「おジャ魔女どれみ」の無印と♯のBDなら去年見たのだが、そういえば一緒にチェックしようと思っていた劇場版2作品をまとめたBDの方がまだだった。なのでまとめて視聴した。どちらも約30分の映画なのでサクッと楽しく見れた。
今更の気づきだけど、タイトルの「ジャ」の部分だけはカタカナだったんだな。今後どこかしらで誤表記する事のないよう記憶しておこう。
『映画 おジャ魔女どれみ♯(しゃーぷっ)』
どれみの妹のぽっぷがしれっと魔女見習い検定5級を突破して帰って来た所から話が始まる。
偶然とはいえ、はなちゃんを連れて行ったことで、どれみお姉ちゃんは妹に強めのオコ状態になる。その結果姉妹喧嘩になる。
どれみちゃんがいつになく厳しく怒るのがちょっと怖い。事情は分かるけど、そんなに怒らなくてもよくない?とも思ってしまう。頑張って試験に突破したぽっぷを褒める前にキツめのお叱りとなるので、ぽっぷが可哀想に見えてくる。
どれみちゃんの意外な切れっぷりに、はづきちゃん、あいちゃんもちょっと引いている。ぽっぷを叱り過ぎだと二人からやや反感を受け、なんだか険悪ムードになっている。まぁ女子同士だし、姉妹だし、こういうこともあるよね。
ポップが魔女界から持ち帰った「ウィッチー・クイーン・ハート」というすごい魔力を持った花によって、街中が騒動に巻き込まれる。願いの力を増幅させるこの花のせいで、悪い願いもそうでない願いでもなんでも叶ってしまう。
どんな男も振り返るレディになりたいという玉木麗香の願いが、バニーガール姿になるという形で叶っている点が印象的。バニガがいれば絶対に見ちゃうわな。変身ヒロインではないけど、存在感が強く、推せる看板ヒロインの一人でもある彼女が、ちょっとだけ登場するシーンがありがたい。麗華のバニーガール姿が拝めるのは多分ココだけ。なんで麗華もおジャ魔女にしてあげなかったんだと今でも思う。
可愛い妹に激おこプンプン丸な困ったどれみなんかネズミみたくちっこくなってしまえ!というぽっぷの願いも問題なく発動し、どれみちゃんはチビのネズミになってしまう。
ネズミ撃退術に優れるマジョリカの必殺キックで始末されてしまうどれみちゃんが気の毒だけど面白い。
ネズミ化して行方不明になった姉を捜索するためにぽっぷが取った作戦が、ステーキを焼いた匂いで炙り出すものだったのがコミカル。メインヒロインにしてはガッツリ肉食系のステーキ好き女子などれみちゃんのキャラ性はユニーク。
姉妹が和解する過程に見える家族の絆が尊い。
どれみのお母さんが、娘にピアノを勧めることで生まれるかけがえの無いエピソード展開が見える。こちらはテレビシリーズにも落とし込まれた秀逸なエピソードになっていた。
魔法使いというファンタジー要素を第一の看板にしているが、家族や友人との間に生まれる深い人間ドラマを掘っていく点も本作の持つ売りだということだ分かる。
なんだかんだあっても姉妹は良いもので、妹は可愛い。そんなことが分かるハートフルストーリーとなっていた。
『映画 も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』
「おジャ魔女どれみ」BD化計画は、無印とシリーズ二作目の♯、そして劇場公開したニ作品を出したのみでストップしている。
「も~っと!」のテレビシリーズはBD化されていない。何で全部やらないんだ。金が無いのか。
そんなわけで、このシリーズからの追加ヒロインの飛鳥ももこに会えるBDは、現段階だとコレだけなのだ。ももこファンのためにもテレビシリーズのBD化を求む。
映画の舞台はいつもの街を遠く離れたどれみの父親の実家がある田舎。その地に伝わる「かえる石」の伝説を巡って、ややオカルティックで素敵にノスタルジック、そしてほっこりハートフルなストーリーが展開する。
おジャ魔女メンバー総出で春風家の田舎帰省に同行する。賑やかな旅だな~。
どれみの父と祖父の親子仲は微妙に悪いっぽい。そんな事情も見えてくる。まぁ親子でも男同士だと色々あるよな。
作画は綺麗で、田舎の風景に心癒されるものがあった。どれみのじいちゃんが収穫した朝露に濡れるトマトの作画も綺麗で、がとても美味そうと記憶している。
見所は、今回登場したどれみのじいちゃんとあいちゃんの心の交流。意外な組み合わせ。
無骨だが心優しいどれみのじいちゃんを演じるのは、今は亡きたてかべ和也。懐かしい声にキュンと来るものがある。
普段物怖じしないあいちゃんが、どれみのじいちゃんの前では態度がおかしい。突き詰めていくと、それは自分の祖父との間にある確執とトラウマに関係していた。あいちゃんの過去に見るジジイへの恐怖心はリアルでシリアス。
そういえば、あいちゃんの両親はほぼ駆け落ちの形を取って一緒になり、今は別居中。
かつて親子三人で祖母の墓参りに行った時、母方のオヤジと遭遇する。駆け落ちしたあいちゃんの母親を酷く罵倒するその父の姿を見て、あいちゃんはジジイが怖いものというトラウマを植え付けられる。酷い話だ。
そんなわけで、他の子供達がどれみのおじいちゃんに懐く中、あいちゃんだけはどれみのおじいちゃんがちょっと怖い。
お膝の座り心地が良いということで、どれみのおじいちゃんが皆に座ってもらってモテモテ状態になっている。どれみのおじいちゃんのハーレムアニメでもあった。
過去のトラウマを乗り越え、最後はあいちゃんもどれみのおじいちゃんに心を開くようになる。
普段強気なあいちゃんの心にも、女子らしくやや弱い点があること、そしてそれを乗り越えて行く心の成長が見える点が良かった。あいちゃん推しには嬉しい一作になっている。
おじいちゃんの手にお迎えほくろぼ見つけてから泣いてしまうあいちゃんの素直な点に萌える。後半のこのシーンでは、優しい時間が流れているのを感じてほっこりした。
てなわけで、ニ作それぞれにファミリー愛のテーマ性が見えて良かった。
「おジャ魔女どれみ」の劇場版なら、昨年には作品の20周年を記念して「魔女見習いをさがして」が公開された。そちらもその内見なければ。新作を見る前に過去作でお勉強となって良かったな。
それにしても、20年も前の作品なのか。おジャ魔女も歴史ありだな。そこへ来て新作映画が作られるとは、ファンにもスタッフにも愛された作品なんだな。魔女も見習いの内が華ってね。
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