こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

みんな友達みんなアイドル「プリパラ」2ndシーズン その1

「プリパラ」は、2014年7月から2017年3月まで放送された全140話のテレビアニメ。

 シーズン1~3に分けで放送された。今回はシーズン2の全51話を見た分を振り返ります。

 

 先日楽しくシーズン1を見終えた時、これは続くシーズン2も見るしかねぇ!となった。そんな極自然な思考から、直ちに2も見て来た。

 これがビックリ!格段にパワーアップして益々面白くなっている。

 

Pripara Season.2 Blu-ray BOX-1

 

 まず今回の内容は、5人編成のドリームチームを作って4シーズンそれぞれのステージでグランプリを取ってアイドル道を極めること。システムなので色々ルールが変わって参ります。重ねて言いますけどシステムなので。

 ソラミ、ドレシ、既存の3人ユニットは一旦解体され、今回は色んなアイドルが入り混じって季節ごとのステージに合わせてベストな5人を組んでいくことになる。

 豪傑揃い踏みの中で都度メンバーシャッフルを行い味違いの楽しみを毎度得る。これは良き企画。

 

 前シーズンではソラミ、ドレシの計6人、ファルル、たまにコスモ姉さん、ライブするアイドルはそれくらいだったが、今回からバンバン面白くて可愛いのが追加されます。

 新シリーズに入るにあたっての分かりやすいパワーアップ要素が新ルール、新アイドルの追加にある。これだけでもう楽しい。

 

 メインシナリオとして特に強く見せたい要素は、追加アイドルにして今回のボスとなったひびきのプリパラ改造計画をなんとかすること。

 天才を愛してバカを嫌悪するひびきの理想は、格差上等のセレブリティを概念に据えたよりゴージャスなプリパラ世界だった。ここでは上位ランカーがステージを制し、下位だとライブの権限がないという分かりやすい実力至上主義が敷かれる。これをセレパラを称してプリパラに革命を起こしに来る。ひびきさん、キツイっす。

 らぁら達プリパラ大好き勢は「みんな友達、みんなアイドル」のアイドル論を掲げ、ひびきの主義を否定するのだ。

 かくして孤高の天才と努力する凡才の輪がぶつかる大アイドル時代最大の聖戦が勃発するのである。マジすごいっす!

 

メインテーマに感動する

 全編丸っと物語を追っていくと、これはもう紫京院ひびきが主役のアイドルストーリーだったという見方も出来る。

 天才ひびきの暴走を凡才達が真心で鎮めて癒やし、皆が愛の輪で繋がるという壮大さが見どころ。この展開にこそ一番伝えたいテーマ性がある。

 己と戦うことで葛藤と孤独の中にあったひびきの魂の解放を描く展開に大変感動した。

 終盤の戦いは可愛いだけでなく熱い。これは男子でも好きになる熱さだったと思う。

 

 ひびきの主義と対極にあるらぁらの主義「みんな友達、みんなアイドル」は清くて美しい。一貫してこの意見で行くらぁらに強い乙女ハートを見た。萌えるっす。

 ひびきの主張に対して、絶対に自分が正しいと返すらぁらちゃんは格好良い。ひびきの主張よりも自分が正しいと信じる理由が「絶対だから」というのは、言葉としては足りないようでも、想いとしては十分に足る情熱的意見。

 自分の信じる絶対こそが絶対に正しい。揺るがない絶対の2重防壁がある。そこがらぁらのハートの強さで惚れる。

 

 アイドル達が己のポリシーと大事な場所を守ろうと自発に動くところに人間の情熱が見えて感動した。

 基本はフザケたテイストが多く、シーズン2は1以上にネタ要素が満載だった。それでも作品テーマとして伝えたい事はしっかり伝える良さがある。

 ギャグ、シリアス、感動、教養、システム、それぞれが黄金バランスで発せられた一級娯楽だった。感動した。終盤の大仕事を越えての大団円はさすがに泣く。

 

次々来る新アイドル達

 こちらで追加された新アイドルがことごとく良かった。

 既存キャラも蔑ろにすることなく更に魅力を掘り下げ、新キャラも美味しく作っている。クソキャラ無しで全キャラを魅力的に見せているのが良かった。

 ではそんな新アイドル達を振り返りたい。

 

