こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

運を味方に行けよギャル「ありさ☆GOOD LUCK」

ありさ☆GOOD LUCK」は、1999年に発表されたOVA

 99年にコミケのみで販売され、その後2001年にDVDが発売された。

 

 当時のコミケに行った猛者しか視聴できなかったかつてのレア映像が、後には一般に向けても解禁されて良かった。これで当時を生きていない後の世の人間もしっかり見れる。

 

 がしかし、わざわざ時期を待って再度商品化して広く世に出すまでの作品なのかといえばそうでもない気がする。

 

 30分のみで終わってしまう本作なのだが、内容は結構なとんでも展開でアホっぽいし、ずっと絵の調子が悪い。キャラ絵や色塗り、動作とどれをとっても残念な出来。

 はっきり言ってこれはクソアニメの仲間入りを果たした世紀末の猛者である。ノストラダムスがどうのこうの言ってた時期にこんなおかしなアニメで笑えていたオタク世界があったのだと思うと、トータルでこの世界は平和だ。

 あっ、というかノストラダムスの予言では99年をもって世界は終わる事になっていたから、その関係で一般向け販売はしばらくせず、新世紀が明けてからのリリースになったのかもしれない。業界的にあの予言はどれくらい信じられていたのだろう。当時サラリーマンをしていた人の活動モチベーションが気になる。

 

ありさ☆GOOD LUCK [DVD]

 

 本作のセールスポイントは、当時デビュー2年目の堀江由衣が主人公を演じていること。まだのびしろが残りまくったウブな段階の堀江由衣が見れる。これから脂が乗ってもっと人気者になる前の彼女の若い演技が楽しめた。フルバやシスプリよりもまだ前の世界での芝居だから役者として相当に若い頃だ。

 やはり声が今とは結構違う。世紀末の堀江由衣が楽しめるという点では貴重でありがたい。内容はバカみたいなアニメだけど、堀江由衣が好きなら見るべし。ホント、歌唱、芝居含めて出来の良い表現者だよな。

 そんなわけで、堀江由衣好きなら見る価値がある作品といえる。こういうのが後の世に残るのは嬉しい。本人はこんな単発仕事をやったのを覚えているのだろうか。

 

 アホっぽい本作の内容はというと、まずは主人公の可愛い子ちゃんのありさが登場する。可愛い子ちゃんと言ってもこの世界では可愛い子ポジだが、我ら3次元のお友達から見れば華と元気がない絵に見えてなんか落ち込む。

 このありさには発明好きの変人の兄がいて、謎の発明でありさをコスプレ衣装みたく変身させてしまう。変身のタイミングは自分で選べず、なぜか変身時にはエッチな声が出るのだ。バカみたいな設定。当時の堀江由衣の頑張ったセクシーな声を聴くべし。

 変身した姿だと「まもって守護月天」のシャオリンぽい。

 

 ありさが学校の先輩に告白しようとする所から話が始まるが、兄のバカ発明のせいで結局出来ずに終わるし、先輩の顔も出てこない。

 

 街にはよく分からん謎の悪者組織があり、それに兄が捕まり、変身したありさが助けてに行ってなんかわけの分からん内に終わる。

 兄が言うにはとにかく運が全てということで、運が味方してありさの戦闘も有利になるらしい。運ゲーだった。

 

 ピザ屋のバイトをしているありさの同級生男子が最初と最後に出てくるのだが、彼が存在する意味はあまりなかった気がする。ありさとろくに接触しない内に話が終わるし。

 

 サクッと見終わったが、これは色々酷い。たくさん感想が出てくるものでもない。

 もしも2022年のテレビにこの内容とこの絵が流れたらめっちゃネタにされそう。主題歌の用意もなく、お金なかったんだろうな~という都合が見えてくる。

 

 ありさのパンチラシーンが一応あるが、これがただ白い布が見えるだけの話でしっかりパンツではない。どういうことかというと、やはり画力が足らずでとにかく見えてもありがたみがない。「ちゃんと描け」とツッコミたくなる。中途半端なサービスというか、値上げされてこっちが損した気にもなるパンチラだった。

 

 お世辞にも良い出来とは言えないお粗末な作品だったが、まぁその点に笑えたので良しとしよう。当時コミケで買って楽しみに視聴した連中は、この出来を前に何を思ったのだろうか。

 とにかく広く日本アニメウォッチャーをしようってなら寛大さが必要だと今一度再認識出来た。見るに耐えない酷い作品は現在進行系で量産されているのだから。個人調べだと国内全作品の3、4割はクソアニメだからな。

 

 しかし本当に色んなアニメが作られているんだな。こっちが知らないだけのことで、まだまだ日本には駄作、良作含めたたくさんのアニメがあるに違いない。人生の時間が許す限り色々見ていこう。内容が面白ければもちろん良いが、とにかく知るだけでもある程度満足出来る。

 

  そんなわけでとにかく運が物をいう謎アニメだった。

 

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