都会の喧騒に疲れるとジャングルを求めがち「ジャングルDEいこう!」

「ジャングルDEいこう!」は、1997年に発売された全3話のOVA。

内容

　主人公は小学生女子の六道那柘美（ろくどうなつみ）。

　那柘美は、仕事で海外にある謎の遺跡を訪れた父からお土産として、これまた謎の石像をもらう。

　石像をもらった晩、那柘美の夢に品の無い謎のジジイが登場する。そのジジイから那柘美は、伝説的花の精霊ミイの力を与えられる。花の精霊ミイはジャングルに住む巨乳美女だった。なので那柘美は、ぺったんこの小学生から巨乳美女に変身することが可能となる。

　変身能力を得るのと同時に、石像に封印されていた邪神オンゴが復活してしまう。チビのオンゴとの生活が始まり、那柘美は日本にいながらジャングル関連の者達のために騒がしい事件に巻き込まれる。

　那柘美の他に、癖のある変人キャラクターを中心としたドタバタお色気コメディーが展開する。

感想

　親父が寄越したオーパーツ的なものから謎のキャラが出てきて共同生活が始まる導入は「まもって守護月天!」みたい。

　巨乳×変身ヒロインもの、そしてお色気コメディの合わせ技が楽しめるもので、目的としてはそこのみを楽しむつもりで見ると良いだろう。ただでさえ短い3話で終わるし、シナリオとしては別段見応えは無し。

　一話冒頭段階から、どう考えても意味の無いパンチラシーンを続け様にぶっ込んでくる。まぁ意味のあるパンチラシーンというのも歴史的には稀というか、ほぼ無いのだけども。

　この執拗にチラチラしているのに既視感を覚えた。で、クレジットを見れば、パンチラを描くのに魂を燃やすあの会社「スタジオファンタジア」が制作協力として参戦していることが分かった。そういえばなくなったんだよなあの会社。質の良い仕事を行う会社だったので惜しまれる。

　OVAらしくちょっと攻め入ったセクシーシーンが続く。そこが見所かな。

　ミイへの変身、ロンゴへの変身時には絶妙に品の無い踊りを行う。微妙にセクシャル的刺激がある変身シーンだった。

　変身後はお胸がバインバインになり、こちらは本当に品無く揺れに揺れまくっている。

　小学生とはいえど、セクシャル的な発育でいうとお年頃な那柘美が、いわゆる「女の子の日」に体に起きる例の症状に悩むシーンもやんわり入ったりする。地上波では突っ込んで行きづらい表現がここにある。

　街中が海になってクジラがマンションの横を泳ぎ、それを自衛隊が止めに来る。ミイに変身後の那柘美が巨大化して戦うなど、広く街を巻き込んだ大規模な事件がギャグテイストで描かれる。

　クジラが街に現れる前には、那柘美の同級生男子の草薙琢磨が、食卓に上ったクジラ肉のグリーンピース添えを食うシーンがある。いつしか家庭に出ることが滅多と無くなったクジラ肉のメニューが珍しい。作中の詳しい時代設定が分からないが、作中では今となっては貴重な食材とされていた。クジラ肉が食いたくなるアニメでもあった。今度親に頼んで食わせてもらおう。

　巨大化したミイが街を歩けば、巨大なパンチラをオタク達に激写されることになる。ウルトラマンでフジ隊員が巨大化したあの昔から、男子達にとって巨大化ヒロインは萌えとエロと夢が詰まった一つのコンテンツとなっているらしい。

　こんなにおっぱいとコメディしかないアニメなのに、アクションシーンの作画は結構良かった。

　頭を空っぽにして楽しむには良い一作だった。

　何気にOP、ED曲は、アニソン好き界隈では有名シンガーの奥井雅美が担当している。で、何気に格好良い曲だった。

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