マイホームヒーロー
罪に汚れ、傷まみれになってでも家族を守るお父さんのお話だった。このように書けば綺麗な感じもするが、内容は規模が狭いながらもディープな人間心理を孕んだ特上のクライムサスペンスだった。
家庭を守ることに関してなら、こういう英雄だっているのだという異質な物語だった。怖いけど家族愛にもしっかり触れている。
こういうの結構好き。楽しく視聴した。でも我が家がこうでなくてマジで良かったって思う。
一見するとボンクラにしか見えない哲男パパだが、いざとなれば思い切りが良く、頭も切れる。これは意外。
そしてもっと意外なのは、それを支えるママね。ママがすごいんだけど。ミッションインポッシブルばりに屋上から下階に移動して重要な仕事をしていた。
カリスマ男をやりがちな俳優 諏訪部順一がマックスで冴えないおっさんをやっていることに時代も深まったと思える。
お母さんも普通のおばさんなのに、大原さやかが演じることでちょっと色っぽい良い女に見えてくるからそこが役者のマジック。
そもそも地味な家庭であり、それに加えて絵柄の効果もあって益々タダの人に見える夫婦が、やるとなれば徹底して犯罪をやり通す点がすごい。案外こういう普通に見える人の方が肝が太くて、いざとなれば何をやらかすのか分からないものなのかもしれない。
家族3人でただ安寧に暮らす。それだけの事を叶えるのに、人生の全てをかけたカロリー量高めの戦いに出るお父さんを見ると、平和に生きるって当たり前のようで難しいと思えた。
それから哲雄パパは何でずっとサランラップみたいなの被ってんの?最近の包帯は透明化したのか?
タダのおっさんとおばさん、後は怖いヤクザのお兄さんズがメインで出てくるアニメだし内容も暗い。そうなると、事情を知らずひとり伸び伸びとやっている娘の零花ちゃんが癒やしの存在になってくる。あとはちょっとだけ出て来たやり手キャバ嬢の響さんも。
零花に強めにDVを仕掛けてくる延人はターミネイトされても仕方ないと思う。息子を失った麻取さんがとにかく怖い。
毎週緊張感と恐怖に張り詰められた展開でとても面白い。
こちらにとっては敵になるか味方になるか、言動にはらはらさせられた恭一のポジションも良い。食堂経営をしていた恭一の過去エピソードは可哀想。
金庫のパスワードを破るアイテムとしてALSライトを使ったシーンは印象的。こんなのあったのか、知らんかった。
こうなったら一定のボタンだけ使っているのが分かるから、定期的にどれもこれも触っておかないといけない。怖いアイテムがあったものだ。これから犯罪をしようと思う者への勉強にもなってしまうシーンだったな。怖い。
結局ラストはその場をやり過ごすために仕方なく哲雄がまた罪を重ねて延人に続き父親まで殺ってしまう。
最後に台風で土砂崩れが起きたニュースが流れる。延人パパの死体が土から出てくるのでは?と心配になる終わりだった。で、ここで終わりかよってオチだった。
哲雄は捕まることなく行ったのか。気になるオチ。
転生貴族の異世界冒険録 ~自重を知らない神々の使徒~
酷い。
まるで飴掴みに行ったら箱の中身が全部煎餅(しかも個装でなく裸)だったかのような残念な気分。まぁ煎餅も好きなんだけどね。
こうなる未来なら1話を視聴する前のタイトル段階で見えていたが、それでも「もしかしたら」があるかもと思って視聴したところ、所詮ifへの一縷の想いなど儚い夢でしかないと分かった。現実は残酷なまでに正直である。
0話切りした者がいるというなら、それで大きな間違いはないっす。
今期はタイトルだけで皆が震え上がるスマホ太郎2という異世界クソアニメの殿堂入り枠があるのに、そこに更に同枠を埋める作品をぶっ込むとは脳がバグる。
個人の録画と再生の都合から、ウマ娘、鬼滅3期の後に視聴することになる。今の熱い枠を担った二作の後に見ると冗談のように気が抜けた枠となっていてこちらもヘロヘロになる。
これは八方塞がり。もっと広げて十六方にした所で逃げ道は狭い。そんな辛党に傾倒した意見オンリーで終わらせることも出来るが、私は優しいのでもっと語ります。
まずコレはカインくんの正座アニメでした。前世の記憶があるままに異世界冒険に来た割にはボケっとしたヤツで、いつもやりすぎ能力を発揮して総員に叱られて正座し、かと思えば持ち上げられたりもする。
この総員がテンションを合わせてカインの間抜けを上げて下げてする劇団転生貴族のコントが見れる点は印象的。バカバカしくゆるいノリだが、そのノリを貫徹した精神や良し。
シナリオは壊滅的につまらんので一週間経ったら先週何やったっけ?となるが、総員間抜けノリは一貫しているため、作品内容はさておき作品独自の雰囲気は肌で感じた記憶が残っている。そんな不思議なアニメ。
カインにたかってくる女達はやっぱりおかしいと思うけど、ロリっとして萌えっとするキャラ絵は可愛い。絵は良いんだよ。
そして声優もこんな内容の割には有名人が集まっている。そんな彼らが声と魂を吹き込んだアニメなら時にはツッコミを封じて集中した方が良い。
美麗な声でOPを歌った内田彩は偉い!
