こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

春満開!今年も始まる春アニメをちょっと見た段階の手応え。

 今年も桜満開だ。そんな中で日本アニメも咲いたり散ったりの今日此の頃。とにかく新作放送が色々来ている。とても楽しい。

 

 にしてもすげぇな。単純にこの本数がすごい。これだけアニメ放送枠が増えたということは、それだけ実写で何かやるテレビ時間が減ったわけだ。テレビタレントの活躍の場を圧迫しているのだろうか。

 

 じいさんとかに聴くと、アトムや鉄人の時代だったら一週間でこんなにアホみたく流すのが信じられないという。それよりもっと新時代だけどとっくに昔のバブル時代人間の親達に聞いてもこの量はありえないという。

 そしてなによりそのほとんどを見ている息子や孫(つまり私)の青春のあり方も信じられない。とは言うものの、実を見れば疑いもゼロになったと感想をもらった。

 アニメってどの時代の人間の青春にも付随している素敵なコンテンツだと思います。

 

 で、今回も睡眠時間をこそぎ落とす勢いでバンバン始まる。もうちょっと数を減らせば? 

 4月に入って2週間が経過。結構色んなのが出揃った。

 やはり常駐で一定数いるのが異世界もの。こいつら、なんでこのクオリティでいつまでもこの時代に居座れるのだろう。アニメ作りにGOを出す会社、そしてGOを可能にするだけ集まるオタクからの支持、諸々が信じられない。

 くさした事を言ってもそっち界隈では一大ムーブメントということで、やはり私は異世界から目を逸らせない。いや、出来れば楽しく見つめていたい。

 

 今回の異世界ものの一話目だけをザッと見て、まぁそうだとは思ったけど例によって例のごとく色々と酷い。ここまでネタ要素を繰り返し擦り倒して来たからには、逆に例から漏れて新時代の金字塔を打ち立てて欲しい。だが今回も微妙に味変を加えたのみの痛いテンプレ作品がわんさかだった。

 

 数年前にはママと一緒に異世界ファンタジー冒険ものがあったが、今回は姉さんと一緒に行くもの。

 まるで異世界洗濯屋の再来のようなチビが無双するやつ。

 デブがイケメンになってあっちとこっちの世界を行き来して勝ち組になった感だけ得るやつ。

 まさかの異世界召喚は二度目だから倍掛けで俺つぇ~をやるヤツ。

 などなど、いつもの我々の世界が目白押し。このチープな退屈感に青春の安らぎを得るのだ。ちょっと屈折したこの親近感を理解出来たあなたはもはややり手のオタクである。

 

 そして並み居るクソアニメを全部倒してキングオブ異世界クソアニメの称号に上り詰めたあいつも帰ってくる。そう通称スマホ太郎、フルネームは「異世界はスマートフォンとともに。」である。

 22世紀まで待ってもナイナイと誰もが思っていた悪名高きスマホの申し子のヤツが帰ってくる。これはメモリアルは春になること間違いない。色んな意味で震える。

 さっそく第1話を確認したが、パーフェクトにあっても無くてもマジでどうでも世界だった。この駄菓子の中でも一番安い菓子を楽しんだ的人生のチープなおまけ感が心地よい。

 この作品についてはシナリオやキャラの評価などは2の次3の次、いや100まで数えてもその重要性に触れることはない。地球のオタク総員うん万人にイジられた作品という半端な出来では取れないポジションにあることが最大の評価ポイントになる。惜しみなくネタに出来るその存在感にこそ良さがある。

 酷い事を言っているように聞こえるかもしれない。でもそんな感じに聞こえるだけのことで総合的に好きです。それからヒロインの声優はやり手の人気者が集まっていてとても助かる。語るまでもないが声優に罪はない。

 

 これはこれで誰にでも作れる世界観ではない。高すぎると見えない。逆に下がって地中にまで潜ればやはり見えない。低クオリティも極めると常人には達せないすごい所に行ってしまうのだ。その最たる例がコレ。素晴らしい。

 

 そんな感じのラインナップでもうネタ要素のオンパレ状態。緊張感、教養、感動、感心、なによりもシナリオの面白みが致命的に欠けている。見ていてキツいターンが長い。ていうかタイトルから酷いのもある。でも見捨てずに最後まで見るよ。

 

 もうまともな事はやらないという逆のテンションに振り切って話を作るんだな。こうなると正攻法でベストセラーを生むのがいかに大変な事かが分かる。

 とはいっても私は秀逸、ゴミ含めたお話を書いたことがないので、質の是非を問わずエタらせを回避して書き切った作家の事は尊敬する。

 いくらクソアニメを作ったからといって、その根本からが無駄にはなることはない。過去の失敗から学ぶという概念における「過去の失敗」の素になることで、未来を作る礎にはなる。そんなわけで全ての作家にありがとう。

 

 麗しき斬首人の葛藤、罪人だらけでサバイバルをするみたいな流れに異質な緊張感と面白みがある「地獄楽」というのが良さげ。コレはマークしておこう。

 そこと並べるとタイトルにちょっと面白い対比が見られるのが「天国大魔境」。今期は地獄も天国もフューチャーした良きラインナップが見られる。こちらも面白いし、何か不穏な幕開けなことから続きが気になる。

