こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2023年のアニメの感想(7月~9月)その1

 またまたこの時がやって来た。1年を4つに割ったタイミングで行う人生の振り返り時間だ。

 さっき始まったと思った2023年も3ブロック目が終わった。速いなぁ~。

 

 にしても暑い。9月が半分終わったここへ来てまた暑さがぶり返してないか?ちょっと涼しくなったと思ったらここ数日はまた暑い。いい加減にしてくれよ。落ち着いてアニメも見れないじゃないか。とはいっても人よりは見ています。

 

 てな感じでなんだかんだあるけど、2023年第3クールを盛り上げたり、一方で全体の盛り上がりの邪魔をしたりと色々あったアニメ達をいっぱい振り返ろう。

 

 ここで私が振り返っておかないと、誰も気に留めることなくただ忘れて行かれる可哀想な作品も多くあるはず。この先何年と人々の記憶に残るような出来でなくとも、せめてリアタイした者がいたとだけ記録を残しておきたい。だって名作でもクソでも出会ったら同じく奇跡じゃあないか。そんな私はロマンチストです。

 

 では張り切って行こう。

 

 

 

トニカクカワイイ 女子高編

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 前期でアニメ2期が終わって寂しいなぁと思っていたらまだちょっとだけ続きがありました。今回のは全4話の追加エピソードです。

 

 高校生男女でラブコメって付き合って愛を深めて結婚まで行く。それが楽しい作品なら多くあるけど、こちらの作品は初っ端から結婚して真のラブを深めて行く作品だった。だから世の変態紳士が欲しがるJK成分が薄い。

 新章からはその欲求を満たすため女子校に潜り込むぞ!こいつは楽しそうだぜ!

 

 ナサくんが女子校の先生になって楽しいことになります。JKの新キャラもホイホイ追加で賑やか度が上がる。良いね。

 こうなったら一気に「ハヤテのごとく」感がする。ヒナギクちゃんがめちゃ好きだったなぁ。

 

 ナサくんってそれまでは在宅ワークをしていたけど、先生まで出来るとかファンタジック設定だな。朴念仁めいた言動も多く見せがちだが、実は結構ハイスペックだった。

 これには現代人の労働に対する理想もちょっと入っているのかも。基本は家、たまには女子校で羽を伸ばす。うむ、悪くない社会人生活だ。

 

 旦那がピチギャルまみれの現場に日々出入りするのは、お嫁さん的に不安であり不満でありいろいろともどかしい。ていうか女子校でも男の先生が入れるのか。

 ギャルに近づく旦那のことを司ちゃんがちょっと心配し始める。夫からならややキモレベルで好き好き連発してくるけど、嫁から行くターンが短くはないか。要との雑談からそこら辺の気づきを得て、司ちゃんから好きをぶつけるターンが来る。

 やきもきして結構いじらしい。そんないつもより少し余裕のない司ちゃんが見れたのには萌えでした。

 

 ナサくんは良いやつなんだけど、やぱりちょっとキモいんだよな。もちろん許せる範囲ではあるのだけど。

 女子高きっかけから、嫁にも制服を着せたい願望を持つナサくん。これは男子ならよくある心理っぽい。「かのかり」でもレンカノに制服を着せてデートするオプションがあったし。悪い趣味だとは思いません。

 こちらの作品でも見れた制服デート要素が悪くない時間となりました。JKはダブり無しなら3年限定のライフステージではなく、一つの生き方です。そう再確認出来ました。

 

 女子校の生徒に我らがあやねる(佐倉綾音)演じる覆面系ヒロインがいる。彼女の名前は月光輝夜。なんだかVチューバー黎明期に出て来た面白いお姉さんを思い出す名前。

 この月光輝夜が何か重要な要素を持っている予感がする。そんな感じで描かれていたけど、たった4話のシリーズなので詳しいことはまだ不明。司ちゃんの謎を何か知っていそう。

 

 今回のは3期をやるにあたっての布石的素敵時間でした。あやねるが出るならもっと見たい。

 3期をやりたいなら是非やるが良い。見てやるから。と偉そうにもなってしまう9月中旬の暑いこと。

 

 4話だけの新作だったけどOPとEDの主題歌も新しいのを用意してくれた。ナイス。

 早見沙織が歌うOP曲「plan」、由崎司(CV:鬼頭明里)が歌うED曲「ぐるぐるライブ」、どちらの曲も大変好きでした。

 

おかしな転生

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 謎に張り切って初回は一挙2話放送でした。

 

