人間不信の冒険者たちが世界を救うようです
丁度10年くらい前にやっていた「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」を思い出すタイトル。
昨年お亡くなりになられた清川元夢がナレーションで参戦している。彼にとっては遺作となるくらい人生終盤の芝居がココだったのか。
よくある頭すっからかん異世界ファンタジーにならないよう、最低限の人間ドラマが展開するためのネタが最初にぶっ込まれる。メインの登場人物4人は皆人間関係にトラウマがあり、人間不信に陥っている。他人に対する不信感をたっぷり持った者達が、その点で共通していることで打ち解ける。そうして始まる物語なのが変わり種ポイント。
なんとも矛盾したような、それでいて同族は深まるという人のリアル性も描けている(ような気もする)。
これってもしかしてドラクエⅣのホフマンの物語に着想を得たのかな。確かにホフマンの人生には、人を信じること、疑うこと、それぞれが共に重要という教訓があった。あいついいヤツだったよな。
4人が人間関係で傷を負った過去の物語がとりあえずの見所となる。数回に渡って4人の過去を回収していくので、少なくともよくある出オチアニメにはなっていない。4人分のトラウマ回収まで楽しめたらまぁ御の字。
特にジェムの過去が酷くないか。ジェムを騙したガキは許せん。
後の物語はまぁ普通に見れるって感じ。
計算問題をしてその傍で殴り合ったりする謎の競技に興じる、ステッピングマンの謎を追うなどそれなりに見所はあり。これだけシナリオが記憶に残っているだけでマシな方だろう。
絵があまり上手くないこと、それとは別に絵に元気がない点も結構目立つ。まぁ低予算作品なのだろうな。あんまり動いている感じがしない。
男キャラはイケメンじゃないし、女子達も微妙。でもニックが第1話早々に沼ったアイドルのアゲートちゃんは可愛く描けていた。石原夏織の声も良い。
というわけで、人間不信に陥ったファンタジー好きに向くちょっと変わり種のアニメだった。
氷属性男子とクールな同僚女子
役者が被っていること、テンション的にも「クールドジ男子」感がある。確かやっていた日も同じだったはず。
氷系アニメなら同期に「冰剣」という強ネタアニメがあったが、同じ氷系でもこちらの雪男アニメに軍配が上がる。
妖かしの末裔と普通の人間が入り乱れて働く会社が舞台。異種族間ラブが楽しいオフィスものだった。コレ、結構好きだった。
基本的にやる事といえば、氷室くんが冬月さんに萌えて吹雪く。この繰り返し。その単調なリズムの繰り返しの中に、色褪せない良きキュンと萌えがある。なので最後まで楽しく見れた。萌えると吹雪く氷室くんの体質はユニークだが結構迷惑。
冬月さんがクールで美しい。キャピキャピして元気なお姉さんも良いが、こういう基本はクールだけどなんだかんだ周囲に合わせて楽しく出来るお姉さんも良いな。ネコ好きなのも萌える。石川由依にこの手のクールなお姉さん役をやらせたら一級品だな。今期だとニーアの2Bの芝居なんかもクールで良かった。
メインで楽しむカップルは氷室、冬月の二人だが、そのすぐ傍にいる冴島くん、狐森さんのカップルも良い。狐森さんもめっちゃ可愛い。
音無さん、火鳥くんの会話が噛み合っていないのに何か仲良しな二人も良かった。音無さん役はあやねるだった。あやねるのOL芝居が見れてお得でした。
会社のあちこちで恋が芽吹きやがっている。なんて楽しそうで平和な会社なんだ。ホワイトでバラ色すぎる。
後半に出てくる氷室くんの妹も可愛い。兄妹揃って冬月さんに沼っているのはまぁ分かる。。
体調不良でちっこくなってしまう氷室くんにキュンキュン来ている冬月さんの意外なショタコン要素も印象的。中盤、最終回の二度に渡ってこのおねショタモードが楽しめた。
幸福な会社員生活をイメージするのに良いことから、この春新入社員になる者にはお勧め出来る一作になった(はず)。
大雪海のカイナ
今期はコレと「アルスの巨獣」が硬派でまともなファンタジー枠だったかもしれない。どちらの作品も最近よくある西洋チックな世界観でなく、もっと古代風。文明の発達ぶりも微妙で終末感も見える世界観だった。
デカい木の上にも下にも人間が住んでいて、地上に降りると雲みたいな海の中をイルカっぽいけど絶対違う何かが泳いでいる。そんな特異な世界観に惹きつけられるものがあった。この世界観は結構好き。
最初からカイナとリリハがデカい木でサバイバル状態。長いサバイバル生活だとやはり排泄の事とかが大変。そんな都合が見えるリアルサバイバル感が楽しめた前半パートでした。リリハが架けた天然の虹は良いシーンだった。
リリハが可愛い。アクティブに頑張るお姫様で推せる。
清楚かつ芯の強いヒロイン性を出した高橋李依の芝居も良かった。同じ日にやっていた「トモちゃん」では男みたいな大女の役をやっているからこの違いはすげぇと思う。
カイナも男子にしては可愛い系。この珍しい名前だから、志々雄真が放つ弐の秘剣「紅蓮腕(ぐれんかいな)」を思い出した。同じ事を思ったヤツもきっといたはず。
味方サイド、敵サイド含めて声優が豪華だった。檜山修之が演じた敵のボスが怖い。
転生王女と天才令嬢の魔法革命
異世界転生ものでユリラブを行うという美しき作品でした。とっても良いと思います。
「水星の魔女」がお休み期間だから、今期はここでユリ成分を補充するか。そう思って見ている奴が800人くらいはいると思う。
とにかくヒロインが可愛い。どうせやるならこれからは可愛い女子の転生の方が良いかも。痛キモい男が行くのを見ると、やはり見ていて心痛むものがあるからな。
第一話冒頭でアニスが化け物をぶっ倒し散らかすアクションシーンがご機嫌な出来だった。意外にも武闘派なお姫様ヒロインだと分かる冒頭部分は強めに印象に残る。
飛べる箒とかを作っているから魔法使いと思いきや使えない人だった。そこも意外な設定。
弟のアルくんが痛々しい。可哀想なヤツではあったが、ユフィリアを捨てる行為は胸糞だった。ヒロインが弟から姉に乗り換えるというシナリオな異色なもので良かった。
最初はアニスが手を引く王子様みたく見えたが、最終回だとユフィリアからマウストゥマウスでラブの一撃を打ち込んで来るようになっていた。まさかの攻防が逆転している。
最終回で二人が見せた純度100%のラブキッスシーンは大変美しい。ここだけ見ればとりあえず視聴に使った時間の元が取れるってもの。
いつアニスは自分から口にしてくれるの?とキッスをねだるまでにユフィリアがグイグイ来るようになったのは意外だった。
メイン二人に目と意識を持って行かれがちだが、イリアとレイニもかなり怪しい。最終回での絡みを見るにかなり仲が進んでいるような気もする。イリア役の加隈亜衣は、昨今色んなファンタジー作品に出ているな。
けだるげなティルティも可愛かった。これ篠原侑だったのか。「シャドウハウス」や「ウマ娘」の時とまるで芝居が違う。その点も良き。
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