こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2023年のアニメの感想(4月~6月)その13

 連日こうしてアニメの感想を書いていると「1クールにマジでどんだけ見てんねん!」と自分でもツッコミたくなる量を見ていたのだと改めて実感出来る。

 

 人が生まれて死ぬまでの時間は、地球の長い歴史の上で数えればマジで一瞬。それでもそれはしっかりと有限のものであり、誰にとっても「たくさん」の概念で片付くものではないだろう。その決して長すぎない持ち時間の中で、私は優先的にアニメ視聴を行うのだ。

 

 この判断は振り返って楽しく、正しきものだった。そう信じて笑って死んで行ける最後に行き着けるなら、それはとても良いエンドだと言えよう。

 全てのアニメとの出会いは無駄には終わらない。年々クソアニメ遭遇率が増えている気がするが、それもまた妙味、あるいは珍味ってやつであるからして、とにかくそんなのも全部含めてアニメは良いのだ。

 

 そんな愛しきアニメ達を振り返っていこう。

 

 

でんでんの電脳電車

#12和製英語

 何だこれ?「電電公社」みたいな名前の謎アニメ(縮めて謎メ)が始まったぞ。

 

 全然知らんけど、とても可愛いギャルズ、そしてイケメン達がいる。情弱なので1人も知らなかったけど、皆Vチューバー、VシンガーのVのお友達だという。今期だと「絆のアリル」と同じくVネタのアニメとなった。

 

 そいつらが謎の電車に乗って謎に聞き入ってしまうあるあるネタやその他マジどーでもな話を繰り広げる。

 これを聴いていると、アニメではあるけどラジオ感覚で楽しめた。

 

 学校の昼休み時に1人耳を澄ましていると、いくつかのグループの雑談が聴こえてくる。それらにビッグニュースは当然含まれず、どれもこれもが取るに足らない話ばかり。でもその内容は、実に人間味溢れるリアルなものだ。

 私はそういうのを輪の外から聴いたり眺めたりするのが結構好き。このアニメにもその感じの面白みと親しみがあった。

 友達いないいないの寂しいやつみたいだけど、それとは別に楽しいヤツです。

 

 Vの時代極まる今になってあえて振り返るポケベル談義、転職エージェントがコンビニバイト面接でも就いて来たらなどのくすりと笑える時間が連続した。外国では通用しない和製英語ってのが結構あるというお勉強回もあった。

 1話5分くらいですぐに終わる小話の連続のため、退屈せずに楽しめました。こういうの好きです。

 

 基本的には、まったりテンションの中でギャグをかます流れになる。

 皆が変な事を言ってる中で唯一ツッコミを入れるのが獅子神レオナだった。この子が可愛い。この子がいないと締まりなくずっとカオスだったな。ライオン娘のVチューバーだった。

 発言は一番まともな常識人なのだけど、衣装を見れば誰よりもエロい冗談みたいな格好をしている。この言動と服装が微妙にマッチしない感じが良かった。レオナちゃんの格好がエロいから話に集中でけへんという視聴者も割りと多くいたことだろうと思う。

 心にちょっぴりの闇を抱えているFigaroちゃんも可愛かった。ユプシロンくんが間抜けな事を言うのは面白くて可愛いと思います。

 

 レオナが担当するOPジングルも可愛かった。

 

神無き世界のカミサマ活動

神無き世界のカミサマ活動 第3巻 [Blu-ray]

 同期放送作品には、勇者の概念を初っ端から潰しにかかった「勇者が死んだ!」というアニメがあった。こちらでは異世界、転生のジャンルに必須ともいえよう神の概念を潰して物語が進行する。

 なるほど、勇者、神などは、異世界物語になら常駐のジョブだ。それの排除がテーマとは、ある種従来異世界ものへ向けてのアンチテーゼとも取れる。テンプレから抜け出せない退屈なジャンルに新しい風を吹かせたいのだな。

 

