「仮面ライダーセイバー」は、2020年9月から2021年8月にかけて放送された49話の特撮ドラマ。
私はこれまで放送した仮面ライダーテレビシリーズは全て見て来た「まあまあのガチ勢である。
そんな私が世に問いたい。セイバーってどうだったんだろう?
私はなんだかんだあっても楽しく最終回まで見たのだが、色々気になった点も無きにしろあらず。
そんなわけでサラ~と一年間見てきた感想とか、後は関係無い話しをつらつらと書き殴っていこう。
今回の仮面ライダーはファンタジー色たっぷりな作りになっている。絵本の力を借りて昨今流行りの剣と魔法のファンタジーを展開させる。シリーズ継続のために本当に色々考えるよなと思う。
肉弾戦がメインでなくなって久しい点はこの際もう良いとして、ライダーの割に蹴り技、バイクに乗るといった点が目立たないのは異質だった。てかバイク乗ってないし。
EDではポップソングに合わせて俳優が踊るという珍しい演出が見られた。昨今は俳優でもダンススキルを求められることが割とある。
OP曲の思い出といえば、最後の「み~らい」って歌詞が印象的。歌っている者には悪いが、ここは一旦録画したのを再生時にスキップしている。30秒スキップを3回押して再生すると、丁度「「み~らい」の所から始まってOPが終わって本編に入る。なので「み~らい」の所だけを毎度聞くのだ。逆に言えば「み~らい」しか印象にない曲。すまん。
主人公が小説家という点は、文学青年の私としては好感が持てるものだった。主人公の作業部屋のインテリアセンスは好きだった。
今回のライダーはペンも持てば剣も持つ。普段はペンを取っての執筆活動、変身すれば剣でズバズバ切り込む。剣はまぁ武器だから強いとして、ペンも持つ者によっては人を生かすも殺すも出来る(精神的に)強さを持つ。ペンも剣も強いのだ。物理的、精神的に強さを求める良い心掛けのライダーではあった。
放送前からもわんさかライダーを出すと宣伝していた。確かに序盤から畳み掛けるようにたくさん出てくる。人間とライダーの名前を覚えるのが忙しい。最終的には一体何人出てきたんだろう。もはや正確な数を覚えていない。龍騎越えしたんじゃないかな。
各ライダーのデザインは悪くなく、むしろ好きなんだけども、冠に仮面ライダーを置くにはちょっとこれじゃない感もあったような……。過去作のエグゼイドでもそれは言えることだった。別企画でやってもイケる感じだった。
ライダーの数が多いってことは、登場キャラも多くなるってこと。
各人物を掘り下げてこその良きドラマ性と言えるだろう。その点から言うと、ちょっと数を出しすぎて各員の個性の掘り下げが出来ていないとは言わないものの、ターンが周ってくるのが少ない者もいて寂しい。
尾上さん、大秦寺さんのちょっと大人なコンビは好きだった。大秦寺さんの仮面ライダースラッシュを出したあたりでリリースは打ち止めで良かったかも。後の兄妹ライダー、その他敵ライダーの追加は出しすぎて覚えられず、事態としてもヒッチャカメッチャカ。
ライダーといえば若者のイメージが先行するが、尾上さんは子持ちの経験値高めのおっさんパパライダー。初手の情報量だけでインパクトがあった。このやり口は良い。
子供のそらくんは愛らしい少年だったが、あんまり出てこない。子連れ狼感が逞しい良キャラなのが尾上さんの魅力だった。ライダーとしても先輩だから、若造達のお手本になる良き大人な感じも出していた。
大秦寺さんはまんま刀鍛冶って感じの見た目で、芝居でキャラ感を出せていると思う。年齢不詳すぎる怪しさもある。リアルな話をすると、一番職質を受けそうな見てくれのキャラだと思う。大人しそうであるが、弱くない主張を隠しきれていないこの手の輩が職質ターゲットにされやすい。
お話に関してはルナを探せ!っていうのが割と序盤から終わりまでのミッション。
他にはライダー達の所属する組織で内部分裂が起きる。賢人、次いで蓮が闇落ちする黒い展開などが印象的。
内部分裂のゴタゴタの中で、それまで共闘関係にあったライダー達が揉めて敵対するようになる。仮面ライダー龍騎のような感じで、しばらくはライダー同士で戦うのが定番になっていた。ライダー同士の戦いはアクションを楽しむ上では悪くない。
まさか敵の化け物と行動を共にした蓮の孤高っぷりは印象的。笑顔が眩しいキャラとしての登場だったのに、こんな風になるとは思わなかった。見ていた子供たちはどう思ったのだろう。浮浪者スタイルの生活だったらしく、路上でカップ麺を啜るシーンには哀愁が漂っていた。
ソフィア様役に知念里奈を起用したのも印象的。出演者の中ではかなり歴の長い有名人だ。作品と全然関係ないけど、歌手としての一面も持つ彼女がその昔リリースした「Wing」は良く聞いた名曲。
あと毎話の導入部で案内役となったオカマのタッセルの存在もインパクトがある。いつぞやの鎧武には、退役軍人にして今は一流パティシエ、そしてスキンヘッドでガタイの良いオカマという、個性が大渋滞を起こした強烈キャラのブラーボ(凰蓮・ピエール・アルフォンゾ)というのがいた。あれをちょっと思い出す要素がタッセルにある。
ただのネタキャラと思ったタッセルが、後半では結構重要な人物にもなって本編に絡むという仕掛けは意外性があった。
なんだかんだあってもコロナ化で忙しく危ない中、ニチアサを盛り上げてくれた良きコンテンツだった。なので、セイバーよありがとう。
現在は既に次回作のリバイスが放送中。悪魔と契約して戦うという悪魔くんやデビルマン的要素も感じる意欲作らしいのでこちらにも期待。
仮面ライダーの歴史も長く、もう50年目。半世紀生き残ったコンテンツだからすごい。マジのチビの頃から本日まで楽しませてくれているコンテンツなので、その歴史にはやはり興味が湧く。
ライダーよ、これからも栄えあれ。
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