こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(4月~6月)その1

 早いもので今年も半年が終わりそう。そして二度目のクールの変わり目を迎えた。

 ちょっと前に桜を眺めたと思えばもうジメジメ梅雨の時期ではないか。そんな時期には楽しいのもそうでもないのも含めたアニメを振り返るに限るな。

 というわけで毎度恒例の3ヶ月ごとのアニメ振り返りのやつ。

 

 本当に日々あっという間に過ぎる。楽しい事をやるのに一生懸命の人生はそりゃ楽しいけど、その分体感時間が短い。楽しい事って大体がすぐ終わるのだ。そんなわけで春アニメも一瞬だった。

 

 この春はぶっちゃけ収穫量が多かった。楽しい作品が多い。そうでない物でも「見てらんない!」が口から飛び出るレベルの目立ってクソも無く、まぁ見れる範囲に収まっていたかな。

 

 春は何を始めるのにも丁度よい。新学期を迎えた学生にとっても恋やスポーツを始めるならココがベストな時期と言って良いだろう。そんな訳でラブコメやスポーツアニメの存在感が強いクールだったと思う。

 

 前評判の良い話題の新作や人気作の続編も強い。

 異世界の動きにはどうしても注目してしまうが、割りとまともな他ジャンル作品がしっかりしていたので、今期は異世界枠がややおとなしめだったかな。

 

 作風、クオリティ的に見て全体的にバランスの良いクールだった。近年稀に見るアニメオタクデビューするならベストな季節がこの4月だったのかもしれない。

 

 とにかくこの春から夏の頭までがとても楽しかった。

 春にも夏にもありがとうを言って私は季節を抱きしめたい。

 

 

 

シェンムー

アニメ『Shenmue the Animation』オリジナル ・ サウンドトラック

 色々言いたいことはあるが、まず最初にゲームソフト「シェンムー」の対応ハードである「ドリームキャスト」の売出しに尽力した湯川専務のご冥福をお祈りしたい。 

 彼も出役として関わったゲームがアニメ化された年に逝ってしまうとは、なんとも言い難い縁を彼の人生の最後に見る事が出来た。

 湯川専務の出したCDは普通にネタ要素てんこ盛りだけど、とても楽しめる曲で今だに持っているし聴いている。表題曲「Dreamcast」、カップリングの「噂のドリームキャスト」はおふざけ要素も見えるけど大事に聴いた大好きな歌だ。

 私の好きなタッキーとも一緒に仕事をしてくれた。その点でも湯川専務ナイス。本当にありがとう。

 

 しっかり悼んだところでアニメの感想。

 

 なぜこのタイミングでアニメ化だったのだろうと最初に思ったよね。

 原崎は永遠のヒロインであり、安めぐみベストワークスでもあると思う。このヒロインを演じれた事は人生の誇りにしても良い。時を超えて原崎と会えた事に感動。アニメでは声優はバトンタッチだったけどね。

 

 主演の松風雅也にボスのランテイ役の櫻井孝宏と、ベテランがゲームの時から続投で出てくるの。この点は懐かしくてまるで同窓会気分だ。皆のキャリアも長いな~と声優好きならではの感想も浮かぶ。

 

 こんなストーリーだったなぁ~としみじみ思い出しながら視聴。

 物語として普通に面白い。当時はどうだったか知らないが、今だとこの手のシナリオはかなり硬派なのではないかな。こういう路線の作品って最近ではテレビで見ない気もするので逆に新鮮。中2臭いようで、ギリギリの所で踏ん張って硬派に見せているバランスが良い。

 

 海を越えた先にいるヒロインのジョイには、ゲームの時よりもグッとくるものがあるな。M・A・Oの低めの美女ボイスが良い。

 涼を指導する格好良い女拳法家のシュウエイ先生もやっぱりいいな。可憐でエロい。ゲームの時もそんなオーラが出ていた。

 

 ゲームのⅡのオチまでのところでアニメが終わっている。最後に合流したシェンファの声が結城友奈だったな。シェンファの出番がこれからってところで終わっている。Ⅲをやったことがないのでこの先はマジで知らない。来年にでも是非続きをやって欲しい。絶対見るから。

 

シャーマンキング

 漫画連載当時を知るオシャマなマンキンリスナーに「漫画ってどうやって終わったの?」と聞くと「なんか寝て終わった」と返ってきた。これはちゃんと書き切るには足りていない多分打ち切りなオチだったという。

 そんな話に聞く「なんか寝て終わった」の所が出て来て、その先に向かっている。そこに感動する。漫画やアニメ一作目の時のファンと作者の無念もこれで帳消しになったのではなかろうか。

