こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2050年にタイムスリップ「未来警察ウラシマン」

未来警察ウラシマン」は、1983年1月から12月まで放送した全50話のテレビアニメ。

 

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 先日見た「ダッシュ勝平」の最終回劇中でウラシマンの番宣が流れるシーンがあった。

 その流れで「ダッシュ勝平」最終回の次週から始まったこの「未来警察ウラシマン」も見てみようということになった。

 ダッシュ勝平と同じく後番組のウラシマンも大変愉快な番組だった。ウラシマンを見る機会をくれたダッシュ勝平にもありがとうを言いたい。

 

未来警察ウラシマン」は、タイトル通り未来の世界を舞台にしてお巡りさんの活躍を描く娯楽作である。

 

 男性主人公はなぜか警察に追われて車で街を滑走する。その内に雷に撃たれて1983年から2050年にタイムスリップしてしまう。

 劇中では、過去から未来に飛ぶことをウラシマエフェクトと呼び、そうして時を越えたことで超能力を得た者をウラシマンと呼ぶ。

 主人公はタイムスリップした時に記憶を無くし、とりあえずウラシマ・リュウという仮の名前を与えられて機動メカ分署「マグナポリス38」に刑事として身を置くことになる。

 自分の記憶を求めながらも、未来警察となった主人公は犯罪組織ネクライムと対峙する。

 

 というのがアニメの大筋。

 犯罪組織と事を構える物語展開が基本となるが、それに負けじとコミカルな展開もたっぷりあって子供向け作品として楽しめる。

 

 メカ分署のリュウ、クロード、権藤警部、そして紅一点のソフィアらの緩いファミリー感が和む楽しいアニメだった。

 ちょっぴりおちゃらけていたり、おしゃれだったりするキャラクター同士の会話劇も楽しめる要素だった。 

 

 リュウは顔も間抜けでルパン三世ぽい感じ。スケベでお間抜けだけどいいヤツ。

 クロードは二枚目キャラのマスクをかぶっているけど中身はかなりコミカル。この手のキャラをやると味が出る神谷明の声がハマっていた。

 紅一点のソフィアは、当時流行った女子のニュースタイルであり、流行り言葉でもあった「ぶりっ子」要素を盛り込んだおもしろギャルだった。初登場時にはシスターをしていたけど権藤警部によってメカ分署に引き抜かれた。明るく元気でお転婆なソフィアがかなり面白いヒロインだった。横沢啓子の声が良かった。

 年長者の権藤警部はこれらメンバーにとって口うるさくも良き親父を演じていた。

 これにプラスしてリュウと共にタイムスリップした猫のミャーがいる。声が勝生真沙子だったのが意外だった。

 

 ネクライムチームもリーダーのルードヴィッヒを中心に良くまとまってなかなかいい感じのファミリー感があった。

 

 冷静に仕事をこなすルードヴィッヒには悪のプロ感があった。演じた塩沢兼人の声が懐かしい。

 ルードヴィッヒの側近のミレーヌが妖艶にしてミステリアスだった。際どい露出の衣装をいつだって着ているアダルティな感じが良かった。

 そして一番下っ端のジダンダは前番組「ダッシュ勝平」のような短足チビのギャグ要員だった。そしてお声も勝平を演じた田中真弓だった。

 

 

 警察と犯罪組織の2つの勢力が敵対している関係を描いているわけだが、そこはコミカルなキャラや展開によってだいぶやさしめに描かれている。緊張感なく見れて良い。

 

 中盤まではコミカル要素を挟んで仲良くやり合う感じだった。しかし、そこからはネクライムのナンバー2だったルードヴィッヒが大ボスのフューラーを追放してボスにのし上がるという内部抗争が扱われたり、本格的にリュウの記憶や超能力の謎に迫るというシリアス展開も用意された。後半は割としっかり目のエピソードが展開される。

 リュウとネクライム総統のフューラーとの間にあった因縁も明らかになる。

 後半になると、次回予告で最終回まで残り何話あるかをアナウンスしてくれる。いつか来るその時を先に教えてくれるので心の準備が出来て良かった。

 

 物語の舞台である2050年のネオトキオはきらびやかなネオンが光る近未来的都市に描かれている。ネオトキオの町並みが映るとおしゃれなEDテーマの一部歌詞が流れる。劇中で頻繁に見られるこの仕掛もまたおしゃれだった。

 2050年では手打ちうどん、新幹線の文化文明が滅びつつある。悲しい。

 未来都市にいても、元々現代人のリュウには古きを愛する懐古主義なところがある。その点は好感が持てた。

 

 色々あった末に迎えた最終回ではネクライムは壊滅状態にあった。メカ分署の皆は仕事が完了してパーティー気分でいるが、その一方で一度は終わった組織をまたやり直そうと再び意気込むルードヴィッヒ達一行の姿も描かれる。最後になって警察側は再び犯罪を取り締まるために心を引き締める。

 そんなわけで、両組織ともいわゆる「俺たちの戦いはこれからだ!」の流れに入って終わる。

 

 リュウが元の世界に戻れないままどう終わりを迎えるのかと思って見ていたが、ウラシマンならこのエンドでしっくり来る。

 

 50話もあったがストレスなくスムーズに見れた。とても楽しいSFアニメだった。

 

 

 ここへ来て想う。タツノコアニメはだいたい面白い。

 

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