こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(7月~9月)その6

 9月後半まで待ったここへ来てやっとちょっとだけ涼しくなった。今年は秋がサボっているのかと地球の未来が心配になったが杞憂に終わってくれたようで何よりだ。

 

 そんな秋めいて来たところで、暑いシーズンを彩った熱いのや寒いのや様々あったアニメ達を振り返ろう。

 

 

 

異世界迷宮でハーレムを

異世界迷宮でハーレムを Blu-ray BOX 上巻《通常版》

 

 パーフェクトにキショくてしょうもない話だった。

 この感想で容易に一蹴出来るものだが、せっかく全部見たことだし、クソアニメハントとしては収穫もあったのでもう少し他のことも言っておこう。

 

 こんなタイトルなのでもちろん教養もなければ物語として感動できる点もない。特筆すべき点は過度なエロオンリー。

 というわけでクソアニメハンターの血が騒ぐ今期のネタ枠である。

 

 目的は可愛い奴隷少女を購入してウハるオンリーのもの。

カッコウの許嫁」の主人公とよく似たモブ顔男が、お目当ての奴隷を買う金の用意のために人を殺しては死体の腕を切り取ってコレクションしていく。そんなキモいしグロい導入だった。

「そこまでして奴隷女が欲しいの?」という作品の根っこのテーマにツッコンでしまう。異世界で美少女奴隷をゲッツするというのが、昨今の男子の欲望渦巻く脳内に潜むトレンドらしい。個人の趣味はそれぞれだから奴隷が好きならそれで良いが、共感は全く出来ない。こんなモブ男の奴隷にされたい女子もそうそういないだろう。作品に女子ユーザーがいるならどのくらい不快になるのだろうか。

 

 で、その頼みの綱のヒロインのロクサーヌにあんまり萌えないのも悩みの種である。おっぱいがおかしいからファンタジー過ぎてこれには萎える。むしろお尻で戦うのがロクサーヌの真骨頂である。

 このロクサーヌをゲットしてからは「アホなの?」と突っ込んでしまうようなエロ展開の群れが待っている。奴隷と体を洗いっこをするシーンなどには、恥ずかしながらも真実性ある童貞の脳内アウトプットが見られた。

 これら突っ込んだエロ要素がハイライトであり、他がおまけの世界である。

 

 誰でも思いつきそうなスケベな内容だが、普通なら思いついただけで終わる物をわざわざメディアに乗せるまでに昇華させた事は素直にすごい。まぁ別に無くても良い話ではあったけども。

 作品のただ一本の柱としてエロ描写を極めること、一貫してそれに全振りな製作側のスピリットだけは高く評価する。

 

 しかし、これで性の開放を迎える者達ってのは、日頃どれだけ性コンテンツの供給が間に合っていないんだよ。これでは賢者タイムに突入するまでの境地には達せないだろう。賢者になれない燻ぶった者達に向けた儚いコンテンツでもあった。

 

 見ていてとっても気になるのは、エロの演技必須のヒロイン ロクサーヌを演じたのが三上枝織だったこと。あの有名な「あっかり~ん」を演じた伝説のゆるゆり声優が、こんな品の無いアニメでエロ役を行う事になろうとは。それについて色々思うことはあるが、役者はもらった本の世界観の構築のためにはどんな役でも全力でやり抜くものであるからして、この仕事で彼女が何か汚れたとは言わない。だが、なんだろうかこの気持は……。まるで従姉妹のお姉さんが男とソレをしているのを偶然にも覗いてしまった時のマックスの気まずさ的な心のモヤりがある。

 

  主人公男子には何の魅力もないが、三宅健太演じる奴隷商人は味のあるおっさんで良かった。何気にED曲にも参加しているのはウケる。

 

 演出としてウザかったのは、場所移動時に現れる現在地を示す字幕。この字幕が大した場所と情報でもないくせにデカすぎる。画面全部を覆うデカ文字がウザいアニメだった。

 

 同じくダンジョンに潜る系のアニメでも、同期放送の「メイドインアビス」「ダンまち」とは雲泥の差が見えるものだった。二作がいかに優秀かがよく分かる比較対象物としてはベストな役割を果たしていた。

 

 かなり後半で二人目の奴隷を、最終回ではどこの誰だかワケワカメな奴隷女が一気に追加される。そうして奴隷を増やしてスケベ男の幸福奴隷ライフは続きましたとさ。というオチだった。続きの世界は用意されているようだけど、もうキツイから続編はいらないっす。

 

 今期だとコレと最新賢者枠と黒の召喚士を見た時に、「(異世界アニメに限っては)ジャパニメーションは死んだのか」と超不安になった。

 

継母の連れ子が元カノだった

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 なにこの冗談みたいなタイトルと思ったら冗談が本当になっているタイトルまんまのアニメだった。

