こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

回る世界を守ってパズルを解け「ぐるロジチャンプ」

「ぐるロジチャンプ」は、2001年に発売されたゲームボーイアドバンスソフト。

 

 最近になってまたアドバンスのソフトがやりたくなり、色々探ると出て来たのがコレ。

 知らんなぁ。私以外にコレを知っている者は地球に一体何人存在するのだろうか。

 

 で、ちょっくらやってみた感想だが、すんごい高評価をあげたい。これは良いものだ。アホみたいなクソゲーを山ほどやってきた身からすると、コイツには支払いをするだけの価値がしっかりあると言い切れる。

 

 スイッチを入れたらすぐに「くる~んくる~んコンパイル~」という声がする。楽しい仕掛け。ぷよぷよシリーズを遊んでいれば普通に覚えてしまうあのコンパイルが提供する良きゲームである。

 

ぐるロジチャンプ

 

ゲーム性

 ぐるぐる画面を回してロジックパズルを楽しむものでめっちゃ面白い。そしてキャラクターが可愛い。

 

 ジャンルはパズルゲーであり、ピクロスみたくイラストを完成させることでクリアとなる。

  クリア時に浮き出るイラストだが、古い機体のアドバンスでの出力ではガビガビなので、字幕表記される答えを読まないと何の絵だか分からないこともたまにあったりする。そこはちょっと注意。

 

 ピクロスみたく計算して掘り起こす場所を探るのではなく、必要数だけ用意されたブロックをどこにはめるのかは最初から答えが出ている。で、肝心なのはどうやってはめ込むのか。考え無しにハメていくと、どうしてか数が足りなくて困るということにもなる。どの順番ではめ込むか考えるのに面白さがある。

 

 画面の端からブロックをぶっ飛ばしてはめたい所にはめ込む仕様には爽快感がある。画面がくるくる回って色んな角度からステージを見てロジカルシンキングを発動させることでクリアが叶う。このクルクル感は面白い。くるくるする度に「くる~んくる~ん」と声がするのもユニーク。

 

 ありそうでなかった仕掛けなのか、珍しい仕様のパズルゲームになっている。このシステムは面白い。ピクロスの進化したヤツと思えばよいだろう。ピクロスが好きならこっちも愛せるはず。

 

 最初らへんはあくびが出るほど簡単。しっかりと段階をつけて難易度が上がっていく。中盤あたりのクリア時には特に頭を使った感があり、はめたい所にブロックがハマってイラストが完成した時の快感もとんでもないことになる。ブロックがぴったりはまってクリアを迎えた時の気持ち良さはすごい。

 中盤からはブロックが置けない穴、跳ね返りブロックなど、面倒だけどゲームを面白くする要素が追加される。これらは考えられたもので面白い。各ステージを作った職人のアイデアもすごいな。

 

 頭の体操に適するのがパズルゲームの良さだが、後半は誰がこんな意地悪を考えるの?ってレベルで鬼ムズい。序盤の1桁秒でクリア出来たバカ温い難易度はどこへやらで、20分、30分くらい考えないと分からない箇所も出てくる。手順を間違ったら詰んでしまうこともある。

 ステージ10くらいまでならなんとか素人でもイケるって感じだが、11からだときつい。ここまでムズいと、ちょっと頭の体操をなんて域を越えた頭のトライアスロンレベル。後半は確実に頭が疲れる。

 そして「解けない」という焦りはスムーズに「イラつき」へと変換され、ストレスにもなる。あまり無理せず楽しく解ける範囲でプレイするのが良い。そんな苦悩も越えて楽しんだ結果、全体的に大変素晴らしいゲームだったと分かったのだ。

 

 

キャラと世界観

 あくまでアドバンスソフトということで子供受け仕様にするのが妥当というところ。ゲームの中身は、ビギナーからガチ玄人までを対象とする奥深さが見えた。そして導入としは子供向け要素が見て取れる。この点もまた良い。

 

 まずパッケージを見ればすぐに分かるがキャラがユニーク、そして可愛い。多くの人間がすぐに思うだろうが、出てくるやつらが「たまごっち」っぽい。中でもぎんじろっち、はしぞっち、くちぱっちあたりと同じようなビジュのヤツがたくさん出てくる。主役のチャンプ兄弟がめっちゃそれだしな。微妙にお間抜け感がある可愛いキャラ達は皆愛せる。

 

 世界観も笑えるギャグチックなもので好きになる。

 チャンプ兄弟がパズルを解いて世界を平和に導くにも一応の理由がある。

 まずは「ぐるぐる回るものが嫌」とかいう悪者の親玉が出てくる。そいつは世界にたくさん存在する回るものを根絶するため活動しているのだ。それの内容がおバカで笑える。

 公園の水道の蛇口、ジャム瓶の蓋、換気扇、水車小屋、観覧車、歯医者のドリル、車のハンドルなど、回ってなんぼの物の回転を不可能にする悪事が展開される。

 他にも時計台の針時計を止めて人々が時間を読めなくするなど、小悪党の所業のようでしっかり考えると規模の広いとにかく変わった悪事を働く。改めて気づくが、色んな物が回らなくなることで我々の生活はめっちゃ困るのだ。バカっぽいけどなかなか気づかないアイデアと言えばそうかもしれない。ちょっと感心する。

 お家で飼っているハムスターの回し車が回らなくなるっていうものもあったが、アレはハムスターが疲れたからではないのかな。

 

 各ステージの最初で何かが回らなくなって困った民がチャンプ兄弟を呼び、ステージをクリアすれば回るようになる。事件の頭からオチまでが見れるアニメーションの演出もユニークで凝ったものになっている。コレを見るのも楽しい。可愛いくて笑える世界観が好きだった。

 

 

 コレはパズル好きには強く推せる。

 ボリュームたっぷりで長く遊べるのも良い。

 キャラものとしても見栄えが良いので、是非ジャケットとセットでソフトを買い揃えたいものだ。

 ぐるぐる回る名作パズルゲームにバンザイ。

 

 

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