こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(10月~12月)その6

 

アキバ冥途戦争

アキバ冥途戦争 2 [Blu-Ray]

 タイトル、中身共になんつぅアニメを作ってんだ。

 可愛い女子が一生懸命働くお仕事アニメを作るのに定評があるP.A.WORKS制作作品。一応これもメイドというお仕事を描いたお仕事系アニメなのだと思う。

 

 内容は、世紀末のアキバで可愛いメイドさんがヤクザ抗争を行っているというもの。清々しくおふざけぶっ飛んだカオスな物になっている。

 皆メイドということで、見た目こそ華やかな世界だが、やっていることはヤクザ抗争そのもの。このような脳がバグる世界観が段々クセになってくる。

 

 丁度一年前にも、オタク文化をテーマにした「逆転世界ノ電池少女」というカオスアニメが放送されていた。こちらのメイドアニメはもっとカオスだった。

 オタク文化自体が結構カオスだから、面白おかしくいじれる余地がたっぷりなネタとしてうってつけだと言えよう。

 

 店同士で揉め事があれば、最終的には店を潰すまでの騒ぎになる。店員も店舗も消滅する恐ろしい世界。まぁ見た目は可愛いけども。

 そんなわけで、推しメイドがいつ死ぬかも分からない。推しは生きている内に推せという死生観を絡めたオタク概念が見える珍しい世界だった。

 

 動物をテーマにしたメイド喫茶が多々登場し、店員達は可愛い獣耳をつけている。とりあえず獣耳萌えで行くのは良し。

 見た目はとても可愛いが、中身は物騒なやつばかりだった。でも姉妹の契を交わす時にはラーメンの汁でやるとかはちょっと可愛い。

 中には「侵略カフェデストロン」という店もあった。これはもう絶対にそういことだろう。V3から持ってきたネタだろうと思う。確かにデストロンは幹部の面々が強かった。

 

 一話目の導入部では、新人メイドとして17歳の主人公なごみと35歳のメイド嵐子が、弱小メイド喫茶にダブル入社して来る。

 17と35とはえらい差がある。現実に置き換えると、井上喜久子と諸々深まったおばさんがダブルでやってくる事になる。これには新人指導員も結構戸惑うことだろう。

 

 メインで登場するメイド達は全部可愛いし個性的で良い。

 ゆめち、めっちゃ可愛良い。田中美海のぶりぶりした芝居はとても可愛い。

 黒ギャルのしぃぽんも結構希少種でポイントが高いと思う。黒い女が好きなんだよな。

 店長がクソ人間なのとパンダがいるのには笑った。店長役の高垣彩陽がコミカルにクソ人間を演じるのはかなり良かった。コメディもイケる女優だったんだ。

 

 当初35歳の嵐子が劇中で誕生日を迎えて36歳になる。36歳の美しいメイドに萌えるという他ではあまり触れない感覚に浸れるのも作品の魅力。こんなイレギュラーな役を演じることに、佐藤利奈はビックリしたことだろう。

 低いテンションで明るい内容を歌う嵐子の持ち曲「一生女の子宣言」は良曲だと思う。嵐子誕生祭でのパフォーマンスは最高だった。

 

 OP曲の前半部分はブラックラグーンみたいな調子なのに、サビは萌え萌えして楽しい。この構成は好き。OP曲で嵐子が力強く言う「おかえりなさいませご主人さまぁ!」には笑う。

 初期OPアニメでは、合流前メンバーの顔をモザイクで伏せている。そして後には解禁するという憎い演出を挟んできた。

 一般的にアニメOPは、それを見るだけでもざっくりな作品紹介となることが好ましいとされている。作り手の多くがそこを意識してOP映像を作るはず。でもこのアニメと来たら、OPを見ただけではどんなアニメがまるで分からん。あえて混乱させる作りにしているセンスが良い。 

 OPについては、映像も楽曲も最高だとめっちゃ褒めておこう。

 

 一話目後半では、ヲタ芸を取り入れたスタイリッシュな殺しの術を嵐子が披露してくれる。ここだけでもめっちゃメイド狩りをしていた。

 このシーンを見た時に、このアニメと年末までやって行こうと希望が持てた。

 