 こちらはだいだい週の真ん中に放送していたので、神さまのいない真ん中曜日となった。日曜日のやつを覚えている人間は、令和時代に何人生き残っているだろうか。

 

 だいたいバカな神がいるから、今期でいうところの新スマホ太郎や転生貴族アニメみたいな間抜けな物語がつつが無く進行してしまうのだ。

 間抜けな神の要素をハナから抜きにすれば、間抜けなクソアニメも生まれないという殺しの法則を打ち立ててくれた。

 この深読みをしている私って洞察、分析に優れる一方で、物の見方が意地悪かも。

 

 そして始まった征人くんの物語だが、入りが酷い。 

 オヤジが日本でキショい宗教のボスをやっていて、そいつが行った謎儀式に巻き込まれて征人は死んでしまう。これで死ぬのは死にきれん。

 死にきれんかったので征人は転生して謎世界に行く。そこには神や宗教の概念がない。彼が精通している分野、同時に忌避したい分野でもあるそれが無いというのが興味深い設定となっている。

 

 信仰心がない者達は命に対する考えが軽い、というか無い。一話目はそんな人間達が簡単に命を投げ捨てる凄惨な描写もありだった。

 良質な宗教が無いなら己で作ろう。意気込む征人は神様(多分もどき)のミタマちゃんとタッグを組んであれこれの活動に出る。ミタマちゃん激カワ!

 

 宗教で世界をまともにしようという設定は新しい。信者数がカウンターに表示され、数が増える分ミタマ神の能力もアップするという仕組みもユニーク。どのお金儲けジャンルもまずは数からだものな。

 

 出てくる人間はとにかく変人まみれ。中でもミタマ、ロイは笑える。この2人がおバカ過ぎて好き。

 変なアニメだったけどキャラは皆元気で楽しい。そして今期だと「いせレベ」と同じく、こちらも謎に出演声優が人気者の有名人だらけ。この2作はホント謎に良い役者が集まった。鬼頭明里はどっちにも出ていたし。

 

 キャラのノリは楽しいけけど、全体的に強めに変態テイストが漂っている。アルラルが可愛いのに意外と性に対して貪欲でめちゃ知りたがり屋な点はギャップがあって面白い。花澤香菜の変態美少女演技も良かったっす。アルラル、シルリルの姉妹はネタいけど美しかったっす。

 ダキニ、リシュが出て来てからの性のネタが絡んだ展開は間違いなく品がない。

 上品な家庭で育ってきた私の肌とは本来合わないノリなのだが、そこは持ち前の「寛大さ」でカバーして楽しい物と受け止めました。心のありようって大事です。

 

 征人、ミタマのコンビは榎木淳弥鬼頭明里で演じている。これは同期放送の「トニカクカワイイ」2期のメイン男女キャラと同じ組み合わせ。番組ラジオも2人でやっていた。ラジオも面白かったよ。

 榎木淳弥鬼頭明里もここのところ変な異世界アニメの出演が連続しているな。

 

 後半に出て来たガイアがチビ巨乳でロリ好きという強烈なキャラだった。また小清水亜美が変な人外をやっていた。今期はエルフ、魔族、ここでは神様もどきみたいなのと、色々なテイストの芝居を作っていかないといけないので大変だったな。良き活躍です。

 

 メス化したベルトランを富田美憂が演じているのも印象的。

 彼女といえばここでメス化した元男をやっている場合ではなく、先発したは良いが宙ぶらりん状態の「あやトラ」で同じポジの役を完遂しなければ。富田美憂がまた性転換キャラをしている点でも注目出来る一作となった。

 そんな「あやトラ」もそろそろ再始動するらしい。そちらでのお芝居にも注目だ。

 

 キショい化け物が出てくるシーンでは、セガサターンの時代を思わせるようなザッコいCGを使ってくる。絵が浮きすぎて違和感ツヨツヨ(めちゃ強い)。この演出は狙いか、それともマジか不明。

 

