「メモリーズオフ6 Next Relation」は、2009年に発売されたゲームソフト。PS2、Xbox360、それぞれで同時発売された。
このくらいの時代からは、PS2と肩を並べて360の方も勢いづいていたと分かる。
翌年の2010年にはPSP版が発売。そして2013年には「T-wave〜」「 Next Relation」を一緒にした「メモリーズオフ6 Complete」がPS3、Vitaで発売。今ではNintendo Switchでも遊べる。
発売当初から現在になっても多くの人が簡単に遊べるくらい顔の広いメモオフシリーズになっている。6は絵柄的にも中身もかなり現代人向けで良いのかもしれない。
ジャケットがめっちゃ可愛くて良い!というわけで、PS2、Xbox360、PSP、PS3それぞれで出た初回版をとりあえず確保して来た。中身は同じものだけど、良いものなのでコレクター意欲も湧くためゲット。今度はVita版も欲しいな。ちなみにPS3版まで買ったけど、PS3とVitaの本体はまだ持っていない。
今回はお布団の中でラクラク遊べるPSP版をプレイ。PSPはギャルゲー携帯マシンとして今でも神がかってすごく使える。しっかり現役である。
年末には、劣化して効きが悪すぎるボタン交換も終えた。この状態でなら快適にワクワクドキドキモエモエなゲームを楽しめる。
12月中旬からスタートし、年内クリアを目指していたのだが、やはり年末は忙しくてゆっくりとプレイする時間が取れなかった。そんなこんなで年明けちょっとの所まで持ち越してのプレイになった。
メモオフ4でも5でもファンディスクが出たが、今回はファンディスクにしてはボリューミーで、ちょっとのおまけのストーリーどころではない。これまでのように本編のヒロイン3人選抜ではなく、6のファンディスクはヒロイン5人が皆集結する。それぞれの物語がたっぷり語られるが良い。
5人コンプで20時間ちょいかかった。こんなにたっぷり遊べるとは想わなかったぜ。
本編だとりりす、智紗のツインヒロインがメインぽかったけど、実を言うと他3人の方が好きだったり、話も気に入っていたりしたんだよな。なので、誰かが外されることなく皆集結出来て良かった。
聴いた話によると、元々はクロエ主役のファンディスクを出す予定だったらしい。その名残もあってか、クロエのルートが一番ボリューミーだったような気がする。特にクロエ推しの人間には、やる価値がある続編になっている。
本編は秋風に踊る恋物語が描かれたが、今回はそこから半年間進んだ夏空の下でもっときらめくキュンキュンラブが味わえるのだ。
皆が夏服で登場するのが眩しい。りりす達学生キャラの半袖制服も新鮮で可愛い。
本編での5人ヒロインとのエンドのその先を描いた5本のシナリオが楽しめる。タイトルにある「Next Relation」の通り、男女が次の関係へとステップアップしていくワクドキな過程にキュンキュン来る作りになっている。
本編だとまずは智紗を振り切って次の恋を始めるという精神的にキツくしんどい時期があったが、今回は最初から各員とお気楽にラブラブ状態から始まるでのとにかくストレスが少なくて良い。
本編ではイチャつきが足りないなぁ~てところで終わっていたあのヒロインとの先が見れるのが純粋に楽しい。
5人共とかなりいちゃつける。夏祭り、旅行などのデートイベント、そして5人共に水着イベントがあるのも良し。
ヒロインとのキュンキュンする夏物語の他には、主人公 志雄の精神的な変化にも注目できる。
あれだけ揉めた父と和解し、父はりりすの母としっかり再婚している。ここからはりりすと義兄弟になっている。その点は新鮮。
3年生に進級した志雄が、自分の進路と向き合う成長の物語も描かれる。