 おかしいのばかりが集中しているコンテンツ、それが異世界系とかなろう系。そこへ来てこのタイトルだ。名は体を現すという言葉を思い出しちゃう。

 

 なるほど、タイトル通り確かにおかしな転生だった。

 前世の主人公はパティシエをしていて、大会で立派な菓子を作るも重量のある大作を作ったためその下敷きになって死んでしまう。これは菓子職人冥利に尽きるエンド。

 まずお菓子の要素があり、そのお菓子のために異世界転生することになる。この導入がおかしい。普通に一笑いしました。

 今期は自販機アニメとコレの転生大喜利で笑いました。最近はもはや一話目の転生までの過程をいかに面白おかしくするかという大喜利大会になっているからな。もちろん面白かったのは菓子に殺されるココがピークポイントであり、残りは普通に尻すぼみ展開でした。

 

 まぁ転生ならもう間に合っているし、チビが主役のヤツは話が薄まりがち(もちろん全部とは言いません)。それに同じお菓子のファンタジー枠なら同期放送の「シュガーアップル・フェアリーテイル 第2クール」の方が優秀。というわけで今期を楽しむお供にするには弱いカードでした。

 

 村瀬歩は今期だとコレと「実は俺、最強でした?」(←なわけないだろ)の2作でチビの主役を務めている。どちらもお滑り様枠だったので戦績に黒星が増えたな。でもプリキュアに出た栄光を掴んだのだからダメージは少ないだろう。

 どちらも七面倒臭い貴族の争いを描くターンがある同じようなアニメだった。この2つと前期の転生貴族のチビのアニメは雑に四捨五入すれば全部一緒やんけ。

 

 話の内容は大したものではないが、ヒロインのキャラ絵が可愛いかったのは良かった。

 チビヒロインのルミニートは将来が楽しみなボーイッシュヒロインで良かった。可愛かったっす。

 相棒のマルカルロがミスって悪漢を逃したことで、ルミニートが体に傷を残すことになったのは可哀想。マルカルロは何やっとんじゃ!嫁入り前の娘の体に傷が残るとか責任取れ!と思って見ていた。こんな態度で見ているあたり、なんだかんだこの番組を楽しんでいたっぽい。

 

 日笠陽子が高い身分の邪悪なおばさま役で出ていた。ワルでちょっとエッチな感じがあってよかった。日笠陽子は今期は色んなのに出ているな。

 

 ペイストリーの嫁は彼よりちょっと背が高い姉さん女房。嫁さんのリコリスも可愛い。演じた本渡楓は、今作と同じく転生大喜利で笑わせてくれた自販機アニメにもメインで出ている。

 えーでちゃんは元気で可愛い声の芝居が良いし、楽しいお喋りを届けるMCとしても有能。でも変なアニメにチャンネルを合わせると遭遇する率が高いんだよな。変なアニメを見ればだいたいこの人が出ているという得か損か謎なイメージも私の中で固まりつつある。ちゃんと応援しています。天津向とは仲良くしてください。 

 

 リコリスの姉のペトラの方が可愛かったかも。最近WUGにハマって聴いていることで気になっているかやたんこと奥野香耶が演じている。というわけでペトラの芝居も気にして見ていました。この人は綺麗で良い声をしているんだからもっと出てくればいのに。

 

 劇中でペイスが作っていたタルト・タタンが美味そう。アイカツのスミレちゃんの持ち曲が「タルト・タタン」だったことで初めてこのワードを知ったんだよな。関係ないアニメの想い出も出てきました。

 そんな感じで菓子が食いたくなるアニメだった。菓子は良いものだ、そこの所をはっっきり言ったメッセージ性は清い。結果良いアニメです。

 

BanG Dream! It's MyGO!!!!!

壱雫空【Blu-ray付生産限定盤】

 

 今期放送作品の中でもかなりまともなアニメ。私としてもかなり楽しんだ作品。ていうかめちゃ良かったです。好きです。

 初回はなんと一気に3話分放送というスペシャル仕様で仕掛けて来た。バンドリの新顔も気合タップリだな。

 

 OP曲の「壱雫空」は爽やかロックでかなり気に入った。今期にたくさん聴いた一曲となったぜ。

 OP曲はあんなに爽やかな空の下でこれまた爽やかに皆で演奏しているのに、本編を見ると放送期間のほとんどのターンがどんよりとしていた。いつになったらあのOPのように晴れやか展開になるんだと初っ端から不穏がばらまかれていた。

