こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

2023年のアニメの感想(1月~3月)その8

 

永久少年 Eternal Boys

永久少年 Eternal Boys Blu-ray Vol.1 [Blu-Ray]

 人生に遅いはなく、いつからだって輝ける。ゆえに人生はエンターテイメント。つまりとっても楽しい。

 希望がたっぷり伝わる良い作品でした。主役のおっさんアイドル達を演じる声優も歴戦のやり手揃いで豪華。

 人生も盛りの若くて綺麗なアイドルを見れるアイナナとおっさんアイドルのこちらを同じ週に見るというのもなんか不思議だった。

 

 柿崎さんの勇退と入れ替わりで入ってきたニコライを有してもなお、エタボの活動は結構ピンチ。そんな中でも負けじとアルバムを出し、それを引っ提げたライブもしておっさん達は残った人生の輝きをフルで見せていく。これはとても応援したい。

 

 漬物と出会って人生の栄華を迎えたニコライの人生の物語、サッカー選手になって父にもなった浅井さんの物語など、メンバーの過去回想にも良さがあった。ニコライはイケメンだけど何か可愛いマスコット感があって好きだった。

 

 浅井さんがあの感じで父親だったのは意外。

 おっさんがそこらの娘っ子に金銭支援するアレでなく、実子に向けて全力でパパをやることこそが「パパ活」と勘違いした浅井さんがおバカで困る。

 浅井さんがいかに物を知らないかが分かるエピソードだった。そのためにファンからあらぬ勘違いをされてCM契約もなくなった。アイドルがパパ活はやはりヤバい。

 

 宣伝ポスターを海外企業に発注したら「永久少年」が「永久小年」とミスプリントサれた事件が地味に地獄だった。メンバーが手書きで線を足して「小」を「少」にする作業を徹夜で行う事になる。倉庫いっぱい分のポスターにこの作業をしていくと考えたらゾッとするエピソードだった。遠くの海外まで仕事を回すと連絡が行き届かずこういうミスも起きがちと学びになった。

 

 石田さんと今川さんって仲良いよな。二人の絡みが結構癒やし。

 今川さんの決め台詞「まろやか~」の言い方が微妙にムカつくけど、そこが面白いから好き。

 

 配信中にオヤジギャグで場繋ぎをやりがちな山中さんに対し、石田さんが「おっさんであることに甘えてはいけない」と注意するシーンがやたら記憶に残る。

  諸々逃げ場がないというか、何かに利用できるような状態ではない「おっさん」を甘えに使うという発想がコレまで無かった。おっさんって損な立場ではないかな。

 

 終盤では遂に会社倒産の危機が来る。それまで一人の天才子役と猫だけで戦っていたザコな会社が最後の博打でおっさんアイドルをやって来た。頼みの綱の子役が事務所を抜けたらもう畳む準備に入るしか無い。

 永久少年が永久でなくなるじゃないかとメンバー達も言い合うが、その中で武道館ライブに挑戦した流れがハイライトとなった。

 柿崎さんも舞台にあがってもらった全員で歌う姿がエモい。

 後日、「ガラガラの武道館でエモいライブをするおっさん達」という現象がまさにエモいという事でリアタイの後からバズっている。軽くバカにした評価でもあるだろう。このコメントに笑った。

 ニコライ考案のキモい魔除人形もネタ発進から全国区でバズってお金が生まれた。とりあえず会社もグループも存続が決まって最後はハッピーで締めた。ニコライの人形は笑った。ニコライは推せる。

 

 おっさんになっても青春をしてる一行を見て心ときめくものがあった。これは疲れたおっさんにこそ見て欲しい作品だ。とても好きでした。

 真田さんの本気のパンピーからしっかり輝く流れが一番ファンタジー。ゆえに一番応援したくなった。真田さんのようなおっさん達にも永久に栄光あれ。

 

うる星やつら

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 2クール目からはテンちゃん、竜之介が追加キャラで登場。

 テンちゃん相変わらずウザいチビだな。あたるにとってのお邪魔キャラで、二人が普通に仲悪いのが面白い。悠木碧の愉快なちびキャラ演技が映える。転生したら蜘蛛だったアニメあたりの芝居経験が活きているのではなかろうか。

 竜之介は高垣彩陽が演じていた。これは読めないキャスティング。彼女の男声はあまりイメージがなかったので意外。

 竜之介のオヤジは令和に見てもやはり強烈に狂っている。旧作ではうるさい声でメガネ学生を演じていた千葉繁がオヤジの声を担当していた。昭和版から本日まで業界にいる彼のキャリアもすごい。

