こしのり漫遊記

どうも漫遊の民こしのりです。

真夏でも外に出て美味いものが食いたい

 夏本番過ぎる。何もせずに立っているだけで手軽に水人間になれる(汗まみれになるということ)。

 これはヤバイ。科学の力無くしても液体人間(出典元:映画『美女と液体人間』←とっても良い作品です)気分になれる本格ヤバヤバサマーがやってきた。

 今のような時期を盛夏っていうんだよな。アッティカコールが聴こえて来そうだぜ(言っていることの詳細を知りたけりゃ『狼たちの午後』を見て下さい)。

 

 このクソ暑い中でもせっせと路上で工事作業をしている猛者の工事のおじさんがいる。チャリで通ると危ないから道の端っこに寄ってねと声をかけられる。そんなおっさんズも普通に野良仕事をしていると死亡率が上がるからってことで、本気の夏対策をしている。

 ちょっと前には一風代わったアイテムとしてテレビで紹介されていた扇風機内蔵作業服だが、今では工事おじさん達の多くがゲッツ済み。チャリで街をぐるりと回ると4、5人はアレを来た者を見る。ていうかこんな時期にも工事案件ってたくさんあるんだな。

 

「それって涼しいの?」と生レビューを得に行く私ってばとっても知りたがり屋さん。

 風は確かに来るから涼しいっちゃ涼しい。しかし外部の熱気の強さが一定を越えると役に立たんと言うのだ。

 なるほど、技術革新をも越えて熱く燃える太陽を打倒するのは全然楽ではないということか。太陽は罪なヤツなんてサザンが歌っていたが、やっぱり今日見た太陽は怖い大罪持ちだったな。

 それから、社員まるごとくらいの多めの発注をかけると、単品購入よりもちょっと安くなるとか言ってた。私もあの扇風機ジャケットがちょっと欲しいかも。

 

 そんな風に工事現場ばかり経由して一体どこに行くのかというと、暑いからという理由で止められないグルメ旅(チャリで)である。

 マジでクソ暑いから止せばいいのにとは思うものの、美味いものを迎えたい腹の事情がそれを許さない。暑さにグダりはするが、食欲は突き抜けてマックスビンビン状態を迎えている。逞しい体だ。

 というわけで、何もせずとも暑いのに更に暑い思いをしながらチャリを漕ぐ。この思うとちょっと虚しくなるが、やはり美味いものにありつけると嬉しい。

 

 なぜだろうか。なぜ人は暑いのに熱いものを求めて暑いお外をぶらつくのだろうか。

 私が辿りつく場所は、ラーメン屋かうどん屋鉄板焼系か、だいたいどれか。まぁガッツリ食いたい欲求がすごいのだ。

 

 これはやっぱり趣味なのかな。暑いし食ったら汗まみれになると分かっていてもやっぱり熱い料理の方が良い。

「冷麺、冷やしうどんもあるよ!」と言われるが、「いや暑いので!それから大盛りにして」と反射的に切り替えしてしまう私がいる。ちなみにお茶とかコーヒーも夏だろうがアイスよりもホットこそを愛す。

 

 言動に見る反骨精神、つまりロックソウルが宿っているのだろうか。逆に寒い冬であっても、ふと路上で「ガリガリ君ガリガリ行きたい!」と思うことがあり、その時は思ったままに実行する。その際、前を通り過ぎるギャルズにチラチラ見られるのは、まぁ分かる。

 

 7月に入っても外食が楽しい。

 先日は無性にうどんが食いたくなってうどん屋に駆け込んだ。肉が入った大盛りを行こうと事前に考えてはいたが、向かいの席のおっさんがカレーライスを食っているのを見ると「めちゃ食いてぇ~」となってカレーの大盛りにしてしまった。うどん屋にあるカレーライスとかマジのヤツのパターンだからな(勝手な期待)。しかし美味かった。

 それと近い日には、ラーメンが食いたくてラーメン屋に入った。向かいの席のおっさんがカツ丼を食っているのを見ると「めちゃ食いてぇ~」となってそちらに変更してガツガツ食うこととなった。

 このカツ丼なのだが、えらく黒い。店の人に聞くと、よくある卵とじのやつでなく、デミソースをかけた所謂デミカツ丼というやつだったそうな。噂には聞くが、実際に食うのは初めて。この7月にデミカツ丼デビューしました。このタレだけかけていれば白飯が美味い。とても美味いメニューだった。ラーメンよりもこっちにハマったかも。

 

 こんな感じで、最近は予てからの欲求が現場で急に入れ替わって意外なものを食うパターンも増えている。うどん屋やラーメン屋でご飯物をプッシュするってなんなのさ!と思いつつも、こういう予期せずの急な美味しい出会いが楽しい。

 

 で、私の流儀というには緩いただの趣味にしているのが、外食は平日に行くこと。

 平日のお昼休み、それは昼の業務に向けてエネルギー充電を行う仕事人として極めて重要な時間だと言えよう。

 ぶっちゃけ、店の雰囲気や味なんてまったり楽しんでいる間なくさっさと食って帰るのにとにかく忙しいなんて人も多くいる。でも私はケツを決めずに外食時間を楽しめるよう設定して来店している。なので店の人間とくっちゃべったりして実にゆったりと時を楽しむことが出来る。そのための時間を作る努力をしているのだ。

 自分と他人の間にある優劣を見て感じて楽しいという暇な人間ではないのだが、これにつていは忙しい会社員諸君と比べて明らかなる時間的優位が見えてきて全く悪くない気分だ。

 

 で、こういった店で食っている時にも扇風機ジャケットの工事のおじさんと良く出会うんだよな。

 私が行く店ってのは、そこ一軒だけの個人経営の大衆食堂だからな。飯屋はチェーンにならぬ内こそが本物と思っているからな(これは個人の趣味です)。そういう大衆性溢れる店なら工事服と紳士服のでっぷり目のおじさんがわんさか集まるわけだ。これぞ大衆食堂な客層を見るのにも不思議と和む。

 

 というわけで、真夏に暑い思いをしてのグルメ旅が楽しいっす。扇風機のジャケットは金に余裕が出来たら買ってみても良いかなって思います。

 

 

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