間抜けなショタ主人公を演じたナンジョルノこと南條愛乃もナイス!ナンジョルノはコロナでダウンしちゃったと聞いたから早く良くなってね。
OPアニメ、EDアニメ共に間抜けな内容になっているのは嫌いではない。それから王様がうざくて馬鹿っぽいけど存在感あって良いキャラしていた。
夏休みが始まる頃にはもう忘れてしまっている作品になりそうだが、それなりになんだかんだ楽しく見たんだなコレが。
異世界はスマートフォンとともに。第2期
来たぜ、期待はゼロなのに不思議と春の注目枠に入った一作。でも酷い。
1期が放送出来たことが奇跡的神のいたずら。そして来た2期があるあたり、現世の行末を見届ける神はよっぽどおふざけが好きなようだ。
異世界クソアニメの殿堂入りとなっているため、当然0話切りして何も損のない作品になっている。
そんな究極クソアニメを令和時代にもう一度。
あれだけ悪名を上げた作品が6年待って新作をリリースとはすごい。
22世紀まで待っても続編は無い。やる意味も無いと思っていたが、やる意味うんぬんは度外視でとりあえず企画が押し切られた。どこかの御曹司が沼りまくって貢いでいるのかな。コレに金が集まることが現代ジャパンドリームだな。
ていうか1期があれだけ笑われたのに、よくぞその後もしぶとく書き続けたものだ。見る度に「どんなテンションで話書くの?」ってなる痛い話なんだなコレが。
でも趣向、性癖、願望など、丸っと「煩悩」から発した世界観を一貫して描き続けるある意味羞恥心を削いだ上での作業が出来るのは、作家魂として潔いものだと思う。
死角なしのパーフェクトにしょうもないアニメだが、何にせよ一つの方向性、テーマを統一した真っ直ぐな作りなのは評価してあげたい。この場合なら「しょうもない世界」を描く事に徹底したことで、ブレなき物作りが叶っている。それ自体はすっきりする仕事ぶりで良い。
1期では入りが間抜けでスマホ、将棋の要素がネタだったからまだ笑えた。
で、やっぱりコレって出オチだからね。もうオチた世界の続きを見たところで蛇に足(人はそれを蛇足という)なわけだからやっぱりつまらん。
つまらんのは見る前からも分かっていたが、出落ちの新鮮さがない上に、ネタ要素も薄まったから輪をかけてつまらん。つまらん物に対してこの分量を用いて語れる私も真面目人間だと思う。
この手のアニメ特有の記憶の歪みをもたらす効果が出て、やはり一週間経てばひとつ前の回で何をやっていたのか覚えていな。記憶力は良い方なのだが、これに関しては「覚えることなどない!」と脳が判断して記憶をシャットダウンしてしまうようだ。人の脳ってのは実用的に出来ている。自分の頭の中に入っているというのに、意外と知らない機能性だった。
そこらをぶらついて女とイチャイチャするだけのものだった。この主人公に群がってくる女子ズもおかしい。今7人の嫁がいるのに今後は9人になると予言されているらしい。もし私が父親なら、この9つの人身御供枠に我が娘がはめ込まれることを死守するに違いない。
ちょっとませた小学生でも達成することが出来るシナリオレベル。最近名前を広めているChatGPTなんかに命じれば、簡単にコレの要素を踏襲した上で8倍面白い物を仕上げて来そう。
正義を追求するなら悪を、逆に悪を追求するなら正義を、結局どっちかに徹するなら、もう片方の学びもいる。
これからの人生の中で、多くの選択肢の中から楽しく有意義な時間となる道を取捨選択することがあれば、これを選んだらつまらんという消去法が使えるだけの学びがあった方が良い。そういう意味では「つまらん」を学べる事で教養のある作品だったと言えよう。その他、好感、共感、刺激、感動、芸術性などは皆無の代物だった。
もしも3期があったら、私が大事にしているスーファミソフトの中で3番目に市場価格が高い物を10円で近所のガキに売ってもよい。さすがにタダは無理っす。
よろしければ現代日本をガラケーと共に生きて下さい。ポケベルでも可。
くまクマ熊ベアーぱーんち!
可愛い!クマ好き!
それだけやん。
マジでそれだけの時間です。可愛いで殴るだけ。
2期をやるにあたっての追加タイトル「ぱーんち!」の響きも可愛いと思います。
これはある意味瞑想のような時間を送れる枠である。中身すっからかんの世界の中でひとつだけ確実性がある要素「可愛い」を無心に近い感覚で愛でる事によって、精神の開放と成すのだ。これが結果的に精神のヒーリングとなる。
私のように元気で疲れ知らずの人間には関係のないリフレッシュ成分だが、現代社会での生活に疲れて、一時でも現世との別離を図りたいと思った者には強い癒やしとなるであろう。
こういう中身の無いコンテンツをあえてあるべくしてあるものとして用意することで、簡単に無しと判断せずにいつまでもあるものとしておくのもそれはそれでありになってくる時代になったのではなかろうか。
というあるとないが繰り返される思考の結果、今の私は混乱してしまっている。
見て分かることは、可愛いクマ娘のユナちゃんが、ロリロリした妹ヒロインズと戯れるロリロリハーレムパラダイスアニメであること。
ユナがクマを脱いでドレス姿になるところがハイライトだったかもしれない。可愛い。
メインどころを演じた河瀬茉希、和氣あず未の声は好きっす。
河瀬茉希の少年声はいいよね。
あじゅじゅは間違いなく良い役者だけど、やっぱりクオリティが微妙な変なアニメに出て来る率がたかいよな。
OP、EDの両主題歌も2人がそれぞれ担当した。そちらも毎週聴いていて心地よかったっす。
というわけで秩序のない現代にぱーんち!して下さい。さっきミスチル聴いてたもんだから、スッとこういう文言が出て来た。
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