あろまとみかん

 さっそく追加される小学生コンビ。天使と悪魔がモチーフの二人組で「アロマゲドン」として活動している。

 2人が超可愛いし仲良しなのが好き。アイカツだったらあろまがユリカ様、みかんはおとめちゃんくらいのポジだと思う。

 2人で披露するでびるえんじぇるの歌がめっちゃ可愛いっす。

 

 最初はあろまがらぁら、シオン、ドロシーを各ユニットから引き抜いてドリームチームにしようしていた。シオンはひびき様のドリームチームからもお声がかかっていたのでやはり優秀。

 あろまの引き抜き作戦が展開する流れから、今回はそれまでのユニットも解体して新しいステージ作りに向かうぞという要素が強く見えてきた。中二病のアホっぽい感じが我々オタクにハマる新シリーズ導入を盛り上げる良きアイドルだった。

 

 あろまが学校の図書館スペースの一部を改造して個人スペースを作っているのも印象的。そこに「中二病でも恋がしたい」のモリサマーが書いていたマビノギオンみたいな暗黒経典を書いて並べているのが面白い。モリサマーとファルルは中の人が一緒だった。学校のスペースを私物化して何やってんだこいつって笑った。

 

 みかんはあろまの与えた物しか食わないってことであろまが食料調達に行くと、その間にらぁら達から与えられた飯をみかんが食ってしまって問題になる序盤回が面白い。

 友人を待てないみかんが悪いと思う。あろまに怒られて涙ながらに腹が減れば誰に与えられたものでも食うと言ったみかんの正直なところに笑った。あのシーンは何か笑えた。

 

 ソラミと組んで5人チームになった時の名義は「そらマゲドン・み」。みれぃの「み」のおまけで後付しました感が強くて好き。

 5人で披露した曲の「ラッキー!サプライズ☆バースデイ」は可愛いしリズム感が良くて好き。サビでプレゼント箱から一同が飛び出してくるステージの仕掛けが素晴らしく良かった。

 

緑風ふわり

 シーズン2の最も良かった要素はこの子です。マジでめちゃめちゃ可愛いやなか。惚れた。

 外国から呼んできたネイチャーガール。プリパラ界のハイジだな。故郷のじいさんもハイジのじいさんぽい。じいさんの声が玄田哲章だったのも良かった。

 

 ふわりちゃんの初ライブを見た時にはマックスで萌えて惚れた。顔も声も良い。清潔感がえぐい。

 ちょっと汚れたシティギャルで慣れた状態で見ると一気に心を持っていかれるし、いくらか浄化もされる。そんな私の境遇もどんなよ?

 ふわりちゃんが出てくる度にキュンキュンした。この子の女子人気かなり高そうなんだけど。当時の反応はどうだったのだろうか。

 

 ひびき様が最初にちょっかいを出したプリンセス候補生。ひびきがふわりに接触してまず最初にビビッと来たのが「語尾がない」というのには何言ってんだ?ってなったが、その謎もずっと後に解ける。

 学校には特待生枠で来て校長先生に可愛がられている。校長が意外にもふわりちゃん推しだった。ひびきのこともモロに推していたし。最終回でふわりとひびきが学校を離れる時に涙した校長先生も、問題児のあじみ先生の退職はウェルカムだったのに笑った。校長もずっとオモロイから目が離せん。

 

 変な女や癖のあるヤツも多い中だと、ふわりちゃんが一番マイルドでなちゅだから付き合うなら一番良いと思う。マジで推せるわ。この歌止まりまくるぜ。

 

 ひびきが女だと知ったこと、冷たい態度を取られたことで寝込んでしまうふわりちゃんがマジで可哀想。この時にはひびきにクロスチョップをお見舞いしてやろうと思った。

 傷心からパラ宿での回復は無理となり、故郷の風と大地の中で静養を取るため途中で退場してしまう。可哀想すぎるだろ。一気に寂しい。

 

 終盤で日本に帰って来てからのひびき様との絡みはマジで尊いって!良かったっす。

 ひびきの怪盗ジーニアスと同じコスで来るふわりちゃんも勇ましくて良かった。渡したトモチケを一旦はひびきに捨てられてしまうが、それが巡り巡ってひびきの心を救うキーアイテムになるのは良き。

