こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

「仮面ライダーストロンガー」のデルザー軍団は最強最高の軍団だった。

 正月にちょっと倉庫を整理してみる。すると出てくるわ出てくるわ色んなお宝達。

 その中にある仮面ライダーのHGガチャポンフィギュアコーナーに触れた。やっぱりライダーを集めるならHGフィギュアだよな~。ていうかHGてなんの事なんだ。誰か教えて。

 これの実機を回した経験はほぼ無い。中身だけをショップで買いあさっていたのだ。それと人から譲り受けたものも結構ある。

 金に余裕がないことから人よりもダブりが怖い。だから確実に内部を狙いたい。そんな子供の都合を分かってくれ。

 

 全体を見れば軽く100以上はある。見ているだけで楽しいぞ。

 一番上の方にドクロ少佐のフィギュアがあった。ドクロ少佐といえばデルザー軍団の一人だな。あいつらは最高だった。

 そういえばデルザー軍団は、全員このシリーズでフィギュア化されていたんだよな。

 全部集めようと頑張ったけど、メンバーの半分くらいしかいないんだよな。今から集めるのもアリと一瞬思ったけど、今はコレクションを減らして行く人生の整理フェイズだから、やっぱりアリの判断がナシだったと結論が出た。←といわけで最近はヤフオクに何体か流したりもしている。悲しいが諸々の事情からいつまでも持っておけるものでもない。

 

 コレきっかけでデルザーは最高の軍団だったと染み染み思い出すターンが到来した。 

 悪者天国過ぎたけど、デルザーもまたライダーと並んで私の青春の基地だった。また会いたい。悪いほどに格好良いあの世界最強最悪軍団に会いたい。

 それと関係ないけど、ワンピースの最悪の世代11人が出た時には、世界規模での認定であること、数的に近いことですぐにデルザーを思い出したものだ。

 なんかすげぇ奴らがたくさんいる。それが正義でもワル者でも同じく痺れるのだ。私の中の中2なノリがそうさせる。

 中2マインドって客観的に見れば痛くてマジにおバカって思うけど、あっちサイドで中2っている時にはすげぇ楽しいんだよなぁ。どっちのサイドでも物が言える人です。良い青春したわい。

 

 デルザー絡みの別口オタク想い出といえば、アニメ「瀬戸の花嫁」の不良番長軍団キャラがデルザー丸パクリだったこと。これは東映様公式から怒られたらしく、DVDになった時にはそこがカットされていた。

 オリジナルの本編映像も見たことがあるが、確かに酷いパロだったかも。ジェネラルシャドウと声も顔も同じのジェネラル番長ってのが出てきて、これはアウトだろって思った。ちゃんと東映様公式から注意されたぽくてDVDでは別映像に差し替わっているぞ。

 いつか蔵入りになったジェネラル番長の映像も解禁した新生BD版を出してほしいものだ。

 

 まぁ問題になってしまったが、どういう形でも他作品でデルザー軍団がネタにされたことは嬉しかったぜ。それだけ奴らが人気者ってことだ。

 ちなみに瀬戸の花嫁も大好きなアニメで4周くらいしました。あちらも名作なので未視聴のまま死んでいくのは勿体ない。暇なヤツはとりあえず見ておいた方が良いとオススメしておこう(←相変わらず偉そう)。

 

 とまぁ色々な振り返りが出来るくらい青春の逆襲が成ったことから、ストロンガーのデルザー軍団編だけを見ることにしたのだ。

 年明け早々楽しいイベント。新年はデルザーと共にね!←これはオススメしません。

 

仮面ライダーストロンガー Blu-ray BOX 2

 

 まずデルザーとは何か。皆知っていることを敢えてまとめよう。

仮面ライダーストロンガー」という素敵な特撮番組が、1975年4月から12月にかけて放送された。その話数は全39話。

 その中でデルザー軍団は27話から登場するストロンガーにとって第2の巨悪と呼べようヤバい組織。

 

 それまでの2クール分でブラックサタンとの戦いを描き、やっと壊滅させた次の週くらいにはデルザーが出てくる。

 ブラックサタンの生き残りのジェネラルシャドウの呼びかけで、世界各国から最強最悪の魔人共が日本に集まってくる。こいつらをまとめてデルザー軍団と呼ぶ。もう説明だけも怖いでしょ?

