こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

雪山で揉めてスーパーバトル「映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち」

「映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち」は、2005年12月10日に公開された劇場版アニメ。

 

 皆大好きMax Heartのまさかの映画第2弾である。1シリーズで2作も劇場版が用意されてるなんて贅沢。やっぱりプリキュア人気はこの時からかなりキテいた。

 

 今回は雪山での冒険&戦いになります。

 雪山、スキー、ペンション、揉め事、これらキーワードからすぐに思い出すのが「かまいたちの夜」なのがオタクマインドの私らしい。可愛いプリキュアとはまるで関係ない怖いコンテンツを思い出してすぐに記憶の奥にしまった所で、楽しい映画の感想を書いて行こう。

 

映画ふたりはプリキュアMaxHeart2 雪空のともだち

 

内容

 主人公達一行は雪山に遊びに来る。

 そこでひかりは謎の鳥を拾う。実はこの鳥「鳳凰」という凄い鳥で、「雲の園」から落っこちて来たのだった。

 ひかりが愛を込めてひなたと名付けた鳥を狙って闇の勢力がまたまたやって来る。

 プリキュア達は、雲の園とひなたと己の青春を守るために悪と対峙するのである。呑気に雪の上で遊んでばかりいられない青春がそこにある。

 

感想

 今回の映画もいきなり聞こえる野沢雅子のおばあちゃん以外の声。ほのかのおばあちゃんも登場するが、今回のゲストの喋るちっこいムササビも野沢雅子氏が担当している。

 前作映画ではカエルで今回はムササビなのか。何気に野沢雅子プリキュアで役者としての本気を見せまくっている。

 そういやムササビとモモンガって似ているようでちゃんと違いがあると何かの番組で説明していたけど忘れちゃったから結局今日もどっちがどっちだが分かんない(←おバカ)。

 

 事の取っ掛かりは、雲の園の老師が間抜けだったことにある。ムササビのムタに卵を大事に扱えと言われたのに普通に落として雪山にズドンだからダメやないか。老師の声は懐かしさを感じる青野武ボイスだった。すごいジイさん声で親しみが湧く。

 ていうか今回は「雲の園」というニューワールドの情報解禁でまた世界観が膨らんだな。あっちこっち色んなヤツらがいて色々揉めているようだ。

 

 鳥のひなたが可愛い。鳥なのになぎさがポチって名付けようとしたのが雑くてアホい。ひかりちゃんが愛情を込めてひなたと名付けて良かったです。

 ひろプリにも鳥のツバサくんが出ていたが、それよりずっと前にいたプリキュアの鳥のゆるキャラがひなただったのか。プリキュア史の勉強になった。

 

 雪山に男女がわんさかいれば色々ある。ふじぴー先輩を間に挟んでなぎさ、ほのかがちょっと揉めてぎくしゃくする展開がやって来る。

 なぎさが丘ではスポーティーギャルなのに雪の上ではダメ。あと水の中も。スノボが出来ずに落ち込んでいる時に、ほのかとふじぴーは楽しく滑っているから嫉妬しちゃう。こういう点でなぎさは親近感が湧く等身大のギャルだと言えよう。

 

 ほのかはラブが絡んだことでちょっと気遣いが足りない。テレビ版でも悪気なくふじぴーとなぎさの事について雑に気遣ったら雑な分なぎさに反感を持たれて揉めてた。

 今回はほのかがそんなに悪いことはないけど、なぎさの気分とふじぴーがそこら辺にいた距離感の問題で声掛けのタイミングが最高に悪かった。で、揉める。

 

 仲良しの二人が揉めると確かに心が痛むのだけど、女子のギスっているのってどうにも興味深い。そんな野次馬根性からこういう展開も楽しく見るしかない。

 ここで友人の莉奈ちゃんが意外にも分かった大人な感じでなぎさを諭すのが印象的。友達には本当の友と建前での付き合いだけのテキトーな関係の二つがあって、なぎさとほのかは本当の所では好きあっているから喧嘩別れは無いと見抜いていた。

 莉奈ってこんなに落ち着きがあって話も分かるギャルだったっけ?それも雪山が少女を少し成長させてレディにするってことで納得ですね。

 

 今回もテレビ版の敵はお休み。あいつらは屋敷で坊っちゃんと遊んでいるかケーキを食っている(はず)。

 襲撃をかけてくるのは、闇のマッチョ男二人組。フリーズン、フローズンと名乗る二人で、どっちがどっちが覚えにくい似た名前。中の人は草尾毅檜山修之でどちらも後のシリーズの「プリキュア5」に参戦してくる。ありがたいことです。

 こちらが可愛いギャル二人なら、あちらさんはふたりはマッチョ男ということで、自分達こそがプリキュアを凌ぐ最強コンビだとイキって襲撃をかけてくる。

 

 デカいこと言うだけあってプリキュア最大級のピンチを運んでくる。

 今回の大きな見所を持ってきたのはこのマッチョ男ズで、奴らの力によりプリキュアが操られて同士討ち(手抜き無しのガチ)をおっ始めるのだ。ここ結構過激ですごい。

 ホワイトの目が据わっていてマジにブラックを仕留めに来る。怖いってば。

 操られたホワイトの攻撃は容赦ないもので、ブラックがボコボコにされちゃっている。やがてブラックも操られて双方ガチで打ち込み始める。

 コンテンツの売りの肉弾戦が、敵の化け物ではなくこちら側の少女に打ち込まれることで、改めてちゃんと怖い暴力がそこにあると分かる。化け物ならともかく、人から人に向けて拳を打ち込めばそりゃ痛く酷い景色になる。怖いキャットファイトだ。

 

 親も一緒に見る劇場版でコレだから、当時の客は親子揃って怖い想いをしたらしい。というわけで泣く子も出れば、怖いし心が痛いからやめて!という苦情も来たらしい。これきっかけでプリキュアのガチな同士討ちはシリーズのタブー項目に追加されたそうな。

 確かにヒーロー同士が、しかも可愛いギャルがガチり合う要素は、教育上特に良い方向に働くことはないだろう。でも私としては興味深い要素として楽しめた。女子の揉め事は見世物として結構見れるものだし、物理全振りのキャットファイトだってその範疇としてアリ。

 それでも拳をかわした分だけ後に二人は分かり合い仲直りも出来て結果良かった。ちょっぴり刺激的な雪山の思い出要素となりました。美少女同士は手を取り合って仲良くしろ。

 

 敵のマッチョ男に逆襲を仕掛ける際には、ひなたのスーパーパワーを借りてプリキュアが進化モードのスーパープリキュアになる。鳥が分けたパワーということで、いつもの衣装に羽がつき浮遊能力も得てめちゃ強くなる。前作映画のゴールデン化に続いてこちらでも映画オンリーの変身が叶った。スーパープリキュアは格好良いし可愛い。

 

 映画ゲスト声優として矢口真里Berryz工房清水佐紀が出演している。雪山の客の役で出ていた。Berryzとか懐かしい。主題歌もBerryz工房でした。改めてグループ名が良いよな。

 

 1時間10分くらいで良い感じにまとまってしっかり楽しい映画だった。映画2作共思った以上に楽しかった。バトルもよく動いて楽しい。 

 何よりの見所は当時のちびっ子のトラウマとなり、シリーズの禁忌の誕生ともなったプリキュアの同士討ち。刺激的な想いになれます。これはそれまで約2年演じて来た中の人も心苦しい想いになったのかも。

 友達の事は殴るよりも抱きしめてあげよう。それくらい優しく寛大な心で青春を謳歌しよう。良き学びとなりました。

 

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