こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

NHKの仮面ライダー投票企画が良かった

 11月6日の晩、NHKで例の選挙企画が遂に開票を迎えた。これは普通に楽しかった。

 

 まずは50年も戦って来たライダー達にありがとう。そして映像を集めて楽しい企画を生んだNHKにもありがとう。

 

 番組を見た感想とライダーに馳せる熱き想いとかを書いていこう。

 

 

 開票結果を見るに、やはり平成勢が強い。

 だとは思ったが、やはり昭和ライダーが少なかった。アマゾンやスカイライダーなんて全く出てこないではないか。

 

 開票特番も良かったが、実を言えば、昭和メンバーも全部見れたことから先発番組の「ヒストリア」の方が昭和勢好きとしては楽しめた。

 

 平成シリーズも全部見てきたから当然良い。しかし、ガキの頃からだいたいは放送順に見て来ているので、人生のより早期段階に出会った昭和ライダーの方に傾倒気味だ。というのが私の都合である。

 

 そんな昭和作品ではV3 がランクイン。26の秘密とは一体何だったのか、今となってはもうろ覚えだ。

 チャリの手放し運転なら風見志郎を師匠に仰ぐという者が腐る程いたことだろう。だが、作品の中でも良い子は軽々しくプロのマネをしてはいけないぜ、とメッセージが発せられている。令和の子供達もそこの所はお約束として守って欲しい。

 

 そんなV3といえば、追加戦士のライダーマン、または結城丈二のことが忘れられない。そしてヨロイ元帥の悪さにムカつくこともセットでインプットされている。

 

 東京都民の誰も知らない遥か天空で展開した孤高の戦士ライダーマン最後の戦いがピクアップされた点は良かった。東京都民は皆彼に感謝だ。

 ココは50年続くシリーズ中でも屈指の名場面だと思う。熱い特撮魂を宿す者であれば、ライダーマンに心をノックされる道は避けて通れない。

 

 3号ライダーのV3から、ライダー4号の名を正式に拝命する熱きシーンには胸が震えたものだ。風見志郎ってめっちゃイケメンだよな。

 

 

 昭和だと「仮面ライダーBLACK」も上位に食い込んでいた。

 これはシナリオが大変面白かった。

 二人の王子(時々ビルゲニア)がぶつかり、勝ち残った者が次代のボス「創世王」になるという恐怖の世襲制が見られた。

 

 これに関しては、シャドームーンになった信彦を最後まで救えない点に初見でビックリだった。絶対に信彦を取り戻すオチになると思ったら、最後まで闇の王子として戦い抜いてシャドームーンは散っていく。

 

 番組でも物議を醸していたのが、シャドームーンは最後までサタンサーベルでBLACKを殺そうとしたのか、それとも信彦の記憶が戻って攻撃を止めたのかということ。そこは永遠の謎、横にイコールを置いて特撮界隈のロマンでもある。

 

 BLACKのラスト展開で熱いのが、ゴルゴムの王位継承問題には関わらないつもりで戦ってきたBLACKが、最後の最後で王者の証であるサタンサーベルを手にすること。そして王者の証たる最強の剣で、現王座に居座るボスを討つという向こうさんにとっては皮肉な末路。これがやりたいがためのここまでの話数だったのかってくらいに、この終わり方が偉大。

 そしてあのセリフ「人の心に悪がある限り私は必ず蘇る。忘れるな!」を残して創生王は消えていく。

 

 昨日の番組ではちょっとしか流れなかったBLACKの映像だが、色々と高まる物があった。

 

 私もしょこたんも激推ししていたバトルホッパーがシャドームーンに討たれるシーンは無惨で記憶に残る。

 サタンサーベルでボディを割られてどんどん弱って行くバトルホッパーが、最後にはBLACKへ向けて感謝の言葉を言う。あそこは確かに良い。

 

 シリーズを通して色んなバイクが出てきたが、バトルホッパーは傑作バイクでかなり上位だと思う。BLACKが持つもう一台のとんでもない破壊力を持つバイクのロードセクターもヤバい。

 奇抜なアイデア性ならアマゾンのジャングラーとかも良いけど。クウガのトライゴウラムとかもやばい格好良さがあったな。バイクデザインにも熱いものがある。

 