個人差はあれど、大方の場合青春の成長スピードはとっても速い。そりゃ女子といちゃついただけじゃ終わらないわな。
では、キラキラ光る眩しい夏を彩った各ヒロイン達との恋物語を振り返ろう。
まずは鈴に襲撃を受け、そのすぐ後に表示される5択で5人各員へのルート決めを行う。共通シナリオは短く、各員のルート突入はとても簡単。誰を選んでも最初のちょっとだけは鈴とお楽しみルートが待っているので、そこは嬉しい。
ここから攻略順に振り返る。
稲穂鈴(いなほ すず)
声 : 田中理恵
相変わらず小説を書く筆の進みが遅いらしい。それをりりすにとっちめられている。
このお姉さんは前回と同じく一番のお色気要員。ボディの作りが凶悪なんだな。
おっぱいの谷間も見えれば、下乳が覗くシーンもありで、目のやり場に特に困らることなくそこをしっかり見てしまう。入浴シーンもありで、これにはドキドキする。田中理恵の年上クールギャルボイスはハマっているなぁ。
セクシーさも良いが、打って変わって落ち着いた感じの見える浴衣姿でのデートも良かった。
鈴のバイクにニケツしてラブラブ旅行に繰り出す。
途中のパーキングエリアで知らない男から鈴がナンパされる。このイベント後に、もっと早く助けてに来てほしかった的な萌える要求を出すのにはしっかり萌えた。可愛い。
鈴の運転がかなり荒いという点を注意したら結構揉める喧嘩展開に入る。なんだかんだを乗り越えた末に、混浴風呂に入ってラブラブするのは良かったぜ。
旅行先の宿では、夏の期間限定で信がバイトしている。こんな遠くに来てまさかの姉弟共演が楽しめて良かった。
プレイ途中で忘れそうになることもあるが、そういえば信の姉なんだよな。こことくっつくと信と身内になるからなんか複雑。
ラストでは志雄が無事に大学に進学し、バイクの免許も取り、鈴の後ろではなく、横に並んでツーリングを楽しめるようになっている。
二人が横並びになるというこの距離感の変化は良いではないか。年齢ではどうしようもなくとも、精神的には年上のお姉さんに近づいて並びたいという少年の背伸びしたい心理が見える感じも良かった。
鈴も信も年上の教師に恋したませた姉弟で、志雄もそうだったから、皆結構似た者同士。
春日結乃(かすが ゆうの)
声 : 宮崎羽衣
ビジュが上がってはいないか。基本の立ち絵がパワーアップしてもっと可愛くなっている気がする。彼女も半年の間に良い女になったようだ。
結乃のハキハキ喋ってややサバサバ感もあるヒロイン性は良い。同級生にいたら好きになりそうなタイプでとにかくハマる。声も良い。
学校を出て制服を脱いだ私服の結乃が見れるのも良い。私服のセンスがとても良い。スタイルも良いんだよな。結乃めっちゃ可愛いな。
私服だとへそ出しルックなのが意外。今回だと鈴、りりすも私服がへそ出しだったな。いくら暑い夏とは言えど、この地のギャルはこうもへそ出しがスタンダードなのか。私のリアル生活なら、夏でもへそ出し女は多分見たことがない。
本編と同じく、結乃との恋は、二人の共通の趣味であるラジオをキーにして進んで行く。本編も楽しかったが、今回でも結乃のシナリオが一番好みだったかもしれない。
今回は二人でラジオ番組を作る事となり、ネタ集めであちこちをデートして楽しむ。がしかし、番組作りの過程で揉めたりもする。そこのところを乗り越える点も見どころ。
本編の文化祭でも恥ずかしい公開告白をした志雄だが、今回でもラジオ番組の発表会の中で、また結乃へ向けた恥ずかしい公開告白を見せてくれる。この恥ずかしさ、嫌いではない。むしろ良し。
今回は鈴と結乃の絡みが見えるのが新鮮だった。二人の意外な共通点がバイク乗りという点。実はデカいバイクも乗れる免許を取っていた結乃が、志雄を後ろに乗せて亨のバイク、通称アンジェリーナを飛ばすシーンが印象的。
