こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

ゆずゆちゃんはめっちゃ可愛い「愛してるぜベイベ」

愛してるぜベイベ」は、2004年4月から10月にかけて放送された全26話のテレビアニメ。

 

 タイトルからこんな内容とは想像出来ないハートフルで可愛いアニメだったぜ。

 ベイベと聞けば怪人ゾナー岡村靖幸あたりが言ってそうということで彼らを思い出してしまったが、全くその要素はない。

 ロックでもやるアニメと思いきや、内容は男子高校生の主人公が5歳の従姉妹の育児を頑張るというもの。結平お兄ちゃんとゆずゆちゃんの永遠の絆にはキュンと萌えがあるのだ。

 ゆずゆちゃんはめっちゃ可愛い。とにかく第一の感想はコレ。幼女と戯れる青春も悪くはない。

 

 この手のちびっ子育児系癒やしアニメは結構昔からコンスタントにあり、最近だと「甘々と稲妻」「学園ベビーシッターズ」とかがそう。

 とっても疲れて心に闇が差す。そんな状態になった時に見れば、本作の癒やし要素が更に光ることだろう。とか言う私はいつだって人生好き勝手にやっているため、結構生きて来た中で疲れたり病んだりの鬱屈とした時を過ごした経験がない。

 

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 父を亡くし、母は失踪した。そんな状態のゆずゆちゃんの面倒を預かるのは仲良し一家の片倉家。この一家も面白いよな。揉めたりもするが、なんだかんだで仲が良い。

 結平の母の妹がゆずゆの母にあたる。我が家でコレをやったら母が叔母をぶっ飛ばすと思う。

 この家のお姉様のキャラ性も結構強烈で良かった。美しいお姉様だけど扱いづらい。ゆずゆにはお姉ちゃんでなく、お姉様呼びさせるセンスがすごい。あとお姉様の部屋のセンスも尖っている。変な部屋に住んでいる。

 

 急にちびっ子の面倒を任されて困ってしまう結平だが、早々に従姉妹の可愛さに落ちしデレデレになってしまう。まぁ分かる。チビとか、あとは近所の犬とかに懐かれるととっても嬉しくなるのだ。懐かれて嬉しい~となっている結平少年仕草もまた可愛らしい。

 

 それまでは女の子大好きのだらしない学生に見えた結平が、ゆずゆを守って育てるという使命感からしっかりとした良い男になっていく過程が見えるのが良い。確実に心の成長を迎える結平の人間性には好感が持てる。

 

 最初は姪っ子の保育園の弁当作りから育児のスタートを切る。最初の日はコンビニ飯、次はリクエストにあった具無しおにぎりを作る。結構抜けてるお兄ちゃんで、お弁当がおにぎりオンリーだとクラスで浮くということに後々まで気づかない。学校の友達に指摘されるまでそこに気づかないとか、だったらコイツは母ちゃんにどんな弁当を作ってもらってたんだってツッコミたくなる。他にもよそから来たゆずゆだけ皆と制服が違うことも弟に指摘されないと気づかれない。育児をする者ってのは、それなりに子供の置かれた環境を広く見るためのアンテナを張ってなきゃ。結平お兄ちゃんが鈍感すぎる。

 そんなちょっと間抜だけどとっても優しいお兄ちゃんにめっちゃ甘えるゆずゆちゃんを見るのも癒やし。

 

 お迎えや弁当作りを頑張り、ただでさえ不慣れなちびっ子の、それも女の子の心理が分からないなりになんとかしようと努力もする結平のひたむきさが良いのだ。登場する女子が可愛く魅力的な作品ではあるが、男メインキャラの結平にもそれはそれで萌える。

 

 あくまでナチュラルに生きていてそれが叶ってしまう結平の人たらしさも良い。特に女子はホイホイと彼の人たらしスキルに吸い寄せられる。女子のことは好きだけど、自分で何かしなくても向こうからホイホイ寄ってくるから頑張らなくて良いという特殊スキルは男子の夢だと思う。育児に関してはポンコツだったが、モテ男ステータスを見ると最初からチートだった。

 

 ゆずゆちゃんに捧げる育児な青春を楽しむコースが確立された一方で、高校生の結平はやはり学園ライフもエンジョイしなければならない。もう一つの見どころは結平の恋の物語にある。