 ロイがコンバインに乗るシーンもおかしい。実写に被せている。ラジオを聴くに、あれは作画が間に合わんとかでなく、狙いで最初からアレで行くことになっていたらしい。ロイのコンバインアニメとしても記憶に残る。あそこは笑った。

 最終回EDでは、アニメに登場した全キャラ紹介を行った。そこにコンバインもキャラとして含まれていた。ウケる。

 コンバインを愛した面では農業的に清いアニメでした。農業にめっちゃ苦労している同期放送作品「ヴィンランド・サガ」に貸してやれば良いのに。

 

 作画といえばコンバイン以外は普通に間に合っていなかったみたいで、放送期間中に2回も放送を落とすまさかの失態を行ってしまった。同期作品で2回落としはココだけだったはず。後半は放送テンポが実に悪い。

 ラジオを聞けば声優のアフレコはとっくに終わっていたという。絵はもっと時間がかかるものね。

 まぁ神も仏も無しな作品だから、それを作る現場もそうなわけだ。社会の現場ではチートのお手伝いさんは無し。きびし~。

 

 OP、ED共に中毒性のある可愛い歌だったので気に入りました。

 

 内容、CGとコンバインの演出、万策尽きかけた危うい放送形態などなど、ネタ的面で記憶に残る作品だった。結構好きなノリでした。

 

 今度は支持者の数で能力の強弱が決まる総理大臣のアニメとかやればネタいくてウケるんじゃないかな。なろうサイトを探せば既にあるかも。

 

贄姫と獣の王

アニメ「贄姫と獣の王」Blu-ray第6巻(特典なし) [Blu-ray]

 あれ?ウィステリアとマルバスは?おらへんやん?

 そんな感じで彼らを探してしまうスタートを切った。

 よく見るとそれっぽいだけの違う作品だった。キービジュが「ノケモノたちの夜」なんだよな。

 

 今回は獣達が主役の世界に人間の女の子1人が転がり込んで騒ぎになり、すったもんだの末に獣の王様と少女が結ばれる。そんな内容になっている。

 令和の時代にも愛される可愛い子ちゃんとケダモノのギャップあるロマンスがここにもまた誕生する事となった。世界は愛で溢れているとまでは言わないものの、決して枯渇はしていない。

 

 儚げな銀髪少女サリフィの物語は辛くて酷い。

 生贄だからということで家族にも捨てられる始末。生贄は美味しく食ってしまうか、そうでなくともとにかく生きては帰さないのが世の常だ。

 

 優しい獣の王様のレオンハートは、サリフィを食いも殺しもしない。上質な生贄少女を食って排泄するのでは勿体ない。だったらお后様にしていつまでも自分の横で輝かせておこう。そんな建設的な贄のサイクルでサリフィは王様に愛され、生贄になったことで逆に以前よりも救われることになる。

 獣と人の友愛、そこから発展しての男女の愛が描かれる。種族を越えての愛の物語にキュンとくるものだった。

 こんな時代だもの。だからこんな素敵な愛の物語を見れば妙に心に刺さるものがあります。サリフィはとても可愛い。

 

 人間の世界から仲間外れにされたサリフィだが、獣の世界に行けばもっと仲間外れの意識をぶつけられることになる。甘くはない。

 王様サイドの者達だってサリフィを甘くは見ない。厭味ったらしいアヌビスなどが特にそう。序盤のアヌビスはムカついた。

 

 種族、立場が異なる相手に向ける「悪意」の要素が全体に渡って強く出ていた。それがサリフィに向くターンが実に多い。

 だがサリフィも簡単には負けてやらない。チビのくせして相当肝が太い。王様は一貫して愛の力で守ってくれるが、そればかりを当てにせず、サリフィは自分の力で周囲に認めてもらうようガッツを見せる。意外とやりおる。

 生贄として長年虐げられてきた者は、そう簡単には絶望しない。サリフィの心の強さが見える展開は清い。

 