事故ってアンジェリーナの一部が破損してしまい、それを見た亨が「アンジェリーナァァァ」と悲しみの叫びをあげるところは笑えた。
意外にアクティブでじゃじゃ馬なところも見せる今回の結乃は必見。
基本ラブラブで行く続編なので、やはり基本は安心な作りなのだが、この結乃ルートだけは危険が潜んでいる。
他のヒロインならノーマルエンドとグッドエンドがあって激しくバッドはないのだが、こちらでは、なんとあの神奈とくっつくことで、結乃と破局する流れも用意されている。
まさかの神奈が上がってくるエンドも作るとはな。それはそれで面白かったが、結乃を退場させるオチにもなるからな。攻略ヒロインに神奈を導入したことについて、当時ファンはどう思ったのだろうか。結乃推しにとって、コレはきつい未来じゃないのか。
神奈オチに持っていけば、一つのバッドは次のグッドへの入り口と思える希望が見えたりもする。
このルートでルサックに行くと、過去作の愛しきヒロイン仙堂麻尋が登場する。
志雄と結乃の恋人関係やラジオ番組作りについて結構首を突っ込んで来る世話焼き姉さんのポジになっていて、二人には微妙にウザがられている感じもしたりしなかったりもする。前作メインヒロインの貫禄がいまいち感じられない麻尋の程よいポンコツさが良いんだよな。
嘉神川クロエ(かがみがわ くろえ)
声 : 後藤邑子
今回はここが真打ちで良いのだと思う。シナリオは濃厚であり、彼女の人間性、ヒロインとしての萌え度を本編以上に掘った点も良かった。
クロエ先輩は高校を卒業し、志雄が生徒会長を引き継いでいる。志雄も出世したものだ。
年下の結乃ルートの場合だと彼女を残して学園を去ることになるし、クロエの場合だと置いていかれる。年の差カップルだとこうして離れ離れになるので、不安にならないのかな、とか思いながらプレイしていた。
互いにちょっぴり大人になった状態で、本編同様またプチ同棲が始まる。これはドキドキする。
高嶺の花だったクロエ先輩から強い彼女感、嫁感が漂うにのにグッと来る。めっちゃ可愛い。
志雄の家庭環境は一般のそれとは違ってやや複雑な感じになっているが、それはクロエも同じこと。
本編で語られたクロエの母エリーゼがこちらでは家庭に帰ってくる。父と寄りを戻して母が帰った来たのは良いことだが、これまで開いた心の距離からクロエは家に居づらくて苦悩する。おまけに、ここへ来て母が妹のノエル作って帰って来たので、新しい関係作りに躊躇する対象が一人から二人に増える。
多感な時期にある複雑な乙女心を掻き乱す予想外のダブルパンチが入ったことで、さしものクロエもやや現実逃避モードになる。そんな複雑な状況下で、自分を頼ってくれるクロエを前にすれば、志雄もキュンキュンするのだった。良いシチュだよな。
色気ある母を演じた折笠愛の芝居も印象的。良い声だな。
母の得意料理であり、それゆえクロエのトラウマ料理にもなったピーマンの肉詰めがキーアイテムになっている。ピーマンの肉詰め、めっちゃ美味くて好きなのに。母が出て行ったとしても、私なら普通に食っちゃうと思う。ピーマンの肉詰めにクロエの喜怒哀楽が見える家庭の味の染み込んだ見ごたえあるシナリオ展開だった。
メモオフなら他シリーズでも登場キャラの家庭の不和を扱ったものがいくつかある。青春の悩みは学校などの外の世界だけに限らず、むしろ内側の家庭にこそ濃いものが存在しがちだ。そこをテーマに扱うのは、メッセージ性として強いものがあって良い。
このルートではクロエにキュンキュンするに留まらず、彼女の妹のノエルにも注目できる。無邪気なようで結構図太い感じもするノエルの天使感は良き。
当時はガキだったノエルだが、ここから10年くらい経って発売されるメモオフ8では、攻略ヒロインとして再登場を果たすことになる。当時のファンは、このような時を超えた嬉しい再会が未来で待っているとは予測出来なかっただろう。8はおろか、7もやっていないのだが、いつかはしっかり素敵なレディになったノエルとの楽しい青春が送れるシリーズも楽しみたいものだ。