 とにかく面白い程に人命が軽い。そんなフィクション極まる世界観が楽しめる。

 ヌルっと出てきてサクッとお亡くなりになるメイドキャラ達は、意外にも有名人が声を当てていた。その点も楽しい。

 

 メイド喫茶店員なのに博打をしたり、死の野球大会に出たり、闇格闘技大会に出たりと、毎度やることがぶっ飛んでいて楽しい。

 21世紀に入ってからは、それがメインではないのに、いきなり野球をテーマにぶっ込んでふざけるアニメが定期的にやって来るよな。

 

 最終回はとても良かった。これぞ最高潮。

 異論は多々あるだろうが、今期アニメだとストーンオーシャンの次に燃えるオチだった。

 命をかけて萌えを追い、メイドとして熱く生きる。喫茶「とんとことん」の店員達からそのようなメイドスピリッツが読み取れる最終回エピソードは熱い。

 亡き嵐子の持ち曲「一生女の子宣言」をなごみが歌って踊るラストパフォーマンスには燃えたし萌えた。銃撃を喰らっても最後までパフォーマンスしたなごみのガッツには拍手。可愛かった。

 なごみもまた36歳メイドになったと分かる後日談には感動した。

 なるほど、命の道と書いてもまた命道(メイド)と読めるってもの。熱き女達の命の道が見える今年最後の名作だった。

 

 シリアスとぶっ飛んだおふざけで魅せる作風だったが、最終的にはおふざけが押し勝ったギャグアニメとしてカウントして良いと思う。

 終始バカっぽかったけど、こういうぶっ飛んだ発想の世界は好き。あとは普通に皆可愛いので癒やされた。視聴出来てとても良かった。

 

虫かぶり姫

虫かぶり姫 第1巻 [Blu-ray]

 見慣れぬワードのタイトルが来た。シューティングゲームの「虫姫さま」なら知っている。一瞬それのアニメかと思ったら違った。

 

 中身を見て納得。主人公ヒロインは、本の虫の行き過ぎたバージョンの虫かぶりと称されている。

 現代日本においては絶滅危惧種、あるいは一節によると既に絶滅したとされるのが文学少女である。そんな文学少女が主役とは、とても高感度が高い。私も本はめっちゃ好き。

 

 まずは主人公ヒロインのエリアーナが大変愛らしく美しい。可愛いのでコレは見ようということになった。儚げな少女声を出す上田麗奈のお声も素敵。

 羊の毛のようにモコモコしたエリアーナの髪型が良い。童顔だけど結構スタイルも良い。

 

 普段はおとなしいが、図書を蔑ろにする不届きな輩を見れば迷わず活を入れる。なんて清く正しき乙女。クリストファー殿下がエリーに首ったけになるのも分かるというもの。

 

 西洋チックな世界観の令嬢ものということで、今期やっていた悪役令嬢のラスボスアニメとちょっとだけ世界観被りが見られる。こちらにもエリーに難癖つけてくるムカつく悪役令嬢がいたりもする。令嬢アニメならこちらの方が好きだった。

 

 すったもんだの恋のすれ違いもありつつ、クリストファー殿下とエリーがラブラブで平和に締めるもので良かった。

 

 たまにはこういう毒気無しのほんわかした文学少女×ラブなアニメも良い。心が洗われる。

 荒んだ世界観のアキバメイドアニメが近い時間に放送していたが、そこと対比して実にキレイな世界観だった。まぁどっちも好きだったけどね。

 

 ゆかち(井口裕香)が美しいお声で頑張って歌ったOP曲「プロローグ」も毎週聴いて楽しんだ。レコード会社を移籍してからも調子良く楽曲をリリースし、歌のお姉さんとして活躍していることに安心。

 放送がずれ込んでまだやっている「異世界おじさん」も同日放送で、そっちでもゆかちが歌を歌っている。同日2作品でゆかちのお歌が楽しめた。良きクールだ。 

 

トニカクカワイイ ~制服~

制服

 テレビシリーズをやっていた頃からもう2年位経ったのか。早いなぁ~。

 新作エピソードをやると発表してからも結構経ったと思う。それがこの秋遂に解禁された。

 もう何もかもの感覚が早くって、時間の事をよく覚えていられないのが昨今の都合。スケジュール管理って大切だと思える。

 