 心が強くなって帰って来たふわりがひびきに寄り添い救ってあげる展開は尊すぎる。あそこを見た晩は寝れないくらいだった。2人のカップリングは超お気に入り。

 

 ヤギを引き連れて踊るふわりのパフォーマンスはめちゃ癒やしだった。ヤギ用のプリパラゲートもあるのは遊び心がある。ひびきの執事の安藤さんがメスヤギにモテモテなネタ要素も好きだった。

 ヤギ役が伝説の謎声優麦穂あんななのにも注目。彼女のことを知ったのはもっと最近だけど、この頃からも既に動物専門の声優だったのか。登場する他の動物も担当していた。

 

 最終回でひびきとコラボで披露した「コノウタトマレイヒ」は良かった。尊い

 色々あった2人だけど幸せになれたようで何よりです。

 

黄木あじ

 こいつヤバすぎるだろ。ふわりちゃんでスマートに良い想いをした後にこのミスカオスに会ったら脳がバグる。ひびき様に強烈なトラウマを植え付けた一人だからマジ恐ろしい。クソ笑った。

 

 2クールが終わったくらいから急にぶっ込まれた芸術狂いの女教師アイドル。あの見た目と中身で教師なのが信じられん。実はコスモ姉さんと同じくシニア枠。

 

 言動の端から端まで清々しく全部カオス。このような女児アニメでこんな狂ったキャラを使うのによくGOが出たな。どんな会議の流れを組んでコレが出来て採用されたのだろう。

 ここまでの狂気性とカオスのネタ要素が揃っておきながら、アイドルとしてしっかり可愛いからオタクに絶対ウケるだろう。ふわりちゃんに続いてあじみ先生も大好きになった。

 

 日本語を喋っているのだけど何言ってんのか分からない。そこは他のアイドルにも突っ込まれている。この出鱈目でアホなセリフにもよくGOが出たな。見ていた時も振り返っている今も終笑える。ヤベェって。

 

 狂ったこのキャラをうえしゃま(上田麗奈)が演じているのにも笑う。今だったら彼女がこのキャラをやるなんて考えられない。こないだ出ていた「わたこん」で見せたシリアスな芝居との落差よ。まだ新人の頃にこんな暴れたキャラを経験出来たのは、間違いなく役者人生を充実させる肥やしになったはず。 

 

 持ち曲の「パニックラビリンス」もハチャメチャな曲で笑う。最後のところであじみ先生はステージから落ちてないか?

 振り付けもユニークで、可愛いアイドルなのにガニ股で踊る所があるのも笑う。

 

 あじみはドリームチーム向きか品定めしていたひびきが、ステージを見て即「バカ」の箱にあじみの人形をぶち込んだのはマジ笑った。

 ひびきや校長先生にすげぇ嫌われているのに笑う。特にひびきにとっては天敵すぎる。

 

 幼少期はひびきの家の庭の果樹園の作物を盗み食いしていた過去を持っている。元盗人なのにも笑う。幼少期のあじみ先生も変なお子様だから笑う。

 くるくるちゃんもとい幼少期のひびきにストーカー的迫り方をしてトラウマを植え付けた回想シーンはマジ笑った。あじみ先生で何回笑ったことか。

 ひびきの語尾嫌いの原因がこいつだったな。カオスすぎる。~ダ・ヴィンチの語尾がくせになる。

 

 最後はひびきと和解したっぽいけど、友達になりたいというあじみの言葉に対して「赤の他人から始めよう」と返したひびきの真意は、やっぱり関わりたくないってことなのか。よく考えたら何も始まらない関係を望むってことだよな。友達よりもずっと手前の関係だし。

 とにかくあじみ先生が面白すぎてよかった。

 それからあじみ先生センター曲の「オムオムライス」も好きだった。ドレスもオムライスをテーマにデザインした画期的な内容で良かった。

 

ガァルル

 途中で帰ってくるファルルのステージも美しく、初期のロボみたいだった頃と比べて絶対に可愛くなっている。2を見てファルルがもっと好きになる。

 そのファルルが日本に帰って来た時には大量のちびな妹を連れていた。その中に混ざっている黒いのがガァルルだった。

 