 

 4月後半には、真のオチまで持って行き遂に物語をちゃんと落とした。もうそれだけで良かったなと想える。

 

 お話の方は終盤に行く程規模が凄くなって行き、地球を飛び越えて宇宙規模のものになっている。あの世的なところで修行した葉達5人が伝説の戦士として覚醒するとか、死にかけたというか死んでもカムバックしてバトルするとかの凄い事になっていた。

 後半はこんなにスピリチュアルにしてシャーマニックな方向性に向かう事になっていたのか。意外だ。というか意味も分からずに横文字を使っている。

 

 オパチョがただの可愛いマスコットではなく凄い能力を持っていた事には驚いた。コロロの正体がまさかそんな事になっていたのかと分かった点も意外だった。

 

 なんだかんだで葉王の事を皆が気にして心を救ってやる的な流れになり、最後は大人になった皆が再会してベストなエンドだった。

 子供を作っている人物もいるじゃないか。次は葉の子供が主役の物語もアニメにするとか聞いたな。この流れを途中で止めるのも無理な話なので、そっちも放送した時に見てやろう。

 

エスタブライフ グレイトエスケープ

アニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」原案・谷口悟朗&監督・橋本裕之&シリーズ構成・賀東招二にインタビュー、魔改造された東京で「逃がし屋」の活躍を描く

 今ある環境から脱したいと願う人達を逃してあげる逃し屋達の物語。リアルに見る日本社会のあり方的にマッチした作風だった。

 根っこには社会派なテーマ性が見えるが、一方で表面的にはかなりギャグをぶっこんだおバカアニメ要素もあり。そしてメインの3人の美少女が仲良くゆりゆりしている点で萌え要素もあり。

 エクア、フェレス、マルテースの個性の異なる3人の掛け合いにはほっこりするものがあった。そこだけ見ておけば視聴に使った30分という貴重な時間の元が取れる。これらの要素が結構良いバランスで見えることからかなり好きな作品だった。

 

 エクアのあくまで穏やかそうな感じではあるけど、有無を言わさない強引な言動をとりがちな点には、ちょっぴりゾクリと来るものがあって良い。

 格好良いフェレスが意外にも分かりやすいツンデレ要員な点も素晴らしい。エクアがフェレスの事が必要と迫る後半展開には強めにキュンキュン来るものがあって良かった。

 マルテースはチビで理屈少なくとっても可愛いと言える。長縄まりあのチビ声がずっと可愛い。

 メインの3人のヒロインはどれも秀逸な作りだった。

 

 脱出お祈りダンスの動画を逃し屋に送って来たあれこれの人物を助けることになる。このダンスの間抜けなぶりがちょっと面白い。逃し方は結構強引かつ雑にも想えるがそこも良さ。

 今ある環境からの脱出を願う者達の立場は本当に様々。底辺の人物のみならず、学校の先生、ヤクザの親分など金に困らないどっしりとした立場のヤツらだって精神的に窮屈な思いをして脱出を願っている。

 ヤクザの親分がおっさんなのに「魔法少女になりたい」という願いから逃し屋に仕事を依頼するのは笑った。ジョブと性別まで含めて正反対すぎる。このおっさんが後半ではなにをどう改造したのか不明だが、とっても可愛い魔法少女になって帰って来るのでまた笑える。

 そしてこの世界はなんでもありで喋る動物とも共生関係にある。ショーを行うペンギン達からの依頼もあった。あれは笑う。ペンギンがエクアを捕まえてペチって叩くのが絶対に痛くなさそうなのが可愛かった。

 

 ノーパンの国に行く話やマルテースの脳内会議から大戦争が起きる話はアホなノリで笑えた。この2つのエピソードは、頭を柔軟かつアホなモードに切り替えないと思いつかない代物だと言えよう。こういうバカさは好き。

 

 最終的には世界を治めるシステムまでがその立場からの脱出を希望するという読めない展開に入って行った。無駄にSFチックだったよな。

 ここではないどこかにその者が真に生きていける場所がある。そのために脱出をサポートすることを信念として掲げているエクアの生き様は清い。この点には前向きなメッセージ性があって良かった。

 

 何気にメイン、ゲスト含め声優のメンツが良い。声優好きとしてもありがたい一作。

 

 結果、人生ってのは逃げ道がある内が華だと分かった。もうどこへも引き返せなくなった時がマジのおしまい。これを見て逃げ道がまだ残っていると感じた者は、今一度戦うのか戦略的撤退を取るのか検討しても良いだろう。