 対岸の火事として見るには最高の見世物だが、当人の身になれば地獄みたいな試練だな。

 ちょっと前に別れた恋人と次には義兄弟として再会し、そのまま一緒に暮らすことになる。並の精神力ではこんな人生ハードコースは楽しめない。前世でよっぽど徳の低い行いをした人間でもなければこんな現世にはならないだろう。

 

 元カップルの水斗、結女の面倒臭い同居生活が楽しめる者だった。

 水斗は理屈っぽくどこか冷たい感じもしてこれなら友達がいないのも納得。好感度の低いラノベコレクターである。文学青年なのは良いけど、これだと普通に嫌われるだろう。

 その水斗よりもっと面倒臭いのが結女の方。面倒臭い人間同士のカップルだが、女の方がキツイ。

 こんなに見た目が可愛く、日高里菜ツンデレボイスも大変良いのに、始末の悪い地雷女ぶりがすごいことから結女の事は推せない。鉄壁の女の空気感だけは出しているけど、早々にデレていたな。

 でもこういう面倒臭い人間性は決してファンタジーではない。リアリティも多分に見える地雷感だったので、見る分には面倒臭いながらも面白かった。

 

 終始諸々痛い男女関係が見えるものだが、まぁ実際こんな感じで男女関係は面倒臭いもの。割とリアルな要素もある。

 程よくストレスをもらえる歯がゆい男女関係を楽しめるのが作品の肝。少しの寛大さがないと真骨頂たる点を楽しめないとも言えよう。

 そんなわけで、スマートな恋愛が出来ないこじらせ恋愛音痴共のラプソディーを楽しめる一作。

 

 メインヒロインよりもポップなヒロイン性のある南暁月、東頭いさなの二人が好きだった。ぶっちゃけ他のヒロインの助けが無いとキツイ作品だった。

 いさなの「阿波連さん」みたく男子とのパーソナルスペースがバグっている点はファンタジーだと思う。

 

 実在する古い文学作品、懐かしのラノベがいくつか登場する。その中に涼宮ハルヒシリーズがあった。いさなが涼宮ハルヒを古のラノベ扱いしていることに時代の流れを感じた。

 ハルヒも良かったな。今期は「令和のエンドレスエイト」なんて揶揄されたアニメも出て来たことで、余計にハルヒを思い出すクールになったな。

 

 メインの二人を暖かく見守るもう一人の友人に川波小暮という男子がいる。演じている岡本信彦は、前期ラブコメ枠の「式守さん」でも主人公の愉快な友人ポジで参戦していたなと思い出す。

 

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 これはダメだな。

 可愛いヒロイン達が次々出てきてほのぼのとした日常が描かれ、声優も良く、作画も綺麗で良かった。とてもほっこりしてしっかり萌える。

 それでもダメなのは、マジで最後まで意味が分からんということ。どうにもならない低い評価の理由はそれに尽きる。

 

 英語と国語、双方の授業に共通して重要なことは、起承転結と5W1Hの概念を理解することである。言語を扱う授業なら、そこを心得た回答をしないとテストで得点できないからだ。学校の先生からそう教えられた。その内容の正しさがよく分かるのがこのアニメの仕上がり。

 こいつらは誰でどこで何のために何をやっているのか。終始その謎が解けない。解を用意していない。5W1Hが掴めず、起承転結それぞれのポイントも見えない。そんな爽快ブン投げアニメである。

 

 ゲームが原作のアニメらしく、詳しい事はそちらで分かるとのこと。ゲームを知らない人にとっては、久野美咲がすんすん言うだけのガチ謎メ(ガチで謎のアニメ)でしかない。

 やっぱり人に話を見せるなら設定、世界観の説明が大事なんだなと改めて分かった。

 

 お淑やかな女子だらけの魔法学校みたいな世界観がメインに描かれる。もう一方のシナリオとして用意されたものがこれまた謎で、そちらではおっさん達が戦っているゴッドファーザーみたいなテンションの硬派な話が語られる。

 なんだこの絡み合わないコントラストは。あれだけ可愛く楽しく超気楽に久野美咲がすんすん言っている裏で、こんな荒んだおっさんたちの血生臭い合戦が展開中とかマジで脳がバグる。

 

 というわけで全話完走した後に言える事といえば、とにかくすんすんするアニメだったという、自分でも何を言ってるのだか謎なことだけ。

 

 久野美咲富田美憂がメインキャラ役で参戦している。この二人は今期アニメにめっちゃ出ているな。メイドインアビスでも共演しているし。久野美咲は日替わりであちこちの番組に出ては異なるチビを演じているな。そんな気づきもあり。

 というわけでアニメは謎だったが、推している声優達の元気な活躍が見れたことはとても嬉しい。

 すんすん出来ただけでも儲けものな時間だった(←謎)。

 

 

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