こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

いじめっ子はゆるさない!「RPG伝説ヘポイ」

 「RPG伝説ヘポイ」は1990年~1991年にかけて放送されたファンタジックRPGな世界観を持つ全50話のアニメである。

 注意する点をあげておくとタイトルの「RPG伝説」は「ロープレ伝説」と読む。ココ、間違うと友達に笑われるぜ。

 ディス・イズ・ザ・マ~ジック・ワ~ルドの歌詞から始まるOP曲は今聴いても楽しくなる。そう、この物語の世界観はまさにマジックワールドそのものである。

 

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 世界は悪の帝王ドラクネスに魔の手によって征服されつつある。そこへ現れたのは「王様の剣」よろしく伝説の剣を抜いた選ばれし勇者へポイである。へポイと実はある国の王様のリュート、ハイスペックヒロインのミーヤ、ゲスな商人(あきんど)のブンザエモンあたりの愉快なメンバーでドラクネス討伐の冒険が始まる。というが簡単な作品紹介となる。

 ファンタジーな世界を舞台にしてドラクエRPG展開を成す作品で、「魔法陣グルグル」あたりがイメージされる作品であった。

 

 まず、本作の一番のツッコミどころは、私が記憶する限りでは当時ヘポイという名にかけて「ヘボイ、ヘボイ」とガキ共にいじられていた主人公ヘポイの奇抜な設定にある。なんと人形である。といってもカッコいいフィギュアとかではなく、間抜けな感じの手編みの人型のぬいぐるみである。おまけにチビ。これは確かにヘボイ。初めてOPを見た時は「え、主人公コレで大丈夫なの?」と思ったが我らがヘポイはちゃんと主人公として50話を完走しました。

 人型のぬいぐるみなので初期設定は肌色一色。徐々に鎧とかを身につけていくようになる。見た目はアレだけど同居するおじいさんとおばあさんと妹想いの優しい性格で、いじめっこは許さないという正義の心を持つ良き人形である。

 

 本作はかなり緩いファンタジー感漂う作品で名前がダジャレになっているコミカルキャラや、あとは間抜け面なキャラなどが目立つのだが、その一方で評価できる点はヘポイ達がドラクネスを倒すために各地を回って封印を解いて仲間にするキャッスルの存在である。このキャッスルというのが、ようはお城のデザインをしたロボである。これがなかなかカッコいいデザインをしている。他にも城を守るSDガンダムみたいな感じの戦士達が登場する。ロボもの要素も含んでいるのでそこの点は楽しめる。

 

 コミカルキャラにばかり目が行く中でこの作品のヒロインは中々マニア心をくすぐる魅力を放っている。まずは、ヘポイ一行の紅一点のミーヤ。猫の妖精らしい。見た目は完全に猫。髪がポニテっぽい。そして一番注目する点は猫だけど巨乳でとってもエッチな衣装を身に着けているところ。猫だからセーフなのかもしれないが、子供向け番組のメインで出てくるヒロインがこんなエッチな見た目なのは今だったら何か言われるかもしれない。ミーヤは可愛い。久川綾の声によって良い女に見える。あと、久川綾はED曲を担当しているが、昭和のスーパーアイドル「ナンノ」にちょっと声が似ていると思った。

 

 物語の重要な人物の一人キャッスル・プリンセスも可愛い。おっぱいでかくて衣装がセクシーである。

 私がかなり好きだったのが、敵ボスドラクネスの妹であるシスターケイトである。登場シーンではお風呂に入っていることが多い。基本は隠しだが、一回だけ乳首が写った回があったと記憶している。いっつも変な被り物をしていて頭が見えないのだが、終盤に被り物がとれて輝く金髪ロングを公開することになる。ダークヒロインだが可愛いキャラであった。演じた川村万梨阿の高飛車なお嬢様感あるボイスは良い。性格が悪い、キツイ、面倒臭いの女はこの人の声が良く合う。好きな声である。

 

 本作は50話もあり、その内最初らへんは皆でワイワイと諸国漫遊してキャッスルを仲間にする展開であった。ちょっと中だるみ感もありつつ迎えた3クール目あたりから展開はシリアスな物へと一変する。

 ヘポイ達がドラクネスに敗北を喫して、ヘポイは三年間も意識を失ったままになり、その間に世界は丸っとすっきり悪者に征服されてしまう。三年経ってから楽しかったファンタジーな世界が「北斗の拳」のごとく荒廃した終わった世界になってしまう。おまけにリュートは敵に寝返り、ミーヤは戦火の中で命の花を散らせれしまう。そして勇者ヘポイは力を無くしてザコ相手にも苦戦するという状況になる。この荒れきった三年後の世界では、それまで具体的に描かれなかった人が人を殺すシーンもはっきりと描かれた。主人公達が敗北して一度は世界が征服されてしまうという変わった展開が楽しめた。

 

 それからヘポイは時を越えて三年前の世界へ戻り、狂った未来の修復を行う。ここからちょっと話が面白くなる。

  後半からはそれまで勇者ヘポイの影に隠れて活躍しきれていなかった仲間のリュートが活躍する。後半の盛り上げ役となった敵側の新たな戦士ミカエル(ミカリンの愛称を持つ)もいい味を出していた。

  

 特撮好きには御馴染みの悪役声優飯塚昭三がボスのドラクネスの声を担当している。実写にアニメに場所を選ばず悪者の役ばっかりやっている人だな。好きな声だ。

 本作のキャラボイスはメインもゲストキャラも有名な声優が担当しているので声優好きにも楽しめる作品となっていた。

 

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 最後にOP曲の歌詞から「いまのボクたち マニュアルどおりにゃ いかないぜ」と言っておきたい。これは良い言葉。我が人生のスローガンだ。

 

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