「ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影」は、1997年4月12日に公開された特撮映画。
皆大好き出光のヒーロー ゼアスの戦い第2章です。この映画を見てからというもの、出光スタッフになんだか愛着が持てるようになった。主人公達のチームが出光スタッフだからね。
とまぁ車にはガソリンを、心にはウルトラ特撮成分をそれぞれチャージしていこう。車も人生もガス欠する前のチャージが肝心です。
それではいつも通り作品を見た感想と行くぜ
内容
前回倒したベンゼン星人が性懲りもなく地球征服作戦に出た。今回はメスのレディベンゼン星人が作戦指揮を取る。その正体は神田うの。
奴らの科学力によって生み出された黒いウルトラマン シャドウが地上進撃を開始した。それに応戦するウルトラマンゼアスだが、武闘派なシャドウの攻撃を目に食らってしまい撃沈。己を上回る武力を前に敗北を喫する事となる。
敗北の傷は目だけでなく心にもしっかり負う事となる。傷心のゼアス、または朝日勝人は仕事先でも自信を失い、辞表を提出してガソスタチームを抜けることになる。
ウルトラマンが出てこない間にも敵の作戦はどんどん進む。ベンゼン星人は、自信を無くした人間をマインドコントロールして捕らえる迷惑作戦に出る。
Mydo隊員が敵に対抗するも、ウルトラマン不在では限界がある。健闘虚しくMydoも敗北してしまう。
勝人は己の弱さを克服するため武術道場での修行を開始する。角田師匠、アンディ・フグらやり手戦士から武の心得を学び取り、果てには勝利のかかと落としを会得する。
自信と力を手にした勝人は再びウルトラマンに変身し、強敵シャドウとの第2戦に打って出る。
地球の運命を賭けて行われる光と闇の戦士による果てしないガチバトルを見逃すな!
という楽しいお話です。
感想
はい、というわけで面白かったです。
まず開幕いきなりから始まるゼアス、シャドウの対決からグッと惹きつけられる。待ち時間無しでいきなり2大巨人のバトルなので眠たいを言う間がない。いきなり見どころが来るのは良しだった。
この時代ならではの微妙にカクついた動きのCGでファイトを見せるところも印象的。今のCGが凄すぎるからそこと比べると当時のCGだとちょっと見劣りするよな。そういう技術的変遷を見れるのも昔の作品ならではの面白み。
ウルトラマンならまぁありがちな偽ウルトラマン要素を出して来たのが今回の目立った特徴。黒と黄色カラーで決めてきたシャドウのデザインは良し。悪者だがしっかり格好良い。
セガの名作ゲーム「ソニック・ヘッジホッグ」でも黒いソニックのシャドウ・ザ・ヘッジホッグを出してウケたからな。やっぱり主人公と同じ要素を持つ真っ黒のライバル戦士って良いのさ。というわけで追加要素のシャドウが格好良い。
シャドウの光線は、ウルトラマンのように手をパーにして両腕クロスで発射するのではなく、クロスしたグーの手から光線が出る。そこは偽物ならではのオリジナリティ。手にはメリケンをセットして殴る武闘派スタイルをとって詰めてくる恐ろしい戦士だった。それだからゼアスも初戦では負けてしまう。
フィジカル、メンタル共に不安がある戦士のゼアスが初戦からその両方に傷を負うことに。これは幸先が悪い。
ゼアスが目を攻撃されたら真っ赤に充血するのが痛々しい。光の戦士でもそこらの会社員戦士でもやっぱり目は弱点だよな。目が強い生物なんていないっす。
ゼアス状態で目をやられたら人間の姿になってもしっかり目を負傷している。目に怪我をした状態で出勤してくる勝人くんの冴えないこと。シャドウにやられた後には勝人の姿でもそこらのガキに絡まれて酷い目に合っている。テレビ放送版のウルトラマンではまずありえないダサい光景。
そんな彼だが、今作ではMydoの見習い隊員から正隊員に昇格している。前回と比べてそこの成長は良し。そしてタカさん、ノリさんのコンビも出世してもっと良い現場に転属している。今回はそっちからモニタ越しで指示を送ってくる形で登場。ノリさんの喋り方がバカ丸出しでおもろい。
いなくなった2人に代わって入って来た新隊員の中にモロボシ・ダンの姿が見られる。中の人が同じで別人役です。しかしこの当時でもなかなかの貫禄。さすがウルトラマンOB。