クロエ先輩の水着姿はエロさよりも神々しさが勝っているので、ありがたいものとして拝めた。
箱崎智紗(はこさき ちさ)
声 : 平野綾
今回の智紗は夏の女感満載。それが如実に見られるのが、髪型をポニテに変更していること。清涼感、清楚感が以前よりも増している。ポニテはやっぱり良い。
このルートでは智紗と旅行デートに出かけられる。それも志雄の両親の新婚旅行に同行する形である。
志雄の父とりりすの母を前に、彼女連れのデートとは、色々気まずい。これってかなり変わったシチュだよな。面白そうだとは思うけど。
実は親の許可なく志雄と旅行している智紗の意外にも思い切った言動が見られる。そこまでするくらい旅行を楽しみにしていてくれたのかと思うと嬉しいではないか。
旅行先の旅館ではアルバイトの信の出番がちょっとある。二人を煽るために、カップル用のダブルの布団を仕込むいたずらをかましてくる。信のこのアクションはグッド。
例の事件で智紗に刷り込まれた水へのトラウマについて更に踏み込んでいく展開も印象的。楽しいばかりの旅行ではなく、ちょっとのシリアスドラマもありだった。
気遣いで優しい智紗が、自分よりもこちらを優先して動くことに引っかかりを覚える志雄の心が濃く見えた。もっと恋人らしく精神的に対等になりたいと願う志雄の心には、共感出来るものがあった。
遠峯りりす(とおみね りりす)
声 : 新名彩乃
りりすの夏セーラーはめっちゃ良い。
このルートでまず気づくのは、りりすってこんなにおっぱいあったけ?ということ。私の気のせいで、元々このサイズだったのかな。本編から半年後の世界を描く続編なので、その間に成長したのかもしれない。いずれにせよ良い。
そんなりりすのおっぱいを話題にするシーンが序盤にある。おっぱいばかりに注目する志雄にちょっと色っぽく「へんたい」と言ってくるりりすも何か良かった。
幼馴染だから恋人になったといってもなあなあの関係が続く流れを変えてくれるイベントが二人きりの旅行。鈴、智紗、りりすルートだと信が働く旅館がある地が舞台になるんだな。
本編だとりりすのデレるターンが少なく全然足りないぜと思っていた。開放的な旅行先での空気に触れて、志雄に対する好き好きアピールが強めになるりりすに萌える。
旅行先では湖で遊ぶシーンがある。ここで見せるりりすのピンクの水着姿がめっちゃ可愛い。普通に巨乳だな。
こうして振り返ると、6のヒロインは意外にも皆巨乳だったんだなと気づく。りりす、智紗、結乃あたりは見た目から巨乳の感じがしないのだが、ちゃんとあるんだよな。
旅行先でりりすが志雄にもらった指輪を失くしたことで、二人の仲がやや冷めてしまうイベントもあるが、そこらへんをなんだかんだと乗り越えた先で迎えるりりすの誕生パーティーでのキスシーンは美しい。最高に美しいキスで飾るハッピーエンドは後味が大変よろしいものとなった。改めてりりすはめっちゃ推せる。
各ヒロインとのキュンキュンする夏の恋をたっぷり楽しめて大変満足した。こんなにボリューミに-ちゃんと仕上げて来るとは予想外だった。
ハッピーエンドの先で聴ける彩音の歌う「ずっと一緒に もっと遠くまで」はめっちゃ良い。本編ED曲の「プリミディア」も良い曲なので最近はセットで聴いている。
秋口の穏やかさを感じる「プリミディア」の曲調と違い、「ずっと一緒に もっと遠くまで」には爽やかな夏を感じる疾走感がある。どちらも最高に良い。
彩音の楽曲にも支えられているシリーズだよな。
曲もゲームもとても好きになれるもので良かった。
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