 看板に偽りに無しのシンプルにしてスマートな作風になっている。そこをとても評価する。

 作品で言っていることは、お嫁さんのツカサさんがとにかく可愛いということだけ。これといって難しい要素もなく、ただ頭の中を平和にしてお嫁さんの可愛さを楽しむものだった。これくらい「それしかない」で戦う作品も清々しくて良いものだ。

 これを視聴することで、最近増えている若者の結婚離れに待ったをかけることが……出来はしないか。途中まで考えて諦めた。

 

 可愛いお嫁さんからお目覚めのキッスをもらい、一緒にクイズ番組を見て、後はメイド服、学生服のコスプレを見せてもらう。そんな星空と書いてナサくんの楽しい生活が見えるだけのもの。

 ツカサちゃんがすんごく可愛いだけの平和な作品だった。思うのだけど、こんなにラブラブした夫婦生活を描けるのって、頭の中が平和な証拠だよな。

 

 数学を絡めたクイズに次々答えて行くナサくんがすごい。私にはムズくて分からなかった。というか別に分かろうとも思わない。

 メイド服、セーラー服が好きじゃない男子はいないくらいの事を言って、ガヤ達がツカサちゃんをお着替えさせてくれる。乱暴な主義主張にも聞こえるが、実際それであっていると思う。

 

 お嫁さんのコスプレ姿にド沼りして行くナサくんの男子の反応が見えた。普通に盛っていて笑。それが自然であり、命の在り方として正解。

 ナサくんはツカサちゃんの足フェチだと知れた。良き趣向として理解出来るもの。

 

 終始ラブラブして終わる一話30分の特別回だった。

 メイド服もセーラー服も女子を輝かせる最強装備だと分かった。今度はチャイナドレスとかも追加してまたコスプレ特番をやれば良いと思う。とにかく可愛いを享受し続ける分にストレスはまるで感じないので、続く限りは見てやろう。

 

聖剣伝説 Legend of Mana -The Teardrop Crystal-

 おおっ!うちのお兄ちゃんがやっていたヤツ。プレステとアドバンスのやつの両方が家にある。 

 調べると世紀末のゲームだった。そんなに昔のゲームだったのか。なんで今更アニメにしたのだろう。

 プレイした事はしたのだけど、ゲーム内容をほぼ覚えていない。ちなみに聖剣伝説ならスーファミで出た「2」が一番面白かったというのが私の意見。

 

 シャイロってこんなにくるっとした髪型の中性的見た目だったのか。アニメにすればイメージがよりはっきりする。

 

 ファンタジーな人間特有のファッションが好き。そしてキャラクター達も美しい。とにかく世界観とキャラ絵が好きだった。ヒロインはとても可愛い。

 

 お話は真珠泥棒が真珠狩りをするのをなんとかする事から始まり、最終的にはもっと大きな話になっていくみたいな感じで、まぁ普通に見れた。ちょっと分からんところもあったが、まぁ雰囲気で楽しんで見ていく。キャラが可愛いく、声優も良きメンツが揃っていたのでそれだけで楽しく見れる。

 

 最初に出て来たレイチェルというヒロインが可愛かったけど、別にレギュラーじゃなかったのか。その後は全然出て来ない。全部可愛いくてメインヒロインで行けそうだから、最初はレイチェルがメインなのかと思った。

 美しき宝石泥棒のサンドラも良かった。サンドラがめっちゃ強いんだけど。男子だって簡単にぶっ飛ばしているし。女子が強い世界観なのか。

 

 OP曲、ED曲、ヒロインのセラフィナの声も担当した早見沙織の仕事ぶりがとても良い。OP曲は本人名義で、ED曲はセラフィナ名義のキャラソンという区別になっている。同じ歌唱でもチャンネルを切り替えて器用に熟すのだな。はやみんは偉い。

 

うちの師匠はしっぽがない

うちの師匠はしっぽがない(1) (アフタヌーンコミックス)

じょしらく」から10年、また可愛い落語アニメが産まれた。じょしらくであやねるを好きになったというリスナーは結構いたと思う。

 落語心中と有頂天家族の要素を合わせたような落語&タヌキアニメで色々楽しかった。

 