 

 美少女とバンド音楽を楽しむポップなコンテンツだったバンドリにはあるまじき空気感を放っていた。とにかく暗いしギスギスしている。

 そんな1話目を見た時には、大丈夫かコレ?でもこの荒れようと揉めようは対岸から眺める分には面白い!となってワクワクした。野次馬根性が豊富なんですね。まぁ正直な人間をやっているんですもの。

 新シリーズを迎えるにあたってとにかく新しい風を!という気合を感じられる導入だった。皆でわいわい仲良くやっていたポピパの物語が懐かしくてたまらなくなる。

 

 いきなりの見所となるのは、主人公のともりが所属するバンドの解散から始まること。誕生でなく破壊のリズムから入るイレギュラーな感じが普通じゃ足りない私に刺さった。

 最初ノリノリだった祥子は何を思って急にバンドから出ていったのか。こいつの脱退を皮切りに仲良しだったCRYCHICが清々しく崩壊したじゃないか。許せない!と怒りがこみ上げる。←これが初回視聴時の私はじめ多くのオタクの反応。

 

 ともりちゃんのヒロイン性が歴代バンドリヒロインの中でもトップレベルでウジウジしたものだったのは印象的。こういうウジウジモゾモゾ言う子には「いいからはっきり喋れ!」をすぐ言ってしまいがちなのが私という人間。というわけで初対面の人に怖がられることも割りと多くある。でもこのともりちゃんのことはゆっくり見守りたいと思ってしっかり全話視聴した。

 ともりちゃんがすぐウジウジする割にはちょっと待つと瞬発的にアクションを起すこともあるので侮れない。考える子なのか見切り発車野郎なのか分からない。とにかく何かしようと藻掻いて進む一生懸命な生き方はグッドなので応援したい。

 昨今は陽気なギャルの役をやりがちな羊宮妃那がド陰キャで来るから構えてしまった。この人は最近キている1人だよな。こんなに歌が上手かったんだ。

 

 最初にバンド崩壊の謎があり、次にはともりの周囲に見えるめちゃギスギスした人間関係があって興味をそそる。

 演奏曲が爽快ロックナンバーな点は「ぼっち・ざ・ろっく!」ぽく、女子のギスギスが楽しい点は「私の百合はお仕事です!」ぽい。最近楽しく見た2作それぞれの要素が入っていた。例に上げた2作両方を楽しめた人には本作もきっと楽しめるだろう。お得な作りです。

 

 ドラマ性がたっぷりなのも良いが、やっぱり女子が可愛いのが一番の評価点。

「MyGO!!!!!」のメンバーは皆イケメンで美しい。

 ともりちゃんはウジウジだけどイケメン。

 立希ちゃんもイケメン。ともりちゃん以外には全部噛みつく荒れた狼みたいな女だったな。この子荒れすぎだろう。中の人が林鼓子なのが意外。ぷりちゃんの時と全然芝居が違う。ていうかラブライブとバンドリで役者が被るのってええのか?

 

 キャラ的には愛音ちゃんが一番好きだったかも。暗いヤツが多めなバンドの中で陽キャ感を出せる貴重なメンバーだった。留学失敗の暗い過去もあるけど基本的に楽しくて面白い女。自分の名前を売り込む目的で考えたバンド名の候補にあった「あのね。」「ANON TOKYO 」は結構好きなアイデア

 嫌われやすいキャラである一方、愛されやすいキャラでもあった。結構こういう子いそう。

 

 そよさんは最初の段階からキレたら一番怖いタイプだと見抜いていた。実際怖い。

 春日影を予定なくやった時のキレ具合は忘れられない。「え?そんなにキレることある?こわっ」と思ったが、それだけ前のバンドとこの曲に思い入れがあったと分かる展開が用意されていた。

 そよさんのキャラ性の深掘り展開は胸が痛い。前のバンドを復活させるために周囲の人間を全部利用していた強かな女だったことが分かる。そして祥子に復活は無いと振られた後の絶望感。すごいなコレ、バンド女子だけでやる昼ドラみたいなテンションのドラマが動いている。

 そよさんのママン役は椎名へきるだった。椎名へきるは今期だとラブライブヨハネアニメでもママ役をやっていたな。

 序盤はおっとりなお姉さんキャラの皮を被っていたそよさんだが、一回キレて以降は素のサバサバした感じにモードチェンジしてきた。ぶっちゃけあっちのちょっと冷たい感じの方がグッと来て良いと思います。後半のそよさんの方が好き。

