「ダッシュ勝平」は、 1981年10月から1982年12月まで放送した全65話のテレビアニメ。
おバカでチビでスケベな主人公 坂本勝平がバスケをはじめとした様々なスポーツに挑戦していく姿を面白おかしく描いた物語である。ジャンルとしては弱めにスポーツ、あとはギャグとラブコメといった感じである。
かなり楽しい作品で65話もあったが頭を空っぽにして楽しめた。
全話通しての安定の流れが、女の子と純白のパンティーが大好きな勝平のスケベ心が巻き起こすギャグ展開。バスケ部の美人コーチの夏先生、勝平の本命のお相手のあかねちゃんへの様々なセクハラがアホすぎるもので安心する。
勝平が試合中にバテたり弱ったりしても純白のパンティを見れば元気になる。パンティが原動力のおもしろキャラだった。こんなにパンティに執着するのなんてドラゴンボールのウーロンとコイツくらいじゃないかなと思えた。
パンティネタと言えば、パンティと同じく下半身を守るトランクスを全面にプッシュした名キャラが出てくる。それが犬の誠一郎。メインヒロインのあかねちゃん宅で飼われているこの犬がなぜかトランクスを穿いている。
勝平は上手いことやりこんであかねちゃんちの子になり、序盤からラストまであかねちゃんの両親に世話になって一緒に暮らすことになる。犬の誠一郎はあかねちゃんが大好きだから、それに近づく勝平を毛嫌いしている。で、一人と一匹はずっと仲良く喧嘩する関係になる。犬の誠一郎の言葉が勝平には普通に分かってめっちゃ喧嘩しているのが面白かった。
誠一郎は視聴者に向けて様々なスポーツのルールを説明する役も務めた。かなり好きなキャラだった。
スケベな少年勝平を全話に渡って演じた田中真弓の怪演が光る。
勝平の決めセリフが勝負に勝った時に言う「勝利のポーズ、決めっ!」である。このセリフは後に田中真弓が桐島カンナ出役で演した「サクラ大戦」でも言うセリフなので、勝平役で鍛えてからの桐島カンナがあるのか!とか思えた。
お話の中盤までの筋は、勝平が高校のバスケ部に入って頂点を極めるというもの。その間は練習から試合まで含めてなかなかのおふざ展開がなされる。
ギャグものだからということで、理屈と常識を無視した勝平の秘技が炸裂し、大戦相手のバスケ選手も面白おかしいネタ技を繰り出してくる。
あれだけフザけたことをやっても、なんだかんだで勝平達は全国優勝する。
それ以降からかなり方向性を変えてくるのが印象的。もともとなんでもありのギャグだから、バスケを離れて何をやっても成立したのかもしれない。そのくらいに勝平という主人公が規格外の人物だった。
バスケでテッペンを取った後は、勝平がいろんなスポーツを極めていく流れになる。相撲、ゴルフ、アイスホッケー、長編となった卓球とフェンシングのシリーズも楽しかった。他にはトライアスロンのもっと進化したやつに挑戦し、ラストはなんでもありのデスマッチまで行った。
加えて勝平が懸賞でアメリカ旅行を当てたことでアメリカ編にも突入する。アメリカ編ではどこへ行ってもジョー・コッカーという謎の冒険家のおっさんがいて、そいつに合うと必ず騒ぎに巻き込まれる展開となる。
どのシリーズも面白おかしくて楽しめた。
ギャグ作品らしく様々なパロディが見られた。ヒット映画の小ネタ、タツノコプロ作品ということでガッチャマンやボヤッキーが映ることもあった。
ここまで振り切ったギャグものも最近では珍しいかもしれない。当時はラブコメやギャグとかの流れが強めにきていたようなので、その辺の時代背景も見られる。
勝平の周りにいるキャラや、シリーズごとに出てくるゲストキャラの声優達がなかなか有名人揃いだった。声優好きの観点からもかなり楽しめた。お亡くなりになった名優達の芝居がまた見れるのでありがたい。
これの次回作が「未来警察ウラシマン」だったため、最終回の劇中でもウラシマンのCMが流れていた。予告編とは別の本編でも新作を紹介している演出がおしゃれだと思った。
予想外に気に入った作品となった。こんなに好きになるギャグアニメがその昔にはあったのかという新しい気づきがあった。

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