 

 結成式には一気に9人も(確か)怪人が集まっている。で、酒を飲んでいた。

 これまでも仮面ライダーシリーズで新作怪人が複数セットで来ることはたまにあったが、この大人数で来るのは無かったかもしれない。圧巻である。

 この数いるだけでビビるのに、遅れて来る第二陣で3人追加となる。そして最後には岩石の巨人の大ボスが待っている。それと本編未登場だけど、しっかりとデザインも用意されていた幻のメンバーにジェットコンドルというやつがいた。こういうボツ要素も含めて奴らは伝説なのだ。マジで好き。

 

 見てくれの派手さ、とにかくとんでもない連中であると丸分かりなヤバめの雰囲気、初っ端で掴めるこの情報から既にゾクゾクきた。 

 これをリアタイしていた子供達は震え上がったのと同時に未来が楽しみになってワクワクしたのではなかろうか。私は大遅刻で平成になってビデオを見たわけだが、それでも興奮しました。

 ていうかコレがだいたい50年くらい前の話ってのが信じられん。

 

 一気にこの数が顔出しってのが良いよな。これの他にならメタルダーの初回でデルザー以上にバカみたいな数の敵が出揃ったやつにも興奮した。デルザーメタルダーの初回を見た時には「あっ、日本終わった」と思ったものだ。

 それとコレよりも前のXライダーのボスの鋼鉄巨人 キングダークが立った時にも「日本はもうダメかもしんない」と思った。←そんなレベルで子供向け特撮番組を一生懸命見ている私がいる。

 

 27話~最終話となった39話までの1クールのお付き合いだが、各員のデザインから中身までが個性的かつ秀逸な作りだったことで強烈に印象に残る。

 あと各員の声が人生のどこかで聞いたことがある悪者ボイスばかりで、悪者声優祭りになっていた。そこも想い出深い。

 

 個性も腕っぷしもハチャメチャに強い軍団だったのが印象的だ。

 ブラックサタン怪人を葬って来たストロンガーの電キックが効かないというのが驚きだった。全員丈夫でそれまでの怪人よりも絶対に強い。

 仮面ライダーが圧倒される、負ける、捕まりもするというビックリな入りでやべぇ!となったものだ。

 途中で正木博士に超電子ダイナモの力を授けてもらったから良かったものの、パワーアップ無しのストロンガーだったら全員を倒すのは無理だった。チャージアップモードで角が銀になるストロンガーも良かったな。

 

 如何に向こうが強敵かってのが分かる最も印象的な展開といえば、ドクターケイト戦でこっち側の女戦士タックルが倒れてしまうこと。まだ10代の乙女なのに速すぎる死だった。ここ怖かったっす。

 ドクターケイトの声が悪者俳優として有名な曽我町子だったのも印象的。もう声が悪い(←褒めています。尊敬しています)。マシンマンとかだとこっち側についているけど、基本的に悪いお姉さんのイメージしかない。

 

 毒で徐々に蝕むといういやらしいやり口でタックルが追い込まれるのが見ていてゾワゾワしたんだよな。

 毒を食らっていることを茂には言わないでと立花のおやっさんに訴えかけるユリ子に見る悲しみと女の強さよ。相棒の足を引っ張りたくないという戦士の、または女の意地でした。タックルは推せます。

 ポケモンでもお馴染みの「すてみタックル」の由来だと勝手に思い込むオタクが多く出た決定的シーンが、捨て身の大技ウルトラサイクロンをぶちかますシーン。ここは熱かった。

 主役の仮面ライダーではない相棒の戦士が敵怪人を撃破した。これは当時としてはレアなシーン。タックルがありったけの力を込めて最後に一人だけ悪者をあの世送りにしたのを思うと泣ける。

 タックルの姿のまま倒れて、おやっさんが抱きかかえた時にはユリ子に戻っているという死の間際の瞬足チェンジの演出にも泣かされました。

 

 このように全員強い&悪いのにデルザーは組織としてダメダメだった。

 まず軍団と名乗っておいて一人が一つの軍団を持っているくらいにスタンドプレイがすごい。こいつらの問題点は壊滅的に仲が悪いこと。

 トップには首領がいるが、後は実質全員ナンバー2ということになっている。船頭多くして船山に登るというが、こいつらが良い例で全員トップクラスに強いことからパワーバランスがバカになって仕事が上手く行かない。こいつらを見ていると会社組織にリーダーがいて部下がいてと役割分担がある意味がよく分かってくる。やっぱり組織には役割分担があった方が良いし、上下だろうが横だろうが問わずそこにいる人間で連携が取れた方が良い。それが全然ダメだからデルザーはダメだった。

 個性とは軍団を強くする要素にもなるが、それは上手く扱ってのこと。上手くできないなら統制を乱してチームを壊滅に追い込む破滅の種にもなる。勉強になりました。かくいう私もどっちかというとスタンドプレイが多い勢かも。

 

 ストロンガーを倒したヤツが真のリーダーというそもそも協力体制なんてあったものではないルールで動くから良くなかった。

 ストロンガーがデルザーに手を焼くのは当然だが、そのデルザー内でも裏切りや出し抜きの問題があり、しっかりと一対一でもなく、たまに三つ巴になったりもする。この面倒臭い戦況が面白い。

 