 

 そして迷い猫のような女の楽奈ちゃん。こいつがよく分からん。そこにいたりいなかったりで分布率が安定しない謎女だった。かくいう私も用がある時に限って捕まらんと知人に愚痴を言われながら捜索されることがしばしばある自由人。

 以前のシリーズからも顔出ししているあのばあさんの孫娘だったようだ。意外な繋がり。

 繋がりといえば、ポピパをはじめとした過去シリーズの面々もちょこちょこ出てくる。新しい女を楽しむのと同時に昔の女にもまた会える。素敵な時間でした。

 

 新バンド5人の顔合わせが済んでもダラダラして、10話目くらいには新バンドも解散状態になっている。もうコレどうなるの?どうやってともりちゃんの人生を進めるねんとなる。ドロドロすぎる。

 そもそも結成がまだだった青春迷子集団が迷子のままに分裂とかヤバい。面白いっす。 

 そんな時に立希ちゃんが臨時メンバーで呼んできた海鈴ちゃんも格好良い。何かエロい格好してバンド練習に来やがった。バンドを30個も掛け持ちしている猛者プレイヤーとのことである。すげぇ女だ。

 立希ちゃんの日常シーンでは、相棒ポジで海鈴ちゃんが出てくる。女子学生にしてはサバサバした乾いた関係性に見えるけど、実はこの2人結構仲良しみたい。この組み合わせも華やかで好きでした。

 

 バンドメンバーがいない上に作曲もまだ。そんな中でともりちゃんが作詞したのを朗読するという新時代バンドスタイルも見られた。これが巷で結構受けているのも面白い。一時期はこれで凌いだのがすごい。意外と臨場感を込めて読む子なんだな。

 ともりちゃんがそよさんをステージに引っ張り上げて久々に5人で演奏したシーンに感動。感極まるものがあって号泣しながら一曲披露していた。乙女の涙が尊い

 

 随分後半になって正式にバンドを結成し「MyGO!!!!!」と命名された。愛音ちゃんの考えた候補は仲間から受けが悪かったな。

 そよ、楽奈でライブ衣装を半々にシェアしている理由が分かるエピソードが好きでした。半分個の服ってのも今どきのおしゃれとしてアリだな。

 

 このアニメでこのバンドの物語を描くメッセージ性を考えてみよう。

 時の迷子なんて地球に腐る程いる。私の同級生だって多くが青春迷子だった。肝心なのは、迷子だろうが地図が読めようがとにかく前に進むこと。困ったからと立ち止まっていては人に成長はなく、青春の闇はいつまでも晴れない。その脱却を計るならとにかくムービング。

 迷子でも良い、でも止まるのはダメ。だから迷子のままでも進んだともりちゃん達はご~か~く!(←合格をNARUTOのカカシ先生風に言ってみた。分かる人は分かるあのシーン参照)

 

 最終回で派手にぶっ込みをかましてくれたな。

 謎多き祥子の動向を描いたラストがすごい。祥子ちゃんはコールセンターみたいな所で働いているっぽい。どゆこと?

 祥子が新バンド「Ave_Mujica」を爆誕させた。最終回Bパートはこいつらだけで盛り上がっている。ミュージカルも取り入れつつのディープな世界観を持つ面白いバンドだった。

 急に芝居が始まった時には、なんだこれ?前期に放送したワールドダイスター時空に飛んだのかと思ったぜ。

 そして最終回ラストシーンは祥子ちゃんの自宅で締める。品のある祥子にはあるまじき「くそ親父」を呟いてエンド。父に対する乙女の荒れた言動を見たのは「水星の魔女」以来かも。

 家にはたくさんのビール缶のカスが見える。これは飲んだくれクソ親父がいるってことか。彼女の家庭環境がかなり荒れていることが分かる。バンドリでこの暗黒要素とは、時代が深まったなぁ。今期作品だと「ライザのアトリエ」のレントの家の親父がこの状態だったな。

 

 こんな終わり方で続編がないわけもなく、続編はちゃんと作っていると発表があった。

 次は祥子の事情を深掘りしていく模様。次作では仮面女子に萌えて踊り狂え!

 私は新作を楽しみにしています。

 

 それからともりちゃんのパパ役でキスマイのみやっちこと宮田俊哉が参戦していた。ラブライブプリキュアに次いでバンドリもイケる口だったのか。私と趣味が合うオタクアイドルだな。

 

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