的に言いたいはなんだったの?と考察が捗る内容ではあったが、私が受け止めたメッセージ性としてはそんなところ。

 

「動く標的」

 コーヒーくらいいつでも飲める大人であれ

 

 

 始まってすぐのシーンなんだけど、主人公の探偵が朝にコーヒーを用意するシーンがある。しかしこの探偵、結構貧乏だったのか、コーヒーを切らしてしまいもうストックがない。でも飲みたいよね。

 そこで彼は、新しく用意したゴミ袋に捨てたゴミ第1号だった使用済みコーヒーフィルターを拾って再度使います。ココになんとも言えない哀愁や悲哀が見えた。

 その後次々と他のゴミが出てフィルターが埋まってしまったら再利用は無理だった。そこはラッキーだったかも。

 

 これをやる自分を想像するとどうだろう。何か切なくなってこないだろうか。そうと分かれば人はその未来を回避したくなる。

 良い大人がコーヒーを飲みたいけど用意が間に合っていない。その状態が切ないし、申し訳ないけど情けない。これを見た私は、いつだってコーヒーの1杯くらい即買ってきて飲める金と足の用意が出来る大人になろうと誓ったのだ。で、今はちゃんと誓い通り毎朝コーヒーが飲める人間になりました。今朝も飲みました。

 

「クレイマー・クレイマー」

 お母さんがいない家庭でもフレンチトーストくらいは用意出来た方が良い

 

 

 我が子の親権を裁判で争うクレイマー夫妻の戦い、そして父と子の愛が描かれます。

 この映画は元々本編で知ったのではなく、意外なことにアニメ「クレヨンしんちゃん」を見たことで知った。その流れで本編を見るに至った。珍しい流れ。

 しんちゃんのとある回でみさえがキレて家を出ます。それでも残ったしんちゃんとひろしパパは飯を用意しなければならない。そこでひろしはフレンチトーストを作ろうと言う。

 作りながらひろしは昔見た映画の話をするのです。その映画でも母親が家を出て行ってしまい、残った父と子がフレンチトーストを作るシーンがあった。その父と子はフレンチトーストを作るのに失敗し、飯にありつけなくてなんか情けないことになる。それを見た当時のひろしは、男だってフレンチトーストくらい作れなきゃダメと教訓を得るのだった。

 ひろしが教訓を得たその映画こそ「クレイマー・クレイマー」だったのだ。一緒に見ていた我が家の母が「あっ、それクレイマー・クレイマーやん!」と答えを言い当てたら。なんだろうかそれは、クレイジークライマーと何が違うのだろうか、気になります!となった私の思考はごく自然なはず。というわけで「クレイマー・クレイマー」を親に見せてもらったのだ。良い家庭です。

 

 でも確かその後ひろしとしんちゃんはフレンチトースト作りに失敗して結局残念なことになったはず。

 これを見て私もいつ母が消えてもフレンチトーストくらいは作れなければ!と思い、ばあさんの指導のもとで訓しました。しかし母が消える日は未だに来ず、今もそこの部屋にいます。多分このまま消えることはないでしょう。母の存在に感謝出来る内容の映画でもありました。フレンチトーストはたまに作って食っています。美味いっす。

 ていうかこれもダスティン・ホフマンじゃねぇか。

 

ギルバート・グレイプ

 子供として親にしてあげられる最後の事について早期段階から考えて見よう

 

 

 この映画は落ちに漂う悲壮感がただ事ではなかった。

 主人公の母親は訳あってものすごく太っている。その母が自宅の2階で死んでしまった。

 その後葬式屋に話を聞くと、このデカいサイズの死体を入れる棺桶は特注になるかも。そして死体を1階に運ぶのは質量の関係で無理となり、壁をぶち抜いてクレーンで外に出すしかないとも言われる。親が死んだ後にコレを聞かされるのはヤバい。絶望だろ。

 死体を運び出すのがそんなに大仕事になれば、近所の人間にも当然知られることになる。そんなことになれば母は死後も近所の笑い者になる。それは耐えられない。

 この問題をすっきり片付けるため、子供たちは家を丸ごと棺桶にして母を燃やす選択を取り、マジで結構します。燃え盛る我が家とさよならして映画は終わるのです。すげぇ落ちだな。

 

 で、ここから得た私の学びなのだが、関係するのは私自身でなく父の方。我が家の父は同年代の人間と比べても明らかにデカい。そう、デカくて困るんです。

 今のサイズで死なれたら棺桶の選択に困る。しかも条件が映画と同じ2階の、しかも最奥の間で寝起きをしているのだ。あそこで固くなられたら運べんて!

