こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

たくさん焼いたDVDとBDの処理はどうしようか

 アニメや特撮やその他諸々が大好き。そんな大好きな映像は円盤に閉じ込めてフォーエバーメモリーにしたい。そうなるのが極自然なオタクマインドである。だがフォーエバーが可能になる世界は自然に反したファンタジーなのだ。人はいつかそれに気づく。この私もつい最近知りました。

 

 先にVHSという嵩張り加減が相当厄介な記憶装置を用いた人間が、初めてディスク型の記憶装置を見た時には「こんなにうっすいの?ヤバい!すごい!これならいくらあっても四捨五入すれば無」と思ったことだろう。

 私もこんな円盤などいくらあってもVHSの比ではない。そう思って購入し、あれこれを録画しては気持ちよくなる日々を送っていた。めっちゃ楽しかったっす。

 

 で、ここへ来て気づく。こんなに作ってどうしよう。

 まぁ作ること自体に快楽と達成感があることから、作った事で「しっかり楽しむ」という用は済んでいるのだ。たくさん焼きまくった事に後悔はない。ディスクを焼きまくって日付変更を迎える。それが青春の美味しい味だった。醍醐味ともいう。

 でもね、あれだけ場所を取らないから大丈夫と思って焼いたディスクも今や2000枚を越えた。我ながらアホなんかって思うくらいヤバい量だ。

 

 全部綺麗に並べて保管し、それぞれにナンバーを割り振り、どれに何が入っているか秒で確認できるようExcelでデータも作っている。誰に言われるでもなくグングン捗る事務作業を続けること早幾年。これも謎に楽しい作業だったなぁ。

 

 さすがに気づくだろう。これだけあるともう邪魔かもしんない。

 他にもコレクションしたいものがあって、そっちを邪魔する量あるとマジでどうしようとなる。逆にこうなるまでずっと楽しむことに前進で後ろを振り返らなかった私の青春って……マジで楽しかったんだなぁコレが。過去を振り返る暇なくずっと何かを見て楽しんでいたからこうなった。

 

 で、これだけ焼いたディスクだが、次々と新しいのを見るのに忙しいので、振り返ってまた同じ物を見ることはほぼ無い。時間と体力が無限にあればそれもいつかはやることだろう。でももう無理だよな。

 

 最初はDVDで、BDが普及して安くなるとそちらに切り替えた。BDはDVD5枚分くらい入るからめっちゃ優秀。BD到来で更に物が嵩張る問題がカバーされた。これだけ嵩張り対策の発明が進んだのに、それもたくさん集めれば山のようになってマジ困る。塵が積もって山になった現象のリアルを我が自室で見る事となった。

 

 今では聞くこともなくなったDVDの録画モードにLPってのがあって、それだと1枚にだいたい4時間入る。BDは録画モードによって時間にかなりばらつきがあるけど、頑張れば一枚に20時間越えで入るパターンも存在する。どのディスクも一枚に入っている内容は多い。これを今から2000枚見るとしたら無理というか、それより先行してヤダ。自分で集めた好きな映像達なのに、死ぬまでに全部をもう一回見ろと言われたら普通にヤダ。

 まさかこんな境地に辿り着こうとはな。映像オタクも一周したらもうよく分からん世界だなぁ。

 

 さすがに周囲から色々言われる。

「絶対に見ないよね」「来世まで計算に入れないと無理じゃん」「見ないから意味ないじゃん」

 などなど、色んな言葉を受ける。

 

 見もしない物をたくさん作る。個人では楽しんでいたが、客観的に見ると利がゼロじゃないか。

 

 こういった物は今では処分しやすくなっているとか。円盤はもちろん、収納しているプラケース、不織布も燃えるゴミで行けるという。毎週数枚ずつでも捨てれば別途業者を呼ぶこともない。

 でも実用性がないからといって早々に捨てるのはちょっとなぁ。ここでちょっとなぁが出てこないのも人情としてどうかしているって話だ。

 

 ちょっと人から話を聞いたりしたのだが、セルはともかく個人で録画した物は売るのもあげるのも駄目らしい。著作権や個人情報の話になるから、決着をつけるなら個人で処分しかないみたい。外部に出せば色々とトラブルの種になる危険性がある。

 

 そうかぁ。そうなると、最終的に家庭で録画したもの全ては、誰にも有効活用されず燃えていくのか。切ない。

 

 もう見ないんだけど。誰か大事にしてくれる人がいればあげても良いのだけど。そう考えていたけどそれも無理なのかよ。

 セルの物なら売ったり、無料でも店に持ち込むことが出来るのに、それも出来ないコイツら、めちゃ可哀想。

 