 仲良くしろよ!と常にツッコんで見ていた。

 ジェットマンのバイラム軍団のことも思い出した。あいつらもめちゃ仲が悪かったよな。

 やっぱり階級分けが要るよな。全員横一線だと喧嘩をするということに待ったがかからないからすぐに現場が荒れる。そう思えば課長とか係長とかってのもしっかり意味がある椅子なんだな。ありがたみをちょっと感じる正月でした。

 

 後半に第二陣が来ると、他の仮面ライダーも日本に集まってくる。最後には栄光の7人ライダーが揃う。

 ここは良い歳してもアガるって。先輩ライダーが帰ってきて共闘とか絶対に熱い。

 ライダーマンがストロンガーのことを知らなくて、最初は敵だと勘違いして攻撃してくるのはちょっとやめてよって思ったけど。ZXの時も同じ理由で序盤に揉めてなかったっけ?

 

 マシーン大元帥ら追加組もなかなかの曲者集団で強いは強い。で、こいつらのまた悪い点は、チームワークが死んでいた事に加えて基本的に仮面ライダーを舐めていたこと。

 とは言っても強かったからV3、ライダーマン、ストロンガーをとっ捕まえるまでの事はしている。そこまでの力があるのは素直に怖い。

 日本のライダーは攻略したとか調子こいて、まだ会っていない1号、2号のダブルライダーのことを忘れている。ダブルライダーについては「そんなものは伝説」と理解して現実にはいないものと考えて作戦を進めていた。で、ちゃんといて出てくるから一泡吹かされることになる。

 伝説扱いしてダブルライダーを無視した調べの悪さと慢心については未だに覚えている。改めてココは間抜け。

 まぁ確かにダブルライダーは伝説だけど、それも生ける伝説だからね。だから相手戦力の頭数から消して作戦を立てたらダメだったんだよ。

 

 ストロンガーとは意外にも長い付き合いとなったジェネラルシャドウとの決闘も終盤の見所だった。

 その前のタイタンも良かったが、次に来たシャドウも超推せる幹部だったよな。タイタンは黒、シャドウは白、そして揃って細長い頭。白黒卵みたいな対の二人で良いコンセプトだった。二人で並んでいる場面をもっと長く見たかったなぁ。

 

 ライダー定番の再生怪人軍団がデルザー編終盤にも現れる。ブラックサタン時代からの懐かし怪人に混ざって、ちょっと前に死んだばかりの荒ワシ師団長もしれっと再登場だったのが微妙にオモロイ。扱いまで荒いのか。

 

 ラストの岩石大首領戦は、70年代特撮だからやっぱり微妙にしょぼいけど、これはこれで味が出ている。

 デカい岩の巨人に対してライダーは人形を使っているのが丸分かりだ。ウチのお兄ちゃんも気づいていた。CGもないから工夫でやり過ごすこのスタイルも良いな。

 それでも巨人と7人ライダーがやりあうラストバトルは今見てもなんかジワるんだよな。心が燃える。

 ボスは自爆が定番だが、ここでもやっぱり大爆発だった。

 

 久しぶりの昭和特撮を見てやっぱり思うのが、爆破シーンの火薬量すげぇ。絶対にいらんだろって量の大規模爆発なんだけど。そんなに暴れん坊なパワーがあの化け物達の中に閉じ込められていたというのか。エコなこの時代にあの爆発は出来んでしょうが。

 

 歴代ライダー集合はスーツだけの話でなく、ここでは中の俳優も全員集合だからな。そこが良いよな。

 皆間違いなく男前だけど、今の世で言うイケメンとはちょっと雰囲気が違って全体的に顔が濃くて微妙に暑苦しい。昭和の男前ならでのは強い顔も良いものだ。

 今の若者の中に本郷猛や神敬介みたいな顔面のヤツいないだろう。この良い具合な熟成は難しいだろうなぁ。改めて良い顔だぁ~。で、皆声も良いんだよな。

 

 次のスカイライダーでは中の人まで揃うことはないから、やはりここが最盛期だった第1部大団円パートとしてふさわしい。

 終盤の熱さとラストに感じる満足感とちょっとの切なさと寂しさよ(←感じることが多い)。当時の子供達は、なんとも言えない感じで見ていたのではなかろうか。そんなリアタイ勢も今だと全部ジイさんバアさんになっているよな。確かな時代の深みにジワる。

 

 というわけでめちゃ格好良いし面白かった。

 デルザー軍団編でも半年行く構想があったという。実際には1クールで終わったけど、もうちょっと続く世界線があったならそっちも覗きたい。

 ジェットコンドルはじめ他の怪人の案も出ていたというからなぁ。それを知ると惜しい幕引きだったとも思えるが、まぁそういう所も含めて伝説のコンテンツかな。

 

 というわけでデルザーは、ライダーシリーズに留まらず全特撮で見てもイチオシな悪者軍団です。知らない人は今からでも触れてみよう!

 

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