もう一人の隊員は数学と書いて「かず まなぶ」という数字に強いインテリ隊員。コレはネタ要員。胸にパソコンをセット出来る特殊なベストを装備しているデータ系男子だった。いつの時代も数字に強いと社会にも強く出られるからな。良きことです。
OB&OGネタといえば今回もそこは抜かりなく力を入れてくれている。前回同様科特隊メンバーもいればダン、アンヌ隊員、郷秀樹の中の人と友情出演者の数も増えている。そこは嬉しいところ。ムラマツキャップは遺影での出演だった。
嬉しいネタはハヤタ隊員がベータカプセルと間違ってスプーンを出すアレをこっちでもやってくれたこと。コレは聞いた話なんだけど、ハヤタ役の俳優さんのイベントがあればファンがカレースプーンを持参して集まってくるとか。それはおもろい。
毒蝮氏が今回は大人しめの実況リポーター役を演じていた。前回は口を荒らしすぎだったから今回は大人しくやれって番組から注意されたのかも。人類のために戦うMydoを応援しながらの実況となり、前回と違って良いリポーターになっていた。
今回のベンゼン星人はメス。人間態は神田うのが演じている。こんな所に出ていたのか。ていうかこんなに昔から映像作品に出るくらいキャリアが長い人だったのね。
前回のオスのベンゼン星人同様、勝人の職場に突っ込んで来て嫌がらせして帰って行く。どうやら種族共通の衝動性らしい。嫌がらせとはいえ、こそこそせずやり口がスマートなことからそれはそれで気持ち良いことなのかも。
こいつらはガソスタが好きなのか、現場のウルトラマンを煽りたい厄介体質なのか、どちらにせよちゃんと出光のカードで支払ってくれるから太客に成り得るのかも。
オスのベンゼン星人もゴージャスな装いで高そうな車に乗って来たが、今回の神田うの星人もファッション、乗り物共にゴージャスな仕様で来やがった。格好良く決めちゃってまぁ。
ガソスタのシーンでは、新スタッフとしてこの時代の新生カネゴンが働いていた。カネゴンが真っ向勝負で金稼ぎをしているとは良きことだ。知人の更に知人のチンピラがガソスタで働き出したらすごくまともになったというから、ここはマナーを持って働ける人材を育成する良き場なのかもしれない。怪獣も行儀良くせっせと働いていました。
ベンゼン星人の目的は、ウルトラマンを誘い出し皆が見ている前で敗北させること。ウルトラマンにも人類の皆さんにもそれが一番精神に来るので、嫌がらせとしては心理を突いた見事なものと言ったところだろう。
だがありえないことに、敵の進撃があってもウルトラマンがビビって出てこない。倒そうにもターゲットの登場がまだの状況。これはヒーロー作品ではなかなか遭遇しない場面だよな。でも油断したら即あの世行きの現場なので、恐怖するその気持は分からないこともない。
敵が怖い、負けることが怖い、そんな自分の弱さと向き合うことが怖い。心理的な八方塞がり状態となった勝人は変身すら出来なくなる。ゼアスのメンタルの脆さがモロに出ている。こういうところがあるからゼアスはウルトラマンでも特殊枠。
ベンゼン星人はメンタルに働きかける作戦に長けるようで、今回の作戦には自信を無くした人から順番にこっちの言いなりになる怪光線を投入してきた。これを浴びた中で自信を無くしたメンタル弱者は敵に捕まってしまうこととなる。
私ならこいつを浴びて正気でいられるだろうか。いや、きっと大丈夫!とか思いながら見ていました。
ウルトラマンの現場復帰が期待出来ない中、人類代表戦士のMydoの皆も結構頑張ってくれた。
新入りの数学(かず まなぶ)くんのデータ調べにより、偽物だろうがウルトラマンを倒すならやはり「カラータイマーを狙え」が唯一つの突破口になると結論が出る。ウルトラマンを倒すヒントを、実際にウルトラマンを倒したゼットンの研究から得るという面白い試みが見られたのも印象的。ゼアスは周年記念作品だから、初代についても本編で言及している。
ゼットンの光線と同じだけのパワーをシャドウのカラータイマー目掛けてぶち込めば万事上手く行く。聞けば納得な切り札が用意された。出し惜しみの余裕はないのでMydoの皆さんはすぐにもそいつを切りにかかります。