 自分が集める物にはゲームや漫画などもある。こういった物は普通に店で買い取ってもらえるから安くともなんとか金になる。たくさん持っているコレクションの中で何にもならないのは自作のディスクだけなんだな。そう思うとなんか残念な気分。

 

 ペットを飼う時の心得みたく、コレも作った自分で最後まで責任を持って面倒を見るのがルールなのか。心痛む責任がある世界。

 

 こういう記憶装置には、得てして寿命ってものがあると聞く。いつまでも再生出来るわけではないようだ。

 とりあえず10年前のDVDを試しに再生すると普通に見れた。プラケースに入れて保管しておけば汚れることもないし大丈夫だった。まだ見れるとなると、尚更捨てるのに待ったをかける内なる自分がいる。

 

 主にゲームを所持したい人なのだが、全体的に物が増えていよいよ収納スペースがきつくなった。どこかで何かを手放すとなると、所有したい優先度の低いものから消すしかない。今のところ自作のコレらかなぁ。

 

 しかしびっくりな量だ。毎日どんだけ番組を見てんだって話だ。ざっと内容を確認するとアニメと特撮がほとんど。たまに音楽番組や著作権も切れたであろう古い洋画や日本のテレビドラマがある。

 こういうのも振り返って見始めるときっと面白い。でも忙しいのでその機会がない。こんなブログを書く間があれば見てみても良いではないかとも思うが、ちょっと面倒。

 

 そもそも昨今はパソコンで見る事が増えてわざわざテレビとプレイヤーを起動するのもちょっと面倒。テレビが好きなオタクのくせにテレビと向き合うのがちょっと面倒になっている。人間っていい加減で怠惰なものだ。

 

 ていうか円盤の前にカセットやVHS、ちょっとだけベータマックスまであるからな。先に処分ならあっちかな。今更テープの再生なんて命をかけても良いレベルでないない。

 こないだ親戚のチビが家にきた時にはVHSを見て「これなに?」って言ってたし。最近のチビはBDオンリーでDVDすら知らんからな。時代も極まったものだ。

 

 ディスクのデータをパソコンに移して処分しようかとも考えた。そうなるとPC内蔵分だと早々に容量が死ぬので、外付けHDDを調べてみる。昔はもっと高かったものだが、今はギガを越えたテラの世界の大容量でもっと安くなっている。HDDってこんなに安くなったのか。

 5年位前でも500GBの外付けHDDが確か5000円ちょいくらいだったと思うが、今だったら1TBがそれくらいっぽい。もうディスクの時代じゃないなぁ。これに入れれば良いじゃん。

 そしてまだあったすごいのが、HDDすら古くて今はSSDっていうのもあること。SSDの方がちょっと高いっぽいな。時代が進化しておる。

 

 ここまで調べてまだ思うが、とにかく残しておいても大方は再度チェックしない。ていうか千枚単位のディスクの中身を抜くのも死ぬほど面倒。

 では、人はなぜ再度出番が来るかどうか謎な物をたくさん後へ後へと残そうとするのだろか。これを突き詰めて深く考えていけば、その最たるものは子供になるのかもしれない。という神秘的かつ宗教的な境地に潜り込んだ。いや迷い込んだ。子供は未来への希望だと全ての人が思っていても、そうならず黒い何かへと堕落していく場合も少なからずあることだろう。でも人はそれを作らずにはいられないのだ。不思議。

 

 多分だが、具体的にこういうお得感があるというのは度外視で、安心感や自己満足を得るために人は何かを残すのだろう。私もただ消すよりなんとなく後に残しておけば意味なく安心感と満足感をたっぷり得たものだ。

 

 というわけで、我が人生はたくさん作ったディスク達と向き合うフェーズに入った。

 ガキ向けの物がたくさんあるので、親戚の子に見せるくらいは良いかな。良い感じのは残し、後の多くは処分するか。さすがに胸が痛むというかざわざわ騒ぐのだが、この膨大な量が無くなると考えるとすごいスッキリもする。まぁ実現に向けて何もしていない段階での妄想話なのだが。

 

 何でも集めすぎ、作りすぎには注意だな。いつまでも楽しみたいが、当たり前の生活を圧迫するまでそれをやると後で自分がキツい。そして家族に文句を言われる。

 オタクやコレクターをやるなら振り返りや引き際ってのも大事かもしれない。そんな学びを得た今日この頃でした。とりあえず人生が楽しい。

 

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