こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

今こそ一期を振り返ろう「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」その1

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、2020年10月から12月にかけて放送された全13話のテレビアニメ。

 

 現在めでたく二期をかっ飛ばし放送中。当然楽しく視聴している。続きが楽しみで次週まで待っていられない。なのでこのタイミング古いヤツを見よう!

 そんなわけでBDを引っ張り出してここ4、5日で一期を振り返り視聴した。めっちゃ良いやん!

 そういえばBDが出揃ったくらいでもう一度見ようと当初から思いつつも、色々忙しかったので振り返り視聴が後回しになったな。年明けくらいからは浮気心も出てよそのアイドルアニメのアイカツシリーズの振り返りをしていたしな。あっちもこっちもアイドルものは楽しいのである。良い事だ。

 

 本日めでたくCDが発売した二期のOP曲「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」を聴きながら一期の感想とか、あとはとにかくニジガク愛を書き殴ろうと思う。

 マジで心に虹が架かっている。二期のOP曲もめっちゃ良い。

 

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私の青春に虹が架かった時

 どこの誰にもあるように、この私にも虹ヶ咲学園との馴れ初めがある。備忘録としてそこらへんの事を綴っておこう。

 

 私は永遠のガラケー派だしたくさん遊んでいる時間もない。たくさん遊びたいとは常々思っているけどね。そんな理由からスマホで遊べるらしいラブライブのゲームにノータッチだった。そちらのゲームの方でニジガクのプロジェクトは遥か以前からも動いていたという。さっきネットで調べたところ、2017年あたりからは動きがあったとか。

 

 アニメが2020年のケツまで待ってのことだから、結構下積みのあるプロジェクトだったんだな。初代のラブライブも雑誌企画や女優が実地で色々やってからのテレビだったから、同じ感じで時間をかけて育てるプロジェクトなんだな。華やかで持てはやされるばかりのプロジェクトと思ってはいけない。結構生え抜きのものなんだよな。関わった人間や女優陣にも結構な苦労があっただろう。

 

 そんな歴史を全然知らない私は2020年も終わりに迫った頃、テレビで始めてこの9人軍団を見た。そして沼ったのである。

 雑誌もスマホも見ない人にはテレビでやってくれないと一生出会えない作品だった。テレビでやってくれてマジありがとう。この年には本作とそれよりちょっと前にやったアイドルものの「ラピスリライツ」にハマって楽しかったな。

 

 初代もサンシャインも当然見たが、一番私向けなのは虹ヶ咲だった。

 これまでハマったアイドルのにこちゃん、海未ちゃん、ヨハネちゃん、黒澤姉妹あたりには申し訳ないけど、私史上一番好きなヤツは虹ヶ咲に決定した。

 聞く所によると、これは正史からちょっと筋を離れた番外編的な位置づけで展開した企画らしい。前ニ作やスーパースターとはちょっと違う経緯で動くプロジェクトだったっぽい。なので従来性を残しつつも、いくらかはそれを取っ払ったココだけのオリジナル性を出しやすい環境が整っている。その点が面白い。

 従来性を尊重しつつも己の流儀で型破りな新しい事を好んでやりがちな私の気質と照らし合わると、本作は私と大変相性が良いと言える。ナイス虹。

 

 今回のテーマ性は私の主義とマッチする。そしてめっちゃ可愛い。可愛いが溢れるワンダーランドがある。かすみんが作ったそれがある。そんなかすみん並びに他8名のアイドル、そして侑ちゃんが私の青春に虹を掛けたのである。それが初回放送を見た2020年10月らへんのこと。

 

 ゴメンけどテレビでやるまで誰一人知らないアイドル軍団だったし、ぶっちゃけヨハネとか黒澤姉妹で十分楽しんだから次のラブライブはもういらんってくらいに思っていた。

 惰性で駄作を作るのはダサい。この不毛な現象の事を私は「負の3D」と呼称している。そうなるとここまで持ち上げたブランドを腐らせる事にもなる。

 前もってそんなうるさい事を思っていたヤツが、一話を見てドはまりしたのだから我ながら笑える。

 

 この段階でいくつかCDも出ていたので、それらをかき集めて聞いたものだ。本作のOPとEDの曲は神っているので未だに聴いている。OPアニメのライブシーンはマジにヤバい。

 

 そんなこんなの経緯を受けて私は「よし、こいつらと新しい青春をやっていこう!この希望の虹の下で!」と思うようになった。それから1年と数ヶ月が経過した今日、コロナに負ける気配皆無で私はめっちゃ元気に生きている。

 

 この先の人生、私がどこに向かうかは分かっている。面白そうな未来が待っている方だ。

 

個性なんてのはどうぞぶつけ合えば良い

 9人ワンチームでスタートさせるそれまでの固定観念を取っ払ってまずはソロでやる。このやり口はシリーズ常連からすると禁じ手、ことによると暴動めいたスタイルとも言えてしまうもの。このような転換を迎えたのはすごい。これはすごい挑戦にして大発明。

 

 同好会メンバー自身が「自分達ってバラバラ」って事を自覚している。もちろん治安無き烏合の衆という事ではなく、あくまで良い意味で用いられる言葉だ。

 バラバラなものを無理に一つに集約するのではなく、互いに個性を認めて尊重し、そして高め合う精神がこの作品にはある。

 個性はぶつけて行けば良い。ぶつかった分は親和性を高めることで最強の足し算にして行ける。そんな希望たっぷりな建設的メッセージ性には爽快感がある。

 違っていても良いんだ。それでも周りと都合を合わせてやって行けるなら正義。これって教育概念としても一つの正解な要素だと思う。皆と違っているだけだとなんかグレーな感じがするが、それだって上手にやればやっぱり良いのだ。従来のアイドルとは激しく違う魅せ方に出た璃奈ちゃんのやり口には、その要素が顕著に見られた。