 可愛いまめだを演じるM・A・O渾身のタヌキ声に萌える。声の透明感がすごい。

 まめだと文狐師匠との掛け合いも毎度の癒やしとなった。文狐師匠のボーイッシュに見えて、時に妖艶な所は良い。セクシーな落語女子だった。山村響の声は色っぽいし格好良い。

 

 ぶっちゃけ落語の楽しさについてはあんまり分かっていない。早口で気持ちよく陽気にお喋りをしているって感じで、なんとなく聞いている。こんな昔話もあるのかと分かり、割りと教養がある。

 毎話の最後には、まめだの落語解説コーナーが入る。大昔の警察の汚職をテーマに面白おかしく喋った最終回の落語は面白かった。その時代の世相を反映して面白おかしく語るのも、落語が持つ味わい深い要素なのだと学べた。警察は今でも頑張れ。

 

 登場人物達の人間ドラマを追って行くパートも普通に楽しかった。まめだは芸人としてはポンコツだけど、そこをガッツで乗り越えて行く元気で可愛い所が良い。

 

メガトン級ムサシ シーズン2

メガトン級ムサシ 超弩級シリーズ メガトン級ムサシ

 2期来たな。ロボットデザインがユニークで結構好き。ちょっとだけ鉄人とかジャイアントロボの感じもあって良いよな。

 

 今回はアーシェム姫が難民キャンプで修行しているのが印象的。良き指導者になるため、実地で人心を知るべく良く努めていた。母親と揉め、それも乗り越えてと、彼女のサクセスが見れた。

 

 異星人側が愛や生殖について疎く、キッスや赤ちゃんを見てヤック・デカルチャーになっていたのも印象的。そこだけはちょっとマクロスっぽい。

 異星人側の内部でも結構揉めていたりして、以前よりも戦況が複雑な状態となった。

 

 輝くんが実はパパになっていたことを仲間達にカミングアウトしていた。

 熱血ロボットものとして魅せるだけではなく、輝くんと南さんの惑星間ラブもやんわりとテーマに取り込んでいる。二人の赤ちゃんは今後どうなって行くのだろう。

 大和とアーシェムも互いを理解してもっと深まって行けるのかと期待出来る。

 

 出演声優がかなり豪華なので、そこも楽しい。

 年内決着は着かず、オチは来年に持ち越す事が決定した。コロナの事が無い時からでも、アニメ作りの現場は色々大変だった。だから延期とかがあってもまぁ仕方ない。待つよ。

 

惑星のさみだれ

惑星のさみだれ 3巻 [Blu-ray]

 かつてのやらかしから悪名高い例の会社で通っている所の制作でよくぞ2クール頑張った。

 ずっと微妙な絵のまま進んだこの作品の事が嫌いじゃない。私同様そう思っている人も多くいるだろう。

 

 2クール目からは戦いもガチの領域に入る。

 悲しいことにお亡くなりになる仲間も出る中、ビスケットハンマーの脅威を回避すべく、戦士達は全力で戦う。そして辛くも地球存亡を賭けた戦いに勝利した。勝利を掴む瞬間を描くまでの後半は意外と熱い。

 太郎が逝ってしまうところは可哀想だった。

 

 後半は巨乳のアニマがちょっとデレたり主人公と仲良くもなっていて良かった。M・A・Oの声も良い。

 

 戦士達と動物の使い魔がお別れするシーンにはちょっとしんみりした。

 なんだかんたで最終回はちょっと良かったな。生き残った戦士たちが10年後の世界で元気に暮らしているオチにも安心出来た。チビだった姫もレディになっているじゃないか。あと氷雨姉ちゃんをもっと出せよと最後まで見て思う。

 松岡くんボイスの小太り男が白道さんと結婚していたのは勝ち組確定要素だったな。

 

 最終回挿入歌にアニメ一期OPを持ってくるのって燃える演出だよな。アニメ一期OPが好きだったから、最終回でかかった時には結構燃えた。

 

 戦いの最後には、まるで五月雨のように星が降ってくる。だからこのタイトルなのか。最終回で綺麗に自然にタイトル回収をしていた。

 

 今後DIYとかでトンカチを見る度に、このアニメを思い出しそう。結構好きな枠だったぞ。ありがとう。

 

 

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