こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2022年のアニメ感想(10月~12月)その4

 

 

新米錬金術師の店舗経営

新米錬金術師の店舗経営 第3巻 [Blu-ray]

 ゲームのアトリエシリーズ的なやつかな。チビで可愛い主人公ヒロインがお店を開き、時には仲間と冒険にも出かけて楽しく過ごすヤツ。

 最近増えてきたスローライフものに仲間入りした物と見て良いはず。

 

 昨今ではキモい男が主人公の異世界ファンタジーも多く存在する。そこへ来ると、とりあえず主人公が可愛い女子なだけで1つ安心できる。どうせやるなら今後は女子主人公のファンタジー作品を増やしてもよいかもしれない。

 

 主人公のサラサが可愛い。初見だと弱っちいチビにしか見えないが、意外にも心身共に逞しい。実はめっちゃ強くてモンスター退治では負けなし。

「防振り」みたく無双する女子を描いていた。そういやあっちは2期が決まったな。めでたい。

 

 サラサは商魂も逞しく、交渉術にも長けている。しっかり商人している。

 人命がかかった状況であっても、商人としてそこにいるならそれは商売である。だからサラサは、人助けであっても敢えてお金の事は無視せず、意識的に打算で動く。命とお金は同じ天秤に乗る、商人魂でそこのところを語るサラサは結構しっかりしている。

 

 独り立ちして店を出す際、サポートしてやろうかと師匠から話があっても、それには甘えられないと話を断っている。この点でも結構芯の強い商人ヒロインだなと思えた。なかなか好感が持てる。

 

 舐めると腹を下してしまう蜂蜜を飲んだため、冒険者ヒロイン達がトイレに住み込みになる展開がある。うら若き乙女達がトイレにこもるシーンが連発なのは困る。トイレが渋滞することから、最終的にはスコップで庭に穴を掘って用を足すことにもなっていた。結構酷いネタ。

 

 メインの女子パーティーは4人構成。サラサとロレアがロリコンビで、アイリスとケイトがもう少しお姉さんのコンビ。このコンビ分けも良し。ロレアはロリ巨乳と後で分かる。

 

 あぐぽん(大西亜玖璃)の可愛いくて元気なOP曲も印象的。主題歌はあぐぽんが、アニメの主役はラジオで相棒の高尾奏音だった。良きコンビ。

 

四畳半タイムマシンブルース

四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】 四畳半シリーズ (角川文庫)

 これは味わいのある良きアニメだな。すごい好きだわ。

 9月中盤から10月中盤にかけて全6話が配信された。クールぶち抜きのイレギュラーな発表となった。

 

 このシリーズの作家の本はかなり好み。文学的ではあるけど、随所にクスリと笑えるポップでユニークな表現がたくさん詰まっている。主人公の語りなんかが特にそう。文字を紡ぐ面白さを学んだ一人でもある。

 文学とラノベの丁度真ん中くらいを攻めた面白い本を書いている。

 

四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」はアニメも原作もチェックした。

 そんな四畳半のキャラたちが登場してかなり楽しいことになっている。

 

 なるほど、畳ギャラクシーでサマータイムマシンブルースをやるという合わせ技だったのか。

 こちらの作品も原作小説があるとのことだが、そこは未チェックだった。これは面白い。今度原作も読んでみよう。

 

 映画のサマータイムマシンブルースは5、6年位前にテレビでやっていたのを見た。すごく若い時のムロツヨシが出ていた。

 どちらの作品も好きなので、2つ合わさるともっと楽しい。

 

 1話目開始早々からいつもの主要メンバーが狭い部屋に集合状態だった。とにかく懐かしい。

 久しぶりに見ても樋口さんの顎がデカくて丸いし、小津くんはまるで魚人。羽貫さんの微妙にエロい感じがするし、城ヶ崎が許せる範囲でウザいのも久しい。そして冴えないメガネの先輩くんとクールで可憐な明石さんがいる。

 皆を見ればまるで同窓会気分。ものすごく親しみの湧く個性的変人達が集まっている。

 

