こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

秋葉原から世界を変える「アキハバラ電脳組」

アキハバラ電脳組」は1998年4月~9月にかけて放送された全26話のテレビアニメ。劇場版も一本製作された。

 

 これのゲームがセガの名機「ドリームキャスト」で出ている。それが実家に転がっていたが、プレイしたことがないか、やったけど記憶がない。とにかくこういうタイトルの作品があり、林原めぐみが出ているということだけ知るのみで、アニメは見たことがなかった。

 平成がそろそろ終わるというこの時期に合わせてアニメがどんなものか見てみようと想い、年末から年始へと跨いで視聴した。

 

 その感想と、あとは思いついたあれこれの関係ないことも書いていこうと想う。

 

      アキハバラ電脳組 2011年の夏休み【劇場版】 [DVD]

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内容

 2010年の秋葉原を舞台にして、運命に導かれし5人の少女からなるチーム「アキハバラ電脳組」の戦いを描いた物語となっている。

 

アキハバラ電脳組」のメンバーは

 花小金井ひばり

 桜上水すずめ

 東十条つぐみ

 泉岳寺かもめ

 大鳥居つばめ

の5人で、それぞれの名字は駅名、名前は鳥から取っている。

  

 中学生1年生になった花小金井ひばりは、謎の少年に「パタPi」という電脳ペットを貰う。この「パタPi」は劇中では若者の間で流行りのアイテムとされ、同時に作品のキーアイテムでもある。「パタPi」は我々で言うところのファービーとかアイボ的なやつだと想う。

 

アキハバラ電脳組」はパタPiによりディーヴァという使い魔を召喚し、襲いかかる敵組織の三悪人(いずれのも巨乳の美女)と日夜渡り合う。ディーヴァは、いずれもパタPiの持ち主の大人になった姿をしている。

 

 そんなことをしている裏では「ローゼンクロイツ」という組織の野望が展開され、主人公達、そして彼女らが暮らす秋葉原の地を含めた世界中の未来がどうにかこうにかなってしまうような事態が起きることとなる。

 

 そして1999年公開の劇場版「アキハバラ電脳組 2011年の夏休み」ではタイトル通り2011年夏のアキバを舞台にして、再びアキハバラ電脳組の戦いを描く。

 公開時から12年も先の話を描いているのだが、その2011年だって今ではもう8年前。時ってやつは確かに流れている。タイトルを見ただけでも感慨深い想いに耽ってしまう。 

 

感想 

 可愛らしい絵柄ではあるが、結構ハチャメチャに攻めた意欲作だと想う。

 

 変身ヒロイン要素もあれば、萌えやお色気要素もある。

 敵側が召喚するケルベロスなどはメカメカしく、イカしたデザインで良かった。その点ではSF要素もある。

 ヒロイン達は基本的に明るくコミカルなノリで絡むが、それぞれの過去には結構シリアスな設定が敷かれているのも印象的だった。ひばりがパタPiにつけた名前のデンスケは、母の腹から出てくる前に死んでしまった弟の名前だったことや、かもめが親の離婚によって手放した昔の家を買い戻すために商売をしていることなどがそうである。  

 物語に登場するボス的組織「ローゼンクロイツ(これはリアルにもある組織らしい)」の野望からは、いわゆるセカイ系の匂いもする。最終的にはアキバがどうのこうのではなく世界を巻き込む大事となり、最終決戦では宇宙にまで飛んで行く。

 

 はっきり言って設定がややこしく、少々難解だと想う。それにおまけして専門用語も多いのでそこのところを抑えずにキャラの話を聞いてると「何を言ってるんだ?」となりがち。

 ひばり達の学校の校長先生の口から「ローゼンクロイツ」の野望のあれこれが語られる回があるが、これはぼう~と聞いてると何がなんだか分からなくなる。校長先生が電脳組のメンバー一人ひとりを校長室に呼びだして「秋葉原は好きか?」しか聞かない展開は印象的だった。

 

 

  キャラ絵は近しい時期にやってたアニメ「セイバーマリオネット」みたいな感じ。

 ヒロインの耳を見れば、この年代の作品にありがちなやたらデカい耳飾りが確認出来る。そう言えば、先に上げた「セイバーマリオネット」のヒロインもデカい耳飾りをつけていたと思い出す。時代の流行りだったんだなアレが。

 劇場版では貧乳好きの同性愛者の少女うずらがデカい耳飾りを取って投げると爆発する。「秘密戦隊ゴレンジャー」のモモレンジャーみたく耳飾り兼爆弾の役をしていた。そんな古いネタを上げて思い出したのが、うずらのパタPiは、ひばりのパタPiデンスケの名前を受けて【えのけん】と命名されている。このネタは放送当時でも古すぎて見てる人が分からないだろうと想った。

 

 絵のことを言うと、放送当時には酷い作画崩壊が目立ったことで有名だったとのことである。ビデオ発売のCMにはわざわざ目立つ字で「リカット版」を収録しているとアピールしていた。

 作画崩壊といえば、これと同時期に放送していたアニメ「ロスト・ユニバース」の作画崩壊ぷりもすごかった。今となっては放送を見たことがない奴でも人づてに知っている伝説となっている。

 私が見たBD版ではもちろんリカット版の「アキハバラ電脳組」が楽しめた。そんな訳で、リアル放送時にはアニメ製作をするのに色々大変な時期だったと分かる。

 

 メインキャラの5人は個性的。それぞれの学校制服がちょっとずつ違って皆おしゃれさん。

 特に好きだったキャラは【桜上水すずめ(さくらじょうすい すずめ)】。変な丁寧語を使うお嬢様キャラとして登場したのだが、段々とそうではただの変人キャラになった面白いキャラだった。丁寧語なだけで物言いはきつく、むしろ礼儀にかける。すずめの髪型を見ると「コレクター・ユイ」ぽいと想った。

 

 タイムボカンシリーズのごとく愉快な三悪人キャラが登場する。アキハバラ電脳組の敵の三人の美女たちは、電脳組メンバーよりもやや年上設定になっていて、皆セクシー巨乳美女である。時に言い争いをしながらも、仕事オフ時には三人揃って女だらけの温泉旅行に行ってることから、何だかんだで仲良し。電脳組のメンバーも良いが、こっちの三人組も好きだった。

 

 今思えば声優が豪華だった。

 ほとんど片言しか喋っていないパタPiにも有名な声優が声を当てていた。当時はまだまだ新人だった堀江由衣ちゃんがすずめのパタPiフランチェスカ役で出ている。初々しい。

 浅川悠かかずゆみも出演している。この二人も好きな声をしているけど、芸歴が20年以上もあるのか想った。よくやってる。

 

 鶴ひろみ鈴置洋孝、そして私がかなり好きだった声優本多知恵子とお亡くなりになって今ではもう聞けない懐かしい声も聞けた。

 主人公のひばりを演じた島涼香は去年声優を引退した。ひばりのちょっと鼻の詰まった感じの声が結構くせになった。

 

 こんな感じで声優だけを見ても懐かしいアニメだった。

 

 そして奥井雅美の歌うOP、ED両主題歌も良かった。

 

 結論を言うと、設定が難しくて筋はちょっと分からないところもあったけど、色々詰めた要素には面白さを感じる部分もある。なによりキャラが元気に絡むあの感じが好きだった。

 

 死ぬほど暇になったらドリキャスのゲームの方もやってみていいかもと想った。

 

 

 そういえば「でんぱ組」っていうのもいたな。

 

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