 

 展開するエピソードは相変わらず賑やかがバカっぽい。このバカっぽさは昭和から令和まで、いつ見ても疲れた心が癒えて良い。まぁ私は別に疲れて無いのだけど。程よい緩さ、そしてヒロインが全部可愛い、その点で癒されるコンテンツだった。

 

 弁天って今見るとダーティペアのケイの感じがするな。

 

 普通に楽しく毎週視聴し終えた。連続でやるのかと思ったらここで一旦お休み。

 続きは来年あたりにやるらしい。それまで生き残ろう。

 

とんでもスキルで異世界放浪メシ

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 だいぶ危険な臭いがするタイトル。

 これはとんでもなく面白くないアニメだった。そうは言っても最終回まできっちり見た私はとんでもなく付き合いが良い。

 

 召喚されたおっさんは、勇者として呼ばれた者のおまけでくっついているだけ。大した役職もなしだった。

 仕事中だったのか、初回はスーツで異世界に行って街をうろついている。あの絵面はなんか面白かった。

 

 出オチネタ要素は、異世界に行ったけど日本にいる時みたいにネットスーパーで色んな物を持ち込むことが出来ること。異世界にも届くネットスーパーの存在がすごい。

 斬新でユニークな点だったが、光る部分はそこだけ。あとは大食いの狼と喋るスライムを連れてそこらをぶらついて飯を食うだけの話だった。これで一話30分ワンクールはキツイ。15分で良かったな。

 

 フェンリルが飯くれ飯くれと煩すぎる。がっつき過ぎて鬱陶しい。そして可愛いけど女神連合達も美味しいものをお供えしろうとめっちゃうるさい。ムコーダに群がるこいつらが鬱陶しい。ムコーダはもっとキレて良いと思う。

 

 シナリオに感心する点は特に無いが、アニメにすることで印象に残った要素ならちょこっとある。

 ムコーダを内田雄馬が、フェンリル日野聡が演じている、これは弱ペダの新開兄弟役の共演で結構嬉しい。

 食い物をよこせとうるさい女神様は内田真礼が演じているので、内田姉弟も共演している。

 声優好き的には嬉しい。

 

 表現で良い点は毎度のハイライトになるムコーダが作る料理の作画。これがとても美味そう。異世界飯テロ枠だったな。ここが最大の評価ポイント。

 あのMAPPAが映像化を担当するというのに、引っ張ってくるカードが相当弱い。放送前からその点を心配していた。しかし見てみると、全ては料理を美味そうに見せる自信があったからなのだと納得した。

 そんな訳で作画は良い。でもムコーダは基本のキャラデザから崩れたようなブサイクなモブ顔。料理に全振りで人間はそんなに美男美女揃いでも無かったな。

 

 日本よりも異世界の方がメシ文化が遅れていて、ムコーダが作るあれこれを見ては皆が驚き、そして食えば喜ぶ。俺だけが最新を知っているヒーロー感が味わえるのだ。

 冒険者に日本メシを食わせてメシ的カルチャーショックを与えるシーンは、同期放送の「ろうきん」にも見られた。ココは二作品で要素被りまくりのターンだった。同じ要素でもろうきんの方が好きだったかな。

 

ツルネ ―つながりの一射―

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 アニメ1期からかなり時間が空いたな。キャラの事とか結構忘れている。

 ふざけたアニメがたくさんある中で、おふざけ無しのスポーツ物をやるというのが何だか新鮮。ちゃんと日本で現実的物語をしているものがありがたいという変な世の中になった。今期は異世界が多すぎて日本を見失いそうになる。そこを解消してくれた純日本枠。

 

 クセなく灰汁も出ない清潔感あるアニメだった。普通に楽しく見た。

 チーム皆が心と呼吸を合わせる。競技に見るその点は清い。スタンドプレーで輝く私には向かない競技だな。

 

 序盤回は弓を置いてその他のスポーツを楽しむ学校の球技大会を描いていた。弓道以外でキャラ達が汗を流す場面が見れたのが珍しい。

 

 3人のヒロインズのチームが大会で頑張るターンも清く美しいもので良かった。

 可愛い子ちゃんがいるのに目指すのは的の中央部オンリー。そんなボーイズ部員達はちょっとどうなの?競技への集中力が高すぎる。何にせよ良いことだ。

 

 海斗は石川界人が演じていたのか。これはレアな巡り合せ。

 

テクノロイド オーバーマインド

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 休止週も挟んだがクール中に無事完結させたので良し。

 

