合戦に向けての意気込みを表す「戦え!!」の一言と登場人物である「イクサー1」の名を合わせただけの直球シンプルにして耳に心地よいタイトルである本作は1985年~1987年にかけて発売した全三話のOVA作品である。美少女ものにしてロボットアニメである。私の持つニーズ2つを見事に満たした作品である。
かなり古い作品で、DVD化したのもかなり前でまさかBDにはならないだろうと思っていたらなんと嬉しいことに2016年にBDで発売した。
丁寧な作画、美麗なイラストによる魅力的なヒロイン達、秀逸なロボデザイン、状況とマッチングしたすばらしいBGMなど色々な点で評価できる良作である。
本作のヒットを受けて続編も作られた。そっちもBDで出して欲しいものだ。
内容
美しい青き星である我らが地球は、クゥトルフという異星人の御眼鏡にかなって侵略されることに決定する。異星人の美少女イクサー1は地球人の加納渚をパートナーに選び二人で乗り込む巨大ロボであるイクサーロボに乗り込んでクゥトルフから地球を守るというお話。
勝手に侵略されることに選ばれて、そして勝手に戦士にも選ばれた渚の迷惑は半端ないものであるだろう。
感想
本作は嬉しいことにこちら側もあちら側も美少女だらけである。
最初のシーンで敵側に属するセピアとコバルトのレズカップルのベッドシーンは美しく目の保養であった。
ヒロインの渚がすごくかわいい。そしてエロい。
イクサー1の衣装がエロダサいー。
登場するロボットのイクサーロボ、イクサーΣはどちらも二人で乗り込むが片方は全裸になることがお決まりである。イクサーロボでは渚が全裸になる。戦闘後にイクサー1が渚のために用意した服がかなり露出度のあるチアガールの服で、「渚を守るための服」と言っているがイクサー1の隠された趣味が反映したデザインだったのかもしれない。このイクサー1のチョイスにグッジョブと言いたい。
イクサーロボのデザインがとても好き。まずカラーリング良い。装甲が薄く機動性に優れたデザインに見え、ゴリゴリのスーパーロボットでなく「聖戦士ダンバイン」に登場するようなオーラーバトラーを彷彿とさせる。そして女子が乗り込むことから、人型ロボにしてどこか女性らしさを感じる。
イクサー1も元々はクゥトルフ出身の人造人間であることから、イクサー1の分身とも言われるイクサーロボもまたクゥトフル産であると思われる。こちら側も敵側も異星人のロボで戦うわけだが、そんな中で地球人も頑張って地球産の兵器を戦いに導入する。それがしれっと登場する富士壱號であるが、こいつは敵に瞬殺される。後に富士弐號も登場するがこっちもあっさりやられる。富士シリーズの登場のシーンは暑苦しい軍人のおっさんが出てきて仰々しい物になるのだが、すぐやられるので箸休めのギャグパートと思って見ていた。
クトゥルフはロボットを使っての大々的な侵略行為を行うのと同時に化け物を人間に寄生させて人間を化け物化するというバイオな侵略も行っている。渚の同級生、両親も化け物にされて死んでしまう。人間の皮を食い破るようにして中から化け物が出てくるシーンがグロイ。美人ばかりの異星人と思えばとんでもない化け物を使ってくるから二つが同じ勢力と考えるとギャップがすごいなと思った。触手を伸ばして人を捕らえるなど普通にキモイシーンがある。微グロ要素を含む作品であるといえる。
主題歌、BGMなどの音楽を担当したのは「宇宙刑事シリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」などを始め多くの特撮物で活躍する渡辺宙明である。BGMを聞けば「ギャバン」ぽいと「デンジマン」ぽいとすぐに感じた。それもそのはず同じ人の作った音楽である。
特に第3話の主題歌「永遠のイクサー1」については歌手も上手いし、詩も良いが曲がめっちゃカッコイイ。イントロからテンション上がりまくる。
特典映像のメイキングではお亡くなりになってから久しい名優 塩沢兼人(本作ラスボス役)の元気な頃の姿が見られる。泣ける。
イクサー2を演じる戸田恵子の声が個人的にすごい好き。この人は本当に綺麗な声をしている。ドラマ「ショムニ」でがさつなOL役で出たときにはイメージが崩れて(良い意味でね)衝撃だったけどね。
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