 

 テレビシリーズ復活の狼煙を上げた平成シリーズ一発目のクウガはやはりマスト。ここはまず上位に来るなと思った。

 ボディカラーが変わるフォームチェンジが熱いライダーだった。私は紫のタイタンフォームが推しかな。ラストは漆黒のボディのアルティメットフォームで決めたが、あれもマジで格好良かった。

 五代くんの先輩の桜子さんって微妙に色っぽくて良かったよな。

 

 警察とライダーが連携して戦う事で、そっち関係のドラマが好きな大人達にも受けたと思う。

 一条さんと五代という、個性で見ると凸凹なコンビ感も好きだった。しかし、心の絆はしっかり出来た名コンビでもある。格好良い!

 

 クウガの思い出を語るならココというシーンがある。

 クウガ自体も初期では未確認生命体の一部と数えられたくらいだから、変身する本人も周囲の者も、クウガに関してはまるで謎だらけ状態だった。

 そんなクウガこと五代雄介は、敵の化け物の口から「クウガ」の名を知る。序盤の戦いでコウモリの怪人から「クウガ」と呼ばれた時に「そうか、クウガか!」と返して始めて己の名を知るのだ。

 ココだ!

 新たな戦士がやっと己を名を知り、言葉にして発したのだ。この瞬間、私はここより新たな時代が、クウガという時代が開幕を迎えたのかと想い、胸を震わせた。このシーンにすごく感動したのである。賛同者は地球の上にたくさんいることだろう。

 そんなクウガNHKで見れて良かった。

 ED曲「青空になる」は時を超えた名曲となった。

 

 

 続くアギトもマジの傑作だと思う。コレが一位でも良かった。やはりアギトも上位に食い込んだ。

 今でこそバカみたいにバンバンとライダーを出すシリーズも珍しくないが、コレの放送時だと、今度のライダーはメインで3人も出るというのが新鮮な目玉要素になっていた。発表時には3人も来るのかとびっくりしたものだ。

 

 前作クウガの流れも組んだプレーンなデザイン性のアギト、真やドラスのような生々しき生物感のあるギルス、そして装着変身するロボットボディのG3。3人のライダーのデザイン性に統一感がまるで無く、ゆえにそれぞれに際立つ魅力があった。

 

 この作品はまず3人のライダー+アナザーアギトも含めた仮面ライダーが皆格好良い。全話を通して魅せるアカツキ号関連の謎を追うシナリオ。北条さん、小澤さんをはじめとした曲者揃いのキャラクター達。これらのどこをとっても傑作だった。

 

 中でも私が推したいのは、G3に変身する氷川誠(後の要潤 ← 間違いなようで正しくもある)の生き様。

 アギト、ギルスは、いわばチートまみれの超能力者である。そこへ来て氷川誠はただの警官に過ぎない。アカツキ号の英雄と言われる手柄を上げたエリートではあるが、戦闘ステータスではどこまでいっても一般人なのだ。だから敵に遅れを取ってボコボコにされ、敗退し、メットを割られる。

 しょこたんはメット割れ萌えだと言うが、それは分かる。私もジェットマンブラックコンドルのメットが割れた時には興奮したものだ。

 

 スタート段階で他のライダー、敵の化け物に戦闘能力で遅れを取っていたG3だが、システム改良、そして中の人の氷川誠自身の訓練を経て少しずつ強くなっていく。このサクセス性が良かった。たくさん応援したくなる命がそこにあるのだ。

 

 最終回の頂上決戦には、呆れるほどに人知を超えた怪物集団が揃う訳だが、なんとその中で超能力を持たないG3が無双する。

 敵は怯えて、「一体何者なのか」とG3氷川誠に問うのである。

 ここで返した「ただの人間だ!」の台詞は、ライダーシリーズの域を出た大日本テレビ史における名台詞だと思う。マジで格好良い。

 ただの人間代表氷川誠の勇姿を、我々ライダー好きと要潤リスナーは生涯忘れない。

 

 

 なんだかんだとあったが、龍騎が一番ハマったかもしれない。海外にも受けたシリーズだからな。これは傑作。

 しかし内容はかなりシリアス、アダルト、バイオレンス、そしてダーク。だからお子様向けではないと思う。

 