 

 そんなわけでニジガクの皆は、己の個性を尊重しつつ周りとも整合性を保つこが出来る上手な生き方をしている。これは立派な処世術でもあるので良き学びとしよう。その点からいえば、あれだけ派手に己のスタイルを貫いてこれといって不都合無くやっているかすみんなんて特にすごい。

 

 皆それぞれ方向性が違い、やりたいステージも違うけど最終回では協力して大きなアイドルイベントを成功させる。

 それまで毎話誰かしらのソロステージが披露されて迎えた最終回では全員が全く異なる衣装で魂を一つに名曲「夢がここからはじまるよ」を披露した。アイドル性も衣装デザイン性も異なるのに最終回に揃えばこの親和性。素晴らしい。泣ける。

 通常営業がソロだからこそ、たまに全員集合した時のありがたみと迫力がダンチ。全員エース級で集まってお届けしたライブステージは圧巻だったぜ。最高の9人やで。

 独自性の追求の先にあるのは必ずしも孤独ではない。頑張ってやっていればいつかこうして皆が交わる。9人が行き着いた最終回のステージには、人類はゴミほどたくさんいてもその気になれば心を一つに出来るという希望を見た。

 そんな平和を謳ったアイドルものでもあった。と勝手に考察している。

 

9人プラスαの侑ちゃんの存在意義

 コンセプトとして新しいラブライブとなったが、まだ見える掟破り要素というか新たに作った掟がアイドルをしないメインの女子がいること。

 歌わない踊らないならなんのためにお前はそこにいるのさ?と問うてしまう気持ちは分かるものだが、まずは落ち着いて作品を一周すべき。さすれば分かる、侑ちゃんは必須であると。

 

 このシリーズからの新ポジションとしてアイドルのマネージャー枠があり、実はそここそが真の主人公枠でもある。そこに収まる高咲侑という存在もまた尊い

 ステージには立たないもののしっかり可愛いく格好良いし、アイドルを光らせるマネージャーとしてピカイチな言動も見せている。黒いソックスで絶対領域を作ってくるのもナイス。

 なんか歩夢ちゃんの横にいるだけのツインテ娘で終わる雑なポジではなく、9人のアイドルプラスαとして彼女が置かれていることに物語として意味を持たせている。侑ちゃんの立ち位置は美味しく、そこから上手いこと物語を盛り上げて見せることが出来ている。

 まさかの主役9人でなくマネージャーも含めた10人体制になったが、これがなんだかんだ良かった。

 

 侑ちゃんのハーレムアニメとして見て楽しむことも可能。歩夢ちゃん一人いれば充実の青春ライフとしてはお釣りが来る。それに加えて他にも8人のアイドルと仲良く出来るなんてすげぇ楽しそうな人生だな。

 

 序盤では一度はアイドル廃業を考えたせつ菜を踏みとどませるナイスアシストを行い、かすみんのサポートに回ることで終わりかけた同好会を復活させるアシストもした。彼女がいないと色んな都合が上手く行かなかっただろう。ええ子や。かすみんが早々に侑ちゃんに懐いてイチャツイているのは目の保養。

 

 アイドルを応援してその成長を見て楽しむだけのお気楽ライフで終わるのではなく、侑ちゃんも同好会の活動を通して真の進路を見つけてサクセスする。音楽科への転入の道を切り開いた侑ちゃんの成長にもホロリとくるものがある。

 その過程で親友の歩夢ちゃんと揉める展開は挑戦的にして秀逸。この点に関してもなかなかのものをぶっ込みやがったな。ここは友情であり、恋愛要素も多分に含むものだったはず。

 

 二人の関係にせつ菜ちゃんを迎えての怪しいトライアングルが見え隠れする。ともすればスクールデイズの落ちみたくなりそうな怪しさと危機感があった。スクールアイドルの日常にこんなスリルがあるなんて。戸惑った視聴者もいたことだろうが、私はこのユリユリしい物語運びにワクドキしたのだった。

 歩夢ちゃんは実直、それ故やんわりヤンデレ感も見えた。それまでクリアでプレーンなアイドル性で攻めていた歩夢だぴょんのハートにも黒々しい霧が立ち込める。このような暗黒展開がラブライブに来るなんて意外で楽しい。侑ちゃんも格好良いし、中身が良い子だから罪ってもの。

 

 歩夢から侑への感情には友愛に加えて依存もあったように見える。うむ、これは乙女の難しいハートの内側を描いている。ちょっと文学的にユリチック。

 ちょっと精神状態に危うげな揺らぎを見せた歩夢だが、自身でも頑張って踏みとどまったし、侑ちゃんの危機回避能力の高さによるアシストもあって二人の関係は崩れることなく進んでいく。

「歩夢の事を一番最初に可愛いと思ったのは私」の告白はさすが。欲しい時に欲しい言葉をくれるイケメンのスキルが発動して侑ちゃんを光らせる。これは心の救いになるワード。恋する乙女なら当然落ちるだろうし、おっさんが聴いてもイケメン女子からコレを言われるとぐっとくると思う。 

 とにかく侑ちゃんも格好良いし美しいヒロインで推せる。

 

 

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