 アンドロイドが人間を痺れされるアイドルシンガーをやるアニメだった。

 全話通してシナリオに深く絡む「溶鉱炉事件」の要素がいきなり不穏。

 人間からロボへの不信感が育つ点も濃い目に描いている。中盤では尊厳をオール無視してロボをイジメまくる悪漢も登場。いくらロボとはいえど、ストレス解消のサンドバッグにするのは可哀想。

 

 イケメンロボ共が喧しいと「せからしかー」を言って黙らせるエリザが可愛い。このアニメで始めた知った地方弁だった。

 

 芝浦博士の悲恋、それをバネに進展する発明、そこら辺のことが分かる過去の物語は結構キツイ。もうちょっとで激しく闇落ちしそうにも思えた。エリザのオリジナルがエソラの母になるのかと思ったらそうではなかったのが印象的。

 

 OP曲が結構耳に残るもので好きだった。

 

トモちゃんは女の子!

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 これは今期の中でもかなり楽しめたラブコメ枠だった。

 

 高橋李依は偉い。去年の「ロマンティック・キラー」でも男勝りな格好良い女子を演じていたが、今回のトモちゃんはそれ以上に男に迫った素敵に可愛いヒロインだった。

 清楚なお嬢様みたいな芝居もいけるけど、こういう元気な男みたいなキャラを演じる芝居の方が好きだな。

 

 男みたいだと思っていたあの子が、大きくなると素敵に可愛いギャルになってときめく。このキュンキュン要素が好きなのだが、マジでリアルでそれの経験がない。イケていないまま変わらず大きくなる同級生しかいなかった。

 

 序盤だけ見ると淳一郎の頭がおかしくてトモちゃんが報われない残念アニメ。そんな印象が植え付けられるものだが、全話通して見ると最初の評価がひっくり返ってくる。

 淳一郎の方こそトモちゃんに対する複雑な恋心を抱えていて、それと向き合うターン、逃げるターンを行ったり来たりして苦悩するリアルな男子心理を見せたまともなキャラだった。とにかく良いヤツで最終的には好感度が高い。

 トモちゃんへの態度に問題がある点もあるけど、淳一郎の心理を見るに結構納得も出来る。友情から愛情へとシフトするタイミングや覚悟を決めるのは大変なのことなのだ。

 

 ずっと一緒にいた幼馴染だからこそ大事な所が見えず、そのため歩みがトロい二人の関係が出来あがり、そのままズルズル行ってしまうことになる。ツッコミたくて仕方ないその歯痒さを解消させるために動く主人公の周辺のキャラ達の仕事がナイスだった。

 

 トモちゃんはもちろん良いが、その友人のみすずとキャロルも秀逸ヒロインだった。歩みの鈍い主人公の恋物語をスムーズにするアシストとして機能する良きキャラ性が備わっていた。

 トリプルヒロインで魅せる青春物語として見れる。ここは評価が高くなるポイント。

 

 みすずと淳一郎が一応付き合っていたという過去設定がややこしくも面白い。意外な設定だった。

 

 キャロルがみすずの事が好き過ぎる点はユリ萌えで癒される。キャロルが甘々で来るとみすずが塩対応で突っぱねる。そんな二人のやりとりが楽しい。

 キャロル、田辺くんはじめ誰にでもズバズバと塩るみすずの闇ヒロイン感もあれはあれで良い。田辺くんが普通に可哀想。

 萌えボイスは封印で淡々と塩る日高里菜の芝居が良い。

 キャロルを演じた天城サリーは今回がお初だがポワポワした感じの声で好き。

 

 おっさんになっても嫁へのときめきが童貞の頃のままのトモちゃんのオヤジも面白い。クマみたいな大男なのにあの感じなのはキャラ性として強い。

 

 最終回はとっても素敵だった。

 好きな女を頂くためそのオヤジを倒すという序盤からだと想像出来ないような熱血ラブの流れが楽しい。

 今期は「もういっぽん」「長瀞さん」と並んでトモちゃんでも道着萌えヒロインの要素が楽しめた。

 最後はトモちゃんの方から荒々しいマウストゥマウスをぶちかます瞬発的キュンキュンシーンが見れた。男子を待っていないで攻める強気な女子像、それもまた一興。攻め、受け共に達者な私はどちらでも楽しめる。

 

 というわけで押した引いた投げたの楽しい恋模様が見れる秀逸ラブコメだった。

 それからキャロルのなんかフワフワしたラジオも良かった。

 

 

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