 ガァルルという命の根源には、アイドルを目指してもなれなかった少女達の無念が詰まっている。このリアルだけどシリアスでダークなコンセプトにはインパクトがあった。プリパラ界にも確かにあった陰の部分が見えます。

 

 最初は不良属性があって人に噛みつく癖があった。でも歯の発達がいまいちなのか、噛まれてもしっかり痛くなく、むしろ痛気持ち良いくらいらしい。安心で可愛い作りのワルだった。

 初期のガァルルは歌とダンスが嫌いでステージに前向きではない。それも光属性溢れるアイドル達に触れて変わってくる。ちびだったのが一気にデカくなり、やがてはアイドルが好きになってステージデビューするのだ。良き。

 

 で、このデビューステージのシーンにマジで泣けた。ガァルルのステージデビューの裏で展開するみれぃの苦しい青春物語の効果もあって最高に泣けた。2で一番泣いたのはガァルルの初ステージだった。

 踊りと歌が下手で失敗するけど、ライブパフォーマンスとアイドルとして輝くを事を止めないガァルルの生き様に感動した。こけても起き上がってアイドルスマイルを見せるガァルルのアイドル魂が最高に清い。あれは泣くって。

 そりゃ引退を決意したみれぃも戻って来るわな。みれぃの葛藤とガァルルのガッツが交錯するこの物語の作りは上手い。たかが幼女ものと思って侮ってはいけない。

 

 設定に準じて絶妙に下手っぽく歌った真田アサミの歌唱も良かった。あの歌唱を聴いて感動すればて目から涙でもビームでも出るってものよ。

 

紫京院ひびき

 今回のボスキャラですね。

 当初は男か女か分からなかったが、正体はくるくるちゃんで女だった。

 

 ひびきが男だとしたらプリパラ世界に入ってこれないと人物の口からはっきり言われている。ここで改めてプリパラは男が除外された夢世界だと確認出来た。そこを唯1人突破して存在できているレオナは性別の壁を越えてマインドが完全に女子ってことなのか。レオナがすごいってことも分かってくる。

  

 自分のドリームチームを作るために、プリパラアイドルに片っ端からちょっかいを出して品定めをしていた。らぶちゃん、シオン、そふぃ、ファルル、みかん、ふわりと、我々のお気に入りに次々とちょっかいを出すのにはややオコだった。 

 ひびきが絡むことでそのアイドルのキャラ性が深掘りされて魅力アップにも繋がる展開は良かった。

 

 ひびきの生い立ちはコミカルに描かれているけど、実際に考えると結構酷い。

 人間は主に金銭の事を念頭に置いて打算で動く汚いもの。それを幼少期に嫌って程知ったなら、あのように友情を信じない孤高の支配者になることにも納得出来る。加えてあじみのストーカー行為による嫌がらせを受ければもっとダークサイドに染まりそうなものだ。くるくるちゃんとあじみ先生の思い出がマジで面白い。

 

 ヒール役だけど、天才にふさわしいだけの実力を持つ強キャラとして輝いていた。そこが良い。彼女の初ステージは格好良すぎて感動した。3Dライブには力が入っている。

 持ち曲の「純・アモーレ・愛」披露時のパフォーマンスはマジで格好良かった。王の椅子に座した状態から始まり、最後もそこに腰を降ろして終わる。王者のパフォーマンスでした。

 

 ボスキャラだけどギャグパートのツッコミ役も担当する重要なキャラだった。語尾がウザいアイドルが出てきたらティーカップを落として割る定番シーンが面白い。本編でトータル何個割ったんだ。割れる前に付き人の安藤がカップ割れを防いだこともあったけど。安藤も後半になるとヤギのコスとかしてフザケていて面白かった。

 

 一同が家に突入して来た時には語尾がうるさいみれぃとあじみ先生を防音室に隔離したのが面白かった。どんだけ語尾ドル嫌いやねん。

 

 ひびきの目的が人間世界を捨ててプリパラシステムとの同化を願うというすごいものだったのも印象的。大きいことを考える向こうサイドのボスってのは他のアニメにもいるから、プリパラでもそういう事を言い出すのが出てくるのは意外。

 

 闇落ちしたひびきに皆が本気でぶつかって分かり合うというストーリー性がよかった。敵側に立ってもひびきは良いキャラ性を出していたので推せました。

 

 

koshinori.hatenablog.com

 

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