生まれてしばらく経ちます。そんな私は、物心ついて以降毎年紅白歌合戦を見ている。
愛すべき楽しく美しい音楽であっちが勝った、こっちが負けたを言うのはナンセンス。しかし、こうして愚かしい事に熱を沸かす如何にも俗めいた文化やノリのことがなかなかどうして嫌いではない。いつぞやは浮世離れした厭世家をやるのがイケてると思っていた私だが、その根っこにはしっかりと俗世間の仲間のソウルが宿っていた。
で、毎年楽しく見ていた俗世間における1年の最後のお祭りなのだが、今年はジャニーズが来ない、ならば見ない!と先日ココで宣言したようなしなかったような~。
番組を見るにあたって一番注目していた勢力が今年は完全排除と来た。じゃあ見なくて良いか~と前からずっと思っていた。
でもね、やっぱり毎年の付き合いだから気になるじゃんか。じゃあちょっと覗いてみようってなるのが人として当たり前の心理だよね。その心理のままに行動を起こすのもまた当たり前のことだよね。
そして、興味を持っていた枠が全くなくなった世界は果たしてどんなだろうかという次なる興味も湧くってものだ。
結局人は当初の興味の有無など関係なく、新しい世界が来るならとりあえずそれを見てみたいという野次馬的根性で動くものなのだな。
興味がない世界を見るのにもそれはそれで興味が湧くという枯れること無き人の欲なり好奇心ってのが見えてくる年末でした(←どんな気づき?)。
というわけで、あの事務所のアイドル達を封印した状態の紅白を初めて見てみた。同じ番組なのに、どうにも雰囲気が違う感じがしてソワソワしたぜ。
まずびっくりなのが芸人の有吉が司会をしていること。ちょっと前には中居くんとか嵐メンバーとかイノッチだったポジに有吉くんがいる!ビジュ的に分かりやすく景色が違う。
お笑い番組「リンカーン」にゲストで出た時には、自分は芸人として地獄を見たと苦労人の過去を語っていたのに、今ではこんなに華やかなステージである意味番組の主役ポジで参戦している。喜ばしいことだ。
私は口の悪い人間がなぜか結構好きなので、彼の口の悪さにも言い知れぬ好感を抱いていた。そんな私のお口はとても上品で大人しい。
親から8センチシングルを与えられてめちゃくちゃ聞いた猿岩石の「白い雲のように」を、楽曲プロデュースした藤井フミヤとデュエットしていた。有吉の衣装があの頃使用だ。
普段は堂々と悪態をついている有吉くんだけど、さすがにあのステージは緊張するだろうな。顔がなんか普段と違って見えた。緊張していたからだろうなぁ~。本心は知らんけど。
心に染みる楽曲とステージでした。
芸人の歌唱ならブラビ、ポケビがセットで来たのも印象的。もう四半世紀くらい前の曲のはず。
この企画の発祥地となったバラエティ番組は全く見たことがないし、楽曲自体もリアタイしていない。でも後になってどちらの曲も結構聞いた。生活環境の都合からポケビの「Red Angel」を一番聴いていた。
ジャニーズがいないことで懐メロ枠が拡大したっぽい。そして韓流アイドルが何か色々増えている。
よく分からない状態で見てみると結構格好良いお兄さん、お姉さんがわんさかでこれはこれで楽しい。
注目株だったらしいYOASOBIが「アイドル」という楽曲を披露した際には、出演アイドルが次々とステージに上がってきた。ジャパンアイドル界の象徴たる旧ジャニーズ勢を封印した状態でこの曲名と演出になったのは何とも皮肉な組み合わせ。狙いは無しでこうなったことだろうけど、このタイミングでこうなると何かやけに思い出に残るかも。
【推しの子】を毎週見ていたことで、YOASOBIも毎週聴いていたわけだが、そこまで印象に残っていない。なぜ?
聞いたところによると、大変多くの人間に聴かれているらしい。どうやら私の波長にピッタリ来る要素は無かったようだが、これぞ今年のヒットソングという呼べる選曲だったようだ。
優等生の私が終ぞ行うことの無かった「夜遊び」が名前になっていることも関係してか、いまいち縁のないアーティストだったかも。
アゲ⤴をする要素無き内容だったが、かといって誹謗中傷をしたい想いもマジのゼロなので、今後もYOASOBIには好きなだけ歌って活躍してもらいたい。ものすごい遠くの空の下からやんわり応援してるぞ!
エレカシが来ていた。
ボーカルとパフォーマーを兼ねる便利要員の宮本さんが歌いながらまぁ歩く歩く。飛び出す宮本ステージを追いかけるカメラマンものんびりした仕事が出来ないぞ。カメラマンに良き刺激になるエレカシステージでした。皆揃って今年もさぁ頑張ろうぜ!
というわけで、なんだかんが見て楽しんでしまった。
まぁ良い文化であり、良い番組だと思うよ。
ジャニ封印のためか、視聴率が去年より悪かったらしい。そんなこともあるさ。
NHKも各アーティストも今年を頑張ろう。私も頑張りすぎないベストな範囲の労力でなんか色々やることを頑張るという置きに行った目標を掲げて今年を生きます。
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