こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

自転車のチェーンがたるんでいたのでしっかり張り直したら心もピンと張れてなんか良かった。

 未だグダる範疇ではあるが、一時よりは微妙に暑さが弱まってきたような気がする。

 盛夏もやや越えて先週よりはちょっと動きやすいかも。

 日が昇るのは遅くなり、沈むのもちょっと早くなってきた。これは良い傾向だ。

 

 そんな今日は、ちょっと間を空けての買い物に出た。先週は暑くて動けなかったものな。

 で、どこに行くって?そりゃ趣味のレトロゲー集めが叶うあれこれのショップに決まっている。楽しいお店である。

 

 相棒のボロい自転車で元気に出発だ。

 そんな旅の途中で割りといきなりの変化なんだけど、何か変な音がする。自転車だろうが家電だろうが、とにかく使用アイテムからそれまでしなかった音がした時には色々危ない。その合図をやかましく告げてくれるのだ。今こそ愛車のメンテ時だな。

 

 とは言っても旅先では工具も何もないし何とも出来ない。やかましい音を響かせながらも道を行く。

 この原因は、耳の良い私にならすぐに分かる事となった。チェーンがチェーンカバーに微妙に当たっている。これは経年劣化によりチェーンがたるんだんだな。そういう事があるとは聞いたことがあるが、購入後ここまでガラガラと接触音を上げたのは初。

 最初はカラカラと鳴っていたのが、どんどんへたって接触面積が増えたのか、やがてはガラガラと鳴るようになり、音量と共に耳障りさも増して行った。激しく気分が落ちる。

 

 めっちゃうるせぇ。誰が聞いても異音、騒音だ。

 固いものがまた固いものにぶつかるのでなくかすっている。この音は思った以上に嫌いな音ランキング上位に食い込んだ。

 

 タイヤと共にチェーンも中で回転するので、道を行く限りは一生ガラガラ鳴る。そうなれば、そこらの公園で子供を遊ばせて井戸端っているお母様方、田んぼの農夫、学校帰りの学生達などなど、私がチャリで近づいた連中は皆こっちを見てくる。まぁうるさいのが近づけば当たり前の警戒でそうなるよな。

 

 まず自分で不快な音だから他の皆もそうだよな。ボロいチャリからガタが来た合図が聴こえるとか、これはダサい見た目。

 快適ライドに程遠い状態なので、こいつは24時間中になんとかせねば。宵越しの気になる苛つきはなるたけ回避したい。その願いから私はすぐに修理することにした。

 

 ケチな私は、すぐにプロでなくまずは素人の自分でもなんとか出来るだろう!と自分を信じてとりあえず色々やってみるのだ。ケチな上に己を鼓舞する気合がたっぷりな人間なのだ。

 これまでチャリのパンク修理、タイヤを外しての交換は経験がある。素人でそれだけ出来たら上出来だと思うけど、まだまだチャリの世界は奥が深かった。チェーンの張り方は知らん。

 

 ここで役立つのがネット。人生のお助け超百科だな。先人の知恵がいい加減にしろって量出てくる(←どういこと?)。

 まぁ見て学ぶ資料集ってことで、やっぱりYou Tubeが良いよな。これもこういう時になれば需要があるってことで、やっぱりあった修理動画。

 

 半世紀前からもDIY人間として己の人生を素敵にメイク&ビルドets……してきた祖父の七つ道具+めちゃαな工具軍団が揃っている。物の用意は完璧。あとは知識と現場で物にすれば良しな技術があればオールOKだ。

 

 で、さっそく動画を見た通りやってみた。やることは思ったよりも手順が多いが、その通りにすれば難しいことはない。

 サビていることでネジやナットを回すのにちょっと手こずったが、そこは潤滑スプレーと我が筋肉で押し通る事が可能だぜ。

 

 無事チェーンのたるみは解消され、程よく強めに張ることが出来た。手順は後輪を外す作業と途中まで一緒だったな。 

 

 こうしてイジってみると分かるが、自転車ってガキでも乗れる人間社会の中でもポップな乗り物だけど、その構造は意外過ぎるくらいに複雑。

 部分的に分解してみると分かるけど、これはバカの発想からは生まれないインテリジェンスの集合体だ。この構造を最初に考えて組んで人は絶対に頭が良い。自転車ってすごいんだな。人類文明の傑作品だ。そりゃ盗むヤツがわんさかいるのも納得かも。でも盗みは駄目だぜ。

 

 たかだかチェーンの張り具合の調整だって意外と複雑な過程を踏む。どこかの部品を抜くのではなく、順番に各所のナット、ネジを緩めて初めてチェーンの調整が叶う。動画で何をするかは分かるけど、これはどういう仕組でここをイジれば別のあそこをイジることが可能になるのだろうと興味が湧いてくる。頭が良い発明だなと改めて思うぜ。

 

 プロ任せにすれば1000円くらいでメンテしてくれるのかもしれない。だが、それでは得られない発見と感動があった。

 家族からは「いい加減新車に乗り換えれば?」と言われてもう5年が過ぎたがまだ乗っているこのボロいチャリ。すっかり可愛い相棒だぜ。乗り物として機能する限界まで乗ってやりたいなぁ。タイヤとかのパーツを替えれば長く乗れるものな。大事にしてやろう。

 

 金をケチってボロいチャリを自分でイジる。たったそれだけの中にも生活の感動が潜んでいます。小さな事でも感動出来る大いなる感性って良くないっすか?

 

 というわけで、この世は感動に溢れている。余裕があるなら拾い集めて人生のハッピーとしよう。

 明日からもメンテ済みの愛車で公道を安全に爆走だ。

 

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