 待ったなしに可愛いゆずゆに萌える。そして結平の恋人のこころちんこと徳永心ちゃんには別口のキュンと萌えをもらうのだ。こころちんが可愛い。

 ハートフルファミリー劇と学園ラブ、ゆずゆと心。二つのジャンルとダブルヒロインが光る2枚看板なアニメなのだ。こころちんめっちゃ萌える。

 

 ロリが好きなヤツはゆずゆちゃんだけ楽しんでいればお釣りが来るだろう。そこへ来てクールでアダルトな心ちゃんも楽しめるとなれば、こいつはお得で強い。

 

 キャンキャン騒がしくて困っちゃう今日日のギャルにはなかなか見ないクールさを宿どすのがこころちんである。本当に無駄口を叩かないギャルだった。ちょっと珍しいヒロイン性かもしれない。それでもデレる時はしっかりデレる点にはマックス萌え。心ちゃんは格好良くてマジ良い女。心ちゃんが黒ビキニに出てくる水着回はナイスだった。

 

 ナチュラルに女子に接する際の距離感が近すぎる結平の事をチャラついたバカ男と思っている心ちゃんだが、それとは別に彼女の真の愛は結平に向いている。結平がイチャつきを仕掛けて来た時には、自分は安くないとはっきり言う芯の強い素敵な女なのが良かった。

「私に触りたいなら私だけ見な」のセリフには、心ちゃんの秀逸なヒロイン性が集約されていた。こんな事を言われたら落ちるわな。他の女に行くのにストップがかかる事必至な強気の萌えがここにある。このシーンが一番好きだった。

 

 結平、ゆずゆ、心の三人がメインのキャラとなって描かれる。ここに従来のそれとはちょっと違った三角関係というが、丸がへちゃげて三角風になったような関係性が見えるのも面白くキュンと来る。

 結平お兄ちゃんに彼女が出来て自分にかまってもらう時間が減ればゆずゆちゃんは寂しがる。結平が心ちゃんと二人で保育園のお迎えに来た時には、お兄ちゃんを独占したいから一人で迎えに来て欲しかったと言うゆずゆちゃんのお兄ちゃんラブな想いには萌える。

 育児が忙しいということで放置される時間が増えた彼女は何を思うのか。それは不満である。仕方ないことではあるが、ゆずゆの面倒ばかりで自分と会ってくれないとなれば心ちゃんは寂しく不安にもなる。

 二人の女に愛される中で、体が一つしかない結平は、時間の使い方に困るのだ。ハートフルな三角だよな。三人が揃って仲良しになる後半パートにはほっこりとするものがあった。

 

 前面にプッシュされるテーマ性はホットな家族愛、そして男女同級生のラブ。ユニークで華のあるキャラクターや心温まる展開が楽しめるが、その奥には暗く重いテーマ性も潜んでいるのが作品の深みである。

 ゆずゆのママの失踪には育児のプレッシャーに心を圧迫されて参ってしまうシングルマザーの悲哀が見られる。実際、これと同じような人間、家庭は五万といるはず。その他にも家庭での子供への虐待、学校教師や同級生からのいじめ問題など、昔から本日までずっとある社会問題がネタとして扱われている。ここら辺りには考えさせられる。

 

 ややクセの強い姉ちゃんがいる事をノーカウントにすれば、あとはどこを取っても概ね良好な家庭環境の片倉家は実に幸せな家族だと言える。

 

 あくまで私個人の人生の振り返りから物を言えば、父ってのは酒やタバコのようにあればあれで楽しく、無いなら無いでどうとでもなる嗜好品と等しいと言って過言ではない。だが母は要る。最後の砦の母親までいなくなったゆずゆの環境はキツイものなんだな。やっぱり母の存在ってありがく、頼もしい。改めてそんな事に気づけるというもの。とか言っても、母程必要性が強いとは想わないだけで、別に私は父が嫌いってわけではない。むしろ仲良しな方。

 

 家族のあり方ってのを色んな角度から追求する深さがあり、その中で暖かい愛にほっこりと癒やされる。そんな最高のアニメでした。

 

 みんなみんな愛してるぜベイベ

 

 

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