 明石さん考案のC級映画撮影中、謎のタイムマシンが発見される。ドラえもんが乗っているあれと基本デザインは一緒なのだが、ベースとなる下部がめっちゃ畳になっている。近未来マシンの一番面積の広い部分を畳にするとシュールで間抜け。これで時を飛べる気がしないのが面白い。

 

 ボロアパートのボロエアコンのリモコンが壊れたのをなんとかする。そんな規模の狭いご近所問題解決のため、一行はタイムマシンで時を飛んで奔走する。宇宙規模の事をやってのけた一行だが、原因がしょうもない。規模がデカいのか小さいのか分からなくなる案件だった。そこがまたユニーク。

 この地味な舞台とメンバーで王道のSFを行くというミスマッチ感が一周してウケる。

 

 時間を移動をしながらエアコンのリモコンを巡るメインシナリオは二転三転あって普通に面白い。

 オチを見て、99年経っても動く家電もあるのだなと思った。今日買った家電だって100年戦えるかもしれない。とりあえず我が家のテレビには20年動いているものがある。

 

 そしておふざけの後には、主人公とヒロインのラブにも迫っていく。

 基本的に、お馬鹿な学生の意味の少ない日常を面白おかしく書いていくテイストが取られるが、ラブだってちゃんと書けるのだ。それが本作の作家の腕前。

 明石さんはツボるな。こういうほとんど謎でしっかり可愛い曲者枠も良いものだ。坂本真綾の声がすごくあっている。

 

 5話をかけて事件はとりあえず終わる。最後の6話目は、主人公と小津の馬鹿らしい青春話であり、第1話の前日譚になっている。

 小津の一回見たら忘れない怪人顔は面白い。最後の妄想鉄道談義を極めるサークルの内容がバカ過ぎるけど楽しそう。

 

 未来人の田村くんは、アニメ、実写共に同じ人が演じている。そこもちょっと注目点。田村くんのもっさり感が愛しくなる。

 

 キャラデザ、作画、そして声優まで良かった。このメンバーでもっと面白おかしいバカ話を作って欲しい。夏の終わりの良き思い出となる良作だった。

 

忍の一時

「忍の一時」Blu-ray BOX [Blu-ray]

 歴史を刻んでいけば、古くから続く忍も現代社会に馴染むしかない。そんな事情も見えてくる忍達による現代劇もの。

 忍者軍団がサービスエリアに店舗を構えて普通に会社員をしている日常シーンも見られる。その裏でやっぱり起きる里同士の抗争も描かれる。

 主人公が忍者学校で鍛えて、やがて里長になって成長していくものだった。

 

 いかにもアナログな忍者達ではなく、現代科学も用いて戦っている。従来の忍び装束での感じではなく、攻殻機動隊にでも出てきそうな忍者感の薄いスーツで戦っている。

 忍具を専門に作る工場ラインがあるなど、ビジネス面を描く点はちょっとリアル。

 

 ツンツンしたクールな幼馴染ヒロインの紅雪は、時世にマッチしたマスク系ヒロインだった。後半エピソードに突入するまで口元をオープンにしないミステリアスな感じがちょっと良い。

 

 悠木碧演じる元気なギャル忍者の輝麗も印象に残る。名前が「きれい」とか、よっぽど遺伝子に自信がないとつけられないだろう。変わった名前が記憶に残る。

 

 後半はシリアス。一時の母が死ぬのはショッキングだった。

 

 全体として普通な出来だったかな。特別興奮する要素もなく完走。

 絵は綺麗だと思うけど、キャラクターがちょっと地味かも。もっと華やかなヒロインがいても良かった。ブスなことはないが、あまり可愛くない絵だったかも。

 

 忍者枠のオリジナル作品だったとのこと。忍者とつけばなんとなく見たくなるので、これに懲りずにまた忍者アニメをしても良いと思う。

 

ヤマノススメ Next Summit

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 このシリーズもあしかけ約10年進んできた。タイトル通りススメ!でよくやって来たものだ。