 登場する登場ライダーはなんと13人。アギトの3人でもすごいと思っていたのに、更に10人もプラス。シスプリと同じ数がメインを張るとか、当時はおったまげた。

 しかも怪人討伐とは別に、ライダー同士が殺し合うバトルロイヤル要素がベースに敷かれている。協力が基本だと思っていたライダー同士が、今作ではまるで逆の対立が基本になっている。これについては何事だ!と驚愕したものだ。

 

 番組ではライダーの無職率が高いと話題に上がっていた。確かに。

 龍騎だと警察、弁護士、社長、占い師、新聞記者、果には逃亡犯と実に色んなジョブを持つ人間が登場した。

 

 王蛇の人気が高いことが判明した。浅倉の狂気っぷりはマジにヤバい。こいつと北岡先生がバチバチやる展開は好きだった。

 北岡先生が、英雄になりたい東條に向けた「英雄になりたいと思った時点で英雄失格」という正解のアンサーはすごく印象的だった。

 これこそもう一度リメイクしても良いのではないか。

 

 主役の龍騎を食ってしまうくらい、ナイト、ガイ、シザースら他のライダーのデザインもすごく格好良かった。スペシャル放送で一度しか出てきていないカメレオンのライダーベルデも奇抜にしてグッドアイデアなデザインだった。

 

 

 番組で一位を取ったのは電王だった。意外。女性人気が多かったのも驚く。

 ぶっちゃけ話とかはそこまではハマらなかった。あとはハナさんの大人の姿が忘却の彼方に~な所とかは、ちょっとした黒くくすんだ暦になっているような気もする。

 

 これは声優好きにも受けただろう。まずはマスコット的イマジン共がいて、各員を有名声優が演じたことは受けが良くて当然の要素だと思う。

 私は「答えは聞いていない」のリュウタロスが、中の人の鈴村健一とセットで推しだった。

 推し声優の大塚芳忠演じるデネブがかなり良い味を出していたのも良かった。皆に飴を配るデネブが可愛かった。

 

 イマジン達がユニーク、主人公がなよなよしている点で、大衆性の獲得に繋がったのだと思う。ちょっと落とす言い方をすれば、ユニークさとポップさで、それまでのシリアス展開よりも幼稚化した。それによって、ちびっ子はもっと入っていきやすくなったとは思う。

 これもシリーズを維持し、盛り上げる一つの戦法なのでアリだとは想う。

 

 でも電王のライダーデザインは奇抜というか、少なくはないダサさもあってあまり評価しない。イマジン達全部乗せフォームはごちゃごちゃしてダサ感が強かったと記憶している。

 

 キノコモルグの話題から転じて怖い怪人の4択投票があった。選択肢に入っていたジェネラルシャドウ、十面鬼はすごく推しなのに。怖いと思ったことなどない。

 十面鬼が持つ歪の極みのようなデザインとキャラ設定のアイディアはもはや発明レベルですごいだろう。

 

 テレビシリーズでライダー怪人にトラウマはまるで無いな。

 あるとすれば、劇場版のZOに登場するネオ生命体だ。ドラスが放ったコウモリとクモの怪人なのだが、これらはどっちもキモ怖くてビビった。

 特にクモの怪人。化け物にしては変に表情があったりして、生々しくめっちゃ怖かった。トラウマ怪人ならネオ生命体共を出して欲しかった。当時のガキならこのクモには絶対にビビったと思う。

 

 50年のシリーズをたくさん見てきて実に楽しかった。

 ランクインしていなかったX、ストロンガー、スーパー1とかも特集して欲しかった。

 

 555が好きということから未だにガラケーで戦っている私だが、あれもとっくの前の発明となった。555もそれだけ古い作品か~。

 

 いや~やっぱりライダーって良いよな。

 日本の誇りだわ。半世紀も歴史があるとか一大発明。

 なんだかんだあっても、やっぱりあれば安心して見て楽しんでしまう定番コンテンツだ。

 思えば人生のいつでもライダーがあったわけだ。この50年の中で生まれて大きくなれて良かったぜ。

 

 仮面の下にはピースフルワールド。

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