 というわけで、死ぬまでにちょっとは痩せる。そんでいい感じに骨も縮めるなどしてコンパクト化を頼むと「うるせぇ!」って言われました。せめて1階の手前の部屋で寝起きするようにしてくれ。

 親の死後に入って来るこちら側の仕事について予行演習が出来るきっかけになる映画でした。

 

フォレスト・ガンプ/一期一会」

 母が説く人生の価値観

 

 

 人とはちょっと育ちが違う我が子の事をとにかく愛してくれるママンの存在に感動する映画でした。

 そのママンが言う「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみないと分からない」というセリフは映画史に残る名台詞とされている。

 極身近にある菓子のチョコに見立てて人生を説くところが良い。ここに学びがあります。

 

 まぁこれは何が言いたいかっていうと、なんだかんだ考えても見えない物は見えない、だからまずは生きてみなってことを言いたいのだと思う。とにかく前向きになれます。良いこと言ってる。

 母は偉大であり、チョコはどうせ美味いんだからさっさと箱を開けて食っちまえばなんとかなるっしょ。そういう明るいメッセージを受け取ってこの映画の感想を締めて問題ないと思います。チョコが食いたいくなった。

 

「失われた週末」

 アルコールが人生を壊す

 

 

 私はタバコと酒をやらない。タバコをやらない理由は「ウルトラセブン」のメトロン星人がばらまいたタバコが怖かったから。それを吸った人間は狂ったように暴れてしまうのだ。実際にタバコ一本でそうはならないが、ガキの時に見ればそれも怖いと思えたものだ。まぁ吸わないなら小遣いが浮いて良いとも思ったし。コレがきっかけでタバコには一生手を出していない。

 

 そして酒が怖いと教えてくれたのはこの映画だった。

 この映画では、アルコール中毒で身を持ち崩す小説家の人生が描かれている。これがなかなか悲しくて怖い。

 見ればだいたいの人が思う。「こうなっちゃダメ」だって。

 

 酒が欲しいからといって人の金に手を出す、大事な商売道具を売って小遣いにするなど、人としてダメなゾーンに足も手もツッコむことになる。そして幻覚が見えてまともに歩けないといった描写もあった。

 酒って人生を詰みに追い込むファクターにも成り得る。それを知りました。

 まぁ飲み方、付き合い方によるけどね。それが下手な人間はどこまでも失敗を重ねる。

 じゃあやらなくていいかぁ~。そうなったので、私は酒をしないのです。青汁とカルピスがあれば大丈夫。酒の力を借りずとも精神の自慰は叶います。全てシラフで方を付けるのが真に強い大人であり人間でもあります。

 

ジョーズ

 人食いサメの倒し方

 

 人食いサメに追いかけ回される有名なパニック映画です。

 サメはめっちゃ強いしタフ。ちょっとのダメージではなんともならない。そこで良き学びとなったのは、ああいうヤバいサメの倒し方。

 ジョーズ攻略法は、まずあのデカい口に酸素ボンベを噛ませる→そこに弾丸を打ち込む→「バ~ン!」と爆発してサメもミンチ状態→無事丘に戻れて生還エンド。

 これです。ジョーズの学びの全てはここに集約されている。もしも人食いサメに出会うことがあっても、ガスが入ったタンクと拳銃の用意があればなんとかなる。海に出る時にはこれらを用意することを覚えておこう。ていうかなるたけ丘にいろって話。

 

まとめ

 秋は勉学の秋としてもうってつけの時期だ。映画で色々と人生の勉強ができるんですよね。こんなことをまとめて書いている私は、復習が得意でテストでも優秀な成績を修めていました。振り返って考えて、それをするのは何かとお得です。

 教養のある作品に巡り会ったなら、その出会いを大事にしましょう。

 

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