 確か武者小路実篤の小説の中で、死は生に付随してあるもの、てことは逆も然り的内容が書かれていた。つまり地獄を見るなら天国も一緒に見て表裏を知った方が何か良いってことか。てなわけでこれら2作をセットで見て楽しんでいる。

 

 ネタ要素無しでちゃんとやる安定の系統の枠もあり。

 水星の魔女セカンドシーズンと鬼滅の刃3期あたりがそうだ。変なネタアニメがある中で、フザけず全うに物語を展開させるこういう作品に変に安心する。

 鬼滅は3期も圧巻のクオリティ。一話目は派手かつ景気よく1時間も見せてくれた。これが長くて暇な時間ではなくちゃんと面白かった。それとカナヲにまた会えて良かった。

 今回は前回と別の柱がメインシナリオに絡んで面白そう。甘露寺蜜璃というスケベな見た目の彼女が何者なのか気になっていたので、そこの所が知れる未来が楽しみだ。一話目から凶悪にデカい乳房が零れ落ちそうでヒヤヒヤしたぜ。ちゃんとしまっとけよ。

 

 水星の魔女は前期のオチが血まみれホラーで困ったことになっていたから、コレの続きはどうなると気になっていた。

 オタクならだいたいが好きな待望のガンダム成分、そしてもはやアングラの粋を脱してメジャーになりつつあるユリ成分、この2つがが補充できる良き春になった。

 楽しみな2シーズン目にあたってリニューアルされたキービジュに人間が映りすぎて喧しい。この喧しい仕様のキービジュにちょっと笑った。とても良いと思います。

 スレッタ可愛い。「進めば2つ」ってやつは人生のスローガンとして素敵。私もそれで生きてます。

 

 それからユリといえば、なんかごちうさ感もあるビジネスユリものの「私の百合はお仕事です!」という気になる度MAXの作品がある。素敵な仕事だと思います。

 これはそれいう人間を釣るためのそういう作品であると分かりやすく告げたタイトル。じゃあ見るか~となってチャンネルを合わせるしかなかった。

 

 春は恋も捗るこというでラブコメ枠もいくつか確保されている。恋は年中やってオモろいものだが、スタートを桜のシーズンに合わせると猛烈に心地よい。始めるなら春からをおすすめする。夏は暑いからデートとかも面倒だし。

 とりあえず「女神のカフェテラス」という実在するならパラダイスでしかない素敵タイトルな可愛い子ちゃん大集合アニメをチェックしていこうと思う。こういう分かりやすいラブさ、コメディーさ、そしてスケベ感がノスタルジックで胸にキュンと来る。もはやこの系統も古くから続く日本アニメジャンルとして確立された。

 

 高木さんとか長瀞さんとか宇崎ちゃんとかがそうだけど、地味な誰かに華のある人間が謎にグイグイ攻め込むラブコメって最近多いな。一体どこから定着したのか謎な例のシステムの作品が今回もある。

 これまではモブめいた男子にそのレベルの女は来ないだろうとツッコんでしまう美少女がグイグイ来るヤツが流行ったが、今回は逆に男子が根暗な女子にグイグイ来るパターンのがある。ちょっと珍しいシステム。

 それが「事情を知らない転校生がグイグイくる。」という作品。なんつうタイトルやねん。タイトルにセンスを持たせようと思考を凝らすのを投げてめっちゃスマートかつ正直につけたタイトルがコレですって感じ。 

 既に2話分の放送が終わったが、何か楽しくていい感じ。

 要素としてヒロインに対するクラスメイトのいじめ行為、そして陰湿ないじめをポップに乗り越える転校生くんからヒロインに向けての真の友愛が上げられる。胸糞な基本要素を乗り越える転校生 高田くんの清さ、そしてちょっとバカな所が何か良い。これはもう何か良いとしか言いようがない。このヒロインには「君に届け」のさわこちゃん感を見る。そんなわけでヒロインの事も応援したい。

 

 楽しそう、同時にしょうもなさそう。だがオタクを楽しませるならそれで良い。

 そのノリと勢いで見せる気になる作品が「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」。コレは結構好きなノリ。

 長年オタクをやっているからこそ、そのマイナス要素も理解出来る熟したオタク。逆に受け入れ拒否からオタクをターミネイトしたい怖い真人間。そのどちらかの人間が書いたかのようなオタクをテーマにしたディストピアが見られた。アホくさい妄想話だが、それでこそ漫画やアニメでやるのが面白いでないか。

 微妙に「逆転世界ノ電池少女」感がある。それからファイルースあいはどちらにもメインで出ている。オタクと縁のある役者だな。

 

 てなわけで数はもちろん、作風もあれこれと振り幅が広めなことから、この春もアニメハンターの血が滾る。ていうかアニメハンターていう概念や肩書は既存の物なのだろうか。とりあず勝手にそれをやっている者です。

 

 ずっとアニメで楽しい我が人生。全てのアニメ作品に幸あれ。

 

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