こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

金の輪っかをつけて超能力合戦だ「那由他」

那由他」は、1986年7月31日に発売したOVA作品。

 1話のみで約1時間20分の作品である。

 しかし古いなぁ~。そんな懐かしアニメを今更プレイバック!

 

那由他(1) (フラワーコミックス)

 

 原作は少女漫画。少女漫画らしく主人公ヒロイン那由他のキャラデザが良かった。まず可愛いし、スタイルもよくてちょっとだけエロかったような気もする。そんな彼女のマジでちょいの入浴シーンが見れる序盤に注目。

 

 ジャンルとしては、SFと超能力アクションが合わさったもので、終盤を見ればそこを越えてスプリチュアル&ややオカルティックなノリもありだった。

 このくらい古い時代には「幻魔大戦」や「ぼく球」など、雰囲気良しで中身も楽しい超能力ものやSFものが流行っていたはず。これもそれ系だったかな。

 

 たった一話にしていることで原作漫画の詳しい所をいくらか端折ってはいるのだろう。なんというか、分からん話だったような。最後まで見終えた時には、久しぶりに清々しくワケが分からんとなった。

 

 まず地球を狙う宇宙人「アザトー」がいる。こいつらが円盤でやってくるからさぁ大変だ。

 そしてこの化け物の侵略を許すなと立ち上がる人類の戦士がいる。彼ら戦士達は、アザトー側発のアイテム「輪(ジャルン)」をゲッツして戦う。

 ジャンルとは読んで字の如し「輪」であり、孫悟空が頭にはめている輪っかみたいなアイテム。これをつけると人類に宿る超能力が覚醒して強くなれる。輪っかを使用して戦う戦士の事をジャルナーという。JALの信者みたいな語感。

 主人公の知らない所で実は展開していたやばい化け物とやばい輪っか装着軍団の戦いがあった。それを知ったからには、可愛い那由他ちゃんもこの戦いに巻き込まれて行くことになる。

 

 二つの勢力に分かれて超能力バトルを行う。これは基本設定として簡単で面白そう。でも段々簡単ではなくなっていく。

 

 可愛い那由他ちゃんが少年キロを拾って来たのをきっかけに、なんか色々おかしいことになる。那由他家は焼かれパパとママが殺され、もう戦うしかない流れに入っていく。

 割りとSFやオカルト好きの那由他がパパにそっち関係の話をしたら、そっちの事は何も知らないパパがテレポートをテレポテトと言い間違えていたのが面白かった。ちょっと可愛い響き。

 

 敵にさらわれたキロが、想いの力でうんたらかんたらで一気に20歳分成長してイケメン兄さんになるのが謎。説明を聴いてもよく分からん。

 

 テレポートとはとんでも現象ではなく、科学で証明出来るとメガネイケメンのリョータローくんが講釈をたれてくれるが、これも聞いても理屈がよく分からん。あれ?こっちの分野に深い人ならこの説明で分かるのかな。

 もっとよく分からないのが、敵の宇宙船の中でテレポートしたリョータローが体を無くしてしまう理論。それも外でもない本人からなんでそうなったか説明があるが聞いても謎。ヤベェ、ちんぷんかんぷんだぜ。

 鏡の中にテレポートしたら実態が向こうに行って、それから核融合がうんたらで結果魂だけ残ったみたいな感じの事を言っていた。とにかくテレポートとは単純に場所移動ではないのだとか。実態と中身、人で言うと体と中の魂が一緒に飛べず片方だけどこかに行くという例もあるらしい。で、リョータローは体を無くして幽霊状態になっている。

 

 そこで那由他ちゃんが「私の中にテレポートして」という謎めいたパワーワードを発し、那由他リョータローは一つになる。シャーマンキングでいうところの憑依合体みたいな感じで、那由他の中にリョータローの意識もあるという合体状態になっている。最終的にはキロも体を無くすので自分の中にテレポートさせる。那由他ちゃんの中に男入りすぎ。

 作中でのテレポートの概念が、広く世間に浸透しているやつとちょっと違っていてびっくりした。

 

 那由他リョータローの絡みで思い出に残るシーンがある。

 高い木の上にテレポートで飛ばされて降りられなくなった那由他リョータローが助けに行くが、枝が折れて二人一緒に落ちちゃう流れになる。

 こういう時は普通だと男側が身を挺して守るっていうことで、女の下になって落ちるはずなんだけど、このアニメだとリョータローが上になって落ちて那由他ちゃんが下敷きになっていた。那由他ちゃんが可哀想。せめて男が下になって衝撃を和らげてやってくれよ。

 

 キロと戦う時に一緒にいたリョータローの仲間の男のファッションが奇抜。ハート柄のタンクトップを着ていた。あれはおしゃれで良いかも。どこに売ってるんだろうか。

  コレのこと

    ↓

 

 中盤になってからジャルンの力を覚醒させた那由他ちゃんは悟りの境地に達し、なんか長々と語り始める。すごい事言ってるけどよく分からない。ウマ娘のモブの口癖じゃないけど「どうした急に?」になる謎の脳みそ進化。

 

 ジャルナー側のリーダー的女のソズは美しいイケてるお姉さんだった。ヒロインの絵柄が良い。清潔感がある。

 ソズを演じた吉田理保子の声も良い。知的で落ち着いたお姉さんの感じがあって好きです。

 

 那由他が敵のボス セナルザイラーのもとまで行き着いた時にも、ボスがなんかすごい事を話しはじめた。

 アザトー側は人類が調子こいたことをしないよう監視している立場にある的なことを言っていた。登場する化け物を完全に悪に描くのではなく、実は人類にこそ危険がある。そんな勧善懲悪を崩すネタバラしがあったことから、ザンボット3の落ちっぽいぞ。

 

 なんだろうか、「2001年宇宙の旅」を見終えた時と同じような感覚になるアニメだった。

 とにかく壮大ですごい事を言っている。それも見る者が分からなくなるような内容をだ。

 

 ネットで調べるとアニメ化したものについては賛否色々な意見があったという。まぁだろうな。

 当時リアタイしたオタク達は具体的にどんな意見を持ったのだろうか。なにせ古いし、決してメジャーではないはずのアニメゆえ、そこの所がよく分からない。

 

 那由他が可愛かったし、すごいSFだったという雰囲気だけ味わえれば良かったかな。雰囲気的にマルなアニメでした。訳分からんことも言っているけど決して嫌いではない。

 

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