 

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第3期

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 ゆかちのチビ声が楽しめる例の枠である。もちろん見る。

 

 インク作り、活版印刷の開始など着々と本作りの野望に向かって邁進している。ここら辺の発明について語るシーンは教育番組みたいでお勉強になった。しかし、市民図書館くらいたくさんの本を用意して、誰もが簡単に活字本を手に取れるようになるまでは道のりが遠すぎる。随分気の長い野望だな。

 

 本作りどころではない大きな物語展開もありだった。マインが盗賊に拉致られる危険性も出てきて、思った以上にスリル展開に入って行った。前シリーズと比べ、大人の悪巧みが見える物騒な展開が目立つ。後半で協会のお偉いおっさん達が起こした事件とかはワルワルすぎてムカついた。

 

 3期からイケメン新キャラとしてジルヴェスターが追加された。井上和彦のイケボがとっても良い。マインから見ればおっさんなのだろうが、マインへの接し方がクラスメイトの女子をからかう小学生男子みたいだった。結構幼稚なノリで来るのがなんだかんだで和む。

 

 家族とマイン自身の身の安全のため、家族の縁を断ってマインが貴族に養子入りする展開になったのは印象的。家族との別れのシーンが可哀想。

 

 あとはデリアって登場初期はうざくて嫌だったけど、今期の赤ちゃん絡みの事件では良き姉の一面を見せて好感度が上がったよな。

 

 1クールフルで走り切るには余力を残した全10回で放送終了。続きはどうなるのだろう。4、5期をやってもオチに辿り着く感じがしないのだけど。

 原作の事は知らないが、アニメで最後まで落とす気でいるなら付き合ってあげようと思う。というわけで4期を待っている

 

阿波連さんははかれない

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 多くの人間になんとなく搭載されている精神的計算機能にパーソナルエリアというものがある。このパーソナルエリアがバグって人との物理的距離感が計れないヒロインの阿波連さん、そこを大きく気にしない優しくも普通に変なヤツなライドウくん、この2人の間で巻き起こるおかしい距離感が愛しいラブコメが楽しめた。

 

 片方がクールで変というパターンはあるが、こちらはどちらもクールで変な男女コンビになっている。最初から結構似た者同士でお似合いだなと2人をセットで推せた。この2人を見てはアホな妄想をして鼻血を吹く桃原先生がネタ過ぎてウケる。

 ライドウと阿波連さんの距離感について、基本的には周りがたくさん気にしてツッコんでくることもないという平和な世界観も良し。

 

  2人が序盤から普通に仲が良い。ハンドスピナーとかゲーセンとかいろんな事をしてよく遊んでいる。阿波連さんが大体のゲームでめっちゃ強い。

 ハンドスピナーって流行ったとは聞いたが触ったことがない。見る分には何がおもろいのだろうと疑問ではある。

 

 モノローグとして語られるライドウの妄想が結構アホでウケる。勘違いな妄想癖があるユニーク性は愛せる。その妄想も手伝って2人が謎のダンスを投稿するユーチューバーになったのは面白かった。阿波連さんの謎ダンスEDも謎に面白くて可愛かった。

 

 後半まではずっとバカっぽくかつ楽しく青春ライフをお届け状態だったのが、キャンプ回で流れが一気に変わる。まさか後半でこのように詰めてくるとは、この点についても計れないものがあった。

 計れない距離感が面白く、そしてもどかしい2人が、後には恋人としてちゃんと互いの距離を測って関係するようになって行く。そこにキュンキュン来る。

 後半に行く程、阿波連さんがデレて頬を赤く染めるシーンが多く見えるようになる。萌えるわぁ。

 

 阿波連さんの弟は男なのに姉そっくりのロリチビで、妹はお母さんかってくらい姉よりデカくておっぱいもある。ユニークな家族設定も良かった。

 

 最終回、すごく良かったぜ。大城さんとライドウの決闘が物理的なやつになる流れかと思わせておいて頭脳戦オンリーオセロバトルだったのはウケる。大城さんが阿波連さんに寄せる思いも切なくてキュンと来る。

 大城さんやクラスメイトの佐藤さんも可愛かったな。近所のガキのふたばもネタキャラで良かった。ライドウを見ればすぐに「110番に通報する」と脅すふたば定番のギャグ展開も好きだった。

 

 凄くローテンション&ローカロリーでお届けする新感覚ラブコメで面白かった。いのりんのボソボソ喋るヒロインの芝居も良き。

 

 

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