 何かいやらしい魂胆で取り入るとかではなく、サリフィのやり口はいつだって真心のみをぶつける直球勝のみ。そうした汚れ無き乙女の真心を向けられれば、サリフィを苛めるクソ野郎共の心も浄化されていく。私の心も幾分か綺麗になれた(元々掃除する余地が少ない。つまり汚れていない綺麗な心の持ち主)。

 

 根が良い子だから、なんだかんだあっても皆がサリフィを好きになる。サリフィがモテモテになるハーレム獣アニメでもあった。

  花澤香菜のロリ声は素晴らしく良い。相棒役の日野聡はここのところ獣役が続いているな。

 

 中盤の見どころは珍しく顔出ししたサリフィ以外の人間キャラ。しかも男。

 こいつが強めに病んだ心でサリフィをさらいに来る。ヤンデレの昔馴染みが王様との仲を邪魔しにくる厄介なラブのターンだった。サリフィもモテるから大変。それ、分かるぅ~。

 

 6月で終了かと思ったらまだ続くらしい。

 1クール分終了したところで、サリフィと王様の関係がワンステージ上に進んだようだ。

 ただの仲良しでなく、いずれは2人の間に子供をもうける未来も見据えて行こう的な事を言っていた。最新の12話だと、王様の愛の言葉を受けたサリフィがチビ娘でなく、完全に女の顔を見せていた。これは進展案件だ。

 この先もっとラブラブになっていくであろう2人の物語を見ていこう。

 

漣蒼士に純潔を捧ぐ

漣蒼士に純潔を捧ぐ オンエア版 [DVD]

 タイトル頭の難しい漢字は「さざなみ そうし」と読みます。こいつに気をつけろ。

 

 26歳彼氏無し処女の可愛い子ちゃんとキレイな顔したヤクザの社長とのワクドキラブがここにある。そんな内容。

 

 乙女たちよ、純潔を捧ぐという行為においては、誰に、どこでどのタイミングで、ということを心がけて欲しい。

 なんでそんなことを言うのかというと、ヒロインのなぎさちゃんが長年キープした割には突発的に純潔を捧ぐというか捨てるいうか、とにかくそれを喪失してしまったのである。

 

 26歳処女というステータスをえらくマイナスに受け止めている彼女は、自分を変えるために外国旅行に行く。そこで出会ったさざなみに割りとあっさり女子の大事なメモリーを捧げてしまう。

 1話3分くらいのアニメの第一回目でさっそくタイトル回収してしまうから展開が激流過ぎる。大洪水だな。まぁその他の要素を見ても色々ありえんし。

 

 さざなみさんが出会って早々自分の女(フリだけ)になれを言ってくるのは無茶振りだが、なぎさちゃんもノリが良いというか、流されやすい。このヒロインも大人しそうな顔して思考は結構ガツガツな曲者だったな。

 現代人はあのような意外性ある流れの中で「初めて」を行うことにロマンを感じてしまうのかもしれないが、厳しく見ると貞操観念がちょっとなぁ……とはなる。

 

 なぎさは可愛いしおっぱいもあるから普通にモテると思う。

 で、やっぱりモテてたなぎさには、幼馴染の警察官男が寄ってくるわけで。こいつがすぐ傍にいても26年間それをキープしていたのか。とっくに好きになっていたのに26年間行動にでなかった警察官も悪い。

 

 ヤクザのボスと警察官、相反する勢力に属するイケメンそれぞれにモテるとは、なんて出来の良いヒロインなんだ。こうなると26年間純潔をそのままにしていた前情報もなんか嘘臭いぞ。

 

 ヤクザの日常は非日常の極みということで、銃撃戦になったりもする。その中になぎさも巻き込まれ、それをさざなみさんが助けることでラブが深まるスリルあるロマンスも楽しめた。

 

 なんだかんで、毎クール常駐のこのショートなエロ&ラブロマンス枠でかなり楽しんでいる。ヤクザなラブもたまには良いものだ。

 

 

koshinori.hatenablog.com

 

 

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