 主演のゆかちが自分のラジオで本作を推していて、続編がやりたいとも言い続けていた。そんで迎えた第4期に感動。

 

 キャラが可愛くて癒やされるし、レギュラーメンバーを演じる声優は皆好きなので見るしかない。いぐもこコンビでレギュラーを張る貴重な一作でもある。こうなると、ゆかち始め出演者達も熟練の役者になったな。あまり古いイメージがなかったが、一作目はとっくに懐かしのアニメだな。

 

 最初の3話くらいは、結構歴史が深まったこれまでの総集編だった。忘れていることも多いので、これはありがたい。一昔前のゆかちの芝居もチェックできて良し。

 そして迎えた新作エピソードのハイライトは、富士の山へリベンジを果たすあおいちゃんの青春物語にある。

 前作では高山病に苦しめられて途中下山となった。悔し涙を飲んだ後に強くなって帰ってきた乙女は一味違う。

 今回は富士アタックに辛くも勝利した。おめでとう!

 富士で見る朝の陽光に包まれる中で満面の笑みを浮かべるあおいちゃんを描いた最終回には思わず感動した。あそこの笑顔は美しく、そんで可愛かった。

 

 というわけで、また明日やっほー!

 

名探偵コナン 犯人の犯沢さん

名探偵コナン 犯人の犯沢さん(1) (少年サンデーコミックス)

 また来た。コナンスピンオフ。

 前にやったゼロの日常を描いたヤツは微妙だったけど、こちらは清々しいフザケぶりが見えて結構好き。

 ガチのコナンファンなら世界観の瓦解を招くこの作品に文句も出ることだろう。だが私はそこの所は柔らかく見る。

 

 コナンの犯人と言えば、後半までは真っ黒なシルエットで描かれる。今作では、演出上の表現でなく、ずっとそういう人がいるという狂った世界観で物語が進行する。どんな話かと思えばそんな話なので、初見だと「信じられない!」と思うこと必至。

 

 ミステリー要素はほぼゼロ。コナンの世界でひたすらギャグをやるアニメだった。

 犯沢さんは犯罪に手を染めることはないので安心して見れる。実際に殺しはしないけど、性質上殺人衝動が人よりちょっと出やすい設定なのは確認できた。

 彼のやる事といえば、上京して家探しをしたり、バイトで金を稼いだりと、そこらの大学生と同じような事ばかり。

 

 そういえば、生態としてコナンの犯人みたく真っ黒な宇宙人がいるというネタなら、先に銀魂ケロロ軍曹あたりでやってなかったけ?急に思い出した。

 

 はっきり言ってフザケまくりな酷い世界観。これで原作の先生のOK出たのかよ?と思ってしまう。でも公式のスピンオフギャグアニメらしい。これをOKしたなら太っ腹でユーモアがある。

 コナンら本家のキャラにキッドまでゲストで登場し、声優もそのまま。EDは本家で売れた歌姫の倉木麻衣が担当している。

 

 踊ればすぐにキモくなれるOPダンスにはマジ笑った。選曲も含めたOP作りのセンスは異質なもので高く評価できる。これは間違いなく好き。

 その昔には、本家でもコナンが決め顔でパラパラを踊るOPがあった。こちらでは犯沢と一緒に蘭姉ちゃんと灰原が決め顔でややキモダンスを踊っている。

 

 今期はポプテとコレで蒼井翔太喜劇俳優ぶりを発揮していた。犯沢の飼い犬の声が水瀬いのりなのも笑う。人気者が出演していて楽しい。

 

 公式の設定を反映したブラックジョークもしばしば見える。

 米花町は犯罪率がめっちゃ高いが、検挙率100%を誇っているというネタには、なるほどと思った。コナンと毛利探偵がだいたい捕まえているものな。

 コナンが人に麻酔銃を撃ち込むネタについて、耐性の弱い人なら死ぬかもと言及があったのはお勉強になった。毛利探偵なんて何十年に渡って何発撃ち込まれているんだ。

 

 というわけで、黒い人にもいろいろある。

 

koshinori.hatenablog.com

 

 

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