これの凄い意地悪のなのが、シャドウの方でその対策をしてくること。シャドウはカラータイマーを狙われる対策として、カラータイマーを守る防御シャッターを降ろして一時的にカラータイマーを隠してしまう。これによって攻撃が不通となる。これはやられた。悪の宇宙人が人類の知恵を乗り越えてきやがった。
人類が人類にとって救いの神であるウルトラマンを殺す方法を考え出すという展開には意外性とちょっとのタブー感があって面白い。これもゼアス2の目立つ要素でした。
ゼアス不在の間にも人類は出来るだけのことをやって頑張った。そこにはおつかれ!を言いたい。
弱虫な自分への助けとなることを願い、傷心のゼアスは父にアクセスする。ウルトラサインで父から激励の言葉が一つ。親子の愛で乗り越えられる壁もある。
父が寄越して来たのは懐かしのカプセル怪獣だった。今回はそいつもちょっとだけ出番がある注目の新キャラとして楽しめる。ゼアスのカプセル怪獣は、ピグモンとミクラスを足してもっと弱そうな感じにしたみたいな見た目だった。可愛いけどえらく間抜け面。
カプセル怪獣を見たダンの中の人演じる隊員が「懐かしいな」を言うのはどうゆうこと?お前はダンの別名義なのか?となるちょっとネタなところだった。
これに対抗してシャドウもカプセル怪獣を出してくる。こっちはめっちゃ凶悪な見た目。カプセル怪獣でも格が違う。
カプセル怪獣も負けちまったらゼアスには成す術なし。そこで始まる次の展開が武術道場での特訓編。ここからは現在YouTubeにて配信中の「仮面ライダースーパー1」の感じも少々(もちろんそっちも見ています)。ヒーローだって修行しないと勝てないこともあります。
今回は光の巨人の超技のみでなく、人間社会で獲得した格闘技も取り入れたウルトラアクションを見せる運びとなった。軟弱なゼアスにはそのくらい武闘派のギアを上げてもらって構わんくらいに思う。
勝人を導くのは、平成のちびっ子には「おはスタ」でお馴染みの角田信朗師匠。マッチョで強い男だけど、よく見るとややベビーフェイス。割と好きな顔です。
道場にはアンディ・フグの顔も見られる。こちらの選手は現役の活躍のことは全然知らないけど、うちのお兄ちゃんが知っているとのことです。私も名前だけは聞いたことがあるくらい。私自身も路地裏で格闘戦士をやっていたが、師を持たない完全我流スタイルだったゆえ、人を見て学んだことがない。ゆえに有名選手とされる方々のこともよく分かっていない。
角田師匠のもとで修行してウルトラかかと落としを習得。このスキルを持ち込んでシャドウとの第2戦に出ることに。
傷心から復帰して変身を決め込む勝人くんは、それまでのダサさとグッバイしたちょっと良い男に見えました。
シャドウに見事かかと落としを決めて一本先取するゼアスのファイトが格好良い。
ラストは互いに光線を打ち合っての力押しバトル。シャドウの光線に押し負けそうになったゼアスが、両手の十字架クロスを斜めにしてXの字を作り、そこからクロス光線を放ったアレは格好良い。道場で得た格闘技のみでなく、ウルトラマンとしてのオリジナル技もブラッシュアップして強くなっていた。
落ちこぼれた所から見事復活してヒロインちゃんの心も繋ぎ止めていい感じ。そんな爽やかエンドで良かったっす。あとヒロインの透ちゃんも心なしか前回よりちょっと良い女感が増したのでは?なかなか爽やかなヒロインで良かったです。
終盤シーンを見るに、おそらくダンの中の人の隊員は勝人がゼアスであると気づいている。そう読み取れる言動が見られたのも記憶に残る。ウルトラの血からダンそっくりの彼には察することが出来たのかも。そこも良き。
約1時間で分かりやすい内容を見やすくお届けしていた。面白かったっす。こちらの第3作目を作る計画があったそうだが、途中で無しになったと聞く。それは残念。もう1回分見たかったな。
歴代戦士では弱虫の部類だけど、ゼアスはマジで格好良いと思う。普通にイケメン。そんなわけで、私の中では今更になってゼアスが熱い。良い作品でした。ありがとう。
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